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■本城義雄油絵展 (6月21日で終了)

2009年06月30日 20時57分47秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 本城義雄さんは歌志内在住の全道展会員。
 炭鉱が閉山してすっかりさびしくなった日本一のミニ市、歌志内の中心部(旧JR駅の真向かい)にアトリエ「大正館」を構えています。
 大正館は古い2階建ての蔵。中には、モティーフのために集めた古道具類がぎっしりとならんでいます。柱時計、黒電話、SPレコード蓄音機、看板、ランプ、おもちゃなど、とにかくものすごい数です。
 本城さんはそれらをならべ、ほぼ正面から、丹念に描く画風で知られています。
 ことしの全道展のポスターにも作品が採用されていたので、街角でごらんになった方も多いでしょう。
 全道展では100号クラスばかりで、札幌時計台ギャラリーで数年に1度ひらいている個展でも大作がメーンとなりますから、今回のように小品をまとめて見る機会は意外と少なく、新鮮でした。

 会場の中央には、大正館から運び込まれた古い壜(びん)や真空管式ラジオなどが置かれていました。
 絵に登場する壜もありました。


          

 右端は、案内状にも用いられた「ワインの空瓶」。
 画面上方にぴんと張られたロープが画面に緊張感をあたえているようです。

 本城さんの作品は、背景が単色に塗りつぶされているのが特徴です。


                

 「かぼちゃと蒲穂」。
 本城さんの縦の絵はわりと少ないと思います。
 時が止まったかのような静けさが、画面からつたわってきます。

 ところで、すでに述べましたが、同時期に札幌市民ギャラリーでひらかれていた「第64回全道展」では、画風ががらりと変わっていて、ビックリしました。
 画面中央には古道具などが置かれているのですが、手前に裸婦、遠景に風景を描き、奥行きと広がりを備えた作品になっているのでした。


 出品作は次の通り。
カボチャとトウキビ
屠蘇器
アイロンとインク壜
インドリンゴとナイフ
ワインの空壜
デコイと薬壜
果物4個
かぼちゃと蒲穂
貝とボトル
白いモチーフ
籠の中の壜
ランプ灯る


2009年6月9日(火)-21日(日)10:30-22:00(日曜-20:00)、会期中無休
ト・オン・カフェ(中央区南9西3 マジソンハイツ)

本城義雄個展(2007年)
本城義雄油絵展(2003年)




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