モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

アクリル絵具で古びたタイルを

2017-02-25 20:12:02 | 大人 油絵・アクリル

赤塚 アクリル・ジェッソ(左‐赤はキャンバス・右‐青はパネル)

どうもどうも岩田です。

今回はチケット制でいらっしゃっている赤塚さんの作品。アクリル絵の具を使っての制作でしたが赤塚さんにとって初めての画材です。アクリルガッシュは水性の絵具ですが不透明水彩絵具。透明水彩とは違います。只、水の分量により透明水彩のような表情を出すことも可能です。今回はそんなアクリル絵の具の特徴を活かし2枚1組の作品を制作しました。

作品のイメージは、古びたタイルを赤塚さんが撮影した画像。それを元に暖色系の画面、寒色系の画面を作ったのですがその古びた感じを出すために先ずはそれぞれの支持体にジェッソをペインティングナイフで塗り、表情をつけました。

ジェッソとは炭酸カルシウムを基材とする下地材です。絵具と比べると少しだけモッタリとしていて厚みを出し易いです。又、炭酸カルシウムの粒子によってザラっとしたものからきめ細かいものまであります。ナイフ、ローラー、筆など道具を変えることで画面に現れる表情が違ってくるのが面白いところです。白いジェッソを塗ることで絵の具の発色が良くなる他、その表情が絵の具に面白い効果を与えるのです。

今回はナイフで出来た凹凸に水を多く含んだ絵の具を塗ることで、窪んだところは絵の具が溜まり、出っ張っているところは絵の具を弾くといった現象がおき、なんとも言えぬ古びたようなイメージが顔を出しました。ザラッとした質感と共に同系色の絵具を何色か混ぜたことによる効果も大変美しいですね。中央付近、斜めに走る白い帯がアクセントにもなっています。

赤塚さん、アクリル初めてでこの作品は素晴らしい!使い方により、色々な質感を出すことが可能な画材、これからも色々実験していきましょう。

 

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