崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

動物看護学コース

2013年08月11日 05時42分18秒 | エッセイ
 東亜大学に新しく動物看護学という日本初の警察犬訓練士補、動物看護師と博物館学芸員などの資格を取得する、専門家となることが出来るコースができる。その情報宣伝チラシを作るための犬の写真には我が家の犬も候補となっている。まさに愛犬国、愛猫国ともいえる日本で愛犬猫大学があっても良いかもしれない。我が家も愛犬ミミの存在は大きい。人によっては愛犬を家畜飼育のように見る。犬を食肉としている民族もあって、そう思うのも当然かもしれない。また楽しい玩具のように考える人もいる。多くの子供はそのように扱って飽きると目をそらせてしまう。あるいは番犬など労働犬としてさまざまな機能が注目される。
 一昔前までは韓国では食肉と愛犬の論争もあったことを覚えている。そのなかで我が愛犬との生活はまるで被差別の辛い経験であった。アパートの中の「飼育禁止」の命令も受けたことがあって、引っ越しもした。また引っ越しのトラックに犬と一緒に乗ることが許されず大変困ったこと、犬が病気で病院に連れていくのにタクシー乗車禁止されたことなど涙の年月が長かった。私の友人は犬の毛が嫌だと常に文句を言っていたが、犬が死んだ時には彼が車を用意してくれたことには感動した。アパートでは次第に理解していただき、当時の愛犬の名前で「次郎の家」「次郎パパ」「次郎ママ」と呼ばれることとなった。
 犬を連れて日本に来る時は両国の犬文化の格差で苦労と配慮を受けた。その話はロングロングストリーである。動物看護学コースは犬だけではないが、犬を例にしても家畜や玩具ではない、命を大事にする人間文化を基本的に考えるところになってほしい。