電脳筆写『 心超臨界 』

人があきらめないと決心すれば
後は努力のみがその報酬を約束する
( ナポレオン・ヒル )

幸いにして人間の場合は本人の努力で賞味期限の延長が可能である――小枝至さん

2008-11-01 | 03-自己・信念・努力
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賞味期限――日産自動車相談役名誉会長・小枝至
【「あすへの話題」08.10.28日経新聞(夕刊)】

食品の賞味期限とはおいしく食べられる期限を示しており、期限を過ぎても直ちに食べられなくなるとは限らず、保存状態や調理法を考えれば利用できるものである。

しかし、賞味期限が切れた食品をすすんで食べる気にならないのも事実である。

一方、消費期限は肉・刺し身・惣菜(そうざい)などの日持ちのしない食品に設けられており、一定の安全性を考慮して設定されていると思うが、消費期限切れの食品を食べるのは勇気のいることである。

企業でも成功した技術、商品や経営方法が、消費期限はさておき、賞味期限がきても気づかなかったり、気づいても過去の成功体験が障害となって捨てられないことが多いのではないか。特に経営方法の変更は、業績が追いつめられた時は新しい方式に従業員の支持が集まりやすいが、ある程度の利益を確保し成長している時、将来の環境変化に備えて変革に挑戦するにはエネルギーが必要である。

人にも賞味期限があるというとおしかりを受けそうであるが、年を取れば体力も衰えるし、場合によっては気力も減退するので、若い時のようにはいかなくなる。しかし、幸いにして人間の場合は本人の努力で賞味期限の延長が可能だと思う。深い洞察力と日ごろの研さんに基づき、わが国の将来に対して適切な提言を続ける方々、長い間の経験と努力で身につけた匠(たくみ)の技を後進に伝える方々は社会全体の財産である。

ただし、本人の努力で賞味期限が延長できるといってもそれを決めるのは本人ではなく、社会や他の人々であることを忘れてはいけない。自分で勝手に期限切れのラベルを張り替え、期限を延長するのはルール違反であり、他の迷惑である。

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