人生、消去法
世捨て人のつぶやき




以前、「リフとシーケンスの違いとは」というメモをエントリに書いたことがある。

2009年12月28日という、ひじょうに古いものだ。

そこで「今後、考えていってみたい」などと書いたものの、結局、何も手がかりがつかめないでいた。


今日、超久しぶりに体調がよく、読書をしたところ、ちょっとしたヒントが見つかったのでメモ。


雑誌『現代思想2008年12月号 特集…ドゥルーズ』に所収の哲学者、鈴木泉氏による「リトルネロ/リフの哲学 ドゥルーズ&ガタリの音楽論に寄せて」と題する論考の一部。

鈴木氏自身が書いた、ロックバンド「Friction」のアルバム「Zone Tripper」のライナーノーツの一部。

 

「リフとは一つの単位をもったメロディとリズムの結合であり、それが反復されることを機能とする。」(P.194)

 

これ以上短縮できない、的確な指摘だと思う。

 

一方、シーケンスについては、まだ手がかりがない。

リフと同じく、「一つの単位をもったメロディとリズムの結合」であり、「反復する」ものでもあると思うのだが、リフとは何かが決定的に違っている。


これは思いつきに過ぎないが、リフが「動的」で「熱い」もので、シーケンスが「静的」で「冷たい」もののような気がする。


 


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする




Papa Jack (Morrissey), Gallery+Lyrics

"Papa Jack"

パパ・ジャックは
時計の
針を戻して
近づきたい
かつてはいたけれど
散り散りに去っていった
子どもたちに

パパ・ジャックは
晩年を迎え
なんだか手を
差し伸べたい気持ち
かつてはいたけれど
散り散りに去っていった
子どもたちに

でも、そのむかし子どもたちが
見上げて手を差し伸べてきたとき
パパ・ジャックは
無碍に追い払ったんだ

深く
心の奥底を覗くと
パパ・ジャックは
底に見えるものにぞっとする
そして自分に
残された時間を思うと

臨終の日
冷たい太陽
パパ・ジャックは
ひとりぼっち
ゆっくりと歌う
悲しく低い声で

そのむかし子どもたちは
見上げて手を差し伸べてきた
でも、いまはもう
何もかも思うままにならない

 


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする




"Maladjusted" =「社会不適合者」である(涙)


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする




モリッシーのアルバム"Maladjusted"は1997年にリリースされて
そののち、2009年に大幅に曲を追加、一部削除して新盤がリリースされた。
ここに、簡単に違いをまとめておきたい。

(旧盤)


収録曲(赤字が新盤では削除される曲)
1Maladjusted4:41
2Alma Matters4:47
3Ambitious Outsiders3:55
4Trouble Loves Me4:39
5Papa Jack4:32
6Ammunition3:37
7Wide To Receive3:52
8Roy's Keen3:34
9He Cried3:19
10Sorrow Will Come In The End2:51
11Satan Rejected My Soul2:56

(新盤)

収録曲(青字が新たに追加された曲)
1Maladjusted4:41
2Ambitious Outsiders3:55
3Trouble Loves Me4:39
4Lost3:55
5He Cried3:19
6Alma Matters4:47
7Heir Apparent3:56
8Ammunition3:37
9The Edges Are No Longer Parallel5:04
10This Is Not Your Country7:24
11Wide To Receive3:52
12I Can Have Both4:04
13Now I Am A Was2:35
14Satan Rejected My Soul2:56
15Sorrow Will Come In The End2:51

見ての通り、新盤では旧盤の2曲が削除され、あらたに6曲が追加されている。
実質的に別のアルバムと言っていいほどである。

私は個人的に旧盤のほうが気に入っている。
iTunes Storeでは扱っていないが、AmazonならCDでもMP3でも手に入るようだ(CDのほうが安いのが皮肉だが)。

 


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする




Morrissey - Ammunition

この道はよく知っている
どの尾根も
幅の狭い橋も
急カーブのひとつひとつが
僕を誘い込む
危険標識のひとつひとつを
僕は難なくやり過ごす

もうこれ以上の弾薬は不要だ
使い切れないほど手元にある
ここにないものについてくどくど考えたりはしない
僕は満足なんだ
これまでに見つけたものだけで

この道はよく知っている
老兵は心得ているんだ
それに、何よりわかっているからね
崖の方に向きを変えた僕に
いま何が求められるかは

もうこれ以上の弾薬は不要だ
使い切れないほど手元にある
ここにないものについてくどくど考えたりはしない
僕は満足なんだ
これまでに見つけたものだけで

僕はずっと泣いていた
こんな静かな夜にはいつも戻ってくるんだ
そのままずっと居座って
そしてこう僕にささやきかけるんだ
「行ってしまったと思ったら大間違いだよ」と

もうこれ以上の弾薬は不要だ
使い切れないほど手元にある
この場にいない人について考えたりはしない

もうこの人生には残されてはいないんだ
場所も時間も
これ以上もうこの人生には残されてはいないんだ
場所も時間も
復讐に費やすような


(追記)
この曲が収められたアルバム「マルアジャスティッド」は
なぜかジャケットも曲も変更されて
今は下段リンクのものしかなくなっている
私は初版のYouTubeの画像にあるジャケットのをCDで買って
その後、下記のバージョンをiTunesStoreで書い直した
おすすめは初盤の方(Papa Jackという名曲が新盤には入っていない)

(初盤)

(新盤)
 


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする




最初に断っておくが、私は中道左派だと自認している。

ネット界隈を見ていると、安倍首相のことを「アベ」とカタカナ書きして、かつ呼び捨てする人々の一群がいる。
慶応大学名誉教授の金子勝氏などは典型である。

身内ではそのほうが受けが良いのであろう。
嘆かわしいことである。
これこそをポピュリズムと呼ばずして何であろう。

左翼の人々が「サヨク」と呼ばれたらどんな反応を示すだろうか?

仮にも民主的手法で選ばれた自国の総理をカタカナにして呼び捨てにするなど、言語道断。
砕けた言い方をすれば、上から目線もいいところ。

民度が低いのは左右どちらも変わらない。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする




私は現在うつ病を患っていることもあり、ひじょうに意欲の低い状態が続いている。

しかし、振り返ってみると、もとから普通の人に比べれば、「欲」のレベルが低かったように思う。

過去にも、どのエントリだったかわからなくなってしまったが、似たようなことを書いた記憶があるのだが、現代社会というのは「欲」を肯定し、「欲」にドライブされることを良しとする風潮が強い。

だが、歴史を顧みれば、「欲」は多くの場合、否定的なものであり続けてきた。

倫理や道徳はもちろん、宗教でもたいていは「欲」に対して冷淡な態度をとるのが普通である。

ありきたりな定説を取り出すとすれば、ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』になるだろうか。

しかし、実証的にはヴェーバーの説は否定されているらしく、本当のところはよくわからないのが実情のようだ。

とはいえ、とにかく、「欲」を肯定する時代にあって、ただでさえ少ない「欲」が減退する病にかかってしまったのは、なんと不幸なことか。

そして、この時代に「うつ」と診断される人が増えているのは、単に時代精神としての「欲」のレベルを維持できない人々が、「社会的に」「病気」にされているだけではないのか。

思考力の落ちた今の私の頭ではこのくらいしか考えられない。
無念…


 


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする


   記事一覧画像一覧読者一覧フォトチャンネル一覧