プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★政治案件の威圧感

2017-03-03 09:58:14 | 日記・エッセイ・コラム
 30数年前、政治家が絡む損害賠償事件を担当した苦い経験がある。当時、法務担当係長だった私は、説明員として上司に従い、永田町の議員会館を訪問した。

 上司が、事件の経過を説明すると、秘書が色々と質問を投げかけてきたので、私が詳細を説明し、「当社に責任は無く、賠償に応じられない」と答えた途端、それまで黙っていた議員の顔色が変わった。

 言葉を発せず、じろりと私を一瞥した表情には、「生意気な、若造が!」との不快さがありありと浮かでいて、震え上がった。不穏な空気を察した上司が、その場をうまく取り繕い、議員室を辞した。

 帰りの車中で、謝る私に、「あれで良かったんだよ」と優しい声をかけてもらい、重い気分が救われた。

 後日、相手方が、裁判所に提訴したので、議員対応を免れ、気が楽になったが、結審を待たずに、半年後、私は北陸に転勤になった。

 1月後、私の後任から、「3,000万円支払うことで、和解成立」との電話が入った。12億円の請求額に比べれば、安い金額だが、それ以降、政治家アレルギーができ、その後の私の処世術に影を落とした。

 明日から、長女が、妻の古希祝いの小旅行に招待してくれるので、次回更新は、8日の予定。