Go straight till the end!!

世界一周の旅の思い出を綴っています。
ブログタイトルは、出発前に旅日記の表紙に書いた言葉です。

(130)死海(ヨルダン)

2011-01-13 23:55:00 | シリア・レバノン・ヨルダン
 首都 Amman (アンマン)を拠点にして死海( Dead Sea )(ヨルダン側)にも行っている。

 アンマンで海水パンツを購入したのはまさにこの為で、子供のような好奇心で死海に向かった。
 この時、旅仲間の中田さん(仮名)(参考記事はこちら→ Antakya (アンタクヤ)(トルコ)、Damascus (ダマスカス)(シリア))と行動を共にしている。



 死海までバスで所要1時間程。早速水着に着替えて海に入った。

 死海は、地球上で最も低い海抜にある海(およそマイナス400m)で、その塩分濃度は通常の約10倍(30%程)あると言われている。その塩分濃度の為生物は生息していない

 海水をじっくり見てみた感想。
 うまい例えが見つからないが、理科の実験でビーカーに塩の水溶液を作りかき回せた時の感じに似ている。水に溶けた塩(の流れみたいなもの(モヤモヤした感じ))を見ることが出来た。

 泳いでみると楽に水に浮く。中田さんはカナヅチらしいのだが、ここでは泳げるそうだ。
 仰向(あおむ)けに水に浮かんで空を眺めた。足も沈まないし、手や足を動かす必要もない。とても不思議な感覚だった。目に見えない浮輪に乗っているみたいだ。

 しばらく泳いでいると、皮膚の弱い部分がヒリヒリし始めた。傷があったら痛くて水に入れなかったと思う。まさしく傷口に塩を塗ることになるからだ。



 余談になるが、この日は水星・金星・火星・木星・土星・月・太陽の7天体が、地球の中心から見て25度53分の角度内におさまるという天文学的に興味深い日だったので、惑星同士が一番近い角度になる時刻に太陽の写真を撮影している。



 高濃度の海水に漬かった皮膚が音(ね)を上げ始めたので、泥パックをしながらビーチに横になった。
 このビーチの名前は覚えていないが(アンマン・ビーチかもしれない)、外国人観光客や地元の人々が数多く訪れていた。
 美容の為泥パックをしている人がツーリストに多かったが、地元の人々は普通に海水浴をしているようだ(肌を露出しているのは男性のみ)。大音量のアラビア音楽を流しながら(昼寝をしようと思ったがうるさくて出来なかった)。

 しばらくして再び海に入ったが、やはり皮膚がヒリヒリしたので海水浴を切り上げようと思った。
 しかし、中田さんは生まれて初めて泳げたことが嬉しいらしく、いつまでも泳ぎたそうにしていたので彼の納得のいくまで泳いでもらうことにした(バックパッカーには時間だけが十分ある)。



 ビーチ近くにシャワーなどの設備が無かった為(現在の状況は不明)、近くの温泉に行くことにした。確かタクシーかセルビス(ミニバス)で10~15分位かかったと思う。行き先は、Hamamat Ma'in (ハママート・マイン)と呼ばれる温泉だ。

 死海の塩分・鉱分濃度が高い理由は、死海の水が外に流れ出ない為らしい(太陽の熱で水分が蒸発し塩分・鉱分が凝縮する)。
 その他の理由として、ヨルダン側にある多数の温泉のミネラルが流れ込んでいることも上げられる。



 ハママート・マインに到着すると多くの子供達で賑わっていた。死海と同様、水着で肌を露出しているのは男性だけで、女性は服のまま入浴していた。イスラムの戒律は徹底している。
 ここには滝があり、温水シャワー代わりに滝に打たれたのだが、水量は適量を越えているので痛い。しかしとても気持ち良かった。塩漬けされ縮んでいた皮膚が伸びる感じだ。

 すっかり肌がつるつるになった感じがして、これは女性に人気が出るわけだと中田さんと体験談を語り合いながら、アンマンに戻ることにした。なかなか貴重な経験だったと思う。

※地図はこちら