かぶれの世界(新)

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東京郊外の生活2022-3(6)

2023-02-25 20:29:29 | 日記・エッセイ・コラム
夕方の散歩の帰りに自宅に近いコンビニの前を通ると灯りが消えていた。もしやと思い店に近づいて窓の貼り紙を見ると閉店の通知だった。自宅に最も近くて家内も私も便利に利用してたので、通知を見て驚きがっかりした。だが閉店した一方で工事中の新店もあり大騒ぎする程の事はなかった。

今月に入り雪が降ると報じる天気予報を何度か見たが、その殆どは晴れか曇りで洗濯物干しには都合の良い日が続いていた。だが、息子は花粉症の気配があるとのことで、彼の衣類だけは用心して室内干しに変えた。私は子供の頃から花粉症にかかったことがないのだが。

同じタイミングで散歩中に見えた富士山が滅多に見えなくなってきた。遠方の山には春霞がかかるようになり、白い空に白い富士山が微かに見えた。丹沢山塊にも雪跡らしき白い筋が見えた。薄い霞だと青空になる時もあるのだが、富士山だけ白い雲に覆われ見えない日が増えた。

富士山が見えないので散歩の楽しみ方を変えた。昨日は多摩川の関戸橋から更に上流に歩き、府中四谷から野猿街道への橋を渡り、多摩市側の堤防を下流に歩き、関戸橋を渡って戻った。多摩市側の堤防沿いに高層マンション等のビルが建ち、洒落た公園が工事中ですっかり様子が変わっていた。

自宅に戻ると外出から帰った息子のお土産が待っていた。普通より厚い豆大福で、一口噛むと殆ど味がなく一体これは何だと思った。だが、二噛み三噛みすると口の中に甘味が広がり、上品な豆大福だと感激した。家内は得意のネットで調ると、虎ノ門に店のある予約しないと売り切れる人気の商品だという。

私の大好きな大福餅や饅頭は一口食べると直ぐ甘さが口中に広がる100円前後の商品だ。息子によると豆大福はその三倍の値段だったという。私はそんな高価なお餅は絶対に買わない。豆大福を食べながらアマゾンの地味な映画「ビューティフル・レターズ」を見て涙をこぼした。

介護施設の老人と若い娘の心温まる手紙のやり取りを通じて成長して行く女の子を描いた映画だった。家内が見始めた時は子供向けのつまらない映画だと思ったが、途中から老人と若い娘の暖かいやり取りに心が打たれた。上品な豆大福に上品な映画で上品な午後を過ごした。■
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ロシアの歴史的評価を予測する

2023-02-24 18:14:49 | 国際・政治
ロシアがウクライナ侵攻して1年目の今日、日本経済新聞はロシアを「20世紀型大国の落日」との見出しで報じた。朝のテレビニュース番組は大々的に伝えると思いきや、意外にも地味な扱いだった。私は例によって根拠曖昧な論理で、世界の歴史は100年後のロシアをどう評価するか予測してみたい。

100年後の歴史家は20世紀のヒットラーと21世紀のプーチンを並べて非道で野蛮な二大独裁者と指摘すると予想する。私の予測はIブレマー氏の指摘をそっくり頂き、「ならず者国家」だったと教科書に書かれるだろう。20世紀の第2次世界大戦を引き起こしたヒットラーと、21世紀の「プーチン率いるロシア」の引き起こした非道な蛮行と歴史の教科書に書かれるだろう。

但し、それは日欧米の自由民主主義陣営が依然として世界の中心に位置する場合の歴史の教科書のことだ。何としても避けなければならないのは、ロシアや中国が強権国の発展形として政治体制を維持して(残念ながら可能性はある)、100年後も世界の教科書は異なる二つの歴史評価が存在することだ。

