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●「教育再生」という名の教育破壊…《二つの流れには共通する底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか。》

2020年09月20日 00時00分04秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



東京新聞の【社説 検証「安倍政治」 教育改革 競争疲れに目を向けて】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/54130?rct=editorial)。

 《安倍晋三首相は、第一次、二次政権ともに「教育再生」を掲げる諮問機関をつくるなどして、官邸発の教育改革を推し進めてきた。そこには二つの流れが存在した。一つの流れは復古的、保守的な方向に向かった。二〇〇六年には教育基本法を改正教育の目標に愛国心」を盛り込んだ。いじめ対策などを理由に、それまで教科外の活動だった道徳も教科となった。戦前の軍国主義教育反省から、戦後教育では国の基準に沿って作られた教科書に基づき、心を評価することになる教科化を避けてきた。第一次政権では見送られたが、二次政権下で実現に至った》。

   『●さようならアベ総理、そして、こんにちはアベ様…数々のアベ様案件
       について真相を解明し、真の「責任」を果たしていただきましょう
    「2020年8月28日(金)午後、漸くこの日を迎えました
     アベ様が首相辞任を表明しました

   『●前川喜平さん《数々の政策の失敗…行政の私物化について、納得できる
       説明をし、ちゃんと謝罪し、その責任をとってから、辞めてほしい》
   『●浜矩子さん《日本をこの狂った道から正しい道に戻さなくては
     ならない。安倍政権はそれほど激しい歪みを日本経済に遺したのです》
   『●アベ様や財務相は、赤木さんが《残したファイルとか、いま黒塗りに
     なっている夫がうつ病になった経緯であるとか、出すのは簡単なことだ》
   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
      出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
    《「密室談合」による菅官房長官の次期総理就任を許していいのか!
     GoTo、沖縄いじめ、公文書改ざん、メディア圧力の最大の戦犯 
     …まさに、菅官房長官が陰に陽に繰り広げてきたメディア工作により
     忖度が広がり、スキャンダルや疑惑が持ち上がっても批判的な報道が
     徹底してなされず、安倍政権は約8年もの長期政権となったわけだが、
     当然、菅官房長官が次期総理となれば、メディア圧力はさらに激しさを
     増し、安倍政権以上に批判が封じ込められることは必至だ

   『●アベ様広報紙・産経《むしろ記者たちの質問する権利を奪おうとする、
            目を疑うような記事が出た》…《メディアコントロール》の成果
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権
   『●《「安倍総裁をしっかりと継承する」「安倍政権が進めてきた改革の
     歩みをけっして止めるわけにはなりません」》…より陰湿・悪質・強権
   『●《悪夢…民主党》総裁選では「全国で遊説することなく、国民に広く
      考えを示さず、政策論争を深めなかった」と当て擦っておきながら…
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
   『●縁故主義の塊のようなアベ様と昭恵夫人…《「モリ・カケ・サクラ」
       …いずれも「身内」の優遇で、国政の私物化が疑われた案件だ》

 「教育再生」「教育改革」という名の教育破壊。 
 「子育て支援など社会保障の充実を据える1億総活躍社会」の推進」・「子育ての党」を詐称する与党・自公。癒着党・お維もハタやウタの推進が大好きだ。「教育再生」という名の下で、教育破壊してきた皆さんに投票し、支持している「1/4」の皆さんや、投票にか行かないことで間接的に自公お維を支持しておられる「2/4」の皆さんの気が知れません。
 この教育破壊までも、次の無《責任政党》総裁、次期首相も《継承》するつもりでしょうかね? …そして、2020年9月16日、元・最低の官房長官が首相となりました。大惨事アベ様政権です。

   『●『機会不平等』読了
    「不平等社会の推進者と優生学、遺伝子差別。社会ダーウィニズム
     御用学者による小泉「機会不平等」促進社会の完成」

   『●『人はなぜ学歴にこだわるのか。』読了
    「小田嶋隆著。」
    《…旧弊な身分制度社会の桎梏から近代の人間を解放する
     役割を果たしてきたはずの学歴システムが、いつの間にやら
     階級固定の道具になっている現実…。…子供の学力は、
     低年齢であればあるほど、親の教育水準および経済状態を
     ストレートに反映…。…学歴における機会均等なんてものは、
     もはや建前でさえない…》
    「斎藤貴男さんの『機会不平等』…と同じ指摘」
    「《学歴問題は、環境問題にも似ている》…。[学歴社会反対・
     環境破壊反対に] 《誰もが賛成しているが、具体的な場面に
     おいて人々が何をやっているのか…》」

   『●「日本を守ってくれる人」って、アベ様は 
      「破壊している人」なんですが! 一体何を「記念」した小学校?
   『●コラム『筆洗』「さて、この学校はどんな「愛国心」を、
          子どもたちに伝えたいのか」? グロテスクな洗脳
   『●裸の王様「記念」小学校・女王様「名誉」校長…
        証拠隠滅=「文書を存在しないことにする手法」炸裂か?
   『●アベ様王国「同じ穴のムジナ夫婦」(鈴木耕さん)、
          そして、「大新聞も同じ穴のムジナ」(日刊ゲンダイ)
   『●保育所・幼稚園の幼児「教育」の破壊: 
     ハタやウタで「将来の国民としての情操や意識の芽生えを培う」?

   『●「日本教育再生機構大阪」という「教育破壊」つながり… 
         「安倍首相を中心とする異様な翼賛と癒着の構造」
   『●どちらの国に生まれた子どもが幸せだろうか?
   『●《人材の宝庫》…《安倍政権史上、過去最高の“お友だち=
     極右”内閣…背筋が凍るような極右議員が勢揃い》(リテラ)
   『●萩生田光一文科相《テロ予告や脅迫で「表現の不自由展」を
     中止させた勢力に加担する行為…表現の自由を圧殺する暴挙》
   『●萩生田光一文科相「身の丈入試」…《権力に近くない家庭の
       子どもは、みんなあの連中の奴隷か私兵にされてしまう》
   『●前川喜平さん《社会全体が子どもたちを支えられるように、子どもたちに
        税金を使う仕組みを作らなければいけない》…逆行するアベ様政権

 教科書検定や「ト」な歴史教科書の採択強要 ハタやウタの強制道徳の教科化(文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』)、教育勅語の復活、古くは忠魂碑訴訟現代の教育破壊は着実に進む…。大変に憂慮すべき現状なニッポンの教育環境。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(1/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(2/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(4/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●「敗戦特集」 『週刊金曜日』
     (2014年8月8日・15日合併号、1003号)についてのつぶやき
   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」・・・「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』・・・ 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●あぁ~あ、また言っちゃったよ、稲田朋美ダイジン…
       教育勅語の「核の部分は取り戻すべきだ」と「是認」
   『●教育勅語「憲法や教育基本法に反しないような形で 
       教材として用いることまでは否定されない」と閣議決定!
   『●教育勅語復活問題…森戸辰男元文部相
      「過去の文献として扱い、かりそめにも神格化することのないように」
   『●「教育再生」という名の教育破壊…「子どもから変えていこう
                  という動きは実に悪賢い」(小澤俊夫さん)
    「教科書検定や「ト」な歴史教科書の採択強要 ハタやウタの強制
     道徳の教科化(文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』)、
     教育勅語の復活、古くは忠魂碑訴訟現代の教育破壊は着実に
     進む…。大変に憂慮すべき現状なニッポンの教育環境」
    「《戦争屋》のアベ様らには、侵略戦争への反省も無く、壊憲して再び
     「戦争のできる国」へ…、《自分たちの加害をはっきり残し
     『もう絶対にやらないと世界に約束している》ドイツと彼我の差。
     そして今、「教育再生」という名の教育破壊が進む。札束で頬を
     打つように、最高学府の研究・教育にまで侵食」

 《二つの流れには共通する底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/54130?rct=editorial

社説
検証「安倍政治」 教育改革 競争疲れに目を向けて
2020年9月8日 07時43分

 安倍晋三首相は、第一次、二次政権ともに「教育再生」を掲げる諮問機関をつくるなどして、官邸発の教育改革を推し進めてきた。

 そこには二つの流れが存在した。一つの流れは復古的、保守的な方向に向かった。二〇〇六年には教育基本法を改正教育の目標に愛国心」を盛り込んだ。

 いじめ対策などを理由に、それまで教科外の活動だった道徳も教科となった。戦前の軍国主義教育反省から、戦後教育では国の基準に沿って作られた教科書に基づき、心を評価することになる教科化を避けてきた。第一次政権では見送られたが、二次政権下で実現に至った。

 もう一つは競争によって質の向上を図ろうとする流れだ。全国学力テストを実施する方針は政権発足以前から固まっていたが、教育再生会議の提言であらためて学力向上策として位置付けられた。

 民主党政権時代に抽出調査となったが、第二次安倍政権で再び全校調査となった。当初は都道府県別のみの成績公表だったが、今は自治体の判断で学校別の公表も可能となり、教育現場が感じる圧力は強まっている

 採点などで税金が流れ込む先は民間の教育産業。民間に委ねる構図は、英語民間試験大学入学共通テストに導入する大学入試改革に行き着いた。

 二つの流れには共通する底流があるように思う。要は「安上がり」なのではないか本来は、教員を増やして、子どもに目が行き届くようにすることが、学力向上やいじめの早期発見などにもつながるはずだ。しかし、それには予算が必要となる。経済協力開発機構(OECD)の調査では、日本の政府総支出に占める教育支出の割合は減少傾向で加盟国平均を下回っている

 小中学校では、学力テスト対策に時間や教員の労力が費やされ、疲弊している。国立大学も、運営費交付金が削減されたり、競争して獲得する部分が徐々に増えたりしている。若い研究者の正規雇用がままならず、研究力の低下が懸念されている。

 大学入試改革は昨年、高校校長や高校生たちの見直しを求める声もあり、英語民間試験導入が見送られた。現場の疲弊に目を向け仕切り直しをする時期が来ているのではないか。先行き不透明な時代だからこそ、未来への投資を惜しむべきではない
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●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません…私たちが何を学ぶのかが今、問われている」②

