プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★祈「友の復活」

2012-12-13 09:40:11 | 日記・エッセイ・コラム

 入社同期会で、「うつ病になるかも知れない」と口にした友人の言葉が耳から離れない。同級生とか同期というのは、不思議な連帯意識が働き、会うと瞬時に、当時の楽しい思い出とシンクロする。

 彼は、6年前に息子さんを不慮の事故で失い、1年半前に最愛の奥さんに先立たれて、孤独な生活を送っている。ましてや、息子さんは、海で溺れている子供を救助しようとして、落命したのだから痛ましい。

 安易な同情は禁物とこころえ、来年、「古稀フル」を一緒に走ろうと誘った。と言うのも、彼は、以前、夫婦で各地のマラソン大会に参加しており、走力は私などよりはるかに高かった。

 奥さんが亡くなって目標を失い、走るのを止めたのだが、マラソンが孤独と闘う最適な競技であることを熟知しているはず。別れ際に、重い口を開いて、「やってみようかな」と、ぽつりと言った言葉に、「復活」の兆しを見る思いがした。