今朝の日本経済新聞の転載記事(Gラックマン)はシカゴ大教授の珍説「ロシアの存続を危うくした西側に戦争責任がある」を論評した記事は興味深かった。勿論私は珍説を支持しないが、問題なのはこのような危険な論理を信じる人がヒットラーやプーチンを権力の座に選び、トランプも大統領になったことだ。ニュース番組を見ていると長年の国際政治を見て苦い経験をした評論家にはこの手の発言をしがちだ。

冷静に考えればあり得ない主張でも国民の大半が支持して結果的に戦争の道を選ぶ、これが人類の歴史でもあるのだ。国連はロシアを非難する決議を下したが、次の世界のリーダー候補大国の中印は棄権した。今後米中印が世界をリードしていくのは間違いない。多分、10年後には新しい風景が見えているだろう。既に世界は中国の姿勢に失望し始め、一方で曖昧な姿勢のインドに期待を持ち始めたように感じる。

多分、10年後の教科書ではまだ決着がついてないだろう。第2次世界大戦の場合は日独伊が敗れ日本の教科書は書き換えられた。10年後の最悪シナリオは世界の中心に米中印がいて、夫々に異なる考え方が存在し、誰が誰と手を組むかによって形を変えて勢力争いが続くと予想される。問題のインドが一時的にはご都合主義の意思決定に走っても、長期的には民主主義プロセスで強国に向かうと予測する。

私は最終的に自由で民主的な世界で先進的で競争力のある世界に向かうと信じる(正しくは信じたい)。そういう歴史教科書の下で私の子孫たちが学び進歩の道を歩んで欲しいと思う。それが世界を正しい方向に導く強い力を与えてくれると。その為、第一歩としてプーチンのロシアに戦争を勝たせてはいけない、そしてロシアの戦争責任を世界とロシア国民が一体になって問うべきだ。その時、100年後の教科書が見えて来る。■
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227円の卵!

2023-02-22 18:41:49 | 社会・経済
昼食後に散歩を兼ねていつもの安価なスーパーに買い物に出て、入口に最も近い棚を見て「ついに来たか!」と思わず小声でつぶやいた。最低価格の不揃いの卵10個のパックの値段が税抜きで227の表示になっていた。税込みなので遅ればせながら報道された価格になったと思った。

卵が250円とか300円になったと物価上昇のシンボルとしてマスコミが大騒ぎするたびに、夕食時の話題として私は「マスコミは値段が高いお店を捜して大騒ぎしている、何でもそういう傾向がある。信用できない」と強調して来た。だが、私が知る限り最安値のお店でも245円になった。

正直なところいつかこの日が来ると思っていたので驚きはなかった。レジの女の子が子供みたいに真っ赤な頬っぺたで、私がバラバラに入れた商品を精密機械みたいに整理してカゴに移した。私が思わず驚きの声で「凄いね、初めて見たよ」と大袈裟に褒めるとにっこり笑った顔が可愛かった。

227円の卵の驚きは赤い頬っぺたの精密機械のお蔭で印象が薄れた。卵以外の商品はそれ程値上げされたようには感じなかった。だが、午後一のレジに並ぶ買い物客の列は気のせいかいつもより短かった。■
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松本零士と故郷

2023-02-21 18:34:25 | 日記・エッセイ・コラム
昨日の午前中に外出から戻ると民放のニュース番組が漫画家の松本零士が死去したと報じていた。全国ニュースで郷里の小学校の生徒がインタビューに答えるのを見て驚いた。アニメ「銀河鉄道999」が人気になった頃に松本氏が戦時中に母親の郷里の大洲市新谷地区に疎開したと聞いたことがあった。松本氏は戦争の疎開時に私が通った同じ新谷小学校で学んだと報じられた。

新谷地区の隣にあるJR五郎駅の手前に肱川の支流矢落川にかかる鉄橋を見て、松本氏は空に登って行く銀河鉄道のイメージを得たという。今では鉄道橋のすぐ横に2-3m高い自動車道の橋が架かっている。松本氏が鉄橋を見上げたという道路はその後補強され自動車道に近い高さにかさ上げされ、皮肉にも鉄道橋は何処からも見下ろされる位置にあり銀河鉄道のイメージは全く無くなった。