2018年10月03日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 『沖縄スパイ戦史』(三上智恵大矢英代共同監督) (LOFT)↑]



マガジン9http://maga9.jp/)の仲藤里美氏によるインタビュー記事【この人に聞きたい/大矢英代さんに聞いた:戦後73年。今こそ「沖縄戦」から学ぶべきことがある】(http://maga9.jp/180808-2/)。

その①に戻る)

 《8月15日といえば、結びつくワードは「終戦」、そしてヒロシマ・ナガサキです。でも、石垣島の一面トップは「戦争マラリアの犠牲者に黙祷を捧げる」というものでした。「戦争マラリアって何?」と思って読んでみると、沖縄戦のとき八重山諸島では地上戦がなかったのに、軍の命令で強制疎開させられた結果、風土病のマラリアで3600人もの人が亡くなった、と書いてあった。まったく知らない話でした。そもそもなぜ米軍が上陸しなかった島々で強制疎開」なのか》。

(『沖縄スパイ戦史』劇場予告編)

http://www.spy-senshi.com
https://youtu.be/Tsk9ggz-BoY


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http://maga9.jp/180808-2/

この人に聞きたい
大矢英代さんに聞いた:戦後73年。今こそ「沖縄戦」から学ぶべきことがある
By マガジン9編集部  2018年8月8日

現在、全国で公開中の映画『沖縄スパイ戦史』。住民を動員して行われた「スパイ戦」、強制移住によって多くの住民が犠牲になった「戦争マラリア」など、これまでほとんど知られていなかった沖縄戦の側面を、多くの人たちの証言で描き出すドキュメンタリーです。この映画を、マガ9でもおなじみのジャーナリスト・三上智恵さんとともに監督したのは、三上さんの琉球朝日放送での後輩でもある大矢英代さん。弱冠31歳という若い世代の彼女が、なぜ今「沖縄戦」を取り上げたのか。沖縄との出会い、取材の中で感じたことなど、お話をうかがいました。


責任感と悔しさ。留学先のアメリカで出会った「沖縄」

──三上智恵さんと共同監督された、沖縄戦がテーマの映画『沖縄スパイ戦史』が公開中です。大矢さんはもともと千葉のご出身ですが、沖縄とのかかわりはどこから始まったのですか。

大矢 大学3年生のとき、アメリカのカリフォルニア大学に留学したんです。そこで、アメリカ人外交官が特別講師を務めるあるワークショップに参加したのがきっかけでした。彼は対日政策を専門にしている外交官だったのですが、私を見て「今日は日本人留学生がいるから」といって、沖縄にある米軍基地についての話を始めたんですね。
 それまで私は沖縄に行ったこともなかったし、正直なところ基地の問題にもそれほど関心があったわけではありません。国連職員や難民キャンプでのボランティアにあこがれたりと、国内よりも海外にばかり目が向いていた時期でした。それでも、その外交官の話には、「おかしい」と感じることがたくさんあったんです。

──どんなことですか?

大矢 「米軍基地があることで、沖縄は経済的に助けられている」とか「米軍は沖縄の人々とフレンドリーな関係を築いていて、住民はみんな米軍に対してウェルカムだ」とか……。沖縄で米兵による事件が多発していることや、基地建設に反対する県民大会が開かれていることは知っていましたから、それはおかしいんじゃないかと思って、授業が終わった後に講師のところへ行ってそう伝えたんです。
 そうしたら、彼は鼻で笑って「いいかい、沖縄に米軍基地があることはグッド・ディール(いい取引)なんだよ」。北朝鮮や中国のような「クレイジーなやつら」が攻めてきたときに、日本人のかわりに米兵が死んでくれるんだから、というんです。
 それに対して、私はうまく言い返すことができませんでした。

──おかしい、とは思っても……。

大矢 そうです。沖縄に行ったこともなければ、そこに住む人たちの声を自分の耳で聞いたこともない。地元の人たちの抱える不条理を、自分の言葉で伝えることができなかった。そのことがとても悔しかったんです。
 同時に、「ボランティアに行って戦争で傷ついた人を助けたい」と思っていながら、紛争地に爆弾を落としている軍隊の飛行機が自分の国にある基地から飛び立っているという事実についてはまったく意識していなかったことにも気付かされました。海外で人を助ける前に、まず自分の国のことと向き合わないといけないんじゃないか、と感じましたね。そういう責任感と、うまく言い返せなかった悔しさと、二つの思いを抱えたまま留学生活を終えることになりました。


「戦争マラリア」って何? 「知りたい」思いに突き動かされて

──初めて沖縄に行かれたのは、その後ですか。

大矢 大学院に進学してからです。留学からの帰国後、どうしたら私は一番人の役に立てるだろうと考えた末に、もともと話したり書いたりするのが好きだったこともあって、ジャーナリストを目指そうと思うようになりました。それで、まずはスキルを身に付けるために東京の大学院に進学して。もちろん、ずっと「沖縄」は頭の中にあったので、1年生の夏のインターンシップ先に八重山毎日新聞を選んだんです。

──石垣島に本社のある地域新聞社ですね。

大矢 そうなんです。実は私、本当に沖縄のことを知らなくて……最初に社に行ったときに、「どんな記事を書きたいですか」と聞かれたので、「米軍基地の取材がしたいです」と答えてしまって。周りの方たちに大笑いされました(笑)。

──そうですよね。石垣島には、というか八重山諸島には米軍基地が……

大矢 そう、ないんです(笑)。「何しに来たの」、って笑われるところからインターンシップがスタートしました。

──でも、そこで「戦争マラリア」の問題に出会われた。

大矢 ちょうど、8月15日を向こうで迎えたのですが、朝刊の一面を見てびっくりしたんです。千葉で生まれ育った私にしてみれば、8月15日といえば、結びつくワードは「終戦」、そしてヒロシマ・ナガサキです。でも、石垣島の一面トップは戦争マラリアの犠牲者に黙祷を捧げるというものでした。
 「戦争マラリアって何?」と思って読んでみると、沖縄戦のとき八重山諸島では地上戦がなかったのに、軍の命令で強制疎開させられた結果、風土病のマラリアで3600人もの人が亡くなった、と書いてあった。まったく知らない話でした。そもそもなぜ米軍が上陸しなかった島々で強制疎開なのか。住民たちがどんな体験をしたのか。記事を読んで「もっと知りたい」と思って。そこから、戦争マラリアの体験者を訪ね歩く取材を始めたんです。

──いかがでしたか。

大矢 お会いすることはできても、なかなか話していただけないことが多かったです。「もう終わったことだから」「なんでいまさら話さなきゃいけないの」という感じで。それでも何人もお話をお聞きすることはできたし、「疎開」先の土地にいっしょに行かせてもらったりもしました。でも、それぞれの人の人生そのものに迫るといったような、深い取材ができたわけではなかった。
 それもあって、インターンシップが終わって東京に帰ってからも「戦争マラリア」のことはずっと心に引っかかっていました。「インターンシップどうだった?」と誰かに聞かれて「戦争マラリアの取材をね……」という話をしても、「何それ?」となってしまう。
 あれだけたくさんの人たちが亡くなった、八重山の人たちにとってものすごく大きな出来事だったのに、東京ではまったく知られていない。考えてみれば1カ月前までの私もそうだった。この、「見えない壁」みたいなものはなんだろうと思いました。単なる私たちの無知なのか、それとも誰かが意図的に「知らさない」ようにしてきた結果なのか……。
 そういうことをずっと考えた末に、この「戦争マラリア」を私の大学院生活のテーマにしよう、そのドキュメンタリー映像を卒業制作にしよう、と決めたんです。

──そのときには、文章ではなくて映像をやりたい、と思われていたのですか。

大矢 3週間新聞記者をやってみて文才の無さに気が付いたというのもありますが(笑)、これからいついなくなってしまうか分からない戦争体験者の肉声を伝え残すには、映像という手段が一番いいと思いました。
 それに、映像って、作り手自身の姿もそこに投影されると思っていて。私は、戦争マラリアの問題を見つめる23歳の自分自身を問う手段として、映像を選んだということだと思います。

     (映画『沖縄スパイ戦史』より
      (c)2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会)


波照間で見えた「ジャーナリストとしての原点」

──それで、また沖縄に行って取材を?

大矢 もっと取材をしよう、と思ったときに考えたのが、東京と沖縄を行ったり来たりする形ではやれないな、ということでした。私自身がもし体験者だったら、遠くから突然来た人に自分の傷口を開いて話をしたのに、その人はすぐ帰ってしまってその後自分が話したことがどうなったのかもわからない……というのはつらいだろうな、と思ったんです。
 それで、ちょうど学生で時間もあったし、1年間休学して、現地に住み込んでしっかり人間関係をつくりながら取材しよう、と決めたんです。それで、向かった先が波照間島でした。

──石垣島からも高速船で約1時間の、「日本最南端の有人島」ですね。インターンシップ先は石垣島だったのに、どうしてまた波照間へ?

大矢 戦争マラリアの被害が一番大きかった島だというのが一つ。そして、こちらが本当の理由なんですが、インターンシップ中に波照間に遊びに行ったときに出会った、あるおばあちゃんに惚れ込んでしまったんです。
 たまたま島を散策していたときに知り合って、家におじゃまして夕飯をごちそうになったりしたんですが、実はそのおばあちゃんもまた戦争マラリアの被害者だったんですね。家族11人のうち、彼女と妹を除く9人が犠牲になったという人でした。

──『沖縄スパイ戦史』にも証言者の一人として登場されていますね。

大矢 そうです。浦仲のおばあというんですが、彼女の話を聞いているうちに、顔に刻まれた皺とか、澄んだ瞳とか、その何もかもにすっかり惚れてしまって。彼女のいる波照間に住みたい、と思ったんですね。
 それで、事前におばあに手紙を出して「家に泊まらせてもらえないか」とお願いしたら、浦仲のおじいのほうから「いいよ、おいで」という返事が来たので、意気揚々と向かいました。でも、浦仲の家の門を開けて「来たよー」と声をかけたら、出てきたおばあが私を見て言った言葉は「あんた誰ねー」でした……。

──え?

