ビギナークリスチャン♪シズコの縁側

クリスチャン歴18年、うつ状態歴27年をむかえたけど未熟or発展途上?悩み満載!生かされて感謝♪クリスチャンブログ。

真面目良い子のものがたり

2008年09月06日 | 
私が小さな女の子だったころ
祖母も母も私によくこう言った
「良い子で居なさい」
私はとっても真面目だったので
良い子でいた

中学校に入っても
ずうっと良い子でいたよ。
だけど、ちっとも幸せじゃなかった
クラスメイトには いじめられ
「つかしてんなよ!」(=山形弁で「気取ってるなよ」の意)と
罵られ、あざけられた毎日
学校のSという教師には
「お前たち学級委員がしっかりしてないから
お前のクラスは荒れるんだ」と言われた
Sは、不良におもねて、私たち真面目な生徒を血祭りにあげた

私はそれから
学校が大嫌いになった!
先生も大嫌いになった!
私はSを許さない!
絶対に許さない!
教師とも、認めない!
認めてなんか、絶対にやらない!

けれど絶対に
登校拒否はしなかった
登校拒否をしたら、高校に行けなくなる

わたしは絶対N高に入るんだ!
そして日本一の合唱部に入って、日本一になってやる!
そのためには、いじめくらいで登校拒否なんてならないぞ!
絶対になるもんか!

私は、耐えた
ひたすら耐えた
待ちに待った卒業式
私をいじめたクラスメイトと、教師と呼ばれる卑怯な人種との別れ
二度とこんな学校に来るもんか!
せいせいして、私は中学を去った

泣きじゃくって別れを惜しんだのは、3年間私を教え導いてくださった
英語科のA先生との別れ
A先生は私を守ってくれた
私が英語の道に進んだのは、A先生のおかげ
A先生は、素晴らしい先生だった。
先生は、不良といじめっ子に厳然と立ち向かった
だから、先生は定年退職前に身体を壊されて教師を辞められた
本当に、本当に悲しかった

私をいじめた教師のSは
それから、のうのうと教員生活を全うし、定年退職し
今でも県の高い地位に登っている
なんと卑怯な、下劣な仕組み!

けれど、神様はちゃんとSのやった事を見ていてくださった!ハレルヤ!
卒業した次の年
Sの車が、不良連中に、ボコボコにされたと言う噂を聞いた!
私はその噂を聞いて、喝采を上げた!

「やった!ざまあみろ!」

許されるなら私も一緒にボコボコにしてやりたかった!
イエス様、ゴメンナサイ
「汝の敵を愛せ」というあなたの教えに
そむいてるね、わたし
けれど、イエス様
ほんとうに、ほんとうに
私は辛く、悲しかったんだよ

高校に入っても
私は真面目な女子高生
学生かばんはパンパンに膨らんで
他のお洒落なクラスメイトからは
「シズちゃんは、本当に真面目ねえ」と
褒め言葉を言いながら、薄ら笑いで馬鹿にされていたのを
私はちゃあんと、知っていた
けれど、それを聞いて、私は何ができたろう?
小さい頃から刷り込まれた
「良い子ちゃん遺伝子」は
私を縛って、放さなかった
私は真面目で、ダサい高校生だった
毎日、教科書と辞書を山ほどかばんに詰めて
自転車をこいで、高校に通っていた
女子高だから、男子校との交流なんぞ皆無
清く正しい、女子高時代をすごした

あっという間に三年間は過ぎ
日本一になるはずだった、合唱コンクールで
私は一度も、日本一になれなかった

どうして?どうして?

こんなに真面目にやってきたのに・・・
他の女子高生の友達は、内緒でバイトしたり
男の子とつきあったり、授業サボったり
その子たちは、全国大会で金賞を取った
日本一のステージに連れて行ってもらったんだよ?
私は、東北大会のステージにしか連れて行って貰えなかったのに!

どうして!?どうして!?

私は、この頃から
真面目に良い子をするのが阿呆らしくなっていた
疲れていた

大学は、共学に入った
合唱団も、女声から混声になった
恋人も、できた
嬉しかった
私を大事にしてくれた
けれど、私は、やっぱり世間知らずのお嬢さんだった
その人をふってしまって
違う人を好きになった

けれど、その人は、私から去っていった
その人にとって、私はただの、遊び相手だったんだ

悲しくて、切なくて、辛くて
大学を卒業するまで、ずっとずっと
私の心と身体に、傷が残った

卒業間近に、突然父が死んだ
朝ごはんを一緒に食べた父が
昼には遺体になって、病院のベッドに寝ていた
母は半狂乱で泣いている
弟はまだ高校2年生!
亡くなった父の母の祖母だっている

私は働かなくちゃ!

大嫌いな学校の教員免許しか持っていなかったので
中学校に講師で働きに行った
二度と見たくなかった私の母校に配属された
昔のように、私をいじめる生徒も、先生もいない
変わったのは、私
どんな生徒でも、私は太刀打ちできる自信があった
私は、あの修羅場をくぐってきたんだ
私は、絶対に妥協したり、生徒におもねたりなんかしない!
生徒とは本気でぶつかる!

生徒は、思ったより、ずっと可愛かった

だから、中学校の教員採用を受けた
受かってしまった

中学校の教員を無我夢中でやっているうちに
母の存在が、またうっとうしくなった
「良い子でいなさい」の次に
「『片親だからこんな子になった』と、言われないようにしなさい」

ああ!ああ!うっとうしい!

