時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

S&Mシリーズ7~夏のレプリカ REPLACEABLE SUMMER~

2021-12-01 | 読書
封印された夏の日の記憶
眩い夏
不可解な誘拐事件
蘇る過去
真実は
偶数章だけで明かされる

T大学大学院生
簑沢杜萌(みのさわともえ)は
夏休みに帰省した実家で
仮面の誘拐者に捕らえられた
杜萌も
別の場所に拉致されていた家族も
無事だったが
実家にいたはずの
兄・素生けが
どこかへ消えてしまった
眩い光
朦朧とする意識
夏の日に起こった事件に隠された過去とは
『幻惑と死と使途』と
同時期に起こった事件を描く



強盗?
不法侵入した相手(男)の前で
服を着替えるとか
お腹空きませんか
声掛けするとか
ましてや
いいのよ 殺しても
なんて
言っちゃう
簑沢杜萌
解離性障害?
2年実家に戻らってないとか
素生が自宅で
自主的に監禁?されてたとか
それを
杜萌だけ知らないとか
明らかに
おかしかった
恐らく
事件に
関わっているだろうことは
察しがついてたんですけど
それが
あ~た
あんな理由だったとは … 詳細は『夏のレプリカ 第18章偶像のせい5』 466頁以降参照

今回
佐々木睦子が
簑沢邸にいたこともあり
姪っ子の萌絵より先に
事件を知ることになります

何故か
睦子さん
事件の話を
わざわざ犀川先生に
話に行くんですよ … 『夏のレプリカ 第6章偶語の思惟10』 200頁
その事件のこと…
西之園君には話さないで下さい
内緒にしておいていただけませんか
ただでさえ彼女は…
ええ もちろん
言うつもりはありませんけど
やっぱり 夢中になりますかしら あの子
なります
内緒にしますわ


是非とも
この行動に及んだ
睦子さんの真意
お伺いしたいです

これまで
チェス対決で
萌絵は
負けたことがありませんでした
杜萌は駒を大切にし過ぎる
その僅かな執着こそが
彼女が自分に勝てない理由だ 

  (『夏のレプリカ 第12章 偶合の恣意 2 』323頁7行目以降一部抜粋)
なのに
初めて萌絵が
負けるんです
貴女はクイーンもルークも
初めから捨てるつもりだったのね?
いつもの萌絵なら気づいたはず
いいえ 
杜萌にはそんなことできるわけがない
貴女はこの二ヵ月で変わったのよ
だから…

  (『夏のレプリカ 第18章 偶像のせい 5』 467頁1行目以降一部抜粋)
チェス対決を切っ掛けに
事件の真相にたどりつてしまった
萌絵の心境
如何ばかりか…
この展開
これまでのS&Mシリーズとは
とは
ちょいと違ってました
秀逸だと思います
σ(^_^;)

Amazonの感想コメントでも
書いている方がいらっしゃいましたけが
萌絵と杜萌には
多くの類似点がありました
ですが
決定的な違いがひとつ
萌絵の傍らには
常に犀川創平と言う
存在があったのに対し
杜萌には
いなかった

今回も
萌絵ピンチ!?
ドンピシャのタイミングで
警察の人(長野県警西畑陽祐警部)引き連れて
犀川先生登場~
見せつけてくれるぜ
まったく

ただですね
萌絵が
犀川先生と
那古野に帰る際
東京駅の場面に
素生が登場するんですよ
消息不明だった
簑沢素生その本人が!

え"ぇ"!?

杜萌さんに
殺されたんじゃ?
県会議員の父である
簑沢泰史に
ロッキィ(犬)と一緒に
駒ヶ根の山荘の近くに
埋められてんじゃないの?
本当は
いつから家でてたの?
って言うか
杜萌以外
両親と姉の沙奈枝も
素生の消息
知ってた?
それと
杜萌と
事件の主犯格と思われていた
赤松浩徳(あかまつひろのり)
自首すると言ってはいるけれど
逃亡したままなんですよね

3年前の夏の真相
素生が家を出る切っ掛け・時期
家を出てから今までの暮らしぶり
杜萌と赤松のその後
これって
わからないままなの?
気になるんですけど…

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