電脳筆写『 心超臨界 』

歴史とは過去の出来事に対して
人々が合意することにした解釈のことである
( ナポレオン・ボナパルト )

不都合な真実 《 放射線危険値の根拠——高山正之 》

2024-03-28 | 05-真相・背景・経緯
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彼(ハーマン・マラー)は放射線の生物への影響を担当した。実は彼は1920年代に猩々蠅にX線を当てたら面白いように奇形や突然変異が起きる事を発見していた。ただそれは猩々蠅だけの話。別の生き物でそれは観測されてはいなかった。日本に原爆が投下された翌年、彼の研究にノーベル賞が与えられ、放射線がいかに生物に危険なものかが世界に喧伝(けんでん)された。


◆放射線危険値の根拠がハエの実験とは

『ロシアとアメリカ、どちらが本当の悪か』
( 高山正之、新潮社 (2019/2/28)、p183 )

秋蒔(ま)き小麦だって訓練すれば遺伝子が変化して春蒔き小麦に生まれ変わるとトロヒム・ルイセンコが唱えた。

ヒトで言えば親を筋肉もりもりにすれば筋肉マンの息子が生れてくる。

ヒトを好きにいじれる学説にスターリンが惚(ほ)れこんだ。ルイセンコは一躍、ソ連の英雄になった。昭和8年、今上(きんじょう)天皇がお生まれになったころの話だ。

同じころ、共産主義かぶれのテキサス大教員ハーマン・マラーがソ連に移り住んできた。

専門はメンデルの形質遺伝学。生物はいくつも突然変異を起こす。その中で一番生存に適した変異体が生き残る。いわゆる自然選択説に彼は立っていた。

マラーはそれを猩々蠅(しょうじょうばえ)で研究した。染色体がたった4対という単純さからだ。

しかし、この研究は「遺伝子は訓練で変えられる」ルイセンコに逆らう。現にそのころのソ連ではメンデル派のロシア人学者が次々捕まり処刑され始めた。

マラーは米国に逃げ戻った。それが日米開戦のころで、すぐにマンハッタン計画に加えられた。原子爆弾の開発計画だ。

彼は放射線の生物への影響を担当した。実は彼は1920年代に猩々蠅にX線を当てたら面白いように奇形や突然変異が起きる事を発見していた。ただそれは猩々蠅だけの話。別の生き物でそれは観測されてはいなかった。

日本に原爆が投下された翌年、彼の研究にノーベル賞が与えられ、放射線がいかに生物に危険なものかが世界に喧伝(けんでん)された。

結果、唯一(ゆいいつ)の核保有国の米国は無敵の強国になり上がった。逆らえばお前らの国を広島にしてやる。一瞬で焼き殺し、生き残っても癌(がん)になるか、奇形児が生まれるか。

この脅しは国際放射線防護委「年間放射線量1ミリシーベルトまで」の規制値も生んだ。

その後、DNAの役割が解明され、遺伝子学は大きく変わった。中でも米国のロバート・ホロヴィッツの「出来損ないの細胞は自殺する」いわゆるアポトーシスの発見が大きかった。細胞は自分が不適格だと知ると自殺する。ヒトの体内でも1日何百万もの不適格細胞が自殺している。ただ細胞の活力が弱ると自殺する気も失(う)せて出来損ないのまま増殖するものも出来てくる。これが癌になる。

ではどうすれば細胞活力を上げられるか。

ミズーリ大教授トーマス・ラッキーが放射線に活力増大効果があると提唱した。いわゆるホルミシス効果だ。

これを受けて岡山大教授山岡聖典らが今の規制値の500倍をマウスに照射した結果、癌抑制力が増え、免疫力も高まり、顕著な若返り効果まででて世界を驚かせた。

日本人はそれを昔から生活の知恵で知っていた。だから三朝(みささ)温泉に行き、自然放射線の何倍もの温泉に浸(つ)かって療養してきた。

「でも」と米国は逆らう。「マラーの猩々蠅は現に奇形を生んだではないか」と。

これにはDNA学会から「あの蠅は細胞活動をやめる例外生物」の指摘が出た。つまり自殺命令が出ない下等なモデルだから、奇形や変異が好きに起きた。

だいたい放射線が生命に悪いわけがない。生命は20億年前に生まれたが、そのころガボンで天然の原子炉ができ、数十万年燃え続けた事実がある。当時のウラン含有のU235は今の原発の3パーセント濃縮燃料と同じ。被覆されない燃料棒がそこら中にあった時代に生命が育(はぐく)まれた。

生命は高い自然放射線を受けながら進化を続け、人類にたどり着いた。

その人類が弱れば、育った自然に戻してやればいい。水槽で弱った鯛(たい)を海に戻してやると元気になるのと同じで、細胞は元気になってダメな細胞に自殺もさせる。理に適(かな)っている。

猩々蠅ごとき下等生物での実験だけで核の怖さを幾層倍にして、よその国を脅してきた米国の罪は重い。もっと罪深いのは、ここまできた医学の知識に蓋(ふた)をし、馬鹿な読者を放射線は怖いだの、原発はダメだのと嘘で躍らせる朝日新聞だ。

踊らされている中には無害な地下水まで拒む福島の漁民もいる。

三朝温泉に入りたい魚だっているはずなのに。
(『週刊新潮』2014年3月20日号)
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