大矢 夏に会ったことも、一緒に夕食を食べたことも、もう完全に忘れ去られていて。じゃあ、おじいの手紙は? と聞いたら「誰か分からなかったけど、どこかの子どもが波照間に来たいっていうから、いいよって書いたんだよー。ああ、あれがあんたねー」……。改めて「はじめまして」から始めて、無事に泊まらせてもらいました(笑)。

──大変な出だしですね(笑)。じゃあ、その浦仲家に泊めてもらいながら取材を?

大矢 そうです。でも行ったのが12月だったので、最初の3〜4カ月は毎日サトウキビ刈りを手伝っていました。1日8時間、ひたすら体を動かすんですけど、すっごくつらかったです(笑)。
 ただ、そうやって浦仲のおじいおばあや島の人たちと一緒に働いて、話をする中で、見えてきたことがあります。戦争マラリアって、蔓延したのは1945年の3月から夏にかけてなんですが、それで「終わった」わけではないんですよね。マラリアで家族を亡くしたために学校に行かずに働かなくてはならなくなったとか、目指していた夢が叶わなかったとか、一人ひとりの人生に後々まで影響しているんです。

──「戦争マラリア」があったことによって、命が助かった人たちのその後の人生もまた大きく変わってしまったわけですね。

大矢 そうです。島に行く前は、戦争マラリアばかりを見ていたんですが、1年間島で過ごしたことで、そこから続いてきた人々の人生が見えるようになったというか。単に「戦争体験者」という枠でくくるのでなく、まずは島に生きてきた一人の人間としての人生を描きたい、と思うようになりました。その分、撮った映像も豊かになった気がしています。

──波照間の言葉も学ばれたとか。

大矢 波照間のじいちゃんばあちゃん世代は、普段「ベスマムニ(“私たちの島の言葉”という意味)」という波照間島でのみ話されている言葉で会話しています。いわゆる「日本語」は日常会話ではほとんど使わない。同時に、学校で「方言札」(※)を掛けられ、苦しみながら「日本語」を習得してきた人たちです。さらに戦争マラリアのために、学校で学ぶ機会すら奪われてしまった。
 浦仲のおばあも「私は日本語がうまくできない」って今でも悲しそうに言います。最初にインタビューしたときも、一生懸命「日本語」で話そうとしてくれるんですけど、何度も「ああ、これはヤマトの言葉で何て言ったかー?」みたいになって、どうにも苦しそうなんですね。言葉に感情や記憶が乗ってこないんです。私は大学で第二外国語として韓国語を選択したのですが、もし「自分の思いを韓国語で答えろ」と言われ続けたらすごく苦しいな、それを私はおじいおばあたちに強いているんだな、と思いました。
 そのことに気付いてからは、「じゃあ、私が波照間の言葉を覚えればいいや」と思って、ばあちゃんたちの会話をひたすら聞いて、書き取って勉強しました。あと、三線と一緒に民謡を習って、歌いながら覚えたり。そういうことも、私にとって人間関係構築のための大事な時間でした。

   ※方言札…いわゆる「標準語」の使用を徹底させるため、学校で方言を
     使った生徒に罰として首から掛けさせた札のこと。東北、北海道などでも
     用いられたが、沖縄では特に厳しく、明治時代終わりから
     第二次世界大戦後まで使われていた。


──サトウキビ刈りといい、まさに生活の中で取材をした、という感じですね。話し手との距離感も違ってくるような。

大矢 そうですね。最初は、浦仲のおばあにも戦争マラリアのことは「話したくない」と言われました。「自分の家族があれだけ亡くなったのに、誰がそんなことしゃべりたいか」と。
 私自身も、そうやってつらい記憶を語ってもらうという、その人のかさぶたをはがしていくような──もしかしたら、まだかさぶたにさえなっていないのかもしれない傷口をこじ開けるような作業を、何のためにやらなきゃいけないんだろうと、ずっと悩みながらの取材でした。
 ただ、おばあや島の人たちと一緒に時間を過ごす中で、話を聞いたからには伝えるんだ、一緒にこの傷を背負って、二度と同じことが起きないための教訓にしていくんだ、と感じるようになりました。その意味で、自分のドキュメンタリストとして、ジャーナリストとしての原点をつくってくれたのは波照間島だと思っています。


つくられた「分断」を目にして、涙が止まらなかった

──その後、東京に戻られてからは?

大矢 しばらくは、ずっと編集作業をしていました。修士論文と一緒に、卒業制作として作品を出さなくてはならなかったので。周囲では就職活動の話も聞こえてきましたが、私にとっては編集作業のほうが重要だったし、「卒業してから考えればいいか」と。無事に作品は完成して卒業できたものの、進路は何も決まらないままでした(笑)。

──それが、三上智恵さんのいらした琉球朝日放送(QAB)で、記者として働くことになるわけですが……。

大矢 卒業が決まった後、ひとまず波照間の人たちに「無事に卒業できました」と報告に行こうと思って、沖縄に向かったんです。それで、那覇の空港で乗り継ぎ待ちをしていたときに、「仕事どうしようかなあ」と思いながら、スマホをいじっていて。ドキュメンタリーを、それも沖縄でつくりたいという思いはずっとあったので、「沖縄 映像 仕事」で検索してみたら、琉球朝日放送の「契約記者募集」が出てきたんですよ。三上さんとは以前、あるイベントでお会いしていましたし、「あ、これ三上さんのところだ!」と。しかも、条件が「すぐ来れる人」だったので、「これ私のことじゃん!」と思いましたね(笑)。
 それで、波照間に着いてからすぐ履歴書を出しました。ちなみに、原稿用紙2枚の作文を書かなきゃいけなかったんですが、波照間島には原稿用紙を売っているところがなくて。浦仲のおじいが出してきてくれた、古くて黄色くなったぼろぼろの原稿用紙に、「2枚しかないんだから失敗するなよ」って言われながら書いて、出しました(笑)。
 面接のときも波照間からそのまま行きましたから、背中にリュック背負って……でしたし、落とされてもしょうがないと思うんですが、無事に入社が決まったんです。QABの懐の深さには本当に、感謝ですね。

──QABでの5年間で、特に印象に残っている取材はありますか。

大矢 たくさんありますが、中でも忘れられないのは、2012年の7月19日、三上さんと一緒に行った高江取材です。その日、ヘリパッド建設に反対する人たちが座り込みを続ける中で、工事資材の搬入が強行されて。私はまだ入社して2カ月で、基地がつくられようとしている現場に立つのは初めてのことでした。
 撮影していて何より悔しかったのは、資材を搬入している業者も、それを身を呈してでも止めようとする人たちも、沖縄県民同士だということです。抗議する人が「あんたもウチナンチューなのに、なんで戦争のための基地をつくるのに協力するの」と言えば、業者は「俺たちも仕事だから」という。でも、やりとりを続けるうちに、互いの言葉のイントネーションから「あれ、あんた宮古島の出身なの、俺もだよ」みたいな話も出てきたりする。基地さえなければ、分断されなくて済んだ人たちなんですよね。
 それを見ながら、なぜ同じ県民同士が、日本とアメリカという二つの政府の取り決めで沖縄に集中的につくられた米軍基地の存在によってこんなふうに分断され、踏みつけられて傷つかなくてはならないのかと、悔しくてなりませんでした。しかも、刃を振るってその「分断」を生み出しているはずの当事者たちは、誰もその現場にはいないわけで。そういう状況を初めて目の当たりにして、泣けて仕方ありませんでした。


今だからこそ、戦争体験から学ばなくてはならない

──昨年春には、QABを退社してフリーになられました。

大矢 ハードな仕事で肉体的に疲れていたというのもあるんですが……ローカル放送であるQABにいて、年々悔しさが増していたということもありました。人々が分断されているこんなひどい状況を生んでいるのは「沖縄県民」ではなくて「国民」なのに、沖縄で起こっていることを知らなくてはならないのは「沖縄県民」よりも「国民」のほうなのに、という葛藤をずっと抱いていたんです。沖縄の報道現場で学んだ者として、沖縄を離れて、より多くの無関心な人たちに伝える仕事をしなければ、という思いがありました。

──そして今回の『沖縄スパイ戦史』につながるわけですね。

大矢 もともとは三上さんに、「テレビで沖縄戦の番組をやろう」と誘っていただいたんです。ただ、結局その企画は通らなかったので、せっかくだから映画としてつくろうということになって。最初は「予算もあまりかけず、1時間くらいの短いドキュメンタリーに」と言っていたはずが、結果的にはその倍の長さになってしまいましたが(笑)。

──共同監督という形ですが、取材や編集はどのように進めたのですか。

大矢 沖縄本島の取材は主に三上さんが、波照間のほか与那国島、石垣島、あとアメリカの取材は私が担当しました。取材中はLINEなどで時々報告し合って、それぞれの自分の撮影分を粗編集したものを持ち寄ってつなげる、という形で。最初につなげてみたときは5時間くらいあったので、それを少しずつ削って今の形にしていきました。

──完成・公開した今、どんな気持ちでいますか。

大矢 波照間にいたときから「やらなきゃいけない」と思いながらもやりきれなかったことが、やっとできたという思いですね。八重山での強制移住の真相や、その背景にあった陸軍中野学校卒業生たちによる作戦、そこから見えてくる沖縄戦の知られざる秘密戦の実態……。それも自分だけの力ではなくて、誘ってくださった三上さん、製作費カンパに協力してくださった方々はじめ、いろんなご縁が積み重なってできたものだと感じています。
 そう考えると、今これをつくりなさい、と誰かに言われてできたような映画のような気がします。戦後73年経って、なんでいまさら沖縄戦の話なの、と言う人もいるでしょうが、73年経ったからこそ伝えなきゃいけないんだ、という思いをこの映画に込めたつもりです。

     (映画『沖縄スパイ戦史』より

      (c)2018『沖縄スパイ戦史』製作委員会)


