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2012年の訪日観光客数、震災を超え過去最高に -「台湾や東南アジアからの訪日が増加」

2013-02-13 | いとすぎから見るこの社会-対アジア・世界
昨年末に既に報じられていたが、観光でも「アセアンの時代」になりつつある。
尖閣問題、レーダー照射問題で日中関係が冷え込むにつれ、
日本を訪問する中国人観光客が急減して小売業への打撃が憂慮されたが
台湾や東南アジアからの来日が増加して訪日観光客数は過去最高となった。

福島原発事故がなかったら更に上積みできたであろう。
その意味でもリスクの高い原子力を絶滅させることが国益のためである。
福島事故のせいで潰れた観光関連企業は数えきれないほど多い。

輸出だけでなく観光でもアセアン・シフトが進むのは
日本経済にとっては完全にポジティブである。

対中関係と違ってアセアンとは領土問題や歴史問題が殆ど存在せず、
内政でのガス抜きのために反日を利用する中国共産党のような厄介な存在がない。

対日投資でも、財務の怪しい中国の国営企業より好ましい。
アセアンと良好な関係を保ち、親日的な要人や富裕層が増えることが
東アジアの域内安定にも貢献するのみならず
日本経済にとって非常に大きな恩恵を及ぼす。

観光では矢張り距離の近さが市場規模に大きく影響する。
欧米客だけでなくアセアンからも集客できれば日本の観光業は安定的に伸びるであろう。

↓ 参考

海外富裕層も大注目、JR九州の豪華観光列車「ななつ星」-「九州でしか楽しめない世界一の旅を提供」と
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/8b55332d9209bbd478798574180ff058

「食の魅力」で来日する観光客、急増中! - 外国人が東京にイタリアンを食べに来る時代??
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/6082f8023ad31410ecaaa62590a66174

▽ 観光業が世界最大の産業となるとの予想もある。

『人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか――スペイン サン・セバスチャンの奇跡』(高城剛,祥伝社)


訪日外国人、来年は過去最高=震災影響脱す―JTB予測(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201212/2012122000794&g=soc
”旅行最大手JTBは20日、2013年の旅行動向見通しを発表した。このうち訪日外国人数は890万人と、12年見込みに比べ7.9%増を予想。東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の影響による不振を脱し、最高だった10年(861万人)を更新する見通しだ。
 JTBは、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化で「訪日中国人の減少傾向は13年前半まで続く」と指摘。一方で、台湾やタイ、マレーシアといった東南アジアからの訪日客数が増加し、中国の落ち込みをカバーするとみている。”

訪日外国人数が過去最高になったとの報道がなされたが、
その内実をよく伝えているのが時事通信のこの報道である。
訪日観光でも中国からアセアンの時代になった。

訪日客のマナー面から言っても実に望ましい傾向であり、
アセアンで日本好きな富裕層・中高所得層が急増するだろう。


世界の主要都市ランキング、東京が「清潔」「安全」など5冠(reuters)
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE8BD03720121214
”世界最大の旅行サイト「トリップアドバイザー」は13日、世界の主要40都市を対象にしたランキングの発表を行い、10項目のうち5つで東京が1位に輝いた。
 同サイトは、利用者7万5000人からの情報をもとにランキングを作成。東京は、「タクシー運転手の親切さ」「タクシーのサービス」「街中の清潔さ」「公共交通機関」「安全」の5つの項目で1位となった。地元の人たちの親切度合いでも2位にランクインするなど総合的に高い評価を得た。
〔中略〕
 今年五輪が開催されたロンドンも、地元の人たちの親切度合いが最下位のモスクワに次ぐ39位で、街中の清潔度合いでも26位とふるわなかった。トリップアドバイザーの広報担当者は、「人気のある大都市であっても完璧だということにはならないのだろう」と調査結果を分析した。”

東京に限らず、日本はホスピタリティでは非常に高い評価を受けている。
欠けているのは景観への意識の高さと観光広報の質の高さである。


ASEAN、5.5%成長に回復へ OECD中期見通し(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM18015_Z11C12A1EB2000/
”2013年以降、東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国が安定的な成長軌道をたどるとの経済見通しを、経済協力開発機構(OECD)がまとめた。域内最大国であるインドネシアを中心に年平均で実質5.5%成長が見込まれ、08年のリーマン・ショック以前の成長率を回復する。ただ域内格差は広がる傾向にあり、OECDはASEAN各国に構造改革をさらに推進するよう求めた。
 OECDの経済見通しは13~17年の中期予測で、プノンペンで開催中のASEAN首脳会議にあわせて発表された。リーマン・ショックやそれに続く欧州債務危機で、ASEAN域内の成長率は11年は4%台に落ち込んだが、12年は5.3%に回復。13年以降も再び力強い成長を続けるとみている。
 ASEANの安定成長を支えるのは中間所得層による消費市場の拡大。OECDは「先進国企業の生産や輸出の拠点としての位置付けにとどまらず、中産階級の勃興で個人消費など内需が増える」と指摘。「輸出依存体質からの脱却が進む」とした。
 中期経済見通しを各国別にみると、人口が2億4000万人と域内最大のインドネシアが成長をけん引する。インドネシアの実質成長率は年平均6.4%と、成長ペースが加速する見込み。OECDは「1990年代後半のアジア金融危機を教訓とした構造改革が海外投資家にも評価されている」と指摘した。
 シンガポールは年平均で3.1%成長、マレーシアは同5.1%成長を達成する見通し。後発国であるカンボジアやラオスなども7%前後の成長が見込まれている。
〔中略〕
 一方で、ベトナム(同5.6%)に対するOECDの見方は厳しい。高成長を持続する前提となるマクロ経済政策の運営が不安定なうえ「銀行システム改革も欠かせない」と警鐘を鳴らした。(プノンペン=佐藤大和)”

アセアン各国の経済成長はこの記事がよく纏めている。
既に成長性においてインドネシアが中国を抜いたと言って良い。
ベトナムも政治改革・経済改革次第でそれに続くだろう。

▽ インドネシアの政治改革は、既得権温存の日本より優っている

『経済大国インドネシア - 21世紀の成長条件』(佐藤百合,中央公論新社)

「チャインドネシア」という言葉が暫く前に言われたが、
もう中国を外した「VIP」の時代に入りつつあるようだ。
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