かぶれの世界(新)

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安倍政権7年を評価

2019-12-30 16:54:15 | 国際・政治
今月26日に第2次安倍政権は8年目に入ったと報じられた。佐藤栄作首相を越えて史上最長の連続在任期間になるという。私は重要な節目だと思うが、主要な報道各社の扱いは控えめに事実を伝える程度だった印象がある。日本経済新聞は持続的な回復を続ける戦後最長の経済成長を理由に挙げていた。

だが、首相の仕事の評価はもっと目線をあげて、「現実の姿からスタートして将来像をどう変えたか」をベースに評価すべきだと考える。何といっても直前の民主党政権が壊した米中との外交関係を改善し、リーマンショックから大震災等が齎した国の停滞を思い切った対応で経済を回復基調に戻した功績が大と考える。戦後最長の景気回復と世界での存在感はこの二つの基盤の上に成し遂げられた。

その過程で安倍首相は野党の看板政策を取り込み雇用や賃上げに影響力を行使した。トータルで見れば国民にとってベストのアプローチだった。彼がスタッフを強化し大統領権限に近い首相権限をもって実現できた一例だ。民主党政権は未曽有の国難に対し致命的な失敗を重ね政権を失い、その後も政策より勢力争い(遺伝的か?)をして分裂に向かい、マスコミと協力して安倍政権の史上最長連続政権に手を貸した。

政権の支持率が政策とその結果だけではなく、スキャンダルで左右されることもあるのが現実だ。第一次安倍政権は政策云々する前に閣僚のスキャンダルで崩壊した経験を生かして、この7年はスキャンダルが燃え上がる前に巧妙に手を打ってきた。国民に学習効果はあるし、長期政権のメリットを実感したことも一因だ。

安倍政権は閣僚のスキャンダルで国民の信頼を失い一度は政権を去った。今回も新閣僚などのスキャンダルで支持率を下げ長期政権の緩みが原因という評価がある。残念ながら、又も野党は安倍政権の信頼を落とし次の選挙で議席数を増やす材料として扱っている。これで一体何が改善されるのだろうか。何故安倍首相の長期政権となったのか理解が不足している。

与野党を含めこういう連中を大臣や議員にしない提案がないと再発防止出来ず、支持も得られないと思う。現在でも派閥の力で取引して大臣獲得数を競う与党も同じだ。安倍首相の責任は問題を引き起こした本人より、派閥の親分に責任を取らせまともな人材を推薦させることだと思う。だが、これについてはバラエティ番組など言いっ放しの報道の責任が大きい。各社とも胸に手を当てて良く考えて欲しい。■
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私の定点観測2019冬(2)基準値変更と世代交代

2019-12-29 16:02:46 | スポーツ
私の老いを観測する指標として、所属するクラブのメンバーとバドミントンゲームでどの程度頑張れるか個人的な感じを測定している。クラブのメンバーの平均年齢も上昇しているので基準値もいわば動的指標で、Go-NoGo的判断だ。今年最後の練習に昨日参加し、最早基準値とは遠く離れてしまったことを実感させられた。

昨日はまるで動けなかった。一瞬の前後の動きが鈍く、前に落とされても後ろにクリアされても対応できない回数が増えた。またバックを責められるとリターンが甘くなった。若い頃からバックは上手くなかったが、素早く動けたので大抵の場合はフォアで返せた。皆も平等に年を取るが私の衰えの速度が早いということだ。

以前からのバドミントン練習仲間が、もう少しレベルの低い別のバドミントンクラブへの参加を誘ってくれた。今まで他の人達からも何度か誘って貰ったが、都落ちするような気がして断っていた。だが、バドミントンを続けたいなら選択の余地はない所まで追い込まれた。即ちそれは定点観測の基準値を下げるということだ。

それはもう一つ強烈な現実を目の当たりにしたことにもよる。クラブには都予選を勝ち抜いて全日本年令別バドミントン大会に参加したとか、かつて全国1位とか3位になったメンバーもいる。昨日の練習では今年の東京都の予選を勝ち抜いた60才以上の男子ペアが、小学6年の女の子とその父親のペアに負けるのを見た。

私には衝撃的な結果だった。更に彼女はバドミントンの全国小学生チャンピオンだと聞いて二度驚いた。まだ身長150センチ余りの子供の体型だが、柔軟な動きで難しい打球も余裕で処理し、打ち込むスマッシュは中々に威力があった。都の60代最強の男子ダブルスのスマッシュを受けても逆に打ち返した。

これを見て定点観測だと称して(意地を張って)、現在のレベルのクラブで練習を続けるより楽しむことを考えて続けるべきだと思った。だが、一度基準値を下げると他の定点観測(高尾陣馬縦走往復など)もズルズルとレベルダウンしてしまう恐れがある。意地っ張りな私としては辛い決断で、年が明けて決断が揺らぐかもしれない。■
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多摩川異変と富士山

2019-12-27 20:46:13 | 日記・エッセイ・コラム
実は異変という程の大したことではない。私が驚いたというだけのことだ。いつもの散歩でアレッと思い立ち止まって考えたことを文章にしただけ。

今朝方、天気予報通り晴天になりそうな空模様なので途中で何度か富士山が見えるコースを選んで散歩した。旧下川原線跡の遊歩道を歩き多摩川に出て、堤防の歩道を下流の調布に向かって歩いた。歩いて直ぐに気付いたのが多摩川の水量で、(私的には)異常に少なく見かけは流れる川が途切れて池になっていた。

多摩川沿いの府中市に住んで約50年間で見た記憶のない風景だ。と言っても今まで多摩川の水量など気にしたこともなかった。「私の経験では異常」という程度の現象だと思った。しかし気になった。

ちょうどその時すれ違った熟年夫婦に声をかけてこの現象について何か知っているか聞いた。川が途切れると言っても、この程度ではそれ程珍しいことではないと彼は言う。実際には伏流が何本かあり、対岸寄り(神奈川県側)にきらきら光って見えているのは伏流が表に出て来た為だという。川が途切れた訳ではないと言っていると理解した。そりゃそうだけど、と思ったが議論する気はしなかった。

彼等は多摩市に住んでいて70半ばになって車を売り、この多摩川沿いの遊歩道を歩いて府中に買い物に来るのだという。道理で多摩川のことは良く知っている。「歩けなくなったらお終い」と思って歩いているのだそうだ。私の母も言っていた。多摩川のことなど忘れて世間話をした。

私もただ誰かと話したかっただけかもしれない。我が家でも家内の車を処分したこと、田舎では車が無いと生きていけない、みたいなごく普通の世間話だ。それにしても多摩市から府中迄歩くとなると相当の距離だ。何時まで続くかと思ったが、勿論それは言わなかった。お礼を言ってその場を辞した。

肝心の富士山だが、歩き始めた時は西の空はちぎれ雲に隠れ多摩丘陵越しに富士山の一部しか見えなかった。今日は風が強く暫く歩き続けると時折りシャッターチャンスが出て来た。堤防から多摩川越しに聖蹟桜ヶ丘の町並が見え、北の高層ビルと南の遠景の富士山がまるで対峙している様に見えた。

夕方買い物に出かけた時、本町駅横の崖上から見えた富士山のシュルエットも美しかった。北風が強く頂上を越えて南側に吹き下ろす吹雪が黄金色に光って見えた。とても風が強い日を象徴した風景で、こちらでも帰宅するとベランダに干した洗濯物が数枚竿から飛ばされていた。こっちの方が異変だったかも。■
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東京近郊の風景2019冬(2)

2019-12-25 21:06:24 | 日記・エッセイ・コラム
娘夫婦の誕生祝とクリスマスに忘年会を兼ねて、先週土曜日に都内の娘宅に出向きパーティに参加した。今年から私は口出しせず長男にアレンジしてくれるよう頼んだ。京王線を府中から千歳烏山に向かう沿線で、特に線路沿いに例年になく空き地が目立った。何故か異常に多い。多分、高層住宅か駐車場になると想像した。自宅の周囲も気が付けば高層住宅が乱立し、甲州街道沿いの空き地が次のビル建設を待っている。