──73年経ったからこそ体験を話せるという方もいるでしょうし、私たちにとっても、戦争体験についての証言を直接聞ける、本当に最後の機会にもなりつつあります。

大矢 私たちは、過去の歴史からしか学べません。その歴史を語れる人がいなくなりつつある中で、私たちが何を学ぶのかが今、問われていると思います。
 「戦争体験者がいなくなる」というニュースを時々見かけますが、私はそれ自体は社会現象ではあってもニュースではないと思っています。本当に「ニュース」にすべき問題は、私たちがたくさんの人たちが語ってくれた戦争体験を、ただの「かわいそうな、つらかった記憶」にしてしまって、民衆がどんなふうに国家に利用され、捨てられてしまったのかという大事なところを学び取ってこなかったこと。だからこそ、安保法制が成立したり、沖縄に新しい基地がつくられるような、そんな状況になってしまっているのではないでしょうか。73年目を生きる私たちは、もしかしたらもう「戦前●年」を生きているかもしれない。今こそあの戦争から学ばなくてはいけないんだと思います。

──今後、取材したいテーマなどはありますか。

大矢 今年の秋からアメリカに行く予定で、最低1年は滞在したいと思っています。QAB記者時代に『テロリストは僕だった』という、イラク戦争で戦い、沖縄での基地反対運動に身を投じた元米兵を追ったドキュメンタリーをつくったので、その取材を続けたい。経済的理由から入隊した若者、ホームレス生活になってしまったり、PTSDで苦しんだりしている元兵士、軍で性暴力を受けた女性兵士……そうした人たちを、もっと丁寧に取材してきたいと思っています。

──『沖縄スパイ戦史』もそうですが、軍隊というものの本質が見えてくる内容になりそうですね。

大矢 そうですね。軍隊というものが「国防」の名の下にいかに兵士の人間性を破壊して機械化していくかかかわった民衆を利用して捨てていくか、それはおそらくどこの国でも同じで。その部分を、もっと追及したいと思っています。
 波照間にいたとき、浦仲のおじい──昨年に亡くなられたのですが──にこんなことを言われたことがあります。「英代には、学んだ者としての責任があるんだ」。おじいやおばあの世代は、学校に行きたくても行けなかったし、行っても「国のために死ね」という軍国主義教育しか受けられなかった。本当の教育というものを自由に受けられなかった悔しさを、今も背負って生きているんだ、と。
 それに対して、私たちの世代は「自由に学ぶ」ことができる。その中で、沖縄戦を、戦争マラリアを学ぶということを決めたからには、ただ興味本位の学びで終わらせるのではなくて、学んだ者の責任を果たせるようにしっかりやりなさい、と言ってくれたんです。『沖縄スパイ戦史』をつくっている間、いつも心に抱いていた言葉ですが、これからもずっと心にあり続けると思います。

(構成/仲藤里美・写真/マガジン9)


『沖縄スパイ戦史』
那覇・桜坂劇場、東京・ポレポレ東中野、大阪・第七藝術劇場、京都シネマなどにて公開中。ほか全国順次公開
公式ホームページ http://www.spy-senshi.com/


(おおや・はなよ) 1987年生まれ、千葉県出身。ジャーナリスト、ドキュメンタリスト、早稲田大学ジャーナリズム研究所招聘研究員。2012年、琉球朝日放送入社。2016年に制作した「この道の先に〜元日本兵と沖縄戦を知らない私たちを繋ぐもの〜」でPROGRESS賞優秀賞、同年制作「テロリストは僕だった〜沖縄基地建設反対に立ち上がった元米兵たち〜」でテレメンタリー年間優秀賞などを受賞。2017年にフリー転身後は、「戦争・軍隊と人間」「米兵のPTSD」「沖縄と戦争」「国家と暴力」をテーマに取材活動を続ける。共著に『市民とつくる調査報道ジャーナリズム』(彩流社)。『沖縄スパイ戦史』が初映画監督作品。
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その①に戻る)

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●三上智恵・大矢英代監督映画『沖縄スパイ戦史』…「戦争というシステムに巻き込まれていった人たちの姿」

2018年07月23日 00時00分19秒 | Weblog

[※ 『沖縄スパイ戦史』(三上智恵大矢英代共同監督) (LOFT)↑]



マガジン9の記事【こちら編集部/沖縄戦から戦争のリアルを知る~映画『沖縄スパイ戦史』イベントレポート~(中村)】(http://maga9.jp/180627-2/)。

 《マガジン9連載コラム「沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌」でおなじみの三上智恵さんが、大矢英代さんとの共同監督で制作した映画『沖縄スパイ戦史』が7月下旬からいよいよ公開…「軍隊は住民を守らない」…「戦争や軍隊の本質を伝えたい」》。

   『●城山三郎さん「戦争で得たものは憲法だけ」
        「平和の有難さは失ってみないとわからない」

   『●大田昌秀さん「軍隊は人を守らない」と、
      従軍記者ボールドウィン氏「沖縄戦は、戦争の醜さの極致だ」
   『●目を逸らす本土…「米国側からみた心温まる
      ヒューマン・ストーリーだけではなく、そこに暮らす人々」に…
    「「慰霊の日」に際して、「沖縄全戦没者追悼式」でのアベ様の挨拶の
     前に、「平和の礎あらゆる戦争を正当化させない思いでつくった
     県民の礎でしょ。そこへ戦争屋の安倍がのうのうと挨拶すること自体が
     県民として許せません」(『報道特集』2017年6月24日)。
     県民の怒りの声は届かないロバ耳東風な「戦争屋のアベ様」」
    「沖縄タイムスの西江昭吾記者によるコラム【[大弦小弦]都内であった
     試写会で、沖縄戦を描いた米映画「ハクソー・リッジ」を…】…。
      《▼映画には住民の姿は出てこない。だが実際には、国家の暴走で
     有無を言わさず戦争に巻き込まれ、命を落とした多数の無辜(むく)の民
     いる ▼旧日本軍は当時、全県民が兵隊になることを求めた
     まともな訓練さえ受けずに防衛召集で次々と戦場に駆り出された。
     犠牲者の総数は軍人を上回る。沖縄は本土決戦を遅らせるための
     「捨て石」だった》。」

   『●「平和に関してどうにも鈍いアンテナしか
      持ち合わせない大半の日本人に、沖縄の苦しみが響かない…」
   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
       9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●「戦争のためにカメラを回しません。
      戦争のためにペンを持ちません。戦争のために輪転機を回しません」
   『●『沖縄スパイ戦史』(三上智恵・大矢英代共同監督):
         「「スパイリスト」…歪んだ論理が生み出す殺人」
   『●中山きくさん「戦争は体験してからでは遅い」、
       城山三郎さん「平和の有難さは失ってみないとわからない」


 中山きくさんは《「戦争への罪悪感もなく、命の尊厳も理解できないまま、軍国主義教育の申し子らしく、なんのためらいもなく学徒動員に応じた」と記している…「戦争は体験してからでは遅い」》と。
 城山三郎さんも、「戦争待望論を唱える若い文士がいると聞いて、鳥肌の立つ思いがする。平和の有難さは失ってみないとわからない」と。
 大田昌秀さんは、「軍隊は人を守らない」、そして、島袋文子さんは「基地を置くから戦争が起こる」と。

 三上智恵さんは、「沖縄戦みたいなことはもう起きないと考えている人はいると思う。でも、私たちはあれがもう一回起きると確信している。軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる。この映画を先島諸島の軍事要塞化を止められるタイミングでこの映画を出さなくてはという焦りがありました」と。
 「戦争というシステムに巻き込まれていった人たちの姿」を、再び、現出させてしまっていいのか?

 後半のビデオでは、澤地久枝さんの力強いスピーチ。後半の部の司会は鈴木耕さん。全体の司会は大木晴子さん。

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http://maga9.jp/180627-2/

こちら編集部
沖縄戦から戦争のリアルを知る~映画『沖縄スパイ戦史』イベントレポート~(中村)
By マガジン9編集部  2018年6月27日

 マガジン9連載コラム「沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌」でおなじみの三上智恵さんが、大矢英代さんとの共同監督で制作した映画『沖縄スパイ戦史』が7月下旬からいよいよ公開。公開に先立ち、6月3日に渋谷Loft9で公開記念トークイベントが開催されました。その様子をレポートで紹介します。

                   *

軍隊は住民を守らない

トークイベントは日曜日のお昼12時から。会場に到着すると、すでに客席はほぼ満員でした。若い人の姿もちらほらと見えます。最初に主催者の大木晴子さんが挨拶されると、第一部のトークとして、元陸自レンジャー隊員の井筒高雄さんのお話が始まりました。

ステージにあがったときに井筒さんが手にしていたのは、大きな日の丸の旗。実はこれ、レンジャー教育の試験に合格したときに、中隊長以下全員で寄せ書きをしたもの。もしレンジャー訓練中に死亡すれば、この旗が棺にかけられるのだそうです。ぎょっとするような生々しいエピソードから始めたのは、『沖縄スパイ戦史』で描かれている軍隊の考え方や戦争のシステムを伝えたかったから、と井筒さん。

PKOの役割や自衛隊任務の歴史的変化を示しながら、この25年の間で、私たちが気づかないうちに自衛隊は変貌し、どんどんと「戦争するための自衛隊」に向かっていると井筒さんは警告します。そして、トークのなかで何度も強調していたのが「もし戦争などが起きたときには、自衛隊は国民を守るものではない」ということ。「戦力にならない国民を守る余裕はない。それよりも基地や在日米軍を守る国体を守るのです」と井筒さん。

また、自衛隊法103条では、「自衛隊の任務遂行上必要があると認められる場合には」、土地や家屋の使用、物資の収容、業務従事命令を行うことができることになっており、徴兵制がなくても一般の市民が徴用される可能性があることも指摘していました。

