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秋田県、関係者も驚く「学力テスト全国1位」- 秘密は少人数クラスでの教育?

2007-10-28 | いとすぎから見るこの社会-格差の拡大
これは見事です。快挙と言っても差し支えないでしょう。
教育には日本の未来がかかっていますからね。
これから秋田を「日本のフィンランド」と呼びましょうか。

全国学力テスト、全国トップは秋田県(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/news/20071025ddm041100087000c.html

” 学力の格差が一部の都道府県で著しい実態が浮かび上がった。24日
 公表された全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果では、
 最上位の秋田県と最下位の沖縄県で大きく差が出た。経済的な格差、
 家庭状況が学力に影響しているとみられ、沖縄県の教育関係者からは
 「戦後置かれた状況は、本土とは異なっておりハンディがある」との
 声も漏れた。
 テストでは、ほぼ9割の都道府県が全国の平均正答率から上下それぞ
 れ5%以内に収まり、文部科学省は「縮小傾向」と評価した。しかし、
 国語と算数・数学計8分類すべてで最下位となった沖縄県と、5分類
 でトップだった秋田県の正答率の開きは大きく、20%を超える科目
 もあった。また、上位には富山、福井各県が続き、下位には北海道、
 大阪府が位置した。
 沖縄県は88年度から学力向上に取り組み県統一のテストを行ってき
 た。しかし、沖縄県の仲村守和教育長は「成果が表れると思ったのに、
 まだだった」と話した。
 「本土と比べ経済的に余裕のない世帯が多い。教育にお金を使えない
 うえ、親が十分に勉強に気を配れない家庭環境が背景にあるのでは」。
 沖縄大の川井勇教授(教育学)は経済格差が原因とみる。沖縄県の失
 業率は7・5%(07年8月)で全国平均の倍近い。「学費が払えな
 い」を理由に退学する大学生も毎年いるという。離婚率も人口1,000
 人当たり2・68件で全国トップ(06年度)となっている。
 一方、秋田県は過去の全国学力テストで都道府県のうち40番台にと
 どまり、全国平均を上回ったのは音楽だけだった。24日記者会見し
 た秋田県教委の幹部は「びっくりしている」「驚いた」ととまどいの
 表情を見せた。
 専門家は好成績の理由に、01年度から取り組む「少人数授業」を挙
 げる。秋田大の浦野弘教授(教育方法)は「1学級は20人前後で教育
 先進国のフィンランドと近く、目が届きやすい」と解説。また、「自
 習がきちんと成立し、学級崩壊がほとんどない。勉強に取り組む姿勢
 が確立している」と分析する。同大の佐藤修司教授(教育行政学)も
 「貧富の差が著しく、階層化が激しい大都会に比べ、家庭が比較的安
 定している」と述べた。”

質の高い毎日新聞の記事を全文掲載致します。

ノーベル賞受賞者の数でその国の水準を語るのが愚かなように、
学力だけが教育のすべてを語る訳ではありませんが、
ひとつの客観指標としては見逃す訳にゆきません。

さて、「経済格差が原因」とする分析ですが、明白に誤りでしょう。
秋田県は、青森県と同様に最低賃金の低さで有名です。
コールセンターの仕事ですら秋田県では時給が良い方だと言うのですから、
他は推して知るべし、ではないでしょうか。

同じく日本海側の富山・福井は教育熱心で有名ですが、
やはり所得水準はそれほど高くありません。
もし経済格差で決まるのであれば、東海地方の方が優秀な筈です。

「少人数学級」原因説の方が真相に近いのでは。

… もしも「少人数学級」が原因で学力が向上したのであれば、
大変な発見です。学力向上を狙う自治体が続々と倣うでしょう。

私は、教育予算が質の向上に使われるようになるので
その方向性は極めて正しいと考えます。

    ◇     ◇     ◇     ◇

教育関係者も政府に要求するばかりでなく、
自らの給与水準を通常の公務員並みに戻すのを交換条件に
少人数学級の実現を主張してみてはいかがでしょうか。

特に公立学校の教員は、給与が低くて生活できないなどいう話は
これまでかつて聞いたためしがありません。
碌な産業のない地方では学校の教員は明らかに待遇に恵まれています。

少人数学級で質の向上が望める訳ですから、
教員の方々にも結構な話ではないかと思います。
どうでしょう。

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