お父さん!
何でこんなに早く、逝ってしまったの!?
もっと生きてて欲しかったよ!

私は結婚に逃げた
丁度適齢期だったから
お見合いの相手も、私を好きで
私も彼が好きだった!

でも、私たちは幼かった!
「結婚式」の打ち合わせは何度もしたけど
「結婚生活」の打ち合わせは
一度もしなかった・・・お馬鹿さんの二人

ハネムーンで帰ってきて
私はこの結婚が失敗だとすぐに気付いた
舅姑が私に望むのは、跡継ぎの男子を産むこと
それだけ
新しい家には、子ども部屋が二つ、それぞれ勉強机とベッドまでが
もう置いてあった

え?え?え?
私、子どもを二人生まなくちゃいけないの!?

ビンゴ!

姑は言った
「あなたの一番の役割は、この家の跡継ぎを生む事なんですからね」

・・・私って、子産みマシーン?

私は逆らえなかった
良い子遺伝子が、良い嫁遺伝子に変わっただけ・・・。
毎月生理が来るたびに、私は泣いた
泣き顔でキッチンに行くと、姑は
「そんなことでいちいち泣かないで!」と
私を叱った
私には無く場所もない
出勤途中の路肩で、または
帰宅途中の路肩に車を停めて
私は、思いっきり泣いた
涙が枯れるまで泣いた
涙が出なくなってから
嫁の顔を作って帰宅した
同居してる長男の嫁は、寝ている以外はずっと嫁
これは、同居しない人には、絶対にわからない感覚
嫁が舅に折れなければ、同居などできっこない
私は、ただ、屈辱をかみしめながら
良い嫁をやっていた
良い嫁をやってながら
だんだん自分が生きながら
死んでいく自分に気付いていた

「3年間だけ、二人だけでアパートに住ませて下さい」
前の夫が舅に言ったら、烈火の如く舅は怒った
怒りの矛先は全部私

どうして、どうして?
どうして私は、いつも血祭りに上げられるの?
母の教え通り、真面目にやってきたのに。
どうして私は、あざけられ、馬鹿にされるの?

冬の日、私は次の朝、嫁としてちゃあんとご飯を作って
出勤し、その足で里に帰った。

4ヶ月の別居生活の末、前の夫は私とのアパート生活を選択した
頭も下げたくないけど、仕方ない
舅姑に二人で頭を下げて、私たちはアパートを借りた
その年私は、転勤辞令が降りた

新しい学校、新しい生活
二人だけの生活

ところが
新しい学校で、私は倒れた
これが、11年に渡るうつ病の始まりだった

これを聞いた舅姑は、鬼の首でも取ったように
前夫に私との離婚を、猛烈な勢いで勧めた
「仕事も出来ない。子どもも生めない。そんな女は要らない。
さっさと別れて、子どもの生める女と再婚しろ」

とどめに姑はこう言った。
「子どもを生めない女なんて、健常者でない」

この言葉を聞いて、私の中で、何かがぷつんと切れた

私は、なんで生きてるの?

私を必要としてくれる人は、この世にいるの?

私は、生きる目当てがなくなった

だから、自殺を図った

4回自殺を図ったけど、死ねなかった

その間に、協議離婚をし、職場を退職し
私には何一つ残らなかった

前の夫は離婚後一年後に再婚し
女の子を設けたらしい

彼は、新しい妻を得て、念願の子も得て、仕事も続けている

こんなことって、あり?

イエス様?

小さい時から、真面目に生きてきた私

イエス様?

私、誰よりも真面目に生きてきたよ?

それなのに、どうして私には、結婚も子どもも与えて下さらなかったの?
私をいじめた中学校のクラスメイトは、ラクラク結婚して、家庭を持って、今その子たちが、私をいじめた学校に通ってるんだってよ
そして、「クラス会するべ!」って言ってるらしいよ。
そんな不条理って、ある!?

私は、そのクラス会に行って、叫んでやりたい!
「いい気なものね!あんたたちは!
 私を覚えてる?あんたたちに散々いじめられたわたしよ?!
 そのあんたたちに、子どもができて保護者だって!?ふん!
 ちゃんちゃらおかしいわ!
 私はあんたたちの子どもをのろってやる!
 あんたたちの子どもも、いじめられればいい!
 学校でかつて、あんたたちがしたように、学校を荒らして、学級崩壊でもすれば いい!
 私は遠くから、それを祈ってやる!」

イエス様

私はね、ただ、両親のように
良い人と結婚をして、共稼ぎで働いて
子どもを産んで、子育てをしたかっただけなの

でも、イエス様

あなたは、こんなささやかな夢も
叶えて下さらなかった

悔しい

悲しい

真面目にやってきたのが、馬鹿みたい

 イエス様

 私は、天国にいけそうにないね
 
 こんな罪人だから

 けれど
 
イエス様

あなただけは わたしを棄てないよね

みんな、みんな、真面目なわたしを棄てたけど

神様、あなただけは、わたしを棄てない

だから わたしは

あなたについていくよ

もう、簡単に人を信じたりしない
もう、真面目になんか、生きない

けれど 

あなたにだけは ついていきたい

あなたにだけは 愛されたい(泪)