こうしたことを踏まえて、いまの沖縄・南西諸島での陸上自衛隊配備の状況を見てみるとどうでしょうか。三上さんが連載コラムで伝え続けてきていることですが、こうした場所は戦争が起こったときには攻撃対象にされる場所になるはずです。そのとき、島の住民はどこに逃げることができるのでしょうか――この「住民を守らない」という言葉は、映画『沖縄スパイ戦史』を観ると一層重く響いてくると思います。

イベントでは、大矢英代監督による三線と沖縄民謡の披露もありました。現在31歳になる大矢監督は、大学院生時代に波照間島に一年間暮らしてドキュメンタリー映像を制作したそうです。その後、三上さんと同じ琉球朝日放送に就職。フリーランスになったタイミングで、今作の制作にかかわりました。なぜ大矢さんが沖縄に関心を持つようになったかについては、近日中にマガジン9でのインタビューを公開予定ですので、詳細はそちらでお伝えしたいと思います。


「戦争や軍隊の本質を伝えたい」

さて、トークの第二部は、コラム「言葉の海へ」を連載中の鈴木耕さんを進行役に、三上さん、大矢さん、井筒さんによるクロストーク。なんと作家の澤地久枝さんも、国会正門前での「アベ政治を許さない」を掲げるアクションから駆けつけてくださいました。

「なぜ今作では沖縄内部の葛藤に踏み込んだのか」という鈴木さんからの問いかけに「軍国主義に飲みこまれたときに、一人ひとりがどう行動できるのか、できないのか、どうして住民が加害者になったり、大事な人を守れなかったりするのか。そこがわからないと次の戦争を止められない」と三上さん。

戦争中に多くの住民が罹患した「戦争マラリア」について大矢さんは、「陸軍中野学校出身者の命令によって、波照間島の住民が当時マラリアが蔓延していた西表島に移住を強いられた。米軍ではなく、日本軍の命令によってあれだけの被害がでた。そこに軍隊の本質が見えるんじゃないかと思って取材をしました。苦しみを抱えて語りたがらない体験者に、頭を下げて話を聞きました」と話します。

そして、井筒さんからは「監督は沖縄戦から今を学ぶという意図で映画を作ったのだと思いますが、思いきりダイレクトに『いま』のことだという感想をもちました。戦争の構造、理屈、住民が精神的にもどう徴用されていくのかが集約されている。これは基地を抱える地域の人に観てほしい。それから国会議員にも観てほしい。戦争の仕組みや本質と向き合ってほしいと感じた」というコメントもありました。

「沖縄戦みたいなことはもう起きないと考えている人はいると思う。でも、私たちはあれがもう一回起きると確信している。軍隊は同じことをするし、住民も協力するし、軍隊は住民をまた殺すことになる。この映画を先島諸島の軍事要塞化を止められるタイミングでこの映画を出さなくてはという焦りがありました」(三上さん)

                  *

『沖縄スパイ戦史』は、7月21日より沖縄・桜坂劇場、7月28日より東京・ポレポレ東中野ほか、全国で順次公開予定です。試写でひと足早く本作を観ましたが、戦争というシステムに巻き込まれていった人たちの姿を、観終わったあとも何度も自分に重ねながら思い出しました。つらい記憶を話してくれた人たちの、その言葉を聞いた責任を未来に向けてどう果たすことができるのでしょうか。

(中村)

『沖縄スパイ戦史』劇場予告編

https://youtu.be/Tsk9ggz-BoY


●こちらもあわせてご覧ください。
・イベント動画
(前半)

https://youtu.be/mpRHwJ-eJZs


(後半)

https://youtu.be/rH8h0PtbWBM


・連載コラム「言葉の海へ」
第32回:『沖縄スパイ戦史』、すごい映画を観た!(鈴木耕)
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●中山きくさん「戦争は体験してからでは遅い」、城山三郎さん「平和の有難さは失ってみないとわからない」

2018年07月21日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 『沖縄スパイ戦史』(三上智恵大矢英代共同監督) (LOFT)↑]



琉球新報のコラム【金口木舌>浦添市内外の小中高生で構成する…】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-744608.html)。

 《▼きょう23日は慰霊の日。戦没者を追悼するとともに、平和への誓いを新たにしたい。「戦争は体験してからでは遅い」。中山さんの言葉が重く突き刺さる》。

   『『城山三郎の昭和』読了(1/3)
   『●『城山三郎の昭和』読了(2/3)
   『●『城山三郎の昭和』読了(3/3)
   『●城山三郎さん「戦争で得たものは憲法だけ」
        「平和の有難さは失ってみないとわからない」

   『●大田昌秀さん「軍隊は人を守らない」と、
      従軍記者ボールドウィン氏「沖縄戦は、戦争の醜さの極致だ」
   『●目を逸らす本土…「米国側からみた心温まる
      ヒューマン・ストーリーだけではなく、そこに暮らす人々」に…
    「「慰霊の日」に際して、「沖縄全戦没者追悼式」でのアベ様の挨拶の
     前に、「平和の礎あらゆる戦争を正当化させない思いでつくった
     県民の礎でしょ。そこへ戦争屋の安倍がのうのうと挨拶すること自体が
     県民として許せません」(『報道特集』2017年6月24日)。
     県民の怒りの声は届かないロバ耳東風な「戦争屋のアベ様」」
    「沖縄タイムスの西江昭吾記者によるコラム【[大弦小弦]都内であった
     試写会で、沖縄戦を描いた米映画「ハクソー・リッジ」を…】…。
      《▼映画には住民の姿は出てこない。だが実際には、国家の暴走で
     有無を言わさず戦争に巻き込まれ、命を落とした多数の無辜(むく)の民
     いる ▼旧日本軍は当時、全県民が兵隊になることを求めた
     まともな訓練さえ受けずに防衛召集で次々と戦場に駆り出された。
     犠牲者の総数は軍人を上回る。沖縄は本土決戦を遅らせるための
     「捨て石」だった》。」

   『●「平和に関してどうにも鈍いアンテナしか
      持ち合わせない大半の日本人に、沖縄の苦しみが響かない…」
   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
       9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●『沖縄スパイ戦史』(三上智恵・大矢英代共同監督):
         「「スパイリスト」…歪んだ論理が生み出す殺人」

 《不戦を誇る国であれ》と願う。《「安倍一強政権」がやりたい放題》で、次は、壊憲したいという。沖縄では、相変わらず、高江を破壊し、さらには、辺野古破壊や嘉手納基地での問題など、「負担軽減」の「フ」の字も、「ケ」の字も無い。昨年の「慰霊の日」の沖縄訪問での、沖縄県民の皆さんのアベ様へのあの冷たい視線。

 本コラムで、中山きくさんは《「戦争への罪悪感もなく、命の尊厳も理解できないまま、軍国主義教育の申し子らしく、なんのためらいもなく学徒動員に応じた」と記している…「戦争は体験してからでは遅い」》と。
 城山三郎さんも「戦争待望論を唱える若い文士がいると聞いて、鳥肌の立つ思いがする。平和の有難さは失ってみないとわからない」と。

 沖縄タイムスの【社説[全戦没者追悼式]この訴え 届け全国に】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/272060)によると、《平和祈念公園に建つ「平和の礎」にも、家族連れが次々と訪れた。沖縄戦で亡くなった24万余の人々の名が刻まれる刻銘碑》。

 また、琉球新報の【<社説>「沖縄のこころ」 基地なき島の実現誓おう】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-745141.html)によると、《戦後73年の沖縄全戦没者追悼式の平和宣言で、翁長雄志知事は昨年に続いて「沖縄のこころ」という言葉を口にした。それは悲惨な戦争の体験から戦争の愚かさ、命の大切さという教訓を学び、平和を希求する県民の思いのことだ》

 大田昌秀さんは、「軍隊は人を守らない」と。そして、島袋文子さんも「基地を置くから戦争が起こる」と。

   『●『銃を持つ権利は子どもが生きる権利より重い』?
       普天間で起きている、辺野古で起きようとしていること

 「森」を殺し、「美ら海」を殺し、基地から出撃する番犬様は「人」を…。アベ様らは、番犬様らと日米共犯で、一体何をやっているのか?
 東京新聞の社説【沖縄と米朝会談 負担軽減につなげたい】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018062602000166.html)によると、《東アジアの情勢変化にもかかわらず、なぜ二十年以上前の新基地建設計画に固執するのか。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への「県内移設」は強行せず、計画を見直すべきだ。太平洋戦争末期、住民を巻き込んだ凄惨(せいさん)な地上戦の舞台となり、当時、県民の四人に一人が犠牲になった沖縄県。旧日本軍の組織的な戦闘が終結したとされる「慰霊の日」の二十三日、沖縄全戦没者追悼式が沖縄県糸満市で開かれた。翁長雄志県知事は平和宣言で、普天間飛行場の辺野古移設について「まったく容認できない。『辺野古に新基地を造らせない』という私の決意は県民とともにあり、これからもみじんも揺らぐことはない」と強調した。翁長氏の平和宣言での辺野古移設反対表明は二〇一四年十二月の就任以来四年連続だが、今年、特筆すべきは今月十二日の米朝首脳会談に言及したことだろう…政府は八月中旬に辺野古海域への土砂投入を始めるという。原状回復が難しい段階まで工事を進め既成事実化する狙いなのだろう。しかし、県民の民意を無視して工事を強行すべきではない。政府は辺野古移設を唯一の解決策とする頑(かたく)なな態度を改め、代替案を模索すべきだ。それが県民の信頼を回復する「唯一の道」である》。

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-744608.html

<金口木舌>浦添市内外の小中高生で構成する…
2018年6月23日 06:00
浦添ゆいゆいキッズシアター ひめゆりの塔 中山きく 沖縄戦 金口木舌

 浦添市内外の小中高生で構成する浦添ゆいゆいキッズシアター。今年は初めて慰霊の日にミュージカル「Peaceful~君とつなげる虹 色~」を浦添市てだこホールで上演する

▼平和学習に集まった子どもたちが沖縄戦を追体験していく物語。出演者は本番に向け、ひめゆりの塔を訪れるなどして沖縄戦と向き合った。「その場にもし自分がいたら、どう感じてどう行動したのか」。主役の一人、喜久川玲央さんは自問自答を繰り返した

