かぶれの世界(新)

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介護録09秋(5)

2009-10-27 22:05:11 | 健康・病気

昨日の検査結果について、夕方主治医の説明を受けた。昨日は急患の対応で先生の時間が取れなくなった。しかし、「心配していたことはそれ程でもなかった、専門医に見てもらう必要はなし、詳細は明日に」と事前に電話で看護婦が教えてくれていた。

それを聞いて直ちに、昨日木曜日の東京行きのフライトを予約、ケアマネに連絡し私がいない間洗濯やオムツの買い足しなど世話をしてくれる人のアレンジ、新聞・牛乳配達の中止、支払いなど一気に済ませた。この先悪いニュースがないと思うと、同じことでも何故か軽い気持ちになれた。

入院時に比べ心不全の指標となるBNPが338から236に改善し(正常値は20だから健康体から程遠いが)、CRPは0.12まで低下して肺炎は問題なくなった。心臓は正常に働いており指標は改善方向にある、専門医に見せるほどの状況ではないという。

心臓エコーを取った結果、血液の拍出量が0.53-0.8であるべきところ0.76であり、心臓は機能しているという。問題は体の水分がまだ多いらしい。大静脈(IVC)の太さが2.45cmで、心臓から送り出した血液が全部戻ってこず身体に溜まっている。

入院時の母は体全体がむくんでいたが、今日の母はすっかりしなびてしまった。ある意味年寄りらしい皺だらけの、だが、しっかりした風貌に変わっていた。夏に長男夫妻が顔見せに来てくれた時は病的で色が抜けたような皮膚だった。やはり、自宅介護は機能してなかったと実感した。

とはいっても、上記のようにまだ治療が必要だ。右肺は影がはっきり見えるが、左肺下部は白くなってまだ水が溜まっているのが、レントゲン写真でも明らかだった。だが、もう何を治療するのかは明確になった、先は見えてきた、というのが先生の結論のようだ。

治療が終ると専門のリハビリ病院に転院することになる。既に主治医が申請してくれることになっている。受け入れが決まるまでは、市立病院でリハビリしながら待つ。受け入れが決まると病院から連絡を受け、私が又田舎に戻り、母を連れてリハビリ病院に行き手続きし、リハビリが始まる。

更に数ヵ月後にリハビリやっても効果がないと判断されると、次に老人介護を受ける手続きが待っている。この時のために介護レベルの見直し時の意見書を書いてくれるよう主治医に依頼し、お礼を言って部屋を出た。彼とはもう会わないかもしれない。

1階の受付で医療事務の担当に月締めの支払いは東京に請求してくれと頼み、実家に向かった。今回ほど田舎用の車を買って良かったと思ったことはない。実家に戻り食事、洗濯、散歩、入浴、母の兄弟への連絡と忙しい。明日ヘルパーさんと打ち合わせ、看護婦と連絡先を確認し、明後日帰京する。298円ワインを飲みながらこの記事を投稿して長い1日が終る。■

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298円ワイン

2009-10-26 21:43:22 | 社会・経済

秋の夜長、田舎の広い家で一人過ごす日が2週間続いた。毎日の生活がルーチン化すると、アルコールの助けを借りて多少の彩をつけたくなる。

先週初め近くのディスカウントショップで298円のワインを見つけて、試しに買って飲んでみた。まずければ捨てれば良い位の積りだった。ところが意外にもこれが飲める。

スペイン産のバロン・ロメロという聞いたこともないテーブル・ワインで、10.5%と軽めのアルコール度。生産年や産地は分からず、混ぜ物に違いない。ちょっと怪しい。渋みが少なく、糖分が多い。翌日頭痛がすることもなかった。

10年前頃だったが、1000円を切るチリワインを飲んで、防腐剤のせいで何度か頭が痛くなって懲りたことがある。だが時代は変わったようだ。

今日の日本経済新聞の囲み記事「経営の視点」によると、カインズとサントリーが共同開発した448円のチリワインが、今夏18万本を売る大ヒットになったと報じている。

現地での計画生産と流通の効率化で低価格を実現したという。計画生産で棚卸(売れ残り)を減らし、積載率を高めた船積みでチリから一度も荷を解かずカインズまで届けるという。多分温度管理もされているだろう。私が飲んでいる298円ワインより素性が良いかもしれない。

