崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

棗文化

2018年01月05日 06時32分45秒 | 日記

 大学は事務開始はまだされず静か、寂しい風景、新年初めの読書会には固定メンバーは来ず、中国から来られた林楽青氏を囲んで会となった。彼の奥さんの孫氏が用意してくれたお土産の棗が話題になった。私はもちろん中国人と韓国人の好物、日本人にはなじみのない味、齧る古川先生のお顔をちらっとみた。日本ではなぜ棗文化が根付いていないがのか。韓国では祖先祭祀や結婚式などで大事な供物、漢方薬材、民謡などにも出てくる共同井戸の周りに植えた木、馴染み深く、有名な果実である。林さんは日清戦争の時、乃木大将が棗の木を日本に持ってきたという伝説を聞き、下関の乃木神社を思い出した。しかし棗の木が普及されるには至っていない。日照時間が長いところによくできる果実で日本のように湿度が高いところでは実り難いのが根本的な差であろう。果実は風土によるもの、人間もそうであろうか。イモ文化から粘り強い真面目文化が生じるのか。否、芋文化にも怠け文化がある。

参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/ナツメ