▼学徒たちの証言をまとめた「沖縄戦の全女子学徒隊」。元白梅学徒隊の中山きくさんは「戦争への罪悪感もなく命の尊厳も理解できないまま軍国主義教育の申し子らしく、なんのためらいもなく学徒動員に応じた」と記している

教育によって戦争をいとわない愛国心を植え付けられた少女たちを待っていたのは、敵軍の砲弾や火炎放射器などだけではなかった。動けなくなった日本兵を味方が青酸カリなどで殺害する地獄だった

▼歴史的な米朝首脳会談が実現した。拉致問題や完全な非核化など解決しなければならない課題は多い。だが、戦争という最悪のシナリオを避けようという認識で一致したのは大きい

▼きょう23日は慰霊の日。戦没者を追悼するとともに、平和への誓いを新たにしたい。「戦争は体験してからでは遅い」。中山さんの言葉が重く突き刺さる。
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●「自衛隊、防衛出動か。射殺ですか」=「聴衆の問題意識を喚起する趣旨」…等々の「ト」な閣議決定を乱発

2017年11月28日 00時00分58秒 | Weblog

[※ 『サンデーモーニング』(2017年11月19日)↑]



リテラの水井多賀子さんの記事【今度は麻生財相の「武装難民は射殺」発言を肯定する閣議決定! トンデモ閣議決定を乱発する安倍政権の異常】(http://lite-ra.com/2017/11/post-3591.html)。

 《…と発言したことについて、このような答弁書を閣議決定したのだ。 〈有事の際に想定され得る様々な事態について、聴衆の問題意識を喚起する趣旨からなされた〉 麻生発言は、難民の大量流入が現実的にありうる状況下で、副総理が「武装難民がいるかもしれない」という妄想をくわえたうえで「射殺ですかと言い放つという悪質かつ難民への憎悪を煽る非常に危険なものだ。それを政府は〈聴衆の問題意識を喚起する趣旨〉と肯定してみせたのである…しかし、安倍政権下では、今回のような危険な答弁書の閣議決定が乱発》。

   『●3人がそろいもそろって「外交音痴も甚だしい」、
       「3人の発言で日本外交の程度の低さが際立った」
    《…外交音痴も甚だしい。首相は好戦的で前のめりに
     「対話ではなく圧力しかない」と言い、副総理は「武装難民の可能性も
     あるので朝鮮半島の難民を射殺すると言い、外相
     「全世界160カ国に北朝鮮との国交断絶を要求」した。
     これが日本の北朝鮮外交政策だ》

 確信犯なナチス擁護者・麻生太郎副総理・財務相の相変わらずのヘイト体質ですが、どうせ有耶無耶になることを予想していました。でも、その上を行く、閣議決定で肯定!

 その他も…《安倍政権下では、今回のような危険な答弁書の閣議決定が乱発》《乱暴な上に、もはやタガが外れて常軌を逸している》《こうした馬鹿馬鹿しい閣議決定は枚挙に暇がない》そうです。そして、《最大の問題は、このような横暴極まりない閣議決定が、たとえその内容があからさまな嘘や身勝手な論理・解釈でも、政府見解として「お墨付き」を与えることで、「正しい判断」のように流布していることだろう。ようするに、正当化のための「手段」にされてしまっているのだ》、《政府の統一見解を示す本来の趣旨が、「安倍政権は正しい」と主張し、慎重な議論もすっ飛ばした暴走を是とするための道具に成り下がる》…あぁ~、滅茶苦茶すぎる「裸の王様」とその取り巻き連中。

 狂気・凶器なアベ様政権。
 「国会審議形骸化」を狙った、例の野党の質問時間の削減について、青木理さん(『サンデーモーニング』2017年11月19日)。質問時間の与野党配分1:2 (80分:160分)は、政府側の答弁の時間を考えれば逆転し、実質「80+80分」:「80分」。さらに、「先の通常国会で質問主意書438件、質問したくてしょうがなかった自民党議員からはゼロ件」だったという、呆れた実情。
 さらに同番組の最後に、青木理さんが再び言及…《元CIAのスノーデン氏…「監視システムを日米共有」…NSAは「XKEYSCORE(エックスキースコア)」と呼ばれるメールや通話などの大規模監視システムを日本側に供与》した件について(『●ソレは既に彼らの手中…「大量監視の始まり。日本にこれまで存在していなかった監視文化が日常のものに」』)。ニッポンは恐ろしいことになっている。

   『●無「責任」な「謙虚」…野党の国会質問時間短縮、
       「国会審議形骸化…それとも、それが狙いなのだろうか」
    「さて、自民党の若手議員から《発言機会が制限されているとの不満》が
     あるそうで、あの谷川弥一議員が再び注目の的。御不満の自民党議員は、
     谷川代議士に言ってみては如何?」

   『●疑惑のオトモダチ開学認可…目に見えていた「白紙委任状」へと
                  突き進ませた自公お維キト支持者の馬耳東風
    「つぶやき上にて、《佐藤圭‏@tokyo_satokei  質問「5対5」与党提案へ 
     立憲反発、拒否の意向:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/DA3S13221493.html  
     そんなに与党の質問時間を増やしたいなら予算委員会の日数を
     増やせばいい簡単なこと。》…大賛成。増やした上で、
     般若心経でもなんでも読んでいればいいさ

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http://lite-ra.com/2017/11/post-3591.html

今度は麻生財相の「武装難民は射殺」発言を肯定する閣議決定! トンデモ閣議決定を乱発する安倍政権の異常
2017.11.17

     (麻生太郎オフィシャルサイトより)

 今月14日、政府は信じがたい答弁書を閣議決定した。麻生太郎副総理兼財務相が9月23日におこなわれた講演会で、朝鮮半島から難民が押し寄せる可能性にふれて「武装難民かもしれない。警察で対応するのか。自衛隊、防衛出動か射殺ですか。真剣に考えなければならない」と発言したことについて、このような答弁書を閣議決定したのだ。

   〈有事の際に想定され得る様々な事態について、
    聴衆の問題意識を喚起する趣旨からなされた〉

 麻生発言は、難民の大量流入が現実的にありうる状況下で、副総理が「武装難民がいるかもしれない」という妄想をくわえたうえで「射殺ですか」と言い放つという悪質かつ難民への憎悪を煽る非常に危険なものだ。それを政府は聴衆の問題意識を喚起する趣旨肯定してみせたのである。
 閣議決定された答弁書は政府の統一見解を示すもので、政府の方針や姿勢を定めるという極めて重い意味をもつ。しかし、安倍政権下では、今回のような危険な答弁書の閣議決定が乱発されている。
 たとえば、教育勅語については〈憲法や教育基本法等に反しないような形で教育に関する勅語を教材として用いることまでは否定されることではない〉とし、2021年度から実施される中学校学習指導要領の保健体育で武道9種目の一つとして、戦前の軍事教練で取り入れていた「銃剣道」を明記したことについても、〈武道の内容の弾力化を一層図るもの〉〈「軍国主義の復活や戦前回帰の一環」との御指摘は当たらない〉と説明。さらに、ヒトラーの『我が闘争』を教材として用いることも〈留意事項を踏まえた有益適切なものである限り、校長や学校設置者の責任と判断で使用できる〉とした。
 これらの閣議決定は、安倍政権が目論む軍国主義教育復活を大きく前進させるもので、本来、慎重さが求められる答弁書の閣議決定が乱暴なものになっていることを表しているだろう。
 いや、安倍政権による答弁書の閣議決定は、乱暴な上に、もはやタガが外れて常軌を逸していると言うべきだ。
 それを象徴するのが、安倍首相の「そもそも」発言をめぐる閣議決定だ。


 あまりにも下らない話ではあるが、大事なことでもあるので経緯を振り返っておこう。安倍首相は今年1月、共謀罪法案審議のなかで過去の法案との違いとして「今回は“そもそも”犯罪を犯すことを目的としている集団でなければならない」と述べた。ところがその後、オウム真理教を例に「当初はこれは宗教法人として認められた団体でありましたが、まさに犯罪集団として一変したわけであります」と説明を一変。この答弁の矛盾を民進党の山尾志桜里議員にただされると、安倍首相は自信満々にこう言ってのけた。

   「そもそも、『そもそも』という言葉の意味について、山尾委員は
    『はじめから』という理解しかない、こう思っておられるかもしれませんが、
    『そもそも』という意味にはですね、これは調べてみますと、辞書で
    調べてみますとですね、辞書で念のために調べてみたんです。
    へへっへ(笑)。念のために調べてみたわけでありますが、
    これは『基本的に』という意味もあるということも、
    ぜひ知っておいていただきたい

 周知の通り、「そもそも」の意味を「基本的に」と記している辞書など存在しない。ようするに安倍首相は自分の答弁の矛盾をごまかすために「そもそも」を「基本的に」という意味に捏造、あまつさえ「辞書で調べてみますと」などと大嘘を言ったのだ。
 だが、安倍政権は度肝を抜くような答弁書を閣議決定した。

   〈平成十八年に株式会社三省堂が発行した「大辞林(第三版)」には、
    「そもそも」について、「(物事の)最初。起こり。どだい。」等と記述され、
    また、この「どだい」について、「物事の基礎。もとい。基本。」等
    と記述されていると承知している〉

