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★アベノミクスの検証(後編)

2016-06-24 08:55:45 | 日記・エッセイ・コラム
 日銀が、アベノミクス推進のために、マイナス金利まで導入した異次元緩和の狙いは、「円安⇒輸出増⇒企業業績増大・設備投資増⇒雇用・所得増⇒支出増」の好循環にあった。

 日経平均株価は、2009年10.500円台から17,000円前後まで回復した。USドルは、2009年94円前後から115円前後で変動している。

 アベノミクスの狙い通り、「円安・株高」を実現したが、国民にどんなメリットをもたらしただろう?

 26年度の政府統計「国民生活基礎調査(25年)」によると、1世帯平均所得は、23年度548万円から24年度537万円に。しかも、平均所得以下で、最も多い200~300万円層が32.3%から32.7%に増えている。

 所得が減れば、消費支出が冷えこみ、GDPが伸びないのは当然で、分配の側面に問題があることになる。しかも、政府が発行した赤字国債を日銀が大量に買い支え、国の財政の厳しさを隠している。

 すなわち、アベノミクスは、一部投資家や企業、富裕層にとって利益があっても、太宗を占める国民に恩恵が及んでいない。

 経済成長よりも、財政健全化に舵を切らないと、将来世代に負の財産を残すことになると思うのだが、、、、。