上記の記事でも指摘しているように、このやり方はユニクロ等が上流の生産から下流の販売までトータルで最適化して、消費者が欲しいものを低価格で提供した構図と同じだ。客寄せ特売とは違う、継続性のあるやり方だ。

これは日本だけでなく世界中で起こっている現象であり、一時的ではない「新たなスタンダード」だ。その代表が世界最大の小売チェーンのウォールマートで、世界同時不況下でも業績を伸ばしている。多くの企業は既にこれが常態として、私が言うところの「過剰適応」をしている。

日本の消費者がこの新標準からどれだけ恩恵を受けるだろうか。上記のワインや衣料品は海外にサプライチェーンが広がっているが、最近普及が進むプライベート・ブランド(PB)の多くは国内で完結するサプライチェーンでも3-5割の低価格が実現されている。

上記のカインズはPBの売り上げ比率は30%だという。ウォールマートのPB比率は20%、英国ではもっと多くて一般に40%程度あるといわれている。この傾向は更に強まるように私は感じる。ブランド大好きの日本消費者も拘らなくなった。

だが更なる低価格を実現する為の重要な施策は、規制緩和である。日本の消費者は収入が伸び悩んでいるとはいえ、世界的にみれば裕福だ。なのに豊かさを実感できないのは、生産から販売までのサプライチェーンの色々な段階で規制がかかり、物価を押し上げているからだ。

日本経済新聞の論説委員長は別の囲み記事で、民主党政権のマニフェストから規制改革の文字が消え、規制改革論者だった小沢幹事長や鳩山首相も言及しなくなったと指摘している。既得権益を持つ支持団体への配慮が見え隠れする。

筋肉質の強い国にすることなく、競争を避け配分ばかり厚くするやり方は徐々に国を衰えさせる。ばら撒く経路は違うがバラマキをやっていることに違いはない。やり方は新鮮で民主的なのはいいが、問題先送りでは前政権の姿勢と変わらない。安いワインを飲みながら憂い考えてしまう。■

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地方分権の現実

2009-10-25 23:26:14 | 国際・政治

政権交代後1ヶ月余りで、次々とマニフェストが実行に移されているが、財源問題だけでなく以前から疑問視されてきた懸案事項が早々に表面化してきた。多くは国の骨格にかかわる問題だ。その中で総選挙直後までは連日メディアを賑わした地方分権が、新政権で一体どうなるのか具体的に見えてこないのが気になる。

テレビ出演率一二を争う論客だった総務相が突然無口になり歯切れが悪くなったのは何故か。郵政民営化見直しで亀井大臣の毒気に当たっただけではない、別の理由があると思う。ここからは例によって妄想たくましく地方自治の現実とそれに対する分権化の問題を議論してみたい。

結論的に言うと、「人生いろいろ、地方自治体もいろいろ」ということではないだろうか。前原国交相が脱ダムとか高速道路など公共事業凍結を宣言した時、地元の首長や直接関わる住民の感情的な反発が報じられた。感情的になるのは歴史的な経緯があって仕方のないことだが、賛成する声も多いのに殆ど報じられず圧力を感じたはずだ。

だが冷静に本来あるべき姿はどうかと考え、或いは30年前の前提と現状は同じか問いかければ、それより高い優先順位の支出が他にあるという印象は免れない。夫々の地域で何を優先するのか住民の声が報道で窺い知れず、結果として対立を煽るだけになった印象がある。

そもそも地方分権の発想には、その地域の実情(優先順位)にあった税金の使い方を地方が決めるというものだった。だが、公共事業凍結に対する自治体の反応を見ていると、この人達に地方分権とかいってお金を渡すと、酷いことになりそうな嫌な予感がした。

実際統計を取ったわけでは無いが、日本全国の自治体の中で地元の建設会社上がりか、もしくは深い繋がりのある首長がかなりいるらしい。又、チェック機能を果たしていない自治体の議会も枚挙に暇がないし、利益誘導を期待する住民が選挙結果を左右しているところもあるようだ。