 無理やりにも程があるだろう。「どだい」も副詞で使うときは基本というニュアンスとは違う上、違う言葉を間にはさんで意味が同じになるなら、ほとんど全部の言葉が同じ意味になる。しかし、さらに驚くことに、その後“首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない”という答弁書まで閣議決定したのである。
 こうした馬鹿馬鹿しい閣議決定は枚挙に暇がない。党首討論でポツダム宣言について「つまびらかに読んでいない」と述べていたのに、答弁書では〈当然、読んでいる〉。森友問題では、安倍昭恵夫人について〈公人ではなく私人〉とし、総理大臣夫人付きの谷査恵子氏が籠池泰典前理事長に送った口利きFAXも“行政文書には当たらない”とした。
 このような答弁書の閣議決定に対しては、「答弁書は質問主意書があってのものだから、そもそもの質問がバカなだけ」「野党の質問主意書が悪い」という声がある。だが、質問主意書国民への情報開示の目的もあり、野党にとっては国会での質疑とならんで重要な武器だ。実際、自民党も下野時代は揚げ足取り的な質問主意書を提出していたし、また、そうして政府の統一見解を引き出すことは重要なことだろう。
 しかし、ここまで答弁書の閣議決定の内容が「劣化」しているのは、質問主意書が悪いのではなく、そうした質問主意書が生まれる原因を安倍政権がつくっているからだ。前述した「そもそも」問題にしても、安倍首相が素直に答弁の矛盾を認めていれば、こんな質問は“そもそも”飛んでこない。政治・国会の低レベル化が、アホな答弁書を連発させているのである。


 しかも問題は、安倍政権は答弁書の閣議決定を「自己正当化のために使っていることだ。
 たとえば、今年5月に安倍首相が閣議において改憲実現を目標2020年と発言したことを、答弁書では“自民党総裁としてのもので、首相の職務として行われたものではない”とした。このような自分勝手な立場の使い分けで言い逃れできるものではないが、今後もこの閣議決定が利用されていくのは間違いない。
 さらに絶句したのは、やはり今年5月、国連の特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏が共謀罪法案を「プライバシーや表現の自由を不当に制約する恐れがある」と指摘する書簡を安倍首相宛てに送付した件だ。このことについて閣議決定した答弁書では〈特別報告者の見解は、当該個人としての資格で述べられるものであり、国際連合又はその機関である人権理事会としての見解ではない〉と否定した上、〈その内容には誤解に基づくと考えられる点も多く、我が国政府として受け入れ難い内容のもの〉と批判した。
 これは政府見解としてあまりに乱暴で一方的すぎる。事実、アントニオ・グテーレス国連事務総長が安倍首相との会談についてのプレスリリースで〈特別報告者による報告書に関し、特別報告者は人権委員会に直接報告する、独立した専門家であると語った〉(編集部訳)と報告している。この「独立した」は日本国憲法76条が規定している「裁判官の独立」の「独立」と同じ意味で、何者にも干渉されない存在であることを説明するもの。それを「国連とは別の個人の資格」と訳するのは明らかにインチキだが、政府は事実をねじ曲げ、閣議決定までしてしまった
 そして、最大の問題は、このような横暴極まりない閣議決定が、たとえその内容があからさまな嘘や身勝手な論理・解釈でも、政府見解として「お墨付き」を与えることで、「正しい判断」のように流布していることだろう。ようするに、正当化のための「手段」にされてしまっているのだ。
 政府の統一見解を示す本来の趣旨が、「安倍政権は正しい」と主張し、慎重な議論もすっ飛ばした暴走を是とするための道具に成り下がる。──閣議決定された、とんでもない答弁書の数々は、当たり前の政治がおこなわれていないという現実を表しているのである。

水井多賀子
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●教育勅語復活問題…森戸辰男元文部相「過去の文献として扱い、かりそめにも神格化することのないように」

2017年04月10日 00時00分53秒 | Weblog

[※東京新聞(2017年4月日)↑]


東京新聞の記事【道徳に教育勅語「否定せず」 教材活用を菅氏が容認】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040490070342.html)。

 《菅義偉(すがよしひで)官房長官は三日の記者会見で、戦前教育の基本理念を示した教育勅語について、現在の道徳教育で教材として使うことを「否定できない」と述べた。教育勅語の教材活用を否定しないとした政府答弁書より具体的に、道徳教育での使用容認に踏み込んだ。安倍政権の中核を担う菅氏が勅語の意義を認めたことで、野党が批判を強めるのは確実だ》。

 「最低の官房長官」に認定していたけれど…それ以上の言葉が出てこない。
 森友教育破壊」問題や、第2、第3の森友劇場…でヤケクソ? ついに、教育勅語を復活し、《神格化》のレベルへ。第一、アベ様政権や自公・お維等の国会議員に教育を語る資格はあるのか? 「道徳」を説き得るのか

   『●あぁ~あ、また言っちゃったよ、稲田朋美ダイジン…
       教育勅語の「核の部分は取り戻すべきだ」と「是認」
    《稲田氏はこの幼稚園について、「森友学園」系列の「塚本幼稚園」と
     「推測される」と述べた。教育勅語への現在の考えを問われると
     「道義国家を目指す、親孝行などの核の部分は取り戻すべきだ
     との考えを示した》
    《戦前の教育の基本理念を示した教育勅語に関し「全くの誤り
     というのは違うと思う。日本が道義国家を目指すべきだという精神は
     変わらない。その精神は取り戻すべきだ」と述べ、是認する意向
     示した。社民党の福島瑞穂氏が学校法人「森友学園」の運営する
     幼稚園での教育を巡って質問したのに対する答弁。戦前回帰の考え方
     福島氏は、園児に教育勅語を暗唱させる学園の姿勢に
     稲田氏が賛同するコメントが、2006年に雑誌に掲載された
     として、現在の考えをただした》
    「教育勅語に対して、《衆参両院は一九四八年、排除や失効を決議
     したことの意味を分かっていない、稲田ダイジン」
    《教育勅語は一八九〇年発布。明治天皇が「臣民」に親孝行や
     夫婦の和などを求め、危急の事態に「公に奉じ」皇室を助けるべきだ
     とした。戦前教育で神聖化され、軍国主義教育と結び付いたとされる。
     衆参両院は一九四八年、排除や失効を決議し》

   『●教育勅語「憲法や教育基本法に反しないような形で
       教材として用いることまでは否定されない」と閣議決定!
    「最後に、岸井成格さんのコメント。「森元総理が失脚したの、
     覚えています? 「我日本は天皇中心の神の国である」と…、
     これが失脚の一因になった。そういう思想がずっと来ている。
     これは、必ず国を誤らせる大きな流れになる、そのことに国民が
     気付かなければいけない」(サンデーモーニング、2017年4月2日)」

 忠魂碑さえも建てかねない勢い。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(1/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(2/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(4/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●「敗戦特集」 『週刊金曜日』
     (2014年8月8日・15日合併号、1003号)についてのつぶやき

 東京新聞の記事【教育勅語の道徳教材活用 文科相も否定せず 野党反発】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040502000125.html)によると、《松野博一文部科学相も会見で「道徳を教えるために『教育勅語のこの部分を使ってはいけない』と私が言うべきでもない」と述べた》…そうです。完全にイカレテル…。

 東京新聞の社説【教育勅語 復権など許されない】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040502000140.html)では、《戦前回帰の動きとすれば、封じ込めねばならない。安倍政権は、教育勅語を道徳教育の教材として認める姿勢を鮮明にした。個人より国家を優先させる思想である。復権を許せば、末路は危うい。…自民党は復古的な憲法改正草案を掲げる。戦前の価値観を志向するような閣僚ぞろいの安倍政権が唱える教育観には警戒したい》…悍ましいデンデン王国の教育の未来。
 イカレタ内閣、イカレタ与党…それにしても自称「子育ての党」公明の酷さが、さらに、浮き彫りに。

   『●争点は「壊憲」:創価学会婦人部
     「ごめんよ 憲法ぐらい変わっても生活はたいして変わらないと思ってね」


 一方、日刊ゲンダイの記事【中曽根内閣は「教育勅語」を否定し是正勧告を出していた】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202811/1)でも厳しく批判。《過去の政府見解では、教育勅語を否定していたにもかかわらず、なぜ、今の安倍政権はスルーなのか。菅官房長官も3日、教育勅語を是認するような内容の閣議決定について「憲法や教育基本法に反しないよう適切な配慮の下で取り扱うことまでは否定しない」と言っていたが、こんなデタラメはない。…「『教育勅語』を学校教育に導入するのは違憲」と断じていた憲法学者で慶大名誉教授の小林節氏はこう言った。「安倍政権は『親孝行』や『兄弟は仲よく』といった教育勅語の徳目は教育上、役に立つ価値観であると説明している。しかし、そういった価値観は『世界の常識』と言えるものでわざわざ教育勅語を持ち出すべきものではありません。危険なのは『一身を捧げて皇室国家の為につくせ』という文言。これは『天皇主権の下に基本的人権を認めない』という趣旨で、明確に現行の憲法に反しています」 時代に逆行している安倍政権である」。

 最後に、琉球新報も【<社説>教育勅語 学校教育導入は憲法違反】(http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-473062.html)と指摘。《さらに菅義偉官房長官は記者会見で、現在の道徳教育の教材として使うことを「否定できない」と述べ、より具体的に踏み込んだ。国民主権の日本国憲法に違反する時代錯誤の決定、認識と言わざるを得ない》。


   『●「S」で「D」なアベ様と麻生副首相は「政治資金」で 
       夜な夜な一体何をしているのか? それでも支持??
    《安倍首相の資金管理団体「晋和会」の10~12年分の収支報告書を
     みると、「行事費」という名目で多額の飲食代を計上。その規模は
     3年間で3000万円近い》
    《安倍首相をはるかにしのぐのが、麻生大臣のデタラメ支出だ。
     資金管理団体「素淮会」の10~12年分の収支報告書によると、
     「交際費」名目で消えた飲食代は12年分だけで3000万円を突破
     3年間の総額はナント、1億円近くに上る》
    《気になるのは、居並ぶ高級店に交じって「オフィス雀部」という
     六本木の有限会社への支出を3年間で計22回
     総額1805万5000円も計上していることだ。
      「六本木の会員制サロンを経営する会社で、麻生大臣はその店の
       “太い客”。経営者の女性は麻生大臣と過去に愛人関係に
       あったことを認めた、と6年前に週刊誌で書かれたこともある。
       ちなみに安倍首相も店の常連です」(自民党関係者)》

   『●政治献金という名の「賄賂」:
       アベ様達は原発産業と「ズブズブ」の関係

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
    「《安倍首相が、多くの犯罪を犯したカルト教団統一協会
       ファシスト団体日本会議と密接な関係にあることは周知の
       通り……もう一つ、安倍首相には表に出してもらいたくない関係が
       あります。先日、組織のトップが殺人の関与で逮捕された
      九州最大のヤクザ「工藤会」密接な関係》……。
    「とある暴力集団」との関係でさえウンザリなのに、「闇社会」との
    関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
    ますます国際社会の印象が悪くなる一方です」

   『●闇勢力問題だけでなく、アベ様はオカネ(マネー)にもダークだっという話
   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」・・・「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』・・・ 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●素晴らしき道徳観:ドリルだろうが、 
     パンツ&ストーカーだろうが、「言論弾圧」だろうが、何でも許す!?
   『●アベ様や吸「血税」氏の「品性」の無さ:  
        政治資金や税金で夜な夜な何をやっているのか?
   『●吸「血税」氏引責と「不適切だが違法でない」… 
       東京地検が認めなくとも「あっせん利得」は「違法」では?
   『●高江の皆さん、ご唱和を! 「鶴保庸介沖縄担当相殿、
               「無実だと断じることは到底できない!」」
   『●「襟を正す気など」全く無し…「安倍政権の『金満ぶり』」
             「もはや『ぼろ儲け内閣』と呼ぶべきでは」?

