時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

月読 14

2011-06-23 | 読書
月読(つくよみ)
それは
死者の最期の言葉を聴きとる異能の主
故郷を捨て
月読として生きることを選んだ青年・朔夜一心と
連続婦女暴行魔に従妹を殺され
単身復讐を誓う刑事・河井寿充

ふたりが出会ったとき
運命の歯車は
音を立ててまわりはじめる


本屋さんに立ち寄った折り
何となくタイトルに惹かれて
手に取ってしまった小説

日常的に
‘月’に敏感な人間にとって

人が死ぬと
最期のに想った事が
月導(つきしるべ)として
形や香り現象に残る世界

そして
その想いを読み取る力を持って
生まれてくる月読の存在


これだけで
すっかり洗脳されそうな感じ


遺伝でもなく
潜在能力でもない
世界中の科学者を持ってしても
解明することが出来ない
不確定要素‘月導’‘月読’

しかも
世界中で認知され
法律的にもその地位が認められている
なんつ~設定…
こりゃファンタジーだな!
と思いきや

東京近郊の廃れた町・結浜市で
婦女連続暴行事件が勃発
他にも
地元・結浜西高校に在学していた
生徒の自殺
近親相姦!?
デンジャラスな騒動が
テンコ盛り

そして
奇奇怪怪な
絡まった謎を
幼少期の記憶を喪失し
二十年来
消息不明の宿父・朔夜心学を探している
月読師・朔夜一心と
従妹を殺された刑事・河井寿充が
紐解いていくのであります

ファンタジー
ミステリー
SF
それらが程よく織り込まれた作品

本格的○○
と言う感じではないので
物足りない方には
物足りないかも知れません

でも
σ(^_^;)は
嫌いじゃないです