もちろん、そうでない所も沢山あると思う。だが、戦後60年余の歴史は一貫して都市部や工業地帯の成長から得た成果を地方に分配してきたので、いかにして中央からお金を分捕るかが自治体の遺伝的体質になったのは否めない。

新幹線・高速道路・空港の三種の神器が必要という、どう考えても経済合理性のない主張をする自治体の首長だけでなく、利益誘導を支持する住民もそうだ。国政レベルでは住民の総意は転換を求めたが、地域までとなると、人々の意識が変化したかはよく分からない。

お金を流す「媒体」が公共事業であり「対象」がダム・高速道路・空港や建物だった。それを効率よくやれる人が優秀な首長・議員・公務員であり、期待する住民がいる。中央の官僚のやってきた天下りや税金無駄使いシステムは酷いが、地方にもスケールは小さくても天下りも無駄使いもある。

そのままにして地方分権だと言って、自動的にお金を渡して良いはずがない。地方と一括りで言うのはちょっと乱暴なのは分かっている。国よりも遥かに先進的な取り組みがある一方で、未だにボス支配のような自治体もあると聞く。こんな自治体の多様な問題を指摘する議論が出てこないのか気になる。EUに加盟する国々の差くらいありそうな気がする。

総務省は一体どういう地方分権を計画しているのか。げすの勘繰りをすると、自治体の反発を恐れてフリーハンドの掴み金を渡そうとして財源不足に悩んでいるのか。お金持ちでも生活保護者でも「子ども手当て」を渡す同じロジックを展開する積りだろうか。是非聞いてみたいものだ。■

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介護録09秋(4)-敗北感

2009-10-24 18:03:23 | 健康・病気

昨日夕方、主治医にこれまでの治療状況を聞いた。脳梗塞は悪化してない。又、併発した肺炎も良くなったという。白血球数(WBC)が入院時には14700あったが、月曜日には4400まで減少し、一方炎症時に表れるCRPが8.5から0.59に収まり、抗生物質の投与とチューブからの酸素吸入も止めたという。ところが、新たな問題がわかった。

二つのレントゲン写真を比較して、入院時と比べて心臓が大きくなっていると説明を受けた。心不全の疑いがあるという。心不全には体内の過剰な水分が良くなく、利尿剤を使って水分を減らしているという。44.7kgまで一時増えた体重が、42.7kgまでになったがまだ減らしたいという。

市立病院には心臓の専門医がいないので、来週検査して心不全の疑いが強まれば、市内の別の病院に出向き専門医の診察を依頼し、治療の妥当性を確認する予定という。母の病状が落ち着きリハビリを開始したので楽観的になっていたのに、どうも雲行きが怪しくなってきた。

その後、治療・リハビリから介護に向かってどういう道筋を辿るか先生の助言をきいた。私は最終的にどんな介護の形になるかを予想して、そこから逆算してリハビリの場所も決めたいと思っていたが、事はそれ程簡単ではなかった。

一つにはどんな施設も満杯で、受け入れられる迄に申し込み後平均2ヶ月はかかる。となれば、現在の治療の見通しに関わらず今から申し込みせよと言われた。密かに期待していた自宅介護は論外らしい。母の症状は24時間誰かが同居して監視しなければいけないと助言された。

脳梗塞や心不全になった大元の原因は、高血糖で血管がぼろぼろになった為と指摘された。今までの自宅介護で血糖値をきちんと管理できなかったということだ。言い換えると、ケアマネージャやヘルパーさんと連携してやってきた母の血糖値管理が失敗した。

唯一の楽しみだから母の好きなように食べさせたらどうかという声もあった。私は厳しい選択をした積りだったが、上手く行かなかった。主治医の指摘は明らかで、母の血糖値管理に失敗したという、敗北感で一杯だ。愛着のある家にもう住めないまま、母は人生の最後の何年かを過ごすことになってしまった。■

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Too early to tell

2009-10-22 22:57:55 | 国際・政治

新政権発足後まだ1ヶ月余りで、評価するには早すぎるかもしれない。米国では新政権誕生後100日は批判を控える習慣があるという。しかし、新政策を矢継ぎ早に打ち出して行くのを見ると一言二言、言いたくてうずうずして来たので一言。先に結論を言うと様子見です。

