「鎌倉個道」

鎌倉の歴史、草花、食物

武家の古都・鎌倉塾「瑞泉寺」

2010-05-08 11:45:00 | Weblog
鎌倉世界遺産登録推進協議会主催の
平成22年度 武家の古都・鎌倉塾
春季講座の“歴史的遺産と生きる”に申し込んだ。

合計4回の第1回目が「瑞泉寺」
テーマは「瑞泉寺の庭園と生きる」
講師は大下一真瑞泉寺住職です。





50人ほどの受講生が窓際に座って「庭の空気」を感じる。

国指定名勝「夢窓国師(むそうこくし)」の庭園
未見の地に入るのはちょっとした興奮です。





池ではオタマジャクシが日の光を浴び
橋のたもとにはハハコグサの柔毛が風を受けています。



いよいよ橋を渡る。
”声をかけて、ゆっくり、一人ずつ”



急な石段を登っていくと道が幾重にも曲がっていきます。
”曲がり角では後ろを振り返ってください!”
案内役の鎌倉市職員の声が観賞の仕方も教えてくれています。
”空気も変わってきたでしょう?”



細い滝に水を流す「ため池」も発掘されたという。
五輪塔も顔をのぞかせているが、太陽の光をどう取り入れるかが問題のようです。



頂上は「徧界一覧亭(へんかいいちらんてい)」



「徧」は行ニンベンで「あまねく」という意味のようです。



晴れた日に此処から眺める富士は絶品で”時間を忘れさせる”ようです。
遥かな相模灘と富士・箱根・相模の平野が我が物という前住職の言葉が
本当にそうだと思わせる至福の時間でした。

苔が生え、落ち葉が散り重なり、下り坂の方が怖い思いをします。

再び下界に降りたって境内にある遺跡を探検しました。



竹林ではタケノコが勢いよく芽吹いています。
ひっそりとした久米正雄の墓地の奥に中興開基・足利基氏の墓所があります。

「瑞泉寺」庭園は京都の人工的な庭園とは違う自然を生かしたものにしたい。
山や海など大自然を借景にした夢窓国師(疎石)の作った庭の数々を思い浮かべます。
甲斐の恵林寺、京都の天龍寺、西芳寺など訪問した場所も多くあります。

歌人でもある大下一真住職は歌人「山崎方代」の研究家としても有名です。
数年前には本堂で営まれた「方代忌」に参列させていただきました。

徳川光圀が訪れたときの絵図面が庭園発掘の発端だったようです。
幕末には吉田松陰も訪れたとのことで歴史を実感させられる特別講座でした。




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