麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第756回)

2022-02-27 18:41:29 | Weblog
2月27日

「ワーニャ伯父さん」を読みました。登場人物の照応関係はわかりませんが(考えても意味はないように思います)、「ドライブ・マイ・カー」と同様、大人の話だと思いました。また、チェーホフと村上春樹は似ているような気がしました。それは作家の資質というだけでなく、「個人的に、あまり読み返したくならない作家」という、ある意味失礼な点でもです。
 学生時代、人並みに、新潮文庫とそれ以外にも少し、チェーホフ作品は読みました。が、以前ここでも書いた「賭け」(ちくま文庫の「チェーホフ全集第五巻」収録)という作品以外、再読したものはありません。
 なぜか。少し考えたのですが、それはまさしく、チェーホフの書くものが、大人の話だからだと思います。もちろん私も、いまや老人であり、大人の仲間です。だから「ドライブ・マイ・カー」を読んでいいと思ったし、「ワーニャ伯父さん」もとてもおもしろく読めました。しかし、私が本当に好きな文学は、大人の話を書いた文学ではありません。
 
 すみません。疲れたので、続きは来週書きます。

2009年3月の書評。「食べ物を変えれば脳が変わる」(生田哲著、PHP研究所)。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生活と意見 (第755回)

2022-02-20 21:16:30 | Weblog
2月20日

去年網膜剥離の手術をした右目に、また、剥離の原因となる眼底出血が少し見られるとのこと。やれやれ。老人はめんどくさいですね。

2009年2月の書評。「少年探偵団」(江戸川乱歩著、ポプラ社)。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生活と意見 (第754回)

2022-02-13 15:27:33 | Weblog
2月13日

「ドライブ・マイ・カー」という文字が一日に何回も目に入ってきて気になるので、「ええいっ」とばかりに読んでみることにしました。「女のいない男たち」(文春文庫)を買って最初の3編を読みました。すごくよかったです。なかでも「ドライブ・マイ・カー」が好きになりました。ほかの2作は、再読はしないと思いますが、この短編はまた読むと思います。以前この短編集の単行本が出たときに思ったのは、ヘミングウェイ嫌いなはずの村上春樹がなんでこんなタイトルを? ということでした。村上春樹もいろいろ変わったのかな、とぼんやり思いましたが、今回すんなり読めていいと思ったのも、やはり変化があったからでしょうか。10年ずつあけて3回読んでもよくわからない「ノルウェイの森」に再挑戦する気はありませんが、最近のものを読んでみたい気が少し起きました。といっても読まないと思いますが(他に読みたい古い本があるから)。

2009年1月の書評。「いまこそ『資本論』」(嶋崇著、朝日新聞出版)
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生活と意見 (第753回)

2022-02-06 09:36:22 | Weblog
2月6日

私の終活の一番の課題は、蔵書をどうするかです。以前、小宮山書店さんに来てもらってかなり処分したのですが、そこから新たに集め始めたものもあり、現在も4000冊ぐらいはあると思います。最近はなんとなく古本屋に売るのもいやな気がしてきて、紙類の収集日にゴミとして少しずつ出しています。なぜかそのほうがすっきりします。また、そうやって紙の本を手放すのとは真逆の終活として、最後を過ごすことになる寝床で読めるようkindleの充実はこまめにやっています。その点この頃はkindle本が増えているのでうれしい限りです。が、しかし、最後の床でもなお紙で読みたい本もあります。その一つが「明智小五郎事件簿」(集英社文庫)シリーズです。全12巻で数年前に完結していたのですが、去年の年末から、続編が出始めました。全4巻で、現在2巻「化人幻戯/月と手袋」まで出ています。もちろん、もう買いました。気になる方は見てみてください。

2008年12月の書評。「少年マガジンの黄金時代」(週刊少年マガジン編集部、講談社)。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする