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原発の新増設で更なる電気代上昇か、脱炭素を口実に業界を庇う経産省 - 原子力の経済性劣悪は明白だ

2024-07-24 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
再エネのFIT賦課金を強硬に批判するのは何故か原発擁護派が多い。
ただそうした輩は基本的に粗忽で、安倍政権の大失敗により
全国にメガソーラーが増殖したことをこそ批判すべきなのに
再エネに意味不明な八つ当たりをする醜態を見せている。

ただどうやら因果応報でブーメランの直撃を食らいそうな情勢で
何と経産省が原発の新増設のため建設・維持費を電力料金に上乗せする
という再エネ賦課金と酷似した制度の導入を検討しているのだ!

これで、再エネ賦課金を批判してきた輩は
原発賦課金も同様に批判しなければ二枚舌になるわけで、
これまでの言動が祟って自らの欺瞞を曝け出すこととなろう。

ともあれ、当ウェブログが前々からはっきり言明してきた通り
原発の経済性が劣悪であることを経産省も事実上認めた訳で
国民に見えないようにこそこそと謀議を巡らすことは止めなければならず、
原子力が低コストだという露骨な嘘で国民を欺いてきたことを謝罪すべきだろう。

▽「東日本壊滅」になりかけた福島原発事故を経ても猶、原発広告は垂れ流され原子力研究者へカネが流れる

『なぜ日本は原発を止められないのか?』(青木美希,文藝春秋)


原発を稼働させたい利害関係者やドグマに浸潤された者には
「事故の際の賠償金を無限連帯保証」させるべき、との警告は矢張り正しかった。。

「日本の原子力は「関係者の金儲けの手段」に堕している。
 (そうでなければ、どうして安倍政権の閣僚にカネをバラ撒いているのか)」

「予定通りこれまで運だけはあった安倍政権に没落の兆しが見え始め、
 来年以降には選挙でとどめを刺されるか経済危機で没落するか
 いずれにせよ原子力利権勢力とともに仲良く轟沈するしか道はない」

「利権勢力から自民党への薄汚いカネの流れが報道されるようになり、
 それに輪をかけて腐敗した情報操作を駆使し原発再稼働を叫ぶ「第五列」が
 我が国の原子力利権の腐った本性を国民に知らしめている」

「狙いは電力料金の低下などではなく事業者の収益独占であるのは明白で、
 有価証券報告書が間違いなくその汚れた動機を立証するであろう」

「これから遅かれ早かれ自民が選挙で大敗するのは間違いなく、
 安倍政権とともに墓穴を掘った利権勢力は叩きのめされることとなろう」

「電気料金を下げるためには、粗暴な円安誘導政策で急騰した燃料コストを下げ、
 今まで散々サボってきた燃料調達交渉を真剣に行い、
 コージェネ推進によってエネルギー効率を高めるのが先決である。
 (原発再稼働で助かるのは国民ではなく、湯水のようにカネが流れ込む利害関係者である)」

「「アーミテージ・ナイ・リポート」は原発再稼働が必要と力説しており、
 安全保障ばかりかエネルギー政策でも忠犬ポチに成り下がっている始末である」

「その証左として、IAEAが福島原発事故の原因が
 原発は安全という「思い込みが主因」と指摘しているにも関わらず、
 安倍政権は「安全な原発は再稼働」と全く学習能力のない発言をしている」

「正しくは「自民党がたっぷり献金を貰っているから「安全」と偽って再稼働したい」であろう。
 日頃の行動様式から見てそれ以外にない。(そうでなければただの洗脳である)」

「原発利権に固執する自民党政権のせいで、我が国の成長率は着々と低下している」

「世界の風力発電の急成長を理解できないばかりか、
 我が国で利権勢力が全力で風力発電の普及妨害を行っている現状も知らず、
 よくこのようなガラパゴスの政治臭漂う主張を公言できるものだ」

「原子力の経済性が劣悪であることを以前から明言していた吉岡斉・九大副学長は、
 原子力をはっきりと「幼稚技術」と呼んでいる。
 政治に保護されないと生存すらできない現状からも、それは明白だ」

「福島事故前に「原子力は最強の電源」などと無責任発言を行っていた甘利大臣がやっと辞めた。
 自分の言葉に責任を持つ政治家ならば、議員を辞職して福島の被災地のため
 一生を捧げるのが理の当然と言うものであろう」

「しかしながら、甘利醜聞のお蔭で大きな収穫があった。
 勇敢なテレ東が2011年に甘利氏と裁判になった際の
 信じられない恫喝と放言が漸く明らかになったのだ」

「利権擁護を続けていると実体経済を客観的に捉えることもできなくなるらしく、
 原発事故で「もう日本は終わりだ」という傑作な「迷言」を発したらしい」

「甘利議員が大臣になってからというもの
 我が国の1人当たりGDPは無惨なほどの下落を見せており、
 少しは経済政策を学んだ筈の第二次安倍政権ですら
 平均成長率も実質賃金も民主党政権時を下回っているという惨状である。
 (つまり、経済パフォーマンスで言えば安倍政権は第一次も第二次も劣等生なのだ)」

「関西電力が高浜原発停止仮処分に猛烈な反発を見せ、
 住民に対する損害賠償請求をちらつかせるという
 公益企業としてはあり得ない横暴と傲慢ぶりを発揮して話題になった」

「こうした半狂乱の挙動に出る事情は明白である。
 関電は原子力依存という愚かな経営判断のツケが回ってきて、
 原発停止により赤字転落、他社へ大口顧客が続々と流出しているのだ」

「つまり、関電の苦境は原子力依存を強めてきた過去の経営判断の決定的な誤りにある。
 (原子力がこのような「投機的」な電源だからこそ、あの米国がWHを東芝に売ったのだ)
 普通の企業であれば経営陣が責任を取って総退陣するのだが、関電はそのような気配すらない。
 まともな民間企業ではなく、「自分達が望み通り原発を動かして儲けるのが当然」
 「自分達のカネの成る木である原発稼働を妨害する連中は許さない」という意識なのだ」

「日本経済新聞の報道で彼らの思惑がほぼ全て分かる。
 関電の収益悪化は、原発停止よりも新電力への顧客流出の打撃が大きい」

「経産省がどうしても諸先輩の天下り先を死守したいのか
 「原子力は必要」と強弁して利権擁護のプロパガンダを発した直後、
 ベトナム政府が最初の原発稼働を先送りすることを決定した」

「その理由は勿論、日本の福島原発事故である。
 「津波や自然災害に対する安全性の検証を慎重に行う」ためと報じられている」

「どちらが利権癒着・国民無視の「途上国」で、
 どちらが国民の利益を優先する先進国なのか、さっぱり分からない」

「経産省の見え透いた強弁の翌月に、東芝が原子力子会社WHの損失3000億円を発表し
 「原子力が投機的な電源である」事実がこの上なくはっきり証明されたのは因果応報と言えよう」

「九電や関電の株価(や業績)と日経平均は全く連動しておらず、
 日本経済の成長率や所得とも全く連動していない」

「マーケットは完璧に見抜いているのである。
 「原子力は典型的な利権に過ぎず、日本経済を豊かにしていない」と」

「福島原発事故の過酷な経験が教えているのは、
 我が国の原子力の「安全」など全く信用できないことだ」

「最終処分地としてオンカロ並みの条件を備える場所は
 この日本にただの一箇所もない。地理的にも地層的にも高リスクな場所ばかり。
 危険性をカネで誤摩化すこれまでと同じ手法を政府と経産省が用いるのは明白だ」

「今後の展開は容易に予想できる。
 国民から徴収した税金もしくは電気料金を湯水のように使い、
 (推進派は決して自分のカネは出さない)
 人口流出で追い詰められている自治体に巨額のカネをちらつかせ、
 最終処分地計画を受け入れさせるのだ」

「当ウェブログが「原子力のヴァンパイア効果」と呼んでいる、
 カネのバラ撒きが更なるカネのバラ撒きに直結する社会的腐蝕が、
 癌細胞のように拡大する現象が起きるであろう」

「原発立地自治体は原子力関連補助金への依存度が異常に高く、
 まるで麻薬中毒のように原発なしではいられなくなる」

「福島第一原発事故を見れば分かるように、
 立地自治体は過酷事故が起きても原発と縁を切ることができないばかりか、
 ほぼ完全に故郷を失ってしまったのである。
 原発集中立地となった段階で、運命は決まっていた」

「もんじゅ廃炉で大騒ぎになっているが、交付金が激減したのが最大の原因だ。
 もんじゅ廃炉と引き換えに敦賀3号基、4号基の建設を求める声が地元で出ていると言う。
 これでは、よく言われる「日本のエネルギーに貢献」が結局カネのためであることになってしまう」

「40億円が12億円に減ったら、安全だろうが危険だろうが
 とにかく稼働したがるのは当たり前であろう」

「原発1基の再稼働でおよそ年間1200億円も東電が儲かるのであるから、
 (立地自治体や利害関係者も、再稼働さえすればそのおこぼれを労せずして得られる)
 原発再稼働派は特定層のカネのために策動しているか、
 或いはそうした策動に騙され「動員させられた」ということになる」

「新潟県の景気や雇用を重視するなら、原発再稼働などとんでもない。
 日本が最も原子力依存度を高めた1990年代後半こそが、成長率が急落した不況突入の時期だ。
 欧州で最も原子力比率の高いフランスの経済成長率は低く、財政も悪い。
 相当の無理をして脱原発を図ったドイツ経済よりも大きく劣っているのが厳然たる事実だ」

「「原発で発電する安価な電気」などと、とんでもない話だ。
 本当に安価なら、事故賠償は事業者が100%行うべきであるし、
 新電力や国民へのツケ回しの必要などあろう筈がない」

「「原発は、口先で安いと称して隠れた負担を国民に押しつける詐欺的な電源」が
 これまでの事実に照らして唯一の正しい認識である」

「従って、「重要なベースロード電源」の欺瞞性も明白である。
 「自民党と事業者が結託して大儲けするために重要なベースロード電源」が正しい」

「日本は福島第一原発事故を経験した国として、
 過酷事故への対処と封じ込めの技術を高めておかなければならない。
 それが軽躁で迂闊な原発輸出より遥かに重要である」

「断言しておくが、これから急速に原発を増やす新興国では、
 20年以内に福島級の過酷事故が起きるであろう。
 危険性が高いのは原発増設の多い中国、そしてインドだ」

「スリーマイル、チェルノブイリ、東海村、そしてフクシマ。
 15~20年に一度は想定外の大事故が起きている。
 原子力の歴史は想定外と重大事故の歴史でもあり、
 人間が失敗する動物であるということは、歴史が証明しているのだ」

「東電の福島第一原発事故の処理費用が以前の政府の見積もりを上回り、
 僅か3年で2倍に増加した。間違いなく今後も費用は増える」

「今迄の原子力利権勢力の行動様式と全く同じだ。
 重大な不祥事や事故が起こるとまず事実を直視しようとせず、
 全力で事態を矮小化して世論への情報操作に注力する」

「悪い情報は小出しにしてほとぼりの冷めるのを待ち、
 決して真摯な反省はしないし基本的に行動も改めない」

「断言してもいいが、あと数年して覚えの悪い有権者が忘れかけた頃に、
 また経産省から更に増額された「請求書」が届くであろう」

「民進党の「30年原発ゼロ」騒動が非常に興味深い。
 愚かな代表と民進議員が全く自党の現状(=寄せ集め)を理解せず、
 内部の利権癒着議員から猛反対が来るに決まっている下策を打ち出したからだ」

「時事通信報道がはっきりと本質を見抜いており、原発ゼロへ抵抗する理由が
 「原発ゼロが急速に進めば、原発事業に携わる組合員らの雇用が不安定になりかねない」
 からだと利権勢力の利害関係を明らかにしている」

「経産省は、東芝が巨額損失を抱える元凶となった子会社WHの売却に
 アメリカ政府から圧力があったと示唆する報道を否定したが、
 いつもの間抜けなパターンで、米政府関係者は協議の事実を認めている」

「報道を見れば、アメリカが自国では経営が成り立たなくなったWHを東芝に買わせ、
 結果的にうまく損失を日本企業に押し付けることになったのは明白である」

「日本の原発は、こうした日本の恥ずべき「対米従属」を象徴するだけでなく、
 アメリカでは絶対に建設できないような危険な場所に設置されている」

「それは一つには地層の問題であり、他方では集中立地の問題でもあるが、
 更には安全保障上の深刻な問題でもある」

「予想通りと言えば予想通りだが、中部電力が浜岡原発の立地自治体に
 「協力金」と称して30億円を渡し(実質的な買収としか言いようがない)、
 しかも日本国民にも自社の顧客にもその事実を隠蔽していたことが分かった」

「中部電力はいまだにこの事実を認めていないが、
 「共存共栄の観点から、協力金を支払うことはある」とコメントしているので、
 果てしなく「クロ」に近い。また、「共存共栄」にしては電力側の儲かる額が大き過ぎるので
 本当は「自社の収益のため」ではなかったのか、有価証券報告書を調べた方が良かろう。
 (恐らく地元対策費の数十倍を超える収益を得ている筈である)」

「加えて、驚くべきは元浜岡町長の証言であり、
 毎日新聞の取材に対して「高いリスクがある」から
 自治体の規模や人口に比して余りに巨額な30億円のカネは「仕方ない」としていることだ」

「また、元町長は「周辺の地区との関係もあり、公表できなかった」とも推測しているから、
 原発立地自治体は、周辺自治体に対して事実を隠して教えないという
 慄然とする体質があると考えざるを得ないだろう」

「スリーマイル島の原発がコスト競争に大敗し、廃炉に追い込まれることになった。
 大変興味深いことに、最後のあがきだけは日米共通である。
 政府支援を求めて生き延びようとしたのだ」

「原子力の経済性など真っ赤な嘘であり、
 自分が不利になったり損失が出そうになると
 政府に泣きついて補填させるという薄汚い原子力利権勢力の本性が、
 このスリーマイル原発廃炉決定のプロセスではっきり示されたと言えよう」

「折しも、日本でも原子力の経済性が劣悪であることが明らかになっている。
 福島原発事故を起こした東電の経営陣への賠償を求める株主代表訴訟が行なわれているが、
 経産省の出した数値に基づいて賠償額が22兆円に引き上げられた」

「勿論、かつての経営陣は「予見できなかった」と言い開きをしているが、
 22兆円以上は確実に必要な過酷事故を原発が起こしたという事実は明白である。
 いつ起きるか分からない過酷事故でこのような巨額の損失が生じるのだから、
 原発稼働自体がリスクの高い愚行であることに異論の余地はない」

「北朝鮮にミサイルを向けられても原発再稼働したい理由が、
 事業者自身の発言によって明らかになった」

「原発再稼働について東北電力は「強固な経営基盤の確立」と言明しているから、
 分かり易く翻訳すれば原発は「自社が儲けるため」の手段なのである。
 基本的に公益のためではない。だからミサイルの脅威があっても稼働を止めないのだ」

「福島第一原発事故の裁判で、東電の津波対策の担当者が
 「(原発を)停止させないロジック(論理)が必要」という
 とんでもない反社会的な言葉を発していたことが判明した」

「「原子力は安いエネルギー」などととんでもない嘘が喧伝されてきたが、
 原発再稼働によって起きた事実を見れば別の隠れた真実が浮き上がる。
 「原子力は事業者が儲かるエネルギー」というものだ」

「何故なら、原発再稼働を行っても電力料金を引き下げる前に
 役員報酬や社員賞与や配当の復活が優先されているからだ。
 口では何と言おうと、行動が全てを物語っている」

「日々電力供給に努力する現場の社員の待遇改善はまだしも理解できるが、
 原子力依存度を高めるという致命的な経営ミスを犯した経営陣は厳しく糾弾されるべきと考える」

「大手事業者は姑息な手で有権者を欺く安倍政権が窮地を脱したと見たのか、
 またぞろ「原発の新増設を」と主張し始めている」

「福島第一原発の廃炉も遅れに遅れているのに、
 よくも平然とそのような主張ができるものである」

「これから廃炉費用がまだまだ増えるのは確実だから、
 バックエンドの費用も想定を上回るのは確実だから、
 こうした原発広告の出稿者や「出演」者にも費用を請求するのが
 社会的正義や公益性にかなうというものであろう」

「新増設を主張するなら、その前に関係者が私費で廃炉費用を負担するのが理の当然であろう。
 社会正義と良識に従えばそうなる筈である。国民にツケを回している場合ではない」

「我が国には半永久的に利用できる風力や地中熱がある。
 EVの普及で拡大確実な太陽光も小水力もある。
 十分に活用されていない高い省エネ技術もある。
 美しい国土を半永久的に汚染した原子力など不要なのだ。
 ただ、関係者の利益のために必要なだけであろう」

「事実、原発の周辺自治体が再稼働に対し反発を強めている中で、
 (カネをたっぷり貰えるのは立地自治体だけだから当然だ)
 原発立地自治体の幹部が原発マネーで観光としか思えない旅行に行っている」

「こうした自己中心性と他の国民に対する冷淡さが原子力分野における特徴で、
 原発マネー旅行はその象徴的な例だと言える」

「東電はアメリカ(米兵が福島原発事故で亡くなっている)で訴えられ、
 勿論のこと日本でも訴えられているが、矢張りと言うか
 福島原発事故前の欺瞞的な行動の実態が明らかになっている」

「公判で東電の社員が堂々と「津波が来なければ収束していたと思う」と
 相変わらずの犠牲者無視の軽々しい発言を行っているのだが、
 (故郷を失った人々や米兵犠牲者のことなど完全無視していることが窺える)
 実は保安院から安全対策を促されて尋常ではない抵抗を示していた事実が報じられた」

「衝撃的な報道が入ってきた。
 福島第一原発の津波は「15.7メートルの高さ」になると
 東電子会社が計算し、旧経営陣に報告していたのだ!!」

「その子会社の担当者は「明治三陸地震をモデルにしたので想定内」と、
 極めて重大な証言を裁判で行っている。東電の言う「想定外」は嘘八百だったのだ!」

「更に、重大な隠蔽行為も発覚している。
 この「15.7メートルの津波」の可能性を報告された経営陣は、
 数値を「小さくできないか」などというまさに犯罪的な言葉を吐いたそうだ。
 これは事実上、「改竄の指示」に等しい極めて責任重大な発言である」

「原子力業界と密接な繋がりを持つシンクタンクが、
 「原発稼働できなければ日本経済に大打撃」という、
 いかにも見え透いた「研究成果」を発表していたので、
 余程追い詰められているようだと思っていたら、案の定だった」

「泊原発を稼働させられず新電力にシェアを奪われている北海道電力が、
 リーマンショック時よりも深刻な人員削減策を発表した」

「また、東通原発の建設が止まっているので(安全神話の嘘が発覚したから当たり前である)、
 東通村に巨額の原発マネーが入らなくなり、悲鳴を上げている」

「これは勿論、自治体幹部の判断ミスということになるので、
 幹部の給与カット・辞任は不可避だというのが当然の結論となる筈だが、
 何と「東通原発の建設」を東電に要求するという自滅的な状況になっているようだ。
 (そんなに建設したいなら、村の幹部が過酷事故の際に「個人賠償する」と言明すればどうか)」

「そもそも日本の経済成長率と原発稼働率は統計的に無関係である。
 (原子力シェアが最大になった時期に日本の成長率は大きく落ち込み、寧ろ逆相関すら疑われる)
 そうした明白な事実を無視し、いかにも原発稼働が経済に資するように「誘導」しているから、
 何か隠された他の事情があると考えた方が妥当であろう」

「こうした原発関係者の言動には、気の毒に思われる側面もあり、
 世界的なEVシフトで益々情勢が不利になり焦っているからでもある」

「日本国内に大量のEVが普及するようになったら、
 大量の蓄電池が供給されることになり、中古蓄電池も急激に増える」

「「電力は貯められない」「再生可能エネは高コスト」という
 今迄に大手電力が主張して来た二つの「建前」の同時崩壊に直結するからだ」

「ある原発立地自治体の住民が、原子力について本音を漏らしているのが象徴的である。
 「原発はもう無くてもいい。ただ、町は立ちゆかなくなってしまうだろう」
 これこそが事業者と利害関係者にとっての真相なのだ」

「今年の原子力白書は驚愕の内容で、
 福島第一原発事故を招いたという真摯な反省は皆無、
 原子力関係者が今迄の通りに原子力利権にたかって
 安定高待遇を実現したいという醜悪な欲望が透けて見えるものだった」

「「双方向の対話」や「広聴」が必要という噓つき全開の姿勢で、
 福島第一原発事故前の傲慢不遜な態度が露骨だった原子力官僚や利害関係者は
 対話や広聴を怠ってきたのだから責任を取らせ全員クビにしてから白書を出すがいい」

「また、「科学的に正確な情報を提供」などと国民を馬鹿にした表現まで出る始末で、
 我が国の原子力関連施設の不祥事と誤摩化しとお粗末な事故の「正確な情報を提供」すれば、
 或いは我が国の投機的で不安定な原発稼働率の実績値の「正確な情報を提供」すれば、
 原子力白書など全く信用に値しないものであることは明白である」

「原子力のために「政策的措置が必要」などというとんでもない文言もあるが、
 これは「原子力は世論に支持されていないから政府がカネを出してゴリ押ししろ」という意味だ。
 完全に国民を侮って「お前らはカネだけ出して黙っていろ」と考えている訳である」

「風力の潜在資源が豊かな東北で、風力発電を拒否して
 東通原発から送電できるようにガラガラの送電線を維持している事実でも明らかだ」

「まさに「原子力腐敗白書」とも言うべき内容で、
 このような内容の白書を平然と出すのは
 何か人間として欠落したものがあるとしか思えない」

「骨の髄からの無責任と欺瞞の「本性」は暴かれるもので、
 原発稼働によって誰が一番儲かるかが誰の目にも明らかになっている」

「原発稼働によって関西電力の給料カットがなくなったのだ。
 つまり、投機的な原子力に依存して電力供給の安定性を損なった
 以前の状態に戻ったのである。まさに「元の木阿弥」である」

「原発再稼働で何を最初に行ったかと言えばまず自社の賃金アップ、
 次にダンピングで他社の市場切り崩しだ。まさに「本性剥き出し」であろう」

「北海道では泊原発の送電線がガラ空きだが原発のために温存され、
 新たな送電網整備も泊原発を稼働させたい北電にとっては行う理由がない」

「苫東の石炭火力(原発と同じく出力調整の難しい欠点がある)に依存したのは
 泊原発再稼働で安定収益を得られるから新規投資に後ろ向きになるためだ」

「北海道の大停電で畜産業者が大損害を被ったが、
 北電が安定収益を確保出来る原子力に固執して
 風力とコージェネを促進させなかったのが元凶である。
 道民は絶対に騙されてはならない。北海道は潜在資源の宝庫であり、
 風力・コージェネ(ガス+バイオ)でエネルギー自給率も効率も飛躍的に高められるのだ」

「IAEAがシュリンクしてゆく原子力産業の惨状に悲鳴を上げている。
 何しろ2050年迄に原子力の発電量シェアが2017年から半減すると言うのだから」

「IEA(国際エネルギー機関)によれば2017年は原子力関連投資が前年比45%ものマイナス、
 まさに原子力は「壊滅」とでも言うべき状況であると言えよう」

「事実として廃炉が次々に行われている訳であるから、
 「原子力がなくても十分なエネルギーを確保できている」のだ。
 IAEAは典型的なブーメランの直撃を受けて墓穴を掘ることになろう」

「そこにとどめを刺すように、牧田寛氏に中傷を行った元経産省が「返り討ち」に遭い、
 原発再稼働支持派のお粗末さと欺瞞性が白日の下に晒されてしまった」

「しかも牧田氏のツイッターにより、興味深い事実も浮かび上がった。
 原子力や電力大手を擁護してきた元経産省の石川和男氏も原子力PAに深く関わっていたそうだ。
 大体そうだろうと推測はしていたが、氏は利害関係を公表せずに論陣を張っていたことになる。。」

「福島第一原発事故を巡る東電の強制起訴裁判においては、
 元東電会長の裁判でのとんでもない言い逃れに
 法廷では憤懣やるかたない声が上がったと言う。
 (謝罪も傍聴席の被災者の方向にでなく、何と裁判官に向けて行ったとか!)」

「何しろ「知らない」「聞いていない」「責任は現場に」という、
 ひたすら自らの責任を否定する保身発言のオンパレードだから、
 被災者や故郷を奪われた地元住民は激怒していることであろう」

「しかし、この裁判には積極的に評価すべきところもある。
 それは、原子力産業の上層部がいかに無責任でいかに良識に欠けているか、
 そして問題が起きたら責任転嫁して全力で保身を図るという「本性」が露呈されたからだ」

「日本国内の原子力業界団体の調査によれば
 2050年の主力電源は「再生可能エネルギー」とした企業が8割弱にも達し、
 原子力関係者も漸くにして現実を認めざるを得なくなってきたようだ」

「原発(事業)はやめられないと公言していた日立のトップが、
 漸くにして諦めてコスト増と資金の目処がつかないために
 「限界」とはっきり言明してイギリスの案件を諦めた」

「当ウェブログはイギリスへの原発輸出案件に就いて、
 「経済合理性から言えば中止以外にあろう筈がない」
 と予言していたが、ギリギリ危ういところで回避出来て良かった」

「汚染水処理では数え切れない程のミスをし、
 核燃料の取り出しでは「認識が足りない」レヴェルの水準、
 そして大甘の自民党政権においてすら稼働出来ない泊原発では
 9年前から非常用電源の配線の片方が最初から繋がっていなかったという始末」

「中西経団連会長が相変わらずの企業収益最優先の発言を行っている。
 再稼働は「どんどん進めるべき」で「安全性対策の議論を尽くした原発も多い」、
 そして長期的に再生可能エネルギーでは電力をまかなえないとの趣旨だ」

「しかしそのすぐ後に日経新聞に裏面を報じられてしまい、
 原子力が経済性の面で再生可能エネルギーに劣後していること、
 日立のプロジェクトに東電すら資金を出さなかった事実を指摘されている」

「スリーマイル、チェルノブイリ、東海村、そして福島。
 原子力事業者の言い分など信用してはならないことは史実が証明しており、
 中西発言の真実性も歴史によって裁かれる日が来るであろう」

「…かつて経団連の石川一郎・初代会長は日本への原子力導入を推進したが、
 官僚が経済的にペイしない(採算が取れない)と進言すると
 「木っ端役人が!」と罵倒したと伝えられる」

「だから今の経団連会長が民主主義に反してまで原子力を擁護するのは
 歴史的に見ると何ら不思議ではないとすら言えるのだろう」

「新しく経団連会長に就任すると必ずと言っていいほど
 「問題発言」が飛び出してメディアで批判され、
 それに対して更に開き直り発言が続いて顰蹙を買う、
 もはや「恒例行事」とも言うべき事態であろう」

「さて、中西経団連会長による発言だが、かなり「ブーメラン」に近い。
 「原発と原子力爆弾が頭の中で結びついている人に『違う』ということは難しい」
 などと公言したらごく当然の反応が返ってくるのが容易に予想され、
 「原発とカネが頭の中で直結している利害関係者に『違う』ということは難しい」
 と皮肉られるのがオチであろう。因果応報でしかないことだが」

「推進派の御前崎市長にすら発言を批判されるというお粗末さで、
 「国民的な議論」という言葉の欺瞞性を自ら証明するのも情けない限りだ。
 そして何よりの問題は、福島の被災者・被害者に対する冷淡さと無責任さである」

「原子力関係者は、労組も国民を裏切って自分達の利益しか考えていない。
 「地球温暖化対策」など露骨な言い訳であることは誰の目にも明らかである。
 (投機的な原発稼働より石炭火力の全廃の方が遥かに温暖化対策になる)」

「東電の東通村への「2億円寄付」という胡散臭い話に続いて、
 原発輸出に失敗し大損失を出した日立出身の経団連会長が
 「温暖化対策」のため原発稼働を要求するという信じられない挙に出ている」

「本来なら株主に謝罪して「投機的な原子力事業には慎重に慎重を期す」と言明するのが
 経営者として当然の行動なのだろうが、会長の「常識」はどうも違うらしい」

「折しも福島第一の廃炉に80兆円以上かかるとの試算が出た時に
 (矢張り、経産省の公表した推計値の3倍以上である)
 実に間の悪い話でもある」

「良識や良心があるのなら、シビアアクシデントの甚大な被害を受けた自治体に
 会長個人としても出身企業としても経団連としても多額の寄付を行い、
 廃炉費用も国民に転嫁せず「我々が負担する」と名乗り出るのが至当であろう。
 (まさか、何も考えていないということはないものと思うが。。)」

「また、会長は矢張り経営の仕事で忙しいのか
 エネルギー政策についての認識が残念ながら誤っている。

 「日本は資源を持たない」

 → 潜在風力・太陽光・地熱資源は世界有数である(環境省等が公表している)

 「温暖化対策の進展に向けては、原子力を継続的に活用する必要」

 → 日本で原発稼働させても米中の排出量が多過ぎるので無意味に近い

 「安全性が確認できた原発の再稼働を」

 → 福島第一を筆頭とする日本の原子力のとんでもない事故・不祥事の「実績」を無視

 「小型の原子炉などの技術開発を」

 → 実用化されておらず、「電力の安定」に寄与する訳がない

 「送電網のルート見直しや容量拡大を進める必要性」

 → 「先着優先」という電力大手に有利なルールで他社を排除しているのが諸悪の根源

 ただ、これは単純に原発輸出に失敗した日立が
 国内事業で何とか儲けなければならないという切実な理由だろうから、
 最初から温暖化対策や電力の安定は口実に過ぎないと思われる」

「日経や毎日は、会長の本音が出身企業など原発企業の儲けが狙いだと見ているようだ。
 会長が一言も触れていない電力大手が優先される日本の送電網の歪みや
 会長が推す小型原発が全く現実的でない実情も日経は冷静に指摘している」

「原子力規制委が原発のテロ対策を求めた結果、
 安全対策の費用が5兆円を既に越え、更に高騰するのは確実と言う」

「東北電力に至っては安全対策費の総額を公表しなくなる始末、
 東通原発の隠れた高コストが露見するのを恐れたと疑われるのは確実である。
 (東通が稼働できればどれだけ事業者が儲かるか試算すればすぐ分かる)」

「規制委の求めるテロ対策とて勿論100%テロを防げる訳ではなく、
 更に言えば北や中共のミサイルの射程内に日本の原発銀座があるという
 電力供給の面でも安全保障の面でも危険極まりない現状では
 原発再稼働を求めること自体が反社会的とすら言い得る行為である」

「はっきり言っておくが、関電の問題では自民党もグルである。
 森山と全く同じ手法で原子力事業者は自民党要人にカネをバラ撒いてきたからだ。
 経産相は驚いた振りをしているが下手な芝居だ。恒例の「蜥蜴の尻尾切り」でしかない」

「関電は長年の癒着と腐敗が暴露されて苦境にあるが、
 興味深いのは自民党の反応である。明らかに関電を庇っているのだ」

「それもその筈で、自民党は原子力関連業者の団体から
 2017年だけで7億円以上も受け取っているのである」

「第二次安倍政権の「失われた6年」で年に7億円とすれば、
 安倍自民は最低でも42億円は原発マネーを受け取っていることになる。
 良識あるメディアは是非鋭く追及して欲しいものだ。
 (原発広告を出している御用メディアは疾しい沈黙に陥るだろうが)」

「それだけの大金をはずんで貰っていれば悪代官よりタチの悪い自民党が
 関電の役員を全力で庇って国会招致を妨害するのも無理はない。
 「腐敗政党」と言われても何も反論できまい」

「関電が元助役から札束だの小判だのを受け取っていたのが発覚し、
 地元の高浜町では「町民の「誇り」が「恥」に変わった」と
 嘆いているということだが、「第二弾」が明らかになった」

「元助役が在任時に、関電から35億円もの巨額に上る
 とんでもない「寄付」が高浜町に行われていたのだ」

「地元の方々には大変申し訳ないが、このような事実は
 原発立地自治体における「よくある」話であり、
 実際浜岡でも近隣自治体には黙って巨額寄付を受け取っていた」

「このような公益性の全くない「寄付」が生み出されるのも原子力の特徴だ。
 バレるとまずいので情報公開せずどこまでも隠そうとする点でも共通する」

「原発を動かすことで高所得・厚待遇を得ていたというのが実態だ。
 だから自民党や立地自治体と後ろ暗いカネのやり取りがあるのも不思議ではない」

「矢張り関電の原発マネー不祥事には第三弾があった。
 福井県の職員も元助役からカネを受け取っていた事実が発覚、
 事業者も自治体も政治的に「原子力汚染」されていた事実が証明された」

「「気のゆるみ」という県幹部の暢気なコメントは本質を理解していない。
 不正や隠蔽に対する鈍感さは、原子力に関わる自治体に多く見られる顕著な特徴だ。
 これも原子力の果てしない不正と隠蔽の歴史が証明している事実なのである」

「また、除染に関わっていた安藤ハザマに至っては2億円以上の所得隠しが発覚、
 社員が裏金を私的に飲み食いに使っていたことも発覚している」

「福島の除染下請けの巨額の脱税が発覚して話題になったが、
 元請けもこの状況だから、「業界の体質」と言う以外にない。
 原子力に関わる組織も個人も不正に染まるものだと言われても反論できまい」

「高浜町元助役と関電の「小判」事件はまだ尾を引いていて、
 まだまだ「爆弾」が隠れていそうな状況である」

「朝日新聞によると関電幹部の金品授受は少なくとも30年前からで
 「取材拒否」という限りなくクロに近い連中が相当数いるから、
 原発マネーによる腐敗が驚くほど広範囲に広がっていたのは間違いない」

「しかも原発立地自治体の体質は相変わらず「臭いものに蓋」で、
 福井県議会は県議の金品授受の有無に就いての調査を拒否し
 却って有権者の疑惑を強めるような奇妙な動きをしている。
 県の職員が金品を受け取っているのだから議員にも調査しないのは非常識ではないか!
 (反対した議員が元々原発マネーと縁の深い自民党の所属だから益々怪しい)」

「かつてよりも稼働原発が少ないのにも関わらず、
 原子力関連の不祥事は毎年のように発覚する」

「伊方原発運転差し止めの判決に対しては威丈高で
 まるで自分に正義があるかのように吠えていた四国電力だが、
 (司法よりも自社の収益を優先している姿勢が露骨に分かる)
 数々の不始末が露呈して「自業自得」というところ」

「またしても原子力業界の衝撃的な不祥事が明らかになった。
 何と、規制当局に無断で改竄したデータを提出して
 原発再稼働を求めるというとんでもない話である」

「確かに日本原電は原発稼働できないと存続の危機なので
 再稼働に向け必死で努力しようとするのは理解できるが、
 それは安全対策に全力を注ぎ正々堂々と規制当局を説得してこそだ」

「無断で改竄して再稼働を求めるのは国民に対する裏切りであり、
 「説明が足りない」などという問題では全くない」

「自分達が原発再稼働で収益を得るのが当たり前という感覚こそ
 原子力の数々の不祥事の温床となった根源であり、
 福島第一原発事故を招いた重大な一因でもある」

「コロナ問題に隠れがちだが、関電の不祥事では致命的な報道が相次いだ。
 「公益企業」どころか「反公益企業」とも指差されそうな所業で、
 国民無視、顧客への裏切り、隠蔽の数々と呆れる他ない状況である」

「社内調査の担当が例の助役から金品を受け取っていた、
 調査結果は意図的に甘くした痕跡がある、関電役員の報酬は密かに補填されていた、
 元助役は料亭で恒常的に接待していた、唖然とすべき事実が次々と露見している。
 これでは「反社」と指弾されても反論できまい」

「当ウェブログは10年以上前から原子力利権勢力を厳しく批判し、
 その異様さと底なしの腐敗を指摘し続けてきたのだが、
 関西経済界の重鎮だった森元関電会長が報酬補填隠蔽指示の
 張本人だったという報道を知って流石に驚いた」

「元会長自らが隠蔽を指示していたのだから、
 いかに関電経営陣が腐敗していたかが分かる。
 国民に対し、現場の従業員に対し(原子力部門を除く)、
 歴代幹部が公の場で頭を下げ、謝罪すべきであろう。
 (あとは当然ながら株主代表訴訟で徹底追及)」

「コンプライアンス意識は皆無、顧客も国民も欺き、
 電気料金を引き上げておきななら自分の報酬だけは
 こっそり積み増すというのは「公益企業」ではない。
 「反公益」「反社会」企業としか言いようがないであろう。
 真摯に反省して生まれ変われるのか、厳格な監視が必要だ」

「大変残念な話だが、被災地は土建依存により復興に失敗しつつある。
 更に問題なのは、完全に自治体が原子力産業に組み込まれた女川だけでなく
 石巻市の議会や宮城県知事もが原発再稼働に賛成したことだ」

「これで再稼働に賛成した自治体の衰退は決定的である。
 何故なら、原子力産業のヒエラルキーに組み込まれたが最後、
 半永久的に「上納金」を納め続けて僅かな分け前に頼る運命になったからだ」

「特に石巻は、ガス基地を設けて工場を誘致し、
 同時に県産材とガスコージェネによる熱供給網を構築すれば
 多くの住民に膨大な恩恵があったものを、県知事と自民県議が
 目先のカネに目が眩んで果てしなくリテラシーの低い決断をしたばかりに
 二度とない好機を逃してしまったのである」

「大阪市長が関電への訴訟に関して非常に鋭いコメントを行っているが、
 これこそ原子力関係者の本質を明白に示しているものだ」

「「関電は電気料金を値上げしたのに経営陣は小判をもらっていた」
 「さまざまな提案をしているが、ことごとく却下されている。筆頭株主の値打ちがない」」

「関電が例外だと考えてはならない。
 露骨なヤラセで民主主義を裏切った九州電、
 大規模電源に依存しブラックアウトを招いた北電、
 そして言う迄もなく福島原発事故をもたらした東電」

「全て原子力への依存度が高かった事業者で、到底これは偶然とは考えられない。
 原子力が新規参入を排除し左団扇で安定収入をもたらす武器だからこそ、
 公益に反し国民を裏切っても固執し汚い裏工作をせざるを得なかったのである!」

「再稼働できないと国民負担が増えると言うなら、
 まず原子力関係者が身銭を切って福島の復興や廃炉の費用を出すがいい。
 「儲けは自分のもの、負担は国民に」が彼らのこれ迄の「実績」であり、
 だからこそ不祥事を連発することは事実によって証明されている」

「経産省が再生可能エネのコスト低下を(やっと)認め、
 太陽光発電や陸上風力発電が原子力よりも安価になりつつあると
 数値を基に公表することになりそうだ」

「原子力依存度の高い九電の社長はこの数値に公然と不平を述べて
 原子力は低コストで安定した電源だと相変わらずの政策容喙を始めているが、
 自社が公正取引委からカルテルの疑いをかけられ立ち入り調査を受けた直後だから
 寧ろ原子力事業者の信用を失墜させるだけの話である」

「岸田政権が誕生し、政策転換に期待が高まっている訳だが、
 早くも人事で暗雲が漂っており期待裏切りの気配濃厚である」

「特に悪影響が大きいのはエネルギー政策で、
 利権擁護の安倍・菅路線を引き継ぐ形になっており
 欧米に劣後する日本は更に後退することとなろう」

「その証左に、日本が世界をリードしていた地熱発電技術で
 米国勢に脅かされるようになっている。これは勿論、
 原子力利権に固執する腐敗した政権与党の姿勢が元凶である!」

「小泉元首相を含めた五名がEUに書簡を出し、
 原子力を「クリーンエネルギー」に含めるべきではないと主張した件だが、
 殆どの論者もメディアも重要な点を完全に忘れている」

「愚かなことに五人が福島の甲状腺癌に言及したのは大失策だが、
 そこに噛み付いた自民党の面々も利権擁護の本性丸出しで、
 皆はっきり言って同類でしかない」

「重要なのは福島原発事故で「莫大な国富が失われた」ことであり、
 利権癒着政党・自民の連中もこの点では一言も反論できなかった」

「つまり我が国の杜撰な原発が国益に反する害悪であると
 さしもの癒着政党・自民も事実上認めたということである」

「しかも、元首相らの書簡には一言も触れられなかったが
 福島原発事故で最も深刻な被害を受けたのはトモダチ作戦の米兵である。
 どう見ても被曝に由来する症状が出ており、既に複数の死者も出ている」

「国益に反し、甚大な国富損失をもたらし、日本を支援に来た米兵を死なせた。
 日本の腐敗した原子力が倫理的に許されないのは自明の理であり、
 しかもグリーンリカバリーで日本経済が回復するためには妨害要因でしかない」

「福島原発事故から10年以上も経ってから
 やっと敦賀原発の近傍で風力開発が始まった。
 原子力が風力開発の妨害要因であり、国内投資を抑圧する元凶、
 そして原発事業者の腐敗した金蔓でしかないことは事実が立証している」

「福島原発事故以前から原子力利権に厳しく警告してきた
 当ウェブログの予見は極めて正確だったから、
 ここで日本の将来を見据えて警告しておこう」

「怠惰で無思考なB層国民が原発再稼働を容認すれば、
 日本経済の衰退に拍車をかけることになる」

「彼らには東電に判決の下った13兆円の賠償を共に負担させてから喋らせるべきだし、
 何よりも原発稼働が日本に及ぼす重大な悪影響をよくよく叩き込まなければならない」

「プーチンのウクライナ侵攻により明らかになったのは、
 信用できないロシアへのエネルギー依存が高リスクであること、だけではない」

「倫理も人権も蹂躙する独裁国家が平気で他国の原発を攻撃することであり、
 これは核攻撃のリスクよりもより重大でより現実的である。
 プーチンとロシアが自らの行動によって証明したのだから間違いない」

「つまり原発稼働は安全保障における重大なリスクであり、
 まして日本の近隣に敵対国家が複数あり弾道ミサイルも
 中距離ミサイルも配備しているのだから日本にとって危険極まりない」

「原子力が経済性で劣悪なのは福島原発事故で証明され、
 安全保障における重大リスクである事実もウクライナ侵攻で証明された。
 お粗末な安全対策と杜撰な不祥事の多発は規制委から厳しく指弾されている」

「国益公益に基づいて正しい判断を行う有権者ならば、
 風力開発の遅れを厳しく批判し、コージェネ投資を急ぐよう求める筈だ」

「本気で日本の防衛力強化を支持しているなら、
 敵対国のミサイルが届く場所での原発再稼働など許容できる筈がない」

「原発再稼働で喜ぶ立地自治体の本音が、
 「安全性は軽視してカネが重要」である事実も明白である。
 原発マネーに依存しないと自治体が存続できなくなる、
 これこそ当ウェブログが警告した「原子力のヴァンパイヤ効果」なのだ!」

「あの福島原発の過酷事故から13年が過ぎ、
 汚染された故郷に帰れない人が大勢いるにも関わらず
 原子力利権を温存する政策は続いている」

「福島での廃炉は全くうまくいっておらず
 国民に転嫁されるコストが確実に増えることは明らかである」

「しかも自民党政権が原子力事業者を優遇して再稼働を認めてしまったため
 その弊害も続々明らかになっているのが悲しむべき日本の現状なのだ」

「日本企業は円安と資源価格高騰に対して碌な対策を行っておらず
 省エネや再エネの投資は進んでいない。それなのに経産省に至っては
 アンモニア混焼のような既存事業者に有利だが実用化の遠い技術に執心である」

「当ウェブログは、政府や経産省の試算は大きく外れ
 廃炉における国民負担は増え続けると警告してきたが
 まさにその通りの事態に陥ってしまった。。」

「省エネ投資、再エネ投資を怠っているからこそ
 エネルギーコスト急上昇の直撃を受けるのだ。
 安倍の始めた異常な緩和策によってコスト上昇は容易に予想出来た筈なのに!」

「無気力で保守退嬰の有権者が利権癒着政権を延命させたため、間違いなく国民にも打撃が及ぶ」
と当ウェブログは予言した。原発輸出が惨めな「惨敗」に終わっても、矢張り「監視が必要」なのだ。。

▽ 福島原発事故で元東電トップの勝俣は平然と現場に責任転嫁した、無責任な体質は歴然

『東電原発事故 10年で明らかになったこと』(添田孝史,平凡社)


「自浄力など期待できないので選挙で鉄槌を下さない限り何も変わらないのである」
「原子力に関わったが最後、「自浄力」は失われる」とした当ウェブログの警告通りだ。。

「能登の震災で改めて我が国の原子力分野のお粗末さが明らかになり、
 国民世論は正気を取り戻して原発稼働反対に戻った」

「もし事業者の情報操作を鵜呑みにして珠洲に原発を建設していたら、
 凄まじく被害が拡大し、避難すら困難になったであろう」

「おまけに志賀原発の想定避難先が震災でインフラ寸断される始末、
 相変わらず安全軽視の日本の原子力の杜撰さが実証された」

「原子力利権を擁護し風力・コージェネへの投資を怠った政府の大失策で
 日本国民は資源価格高騰の直撃を受け消費低迷・低成長に喘いでいる。
 特に罪深いのは第二次安倍政権で、再エネ省エネ投資をサボったばかりか
 非効率でコスト高のメガソーラーばかり増え、国民負担を激増させた」

「しかし原子力を擁護する勢力は目先のカネに目が眩み、
 福島原発事故も、膨張する廃炉費用も、中朝のミサイル配備も完全無視して
 利益誘導でしかない原発再稼働を唱えるという末期的な状況である」

「既に技術的に確立された風力、コージェネの普及が遅々として進まないのは
 こうした利害関係者の情報操作もあるだろうし、それを鵜呑みにすると
 ペロブスカイト太陽電池の量産化でも、EVの全固定電池開発でも
 日本企業はまたしても敗北することになりかねない!」

「彼ら」も漸く原子力に未来がないことを自覚し始めたが、全員ではない。
有権者が安倍やその取り巻きを叩き潰さないと「自浄力」など働かない、
そう警告した通りの嘆かわしい日本となってしまった訳だ。。

 ↓ 参考

原発稼働賛同は利害関係者ばかり、国民の不信を買うのは当然 - 福島原発事故もカルテルも全て忘却
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/c994514b00a8939cc6df0ae7e3c02f0c

原子力は安全保障でも経済性でも劣悪、事実で立証された - 再稼働を主張するなら13兆円を負担すべき
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/672e4bd6ef6b9f968704b3c9cb5185e0

電気料金を値上げして経営陣は小判受け取り、筆頭株主の提案全て却下 - 原子力事業者の「反公益」は明白
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/a6985fb1683e5d47d95aa96d94c47343

原発関連業者が安倍自民に年7億円超のカネを上納、だから関電の国会招致を拒否した - 底なしの腐敗
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/342092dfa2e9a3fb63a0ab7e8bb67adf

出身企業のために原子力ゴリ押しの経団連会長、日経に皮肉られる -「大手電力優先の仕組みも見直す必要」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/9ea95c3a183d36f949492dbc5343bc9f

東電は東通村に2億円寄付、経産省は原子力産業を税金で救済する謀議 - 政党を操る原発労組も「同類」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/8b582c04e37638af5bf90e0911ff4dc7

「高いリスクがある」から30億円は「仕方ない」、元浜岡町長が証言 - 中部電力がこっそりカネを流した
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/61c6f8fb829b5425eaf7703de040f03e

▽ 原子力の経済性が劣悪と指摘した官僚を、経団連会長が「木っ端役人」と罵倒して推進した事実も。。

『レベル7 福島原発事故、隠された真実』(東京新聞原発事故取材班,幻冬舎)


原発新増設、経営トップ過半が支持 再エネ目標上げ8割(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC115VG0R10C24A6000000/
日本経済新聞の「社長100人アンケート」で、原子力発電所の新増設を支持する声が過半となった。再稼働を進めるべきだとの答えも7割に達した。地政学リスクの高まりでエネルギー安全保障の重要性が増し、企業は安定供給を求める。世界的な脱炭素の流れの中で、再生可能エネルギー目標を引き上げるべきだとの声は8割を超えた。
 アンケートは国内主要企業の社長(会長などを含む)を対象に5月29日〜6月14日に実施し、1...〔以下略〕”

日本の財界も漸く、脱炭素を求める世界の潮流を受けてスタンスが変わりつつあるが、
原子力については相変わらず保守退嬰であるのがいかにも残念である。


東北電力、経常益80億円押し下げ 女川再稼働11月延期で(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC183F90Y4A710C2000000/
”女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)2号機の再稼働時期について、東北電力は18日、11月ごろに延期になると発表した。延期は3度目で当初予定から約9カ月遅れる。2025年3月期の連結経常利益(1900億円の見通し)を80億円ほど押し下げる要因となる。
 重大事故時の対処設備について、地震が発生した場合の影響評価をしていなかったため、対応が必要となった。直近では9月ごろの再稼働をめざしていたが、2...〔以下略〕”

この通り、原発再稼働はひたすら利害関係者のカネ儲けのためだ。
国民のためでも公益のためでもないことは数値が立証している。
女川2号機だけですぐ80億円も儲かるのだから、稼働させたくもなるわけだ。


日本核燃料開発、虚偽報告5件 規制委が改善要求(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA115RO0R10C24A6000000/
原子力規制委員会は12日、日本核燃料開発(茨城県)が放射性物質を扱う5つの機器について、点検をしていないのに実施したと虚偽の記録を作成していたと明らかにした。2009〜22年度で、事業者の違反を認めて改善を求めた。
 規制委は同日の定例会合で対応方針を議論した。「組織としての改善が不十分だ」との見解で、深刻な違反があったと認定した。
 山中伸介委員長は同日の記者会見で「重大性を鑑みて対応してもらいたい。(不正が)続くようなら何らかの措置を考えないといけない」と述べた。
〔中略〕
 日本核燃料開発は原子炉に使う材料の研究や開発を手掛ける民間企業。東芝エネルギーシステムズと日立製作所が折半出資している。21年にも同様の不正が発覚していた。60人程度が勤めており、親会社からの出向者がほとんどだという。”

この業界は、不祥事の巣窟でもある。
福島原発事故がなければこうした厳しい規制委の姿勢もなかった訳だから、
原発マネーに負けてメディアがこうした実態の報道すら自主規制した可能性すらある。


原発の建設費を電気料金に上乗せ、経産省が新制度検討 自由化に逆行(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASS7R3PZVS7RULFA01NM.html
経済産業省が原発の新増設を進めるため、建設費を電気料金に上乗せできるようにする制度の導入を検討していることがわかった。東京電力福島第一原発事故で安全対策費が膨らむうえ、電力自由化で建設費を確実に回収する手段もなくなり、電力各社が投資に及び腰になっているからだ。国は「脱炭素電源」を増やして将来の需要増に備えるとするが、広く国民負担の増加につながる可能性がある。
 関係者によると、英国で考案された原発支援策「RABモデル」を参考にする。この制度は、国が認可した原発の建設計画について、建設が始まった時点で、建設費や維持費などを電気の小売会社が負担するもの。電気料金に上乗せする形で回収する。建設費が増加した場合でも、必要な経費と認められれば料金に算入できる。計画が中断した場合は、国が資金を出すなどして補償する。
〔中略〕
 この制度をそのまま日本に導入した場合、契約者に電気料金として直接請求するかどうかは、新電力を含む小売会社の判断による。ただ、再生可能エネルギー100%の電気を選んだ人も、原発の建設費を支払う可能性がある。”

経産省は本当に原子力業界擁護が露骨と云うか、
当ウェブログが予言したように脱炭素を口実として原発新増設を図る始末。
日本で脱炭素が進まないのはこうした経産省と自民党が保守退嬰で利権擁護だからだ!
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2024年7月第3週チャート

2024-07-21 | 注目投資対象・株価の推移
トランプトレードで浮かれていた向きには見事なしっぺ返しで、
東証の下落はかなり深刻な域に達している。

トランプ円高なら東証に打撃と警告してきた当ウェブログとしては
想定内の動きではあるのだが、海外スペックの仕掛けは本当に速い。

聞けば相当数のエコノミストがトランプで円安と宣ったとか。。
トランプは最近、FRBは自分が当選してから利下げをと暴言を吐いて
古代ギリシャさながらのデマゴーグぶりであるのだが。。
節穴エコノミストは重々反省してもらいたいものだ。

しかし円高には重要な副産物がある。
リフレ・カルトが喧伝してきた教義「デフレ脱却」が根本的な誤りであり
物価目標を達成しようと異常な緩和策を続けたせいで実質賃金が悪化したこと、
本来は物価安定の上に所得が伸びることこそ決定的に重要であること、
それすら理解できない安倍・菅・黒田が日本貧困化の元凶である事実が明らかになろう。


ドルはひとまず戻るのか、当面の下げ渋りにも見える


ユーロは対ドルで行って来いの形、ドルとは逆にひとまずの天井か


(以上のチャートはZAI)

8316は上方トレンド維持できるか重要なポイントに、米金利低下に抗えるか?


7606は驚くほど堅調、円高を織り込んでいるとしか思えないが。。


3097は正念場、実質賃金が上昇に転じたら恩恵は大きいだろう


(以上のチャートはRakuten,sec)
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『週刊東洋経済』7月20日号 - リニア新幹線は失敗必至、川勝知事が辞めて却って困難が明らかに

2024-07-19 | 『週刊 東洋経済』より
東洋経済は他経済誌が合併号になっている隙に
私学特集を出すという商売上手なところを見せた。
「「難関校でなくても有名大合格が目指せる」より「中学受験をして本当によかったのか?」の方が遥かに重要」
「「偏差値45からの中高一貫校選び」「受験率は過去最高」となると、少子化加速だろう。。」

と以前に書いた訳だが、概ね想定通りの内容である。

記事「中学受験をして本当によかったのか?」は期待通りに良い内容で、
編集部は、中学受験の後に引き蘢りになったり退学したりという
惨憺たる事例に驚いているが、こうしたことはどこの家庭でも隠すので
愚かな「私学幻想」は止めるべきであるし読者を幻惑するのも慎むべきだ。
学校の良し悪しと、個々の子供にとって良いかどうかは完全に別問題だから。

私学は単に、少子化に危機感を強めていて生徒確保に必死なだけで
それが生徒にとって良い影響を及ぼすかどうかとは全くの別問題だ。
いかにも新しい、魅力的なプログラムやコンテンツを誇示して
毎年の入学者確保と入試での集客活動に熱心なのは経営のためであり
根本的に個々の生徒のためではないという本質を知らなければならない。

だから、編集部は入学後や卒業後のESを調査し、
「学風に合う生徒・合わない生徒」「教育方針やカリキュラムの長短」
を明らかにすべきである。中堅以下の私学の費用対効果が相当悪いのは
計量分析でも容易に計測できる筈であろうに。。


尚、エントリーのサブタイトルはジャーナリスト金田氏の連載より。
川勝知事の抵抗がなくなったため愈々リニア新幹線の失敗が露呈するとの主旨で、
(論拠を複数挙げているのだが、詳しくは熟読されたい)
利害関係者やイデオロギストでもなければリニア新幹線の経済性の悪さは
歴然としていて、採算が取れる形で開通すると考える者はいない筈である。
矢張りリニア新幹線は「令和の戦艦大和」となる運命である。

今週の東洋経済は、在日中国人の地下銀行のレポートも興味深く
西川口の中国人地下銀行には「クロ」が多いとはっきり書かれている)
メイン特集よりもそれ以外で興味深い記事が多い。

『週刊東洋経済』2024年7/20号 (偏差値45からの中高一貫校選び)


佐藤優氏は、今週の連載でも手の内を明かしている。
対ラトビアだけでなく対ロシアでも対イスラエルでも
カウンターパートに「浪花節」が通じると書いており、
矢張り氏には強いヒューミント・バイアスがあると判断できる。
ロシアのウクライナ侵攻のような非常事態において
先の見通しや分析がなかなか上手くいかないのも
浪花節的なヒューミントへの依存度が高ければ至極当然だろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンド合併号の相続特集、すっかり定番になった。
生前贈与の変更点やタワマン節税への包囲網以外に
注目点としては空き家活用の手段が増えてきて
そのまま貸すというのが意外に効果的という指摘。
立地にもよるかと思われるが、興味深い話である。
奥の手として「国庫帰属制度」利用というのも盲点になりがちだ。。

『週刊ダイヤモンド』2024年7/13・20合併特大号 (相続・生前贈与・実家)


佐藤優氏の連載が今週も宜しくない。
北朝鮮の風船が日本にとっても脅威という話なのだが、
これは氏以外にも喧伝している論者がおり新味がない。
また、風船は太平洋戦争中の日本を考えれば分かるように
遠隔地になると的確にピンポイントで落とすのが非常に難しい。
距離的に近い韓国なら効果的だが遠い日本となるとせいぜい脅かす程度だ。

氏は、安全保障の研究者に敬意を払って学ぶべきであり
例えば日本の場合は在留外国人が容易に米軍基地に接近できて
破壊工作が可能な状況になっていると布施哲氏が指摘しているし
自衛隊員の配偶者に相当数の中国系の者がいるのも有名な話、
北の風船よりも遥かに問題が深刻なのを知るべきではないか。
賢明な読者は他の専門家の見解とよく突き合わせ検証した方が良い。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドに注目(今年指折りの好特集かも)、パワハラだけでなくやりがい&政策力ランキングも!

▽ 転勤多いと不人気というのも今風だが、「役所OB・OG社外取ランキング」も見逃せない

『週刊ダイヤモンド』2024年7/27号 (公務員の逆襲)


▽ 東洋経済の特集も着眼点が良い、「見せ方上手のサントリー」「ズルする企業がトクをする」はまさに至言

『週刊東洋経済』2024年7/27号 (機能性表示食品、トクホ、サプリのウソ・ホント)


▽ エコノミストは先見的な宇宙ビジネス特集、ただ矢張り日本はニッチ狙いか。。

『週刊エコノミスト』2024年7/30号【特集:宇宙 ビジネス新時代】

なぜか地熱発電のレポートも、「潜在力は世界3位 開発が一筋縄では進まない現実」とある。
(これも安倍・菅コンビの暗愚と失敗の一例である)
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2024年7月16日チャート(3097,7606)

2024-07-16 | 注目対象…譲渡益税分は寄付に廻して下さい
先月、「政府の介入も近いし、今回の旬は短いかな。。」と書いた訳だが、
案の定というか東証は急落に見舞われている。

もしトラからほぼトラへ、市場での織り込みが進むなかで、
また遂にFRBの利下げ転換の時が刻々と迫るなかで、
円高転換シナリオを考慮しなければならない局面と判断している。

勿論、トランプ円高は起きない可能性もあるのだが、
円の購買力平価からの乖離は歴史的な水準に達している。
トランプのバラ撒きによる財政インフレとプーチンによるウクライナ侵攻が相俟って
生じた歴史的なインフレは既にピークを越えており円安は明らかなオーバーシュートだ。


7606(5年チャート) コロナ前の水準にはいまだ戻っていない


3097(5年チャート) 昨年の最高値から調整中だが、円高の援護があれば反転もあり得る形に


※ 以上のチャートはRakuten.sec

▽ 繰り返すが「今の東証はバフェット指数において歴史的な割高」、NYに振り回される運命は不変

『バフェット解剖 世界一の投資家は長期投資ではなかった』(前田昌孝,宝島社)


※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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初夏の新刊-『女性の階級』『誰も書かなかった統一教会』『弱者男性1500万人』『学校行きたくない』等

2024-07-15 | こんな本を読んでいます
連休ですので恒例の新刊紹介です。

トランプ元大統領が狙撃されるという世界に影響を及ぼす大事件が起きましたが
丁度、安倍元首相が狙撃される原因となった旧統一教会問題について新刊が出ています。
もしトラでなくほぼトラに向け加速しそうな米国とは対照的に
自民党安倍派と特定宗教団体との癒着の闇が追及されるようになった日本。
日米の相違の大きさを益々痛感させられる週末となりました。

さて他には、何故かジェンダー関連の新刊が多かったのが不思議、
女性研究者や女性著者のバイアスの強さが気になった今日この頃でもあります。


『誰も書かなかった統一教会』(有田芳生,集英社)


 → フレイザー委員会の報告や世界日報での内紛なども掘り下げ、
   旧統一教会の異様な実態を明らかにしたレポート。
   このような団体と深く関わっていた安倍派の苦境は自業自得である。


『オーバーツーリズム解決論 - 日本の現状と改善戦略』(田中俊徳,ワニブックス)


 → 登山者を厳しく制限する台湾の玉山(かつての新高山)に
   環境対策で大きく劣っている日本の富士山の残念な実態を明らかにした。

   但しこの本は大衆インバウンドが中心で
   日本において課題のハイエンド観光には全く触れていないのが残念。
   マーケティングよりはユネスコの遺産・文化保護の視点である。


『なぜ難民を受け入れるのか──人道と国益の交差点』(橋本直子,岩波書店)


 → これは批判的考察が必要な新刊。
   高邁な理想に固執し過ぎているのが一目瞭然で、
   難民受け入れがドイツはじめ欧米各国で問題化しており
   欧州では極右政党が勢力伸長している現実を無視している、
   (ノルウェーを言い訳のように取り上げているのが如何にも苦しい)
   国内であればクルド系難民の実態を調べた研究者の実地調査などから謙虚に学ぶべきでは。


『弱者男性1500万人時代』(トイアンナ,扶桑社)


 → 日本の男性は女性より不幸でかつ短命・孤独・発達障害が遥かに多く
   深刻という悲しい現実を初めて指摘した貴重な一冊。
   この事実を女性側から認めたのは珍しい、高学歴女性による
   上から目線の「男性は降りろ」論より感覚がまともである。


『女性の階級』(橋本健二,PHP研究所)


 → 女性間の格差は男性より大きく、
   階層意識は夫の所得や階層から強い影響を受けている事実が判明。

   尚この本の「再分配」の定義は「豊かな人から貧しい人へ」という欺瞞的なもので、
   平等に高負担な仏・北欧の再分配とは全然違うのに注意したい。


『ルポ 若者流出』(朝日新聞「わたしが日本を出た理由」取材班,朝日新聞出版)


 → 韓国に比べれば規模はかなり小さいものの、
   一般に認識されにくい日本社会の裏面を捉えた一冊。

   但しジェンダー差の大きさを理由に海外に出る層は僅かである筈で、
   日本女性の幸福度が男性より高く、かつ他先進国の女性とは逆に
   上昇傾向にあることから容易に推測できる。


『不登校の9割は親が解決できる 3週間で再登校に導く5つのルール(小川涼太郎,PHP研究所)


 → 業者の宣伝のように見えるのだが、
   不登校の原因分析や具体的な対策が説得的で非常に興味深い。
   (まだ事例が少ないのが欠点で今後の実証研究が重要になるだろう)


『学校 行きたくない: 不登校とどう向き合うか』(榎本博明,平凡社)


 → 親はとかく学校批判・社会批判に傾きがちになる不登校問題だが、
   感情論を排して子供自身の要因や家庭環境要因をも冷静に指摘したのは
   的確であり実効的な対策に必要な視点である。


『不適切保育はなぜ起こるのか──子どもが育つ場はいま』(普光院亜紀,岩波書店)


 → 女性が弱者だと決め付け過ぎる通弊があり、
   保育士の劣悪待遇の根源に家庭が適正な料金を負担していない問題があり
   欧州に近い重税か高負担が必要なことを何故理解できないのかが不思議。
   (社福幹部の補助金絡みの不正や不祥事にもかなり甘い)


『天空の庭』(KAGAYA,河出書房新社)


 → 最後に連休に相応しいこちら。
   初めて見たら誰もが驚く、何も知らなければ
   CGと思ってしまう珠玉の作品集。

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