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■本城義雄個展 (9月29日まで)

2007年09月28日 23時52分52秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 本城さんは歌志内市在住の画家。1940年生まれで、郵便局を定年退職したあとは、絵画制作に専念しています。
 古い道具や看板などをどっさり保存してある蔵「大正館」が自宅のとなりにあり、そこにあるものを写実的に描いた静物画が、今回も個展のメーンになっています。
 たとえば「魚が飛んだ日『祀箱』」には、木箱が積まれた空間に、三角定規、関節が動く人形、バイオリン、さいころ、石、びん、砂時計、貝殻、時計などが配置され、1枚のデッサンが鋲で留められています。いずれも古いものですから、ただそこにあるだけではない、時間が積み重なったところに生じる独特のたたずまいを感じさせます。
 歴史の重み、そして、静けさ、といったものでしょうか。

 札幌での個展は4年に1度。国展と全道展には同一の作品を出品しており、それが正面の壁にならんでいるほか、風景などを描いた小品もあります。
 じっくりと描写した作品が多いためか、1点を仕上げるのには数カ月かかるそう。「4年に1度でも、たいへんです」と話します。
 モティーフになるものが蔵の中にたくさんあるから「どうしても、多くのものを画面に入れてしまう。なるべくものを入れないで描きたいとも思いますが、それはむずかしいですね」と本城さん。
 個人的には、いろんなものがてんこ盛りで描かれている方が、画面と向き合う楽しさが感じられて、いいのですが…。

 国展準会員、全道展会員。

 出品作は次の通り。
アイロンとインク壺 4F
歌志内市街(昭32)水彩
路地の寺(昭32)12F
牧舎風景 15F
江部乙風景・春 10P
江部乙風景・夏 10P
ミシンと置時計 15F
籠の中の壜   15M
積まれた本   20F
ビスクドールと枯花 20F
机上器物「分銅」130F
弦のないビオロン「頭骨」130F
魚が飛んだ日「祀箱」130F
鎮座するものたち 130F
絵具箱     10F
白いモチーフ  10F
薬壜と乳鉢   8F
ジョッキと青梅 8F
和かぼちゃと蒲穂 10M
ランプ、灯る  6F
屠蘇器     6F
ボトルと貝   8F
インドリンゴとナイフ 6F
ほかに裸婦デッサン3点   


07年9月24日(月)-29日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A

2003年の個展(画像なし)


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ニアミス (パセリ)
2007-09-29 07:27:47
27日午後、時計台ギャラリーに立ち寄りました。
本城義雄個展の芳名帳、その時点でのおしまいに、
「梁井朗」と、サインが。
思わず、あたりを見回してしまいました。
もちろん、かねがねご自身から「控え目な性格で他人から話しかけられるのは苦手」と聞いて(読んで)いますから、お話ししようなどと思ったわけではないのですが、かなり近いところを通りかかったことは
確かです。本城さんが話しこんでおられた相手は
ご老人でしたし、今回も残念、梁井さまを発見できませんでした…。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2007-09-29 22:24:43
 パセリさん、こんばんは。
 27日の3時ごろですね。
 すでにSHさんやJuniさんには、面が割れてしまいましたので(笑)、こんど見かけたらどうぞお声をかけてください。
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