崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

バイオリン・コンサート

2010年08月09日 06時11分31秒 | エッセイ
 下関シーモールで開かれた韓国民団主催の光復節でバイオリニストのジョン・チャヌ(丁讃宇)氏のコンサートを聴いた。日本岡山県生まれの在日2世である。パリ国立高等音楽院・大学院を卒業、韓国国立交響楽団、東京交響楽団、韓国KBS交響楽団などのオーケストラの首席コンサートマスターを歴任した。朝鮮半島の南北首脳会談を記念しての南北統一コンサートの開催もした。2001年、8月には広島と長崎で原爆犠牲者追悼コンサートを行った。
 昨日彼は日韓合併100年をユーモアにウィットに富んだトーク、曲目解説をしてから演奏した。「待っている心(기다리는 마음)」「帰りたい(가고파)」「鳳仙花」までは植民地期の悲しみ、そして日韓関係がよくなる契機のドラマ主題曲「冬のソナタ」、さらに「懐かしき金剛山(그리운 금강산)と北朝鮮の名曲「臨津江」の順で解説と演奏で、「愛」、「平和」への願いを込めた演奏を続けた。6月同じホールで開かれた私の古希記念祝賀会で野村栄氏のバイオリン演奏と自分の70歳を語ったことを思い出しながら鑑賞した。