電脳筆写『 心超臨界 』

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( マハトマ・ガンジー )

「専門バカ」と悪口を言われた大蔵省時代――高橋洋一さん

2018-06-03 | 04-歴史・文化・社会
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★全国民監視システムの恐怖――石平さんhttps://tinyurl.com/y7oa9rz4
【「石平のChina Watch」産経新聞 H30.05.31 】

★政治嫌悪の高まり恐れよ――阿比留瑠比・論説委員兼政治部編集委員
【「阿比留瑠比の極言御免」産経新聞 H30.05.25 】https://tinyurl.com/y79pjo96

★日本「蚊帳の外」論は的外れhttps://tinyurl.com/ydx6kd87
【「阿比留瑠比の極言御免」産経新聞 H30.05.17 】
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●「専門バカ」と悪口を言われた大蔵省時代

『「文系バカ」が、日本をダメにする』https://tinyurl.com/y7slsf8o
【 高橋洋一、 ワック、2018年05月、p61 】

理系出身で大蔵省に入った人は、理系色を消して仕事をしている人が多かったが、私は、理系色を消さなかった。そのためにまわりの人からは、「専門バカ」とか「バランスが取れていない」と言われることもあった。役所にも、そういうことを言う人間がいるのかと驚いたが、私は「単なるバカより専門バカのほうがいいと思っていた。

大蔵官僚は、「財政については俺たちが専門家だ。素人が物を言うな」と思っていたようだが、私に言わせれば、大蔵官僚は会計、財政、経済の専門家でも何でもない。専門家にすらなれない人たちだった。

「はじめに」で触れたが、大蔵省(財務省)というのは、英語では「ミニストリー・オブ・ファイナンス」という。「ファイナンス」というのは、会計という意味も持つ。しかし、大蔵官僚たちは、法学部出身者が多く、会計のことをほとんどわかっていなかった。世の中の人は、大蔵官僚のことを専門家だと思っているが、まったくの誤解である。

民間企業の人ならわかると思うが、会計は負債と資産のバランスシートを見るのが常識だ。国の会計においても、バランスシートを見るのが、世界の常識である。ところが、大蔵官僚(財務官僚)たちは、国の借金のことしか言わない。借金のことばかりを話して、資産のことを話さないのは、「増税したい」という意図・底意があるからだ。バランスシートの片側の話しかしない人たちが「俺たちは財政の専門家だ」と思っているのは、バカとしか言いようがない。

大蔵官僚は会計、財政の専門家であるべきだが、百歩譲って法律の専門家であるならまだいい。法学部出身で「法律の専門家だ」と言うのなら、少なくとも司法試験くらいには合格していないとおかしい。しかし、司法試験を通っていない、学部卒だけの法学士・官僚が多かった。

私の数学科の後輩で、技官として通商産業省(経済産業省)に入った者がいた。通産省も法学部出身者が牛耳る世界だったらしい。その後輩は「法学部を出ているのに司法試験にも受かっていないような人間に使われるのはバカバカしい」と言って、さっさと辞めてしまった。彼は、自分で法律の勉強をして、すぐに司法試験に合格して、弁護士になった。

私たち理系の人間は、「専門バカ」とよく言われるが、「専門バカは、ただのバカよりいい」と言い返している。前出の、数学者の小平邦彦さんも、同じようなことを言っていた。

一個でも専門分野があれば、一つも専門がない人間よりはましである。「専門バカは、それしかできない」と言われるが、言い方を変えれば、「専門分野は抜群にできる」のである。「専門バカは、バランスが取れていない」という批判があるが、何もできなくてバランスが取れている人よりは、はるかにいいと思う。

●関連ブログ

明らかに低学歴な財務官僚たち――上念司さん
https://blog.goo.ne.jp/chorinkai/e/215d418488882cc93a87835cce8a9438
圧倒的に法学部が優位です。経済を取り扱う官庁なのに、大学時代に経済学を学んだ人が3割しかいません。そしてもう一つ注目しなければならないのは、彼らの学歴です。学歴というのは出身大学jという意味ではなく、大学卒の学士なのか、大学院卒の修士なのかという点です。先ほどの表で数えてみると、大学院卒の修士は7名で、全体の2割しかいません。言い方は良くないのですが、意外にも低学歴です。
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