ジョン・ウイリアムズ ライブ・イン・ウィーン


Z7 + NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

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人気のアルバムらしい。
予告を見て、出たら買おうと思っていたら、ハイレゾのサイトに載った。
するとたちまちサイトのダウンロードのランキングに入った。

なるほど上手いオケが演奏するとこうなるのか、というのが感想。
テンポは全般にゆったりとしているが、映画音楽というより管弦楽作品として、楽しみながら演奏しているように聴こえた。
僕はFLAKの24bit/96kHz版を購入して聴いているが、録音も当然鮮度が高い。
個人的にはジョーズの「檻の用意!」がこの品質の演奏と録音で聴けたのが新鮮であった。

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ハリー!


Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

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昨日サントラ盤のCDをいくつか買ってみて、以前のアナログディスクの時代とは違っていることを書いた。
より資料性の高いマニアックなCDが多くなった。
しかし鑑賞するソフトとしてはあまり感心できないものも多い。
そんな中、けっこう気に入って、繰り返し聴いているのが「ダーティ・ハリー」のアルバムである。

アナログ時代はダーティハリー第一作のサントラ盤なんて見たことなかった。
ところがこのCDには、ハリーがホットドッグ屋で店主とやりとりするシーンで店内でかかっていたポップな曲や、その後の銀行強盗との大立ち回りで犯人の車のカーラジオから流れていた曲、ストリップクラブで爆音でかかっていた曲・・・そういったちょっとした場面で使われた曲までもがしっかり収録されている。
というか、あれもすべてラロ・シフリンの作品だったのかと驚いた。
別テイクの演奏や、ヴォーカルがミスをして笑い出してしまう録音などもボーナストラックとして入っている。
そんな音源が残っていたなんて・・・
まさか今になって聴くことができるとは・・と幾人かの人がネットのレビューに書いているが、それを読んで同じ思いの人が他にもいるのだと分かった次第(笑)

当時はこの映画に魅せられてしまい、映画に関する物なら何でも買った。
ハリーの使用するテッドブロッカー社のショルダーホルスターを、ローマン社というメーカーが高品質にコピーし、日本に少数入ってきた。
それを何万円も出して買い、いまだに新品のまま持っているほどだ。
あの頃このレコードがあれば絶対に愛聴盤になっていたはずだ(笑)

ラロ・シフリンの曲は、例えばゴールドスミスやモリコーネのような傑出したメロディはなく、どちらかと言えば黒子に徹している。
しかし映画の中で一瞬聞こえただけの小品が、妙に記憶に残っていることも事実だ。
前述の挿入曲も、映画の中ではサンフランシスコの街に日常的に流れている音楽として使われている。
その何気ない曲が、恐らく公開以来何十年に渡り、多くの人々の心の中で繰り返し再生されてきたのだろう。

このCDを聴くとダーティハリーの世界が鮮明に蘇る。
作品を成立させる上で、やはりラロ・シフリンの音楽が重要な役割を果たしていたのだと感じる。

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リスボン・ライブ


Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

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チェリビダッケ指揮、ミュンヘン・フィルの演奏で、「リスボン・ライブ」なる音源があるという。
曲はブルックナーの交響曲第8番で1994年4月23日のライブ録音である。
ところがこれがどうも海賊版らしく、正規には売られていない幻のCDだという。
チェリビダッケ自身が録音を好まなかったという話だし、何か販売に関してトラブルがあるのだろう。

何となく存在は知っていたが、今回CDをリッピングする際いろいろ調べていたら、普通にアマゾンで売られていることが分かった。
価格は4千円と少し高めであるが、一時はオークションなどで万単位で出ていたというから、今は価格が落ち着いているのかもしれない。
ちょうどいい機会だったので、1枚取り寄せてみた。

チェリビダッケはかつて来日公演を聴きに行ったことがある。
確か1993年のサントリーホールだったと記憶しているが、曲はブルックナーの4番であった。
さすがクラシック界の超大物、孤高の天才と言われるだけあり、凄い演奏であった。
ブルックナー特有の反復をこつこつと積み上げて、まるで巨大な建築物を作り上げていくような指揮ぶりに舌を巻いた。

で、今回買った8番であるが、これはルール違反の演奏だとか、これを聴かなければ話にならない、などとアマゾンに書かれるほどの別格の演奏であるという。
聴いてみて、確かにこいつはスゲーやと驚いた。
チェリビダッケは何より響きを重視してゆっくりと演奏するが、ここでもとにかく自分が納得するまで延ばしている。
当然2枚組であるが、第3楽章と第4楽章だけで65分近くもある。

この部分のメロディが最高なんだ・・というところを、どうだと言わんばかりにたっぷりと聴かせる。
しかもその間まったく緊張感が途切れないのだからたまらない。
下世話な例えかもしれないが、マッサージで一番効くところをグーッと押されっ放しになったような状態で、これはもう参りましたと言うしかない(笑)

たとえば頭の中で好きな曲を再現するとしたら、自分の好きなフレーズはじっくりと歌わせて楽しむと思うが、それをそのまま実演してしまったような演奏である。
すべてを受け入れて、その中にどっぷりと浸かって聴けば、正に天国的な気分になれる。
会場の人たちも熱狂しており、皆がチェリビダッケの演奏と一体となっているのが伝わってくる。

ブルックナーの8番自体が、数ある交響曲の中でも特別な完成度とエネルギーを持つ名曲である。
その上でこれだけ目一杯歌わせるのであるから、評価が満点であるのは当然であろう。
クラシックに興味のある人なら一聴の価値のあるCDであると思う。

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