更に数年前の西日本豪雨で肱川からの逆流によって鉄橋は水面下に沈んだ。現在周りの堤防を補強して高くする工事が続いているが、鉄橋はそのまま残されている。万が一西日本豪雨クラスの雨が降ると、鉄橋は水没するが両側に作られた水門を閉じて周りの集落を水害から守る。そんなヘンテコな対策で銀河鉄道のモデルになった鉄橋を守れるのか、鉄橋より人命の方が大事ということだろう。

私が子供の頃は母と松山に買い物に行く時、そのJR五郎から汽車に乗った。その時私は松本氏が見たのと同じ風景を見たことになる。凡人の私は同じ風景を見たと言ってもただそれだけのことだった。だが、全国で最小の1万石の大名新谷藩の子孫達は、10年前頃から松本氏を町おこしのシンボルに利用した。小学校や商店街のあちこちに松本氏の協力を得て銀河鉄道のシンボルを飾った。

松本氏は小学校の門にメーテルの銅像が飾られ玄関の壁に銀河鉄道の絵を寄付した。驚いたことに我が家の先祖がお坊さんを招き再興したといわれる瑞安寺の先代の住職と松本氏は疎開時からの知り合いだったとローカル紙が報じていた。そんなことは聞いたことはないが、無理やりこじつけると、住職は私と松本氏の共通の友人だということになる。

新谷地区は人口が減り続ける四国の山の中の寒村だ。かくいう私も新谷地区の実家から東京に出て働き、退職後も家族全て東京都心や郊外に住む。7年前に母の死後は実家は空き家になり、毎年帰郷し手入れする。だが相続した山林田畑は放置したままだ。新谷地区に残った人達は「生き残りのために何でもする」、それを見て松本氏は懐かし思い協力してくれたのだろう。私は何もしていない。■
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ウィズ・コロナが始まった

2023-02-18 21:39:28 | 社会・経済
11時前に掛かり付け医に行き降圧剤の処方箋を出して貰った。医者に行った時、待合室にはただ一人の患者の姿も見かけなかった。受付の看護婦に誰もいないねと聞くと、たまたま途切れただけと返事が返って来た。仮にそうだとしても私には珍しい風景だった。

診察が終わると、散歩を兼ねて薬局に行く前に府中本町駅から直接競馬場に繋がる陸橋を通った。丁度そのタイミングで駅の競馬開催時にのみ開く出口から凄い数の人達が出てきて陸橋が人だらけになった。何十年も住んでて陸橋が競馬場迄満員になったのを見たのは初めてだ。

というか、そういう時は陸橋を通らないことにしていたのだが。今日は診察の帰りに富士山が綺麗に見えると定評のある陸橋を通りたいと思い、競馬開催だったのをすっかり忘れていた。競馬場が満員になると実家のある郷里の人口の倍の観客が押し寄せることになるのだから近づきたくなかった。

遠回りして薬局に行き自宅に戻ると、駒沢競技場で開催されているラグビーの試合を娘の家族と見に行く約束じゃなかったのかと家内に言われた。どうも娘と連絡の行き違いがあり、私は日曜日の明日だと思っていた。だとしても散歩しなければ間に合ったかもしれない。

諦めて昼食後に、開催されたJリーグのサッカーの試合FC東京と浦和レッズの中継を見た。味の素スタジアムはテレビで見た感じでは観客席は満杯だった。駒沢はそれ程ではなかったようだが、私が関わった三つの競技場だけでも実家のある四国の街の数倍の人が観戦したようだ。

コロナ感染が1カ月以上続けて毎日減少し、第5類に移行することが決まった。感染しても重症化するのは老人ばかり、70歳以上が二人いる我が家も第5類への移行はもろ手を挙げて賛成した。少なくとも今日スポーツ観戦した人達は皆そうだと思う。ウィズコロナが始まった。■
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