高い支持率

直近の世論調査では鳩山政権の支持率は依然として非常に高い。鳩山首相の派手な外交デビュー、マニフェストを実現するため補正予算の無駄を見つける作業、官僚の天下り禁止や政策決定プロセスでの政治主導を発揮していることが連日報じられ国民に印象付けたと思う。

特に、前原国交相の打ち出した脱ダム・高速道路・羽田空港ハブ化など、従前から国家的課題としてあるべき姿なのに既得権益が優先されてきたテーマに、摩擦を恐れずズバッと切り込み新方針を打ち出した姿勢を評価している。

何れも我国の背骨を強化する重要な基本方針だが、票にならないので政治的優先順位が低められて来たもので、私も高く評価したい。昨年日本の一人当たりGDPがあのイタリアにも抜かれ、19位になった。日本はもう豊かではない、限られたお金を全国にはばら撒けないという認識が背景にあると思う。

市場は日本パッシング

一方、市場は極めて厳しい評価を下している。日本の株式市場は外人が買うかどうかで価格が上下する。海外の投資家から見た民主党政権の政策では、日本経済が回復しないという見方だ。確かに上記の「パフォーマンス」はニュースネタにはなるが、マクロ経済として短期・中長期で整合の取れた政策にはなっていない。

今日の日経平均大引けは66円安の続落、日本郵政の社長交代ニュースは鳩山政権の脱官僚姿勢に対する不信感が広がり、改革路線の後退が意識されて買い手控えたと報じられた。市場は正にリアルタイムの投資家世論調査だ。

公共事業の見直しなどは中期的には経済を効率化する。しかし、当座は子供手当て(2.7兆円)+高校無料化(0.5兆円)+ガソリン暫定税(2.5兆円)で約5.7兆円が家計に渡るが、一方来年度予算では政府部門支出が9.1兆円の削減されるとされており、その差約3.5兆円の内需が減る見込みだ。

司令塔は???

今までのところ民主党政権には司令塔がいない(日本経済新聞)様に見える。つまり首相及び国家戦略室の指導力が発揮されてない。モラトリアムや巨額の赤字国債などの報道を見た限りでは、突然任された経済運営の舵取りのカンがまだ働かないのかもしれない。だが、事態は待ったなしだ。

具体的な懸案事項に直面して、大臣の実力や覚悟の程も見えてきた。一円たりとも予算はまけられないと見得を切る大臣は、官僚を代弁した自民党政権時代の大臣を思い起こさせる。発言が連日メディアに取り上げられていたのに、突然貝になった大臣もいる。実力や姿勢が一様でないバラバラの内閣を引っ張る「司令塔の指導力」が今こそ必要な時ではないだろうか。

Too early to tell

多分、まだ時間はある。鳩山政権を判断するには早すぎる。鳩山首相の手法はアドバルーンを揚げて世論の反応を見、落とし所を探っているように見える。現在の最大の課題であるマニフェストの実現と予算規模(赤字国債)のバランスは、ある意味世論に決めさせようとしている。少なくともプロセスを透明化する姿勢が評価される。

だが、アドバルーンを揚げてフラフラし原則のない政治は困る。特に安全保障や改革姿勢だ。<personname></personname>

子供達に借金(赤字国債)して、「子供手当て」の財源にするという発想は私には理解できない。総選挙で1%も取ってない小党の政策で、安全保障や日本経済が左右される事態には憂慮する。ココを誤まると内閣支持率が急落する可能性がある。

賛成と反対の構図

各種メディアをチェックすると、ネット住民は民主党政策のうち「改革姿勢」の部分を高く評価し支持しているのが興味深い。彼らの反応は極めてストレートだ。脱ダムなどで方針変更の影響を受ける人達の反発には、弱者というより既得権益という見方で余り同情してないように見える。

私の実家がある大洲市では最近ダム推進派の市長が当選し、前原大臣のダム中止見直し反対が民意として強く訴えた。だが一方で、昨日のローカルテレビでは地元大学が市民の意識調査を行った結果、市長を支持したのは政策全般であり、ダム中止については6割が賛成という結果を報じていた。極めて象徴的な縮図、全国に同じ構図が点在する、という印象を受けた。■

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