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小水力発電の開発・新規参入が進む、固定価格買取制度が促すイノベーション - 夜間も安定的に発電可能

2012-11-08 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
JA全農が脱原発方針を決定し、小水力発電をその手段として挙げた。
原発依存の福井や愛知などの兼業農家は反対しているものの
風評被害が余りに重く、大勢は変わらないだろう。

小水力発電は太陽光発電よりもコストが安く、
設置まで時間がさほどかからないのが特徴である。

企業向けとしてはコストが高く実用性に欠けるが
家庭用・小規模事業者用としては充分に採算が取れる水準である。

未開発の分野だけに、イノベーションの進展や
オペレーションのノウハウ蓄積により一層のコスト低下も期待できよう。

幸いに、今年から始まった固定価格買取制度のために
より多くの自治体や企業が小水力に関心を持つようになった。

 ↓ JAは完全に原子力排除に向けて動いている

小水力発電で原発1基分、100万kW分の発電が可能 -「まだまだ拡大できる」とJA全中・万歳章会長
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/68890e369becb5fc5327a445903de679

 ↓ 事業参入も進んでいる

初期費用ゼロで小水力発電、大阪ガスとベンチャー企業が提携 - 再生可能エネ買取制度の威力は歴然
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/31caff299b0bb1f3979e944a5266462f

▽ エネルギーの自立を望む地方自治体の危機感は強い

『総力取材! エネルギーを選ぶ時代は来るのか』(NHK出版)


新工法開発研、高効率の小水力発電開発 県内に1号基(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO47872770Q2A031C1L71000/
”耐震診断を手掛ける新工法開発研究所(千葉県市原市、川本正男社長)は小水力発電の製造・販売・施工に参入する。2013年11月をメドに千葉県大多喜町に自社開発した高効率の小水力発電システムを設置する。7月開始の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を受け小水力発電の導入を考える自治体が増えている。同町での実績を基に自治体に売り込む。〔以下略〕”

小水力はもともと大型水力より発電コストが高いので
効率を上げてゆくのは重要なポイントだ。
20円/kWhを下回るようになれば爆発的な普及が望めるだろう。

小さい落差で発電可能、協和工業が水力発電機を開発(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO45065130W2A810C1L71000/
”マイクロモーターの製造を手掛ける協和工業(千葉県船橋市、綱清社長)は年内に3メートルほどの小さな落差でも発電ができる水力発電機を開発し、来春にも発売する。モーター製造で培った技術を生かし、発電機内の構造を工夫して小さな動力で発電機が回るようにした。用水路などわずかな水流をいかして発電したい需要が高まっていることに対応する。〔以下略〕”

こちらも千葉県の企業だ。
落差が小さくとも発電できるならば
関東平野のような平坦な地形でも活用することができる。
規模が小さそうであるので、あとはコスト対効果の問題か。

▽ 環境分野では多くの中小企業が活発に動いている

『ニッポンの環境エネルギー力 ―IT産業立国からエコ産業立国に大変身を遂げる「日本の底力」』


超小型の水力発電装置 東亜電機工業、工場廃水など利用(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASJB03007_Q1A610C1LB0000/
”建設機械の電装部品を手掛ける東亜電機工業(金沢市、安井克郎社長)は、工場の排水や農業用水などで発電できる超小型の小水力発電装置を開発した。水が落ちる際にらせん状の羽根が回転する力で発電する。内蔵する蓄電池に電力をため、夜間の照明などに使う用途を見込む。身近な流水を利用できる点を訴え、3年以内をメドに年間100台の販売を目指す。
 開発した「ピコ水力発電機」は、装置に付設する配管を通じて水を取り込み、高さ1メートルの取水口から地面に対して30度の角度で落ちる。羽根の回るエネルギーが発電機に伝わり、電気に転換する。水は羽根を回転させてから排水口に流れる。
 1分間に1800リットルの水を取水口に取り込むと羽根が110回転し、出力60ワットの電気が得られる。街灯の照明など低出力で長時間使う場合や、農業用水の水門を開閉する電源用など1回あたりの稼働時間が短いケースに向くと見ている。
〔中略〕
 販売価格は70万~80万円。専門に営業する担当者を決め、今年度内に本格的に売り出す。
 東亜電気工業はコマツなど向け建機用電装品が主力。風力発電と太陽光発電を組み合わせて蓄電池にため、公園の時計や照明に利用する「ハイブリッド発電装置」を200台近く販売した。
 今後も自然エネルギーを活用した新商品の品ぞろえを増やす考えだ。小型水力発電装置は一定の流水量さえあれば、風力発電や太陽光発電よりも安定的に電力を生み出せることをアピールする。

少し前になるがこの記事が詳しい。
この規模になると完全に補助的な電源で、水流の近い場所で
消費電力を節減したいとのニーズに応える製品と思われる。
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