11月末から府中駅前のケヤキ通りのクリスマスイルミネーションが、今年は道の片側だけに設置され貧相で寂しくなった。加えて先月撤退した伊勢丹百貨店の後釜が決まっておらず、ケヤキ通りの目玉の大きなビルが空き家という悲惨な状態になった。家内が買物に出かけて物寂しい印象を受け、買物する気分になれないという。

昨日の日本経済新聞によると家主(フォルマ)と三越伊勢丹が撤退後の賃借料を巡り係争中だという。東京オリンピックまでに新テナントが開業し来客増を見込んでいた地元商業関係者は、早期開業の見通しが立たず失望していると報じていた。隣の分倍河原駅前の商業ビルが新しいテナントで埋まっていたのに、まさか府中駅南側の目玉のビルが空き家になるとは驚きだ。

ラグビーW杯が成功裡に終わって以来、ここ府中市は突如ラグビーの町になったようだ。社会人の強豪チーム東芝とサントリーがあるからと思うが、私が帰京する直前にケヤキ通りをリーチ・マイケル主将など選手が凱旋パレードをし歓迎を受けたというニュースを田舎で見た。それまではFC東京のフランチャイズだったはず。

先週多摩川の河川敷を散歩すると、理由は不明だがラグビー・グランドの整備をしていた。皮肉屋の私は俄かラグビーファンの為の整備だろうと思った。その先のサントリーのラグビー専用グランドの横を通ると、平日の午前中から練習していた。見学の皆様は中でご覧くださいとの張り紙を見て時代は変わったと思った。

娘がインフルエンザにかかり3才の孫を昨日の午後預かった。孫がリーチ・マイケルから主力選手の名前を言った時は驚いた。こうして子供の時からのラグビーファンが生まれた。子供の時からラグビーファンなんて聞いたことなかった。私の場合は川上引退から長嶋の全盛期時代で、当時は殆どの子供は野球少年だった。■
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大学共通テスト改革の議論は一体何の為だった?

2019-12-23 21:15:18 | ニュース
2か月前に萩生田文科相の「身の丈発言」から始まった大学入学共通テストの改革問題が、英語の民間試験活用と国語・数学の記述式問題の導入見送りという尻切れトンボで決着した。我が国の将来を決めることになる(多分?)最も重要な改革がこんなことになって凄く失望している。

見送りになったテスト項目は以前から我国の大学卒業生に欠けていると指摘されてきた能力なのだが、果してどうあるべきか、見送りにしても良いものか、殆ど議論されなかった。例によってマスコミ批判をする。知性も能力もない芸人等が大臣の失言や試験の手続きばかり指摘し本質に迫らなかった印象がある。

問題の本質は一体何だったのか。誤解を恐れずに言うと萩生田文科相の「身の丈発言」は我国の現実だと思う。田舎と東京を行き来して子供の教育を見聞きしていると、都会の子供の方が小さい時から塾や進学校に通い難関大学入学を目指し、教育に投資できる裕福な家庭の方が明らかに有利なのだ。

政治家は現実がどうかより建前を言わなければならないとしても、何年もかけて検討した実施直前の入試改革が大臣の本音発言で脆くも見送りになった展開には驚いた。逆に言うと報道で指摘された問題は、文科省の進めて来た改革が酷くお粗末だったということだ。この指摘は前々からあったと聞いて二度驚いた。

そこからの展開が低レベルな政治論議だけで、あるべき教育の姿を求める議論に向かわなかったのは本当に残念だ。だが、あるべき教育の姿は大学入学共通テストを変えるだけで実現するだろうか。個々の高校や大学によって独自の考えで学生を選び何年もかけて教育して育てる方が現実的だと思う。

多くの高校や大学は少子化に対応して如何に生徒や学生を集め収入を得るか、存続の危機に立たされているという経営問題がある。一方、大学入学を目指す為の教育だけで、国際的に競争できる若者を育てられるのか。生徒や学生のレベルにあった現実的な教育も必要だ。

地方と都市の教育格差、経済格差が生む教育格差、これも又、建前では語れない深刻な現実だ。現実を言ったと非難して格差解消を待っているうちに世界から取り残されたら何にもならない。「身の丈発言」から始まった騒動は、全く何の為にもならない無意味な議論のまま終わろうとしている。分かっている親はそんな事は無視して子供の教育に投資している。■
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