太陽系の「岩石惑星」、要は「火星」「金星」「水星」に無くて、地球にある物と言うと、多くの人は「生物」と思われるでしょう。ちなみに「水」は「火星」に存在しますし、酸素は火星に極微量ありますからね。
ただ、意外な事に「土」は地球しかないんですよ。
「土」は岩石が風化し、石から礫になり、さらに細かくなって砂へ変わり、やがてシルト、さらに細かい泥になります。がこの中で「土」は無いのです。そして、4億5千万年前以前には地球にも「土」は存在していなかったそうです。
では4億5千万年前に「土」が誕生した原因となったのは何か?
約4億5千万年前のオルドビズ紀に陸生の植物が誕生しました。ただ、この時の植物は今のような草木ではなく「藻」に近い感じで、それ以外には「地衣類」や「苔」が生えていたそうです。この藻や地衣類、苔が土の誕生の大きな役割を果たしているのです。砂や粘土を形成する所に、地衣類やコケの遺骸などの有機物が砂や粘土が混ざり合ってできたのが、地球に現れた最初の土となったワケです。
つまり、土には「砂」や「粘土」以外にも「有機物」、主に植物や動物などの死骸等が含まれて構成されているのですから、生物がいる地球以外では存在しない事になります。つまり、月や火星では岩が風化して、砂や粘土の堆積層であるレゴリスはつくられますが、それは「土」にはなれないのです。
こういった事情を知ってくると、普段何気なく見ている「土」も違った視点で見て考える事ができて面白いですよね。
それでは、本日の登場人物は「天文関係」の話題ですのでこの方です。「天元界 気象制御管理省 天象運行監視室 第二区域管理局 局長」で「知恵者」の意味である「マギエル」を称号に持つ「ミズハ・マギエル・シグルドア」さんです。地球では身近にある「土」、でもそれは他の「岩石惑星」では見れないのでして…。