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040490070342.html

道徳に教育勅語「否定せず」 教材活用を菅氏が容認
2017年4月4日 07時03分


(「教育勅語をめぐる国会決議や政府見解」
 【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2017040499070342.jpg】)

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は三日の記者会見で、戦前教育の基本理念を示した教育勅語について、現在の道徳教育で教材として使うことを「否定できない」と述べた。教育勅語の教材活用を否定しないとした政府答弁書より具体的に、道徳教育での使用容認に踏み込んだ。安倍政権の中核を担う菅氏が勅語の意義を認めたことで、野党が批判を強めるのは確実だ。

 菅氏は記者会見で、道徳教育で使うことに問題はないかと問われ、「教育勅語にそうしたこと(道徳を説いた側面)があり、そこは否定できない」と説明。さらに「教育の唯一の根本とする指導は極めて不適切だが、『親を大切に』など普遍的なことまで否定すべきではない」と語った。

 松野博一文部科学相は衆院決算行政監視委員会で「歴史の理解を深める観点で用いることには問題がない」と述べるにとどめた。

 教育勅語は、明治天皇が「臣民」に求める徳目を並べ、国や天皇に命をささげるよう求める軍国主義教育に結びついたとされる。戦後は国民主権に反するとして衆参両院が排除・失効を決議している。当時の森戸辰男文部相は「過去の文献として扱い、かりそめにも神格化することのないように」と強調していた。

 一方、保守層には教育勅語の道徳観を肯定する意見がある。大阪市の学校法人「森友学園」が系列幼稚園で園児に暗唱させたことに絡み、稲田朋美防衛相は国会で「核の部分は取り戻すべきだ」と発言。政府は先月末、憲法や教育基本法等に反しないような形での教材活用を否定しないとする答弁書を閣議決定していた。

 元文科官僚の寺脇研・京都造形芸術大教授は「内容がいいなら、教育勅語を持ち出さずに教えればいい。教育勅語に書いてあるとの紹介は憲法に反する」と指摘。同時に「閣議決定は憲法などに反しない形でと前提を置いており、歴史教育でしか使えない」と話した。


◆戦後、国会が排除・失効決議 一部で再評価の動き

<教育勅語> 正式名は「教育ニ関スル勅語」。1890年に発布された。「朕(ちん)惟(おも)フニ」と始まり、明治憲法下で主権者だった天皇が「臣民」に12の徳目を示し、「子孫臣民のともに順守すべき」ものとされた。

 徳目は、親孝行、兄弟仲良く、夫婦仲むつまじく、友人と信じ合い…と続き、最後に、危急の事態があれば「公に奉じ」て、永遠に続く皇室の運命を助けることを求めている

 学校教育を通じて国民に強制され、天皇制の精神的支柱となった

 国家統制が強まる中で神聖化が進み、天皇や国のために身をささげることを求める思想に利用され、特攻隊などを生み出す軍国主義教育に結び付いたとされる。

 戦後、国会が排除・失効を決議した後も、一部の政財界人や学者、神社関係者らの間で再評価する言動が続いている。

(東京新聞)
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●教育勅語「憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」と閣議決定!

2017年04月04日 00時00分41秒 | Weblog

[※東京新聞(2017年2月9日)↑]



東京新聞の記事【政府答弁書 教材に教育勅語否定せず 「根本とする指導は不適切」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040102000131.html)。

 《政府は…教育勅語を学校で取り扱うことに関し…一方「憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」との答弁書を閣議決定》。

 狂気!? 学校教育で、教育勅語を「憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」と閣議決定したそうです!? 
 閣議決定では、誰も反対しない訳ですか? 言っちゃぁ悪いが、イカレテル。エイプリルフール=四月バカではないらしいく、本気らしいところが自公●●

   『●争点は「壊憲」:創価学会婦人部
     「ごめんよ 憲法ぐらい変わっても生活はたいして変わらないと思ってね」
    「《そんな今の安倍暴政》を積極的にバックアップしているのだから、
     シュール過ぎな状況。創価学会婦人部平和委員会の編集委員・筆者は
     何を想う? 「子育ての党」なんて、これまた、あまりにシュール」

 自民党内に居ないのだから、内閣内に反対者がいる訳がないか。それにしても、平和を愛するらしい「積極的平和主義」な公明は大丈夫なのね? 支持者である学会員の方は、本当にそれでいいのですか? 自称「子育ての党」という公明が、教育勅語もOK?…シュール過ぎはしまいか?

   『●あぁ~あ、また言っちゃったよ、稲田朋美ダイジン…
       教育勅語の「核の部分は取り戻すべきだ」と「是認」
    《稲田氏はこの幼稚園について、「森友学園」系列の「塚本幼稚園」と
     「推測される」と述べた。教育勅語への現在の考えを問われると
     「道義国家を目指す、親孝行などの核の部分は取り戻すべきだ
     との考えを示した》
    《戦前の教育の基本理念を示した教育勅語に関し「全くの誤り
     というのは違うと思う。日本が道義国家を目指すべきだという精神は
     変わらない。その精神は取り戻すべきだ」と述べ、是認する意向
     示した。社民党の福島瑞穂氏が学校法人「森友学園」の運営する
     幼稚園での教育を巡って質問したのに対する答弁。戦前回帰の考え方
     福島氏は、園児に教育勅語を暗唱させる学園の姿勢に
     稲田氏が賛同するコメントが、2006年に雑誌に掲載された
     として、現在の考えをただした》
    「教育勅語に対して、《衆参両院は一九四八年、排除や失効を決議
     したことの意味を分かっていない、稲田ダイジン」
    《教育勅語は一八九〇年発布。明治天皇が「臣民」に親孝行や
     夫婦の和などを求め、危急の事態に「公に奉じ」皇室を助けるべきだ
     とした。戦前教育で神聖化され、軍国主義教育と結び付いたとされる。
     衆参両院は一九四八年、排除や失効を決議し》

 最後に、岸井成格さんのコメント。「森元総理が失脚したの、覚えています? 「我日本は天皇中心の神の国である」と…、これが失脚の一因になった。そういう思想がずっと来ている。これは、必ず国を誤らせる大きな流れになる、そのことに国民が気付かなければいけない」(サンデーモーニング、2017年4月2日)。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040102000131.html

政府答弁書 教材に教育勅語否定せず 「根本とする指導は不適切」
2017年4月1日 朝刊

 政府は三十一日、戦前の教育の基本理念を示した教育勅語を学校で取り扱うことに関し「わが国の教育の唯一の根本とするような指導を行うことは不適切だ」とする一方「憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」との答弁書を閣議決定した。

 民進党の初鹿明博衆院議員が、一九四八年に衆院は教育勅語の排除を、参院は失効をそれぞれ決議したことを踏まえ提出した質問主意書に答えた。

 教育勅語は、大阪市の学校法人「森友学園」が運営する「塚本幼稚園」が、園児に暗唱させていた。国会答弁で内容を是認する見解を述べた稲田朋美防衛相を、野党が問題視している。
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●あぁ~あ、また言っちゃったよ、稲田朋美ダイジン…教育勅語の「核の部分は取り戻すべきだ」と「是認」

2017年03月12日 00時00分32秒 | Weblog


東京新聞の横山大輔記者の記事【「園児に教育勅語 どこがいけない」 稲田氏が11年前、文科省に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/CK2017030902000124.html)。

 《稲田氏はこの幼稚園について、「森友学園」系列の「塚本幼稚園」と「推測される」と述べた。教育勅語への現在の考えを問われると「道義国家を目指す、親孝行などの核の部分は取り戻すべきだ」との考えを示した》。

 東京新聞の別の記事【稲田氏、教育勅語是認 「精神取り戻すべきだ」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017030801001996.html)も同様に、《戦前の教育の基本理念を示した教育勅語に関し「全くの誤りというのは違うと思う。日本が道義国家を目指すべきだという精神は変わらない。その精神は取り戻すべきだ」と述べ、是認する意向を示した。社民党の福島瑞穂氏が学校法人「森友学園」の運営する幼稚園での教育を巡って質問したのに対する答弁。戦前回帰の考え方…福島氏は、園児に教育勅語を暗唱させる学園の姿勢に稲田氏が賛同するコメントが、2006年に雑誌に掲載されたとして、現在の考えをただした》…だそうです。

   『●唖然、呆然、あ~あ言っちゃったょ…
      「アベ様一押しの「次期総理」「未来の総理」」稲田朋美防衛相

 あ~あ、また言っちゃったよ、稲田朋美ダイジン…教育勅語の《道義国家を目指す、親孝行などの核の部分は取り戻すべきだ》《全くの誤りというのは違うと思う。日本が道義国家を目指すべきだという精神は変わらない。その精神は取り戻すべきだ》! 《是認する意向を示した》そうです! 
 教育勅語に対して、《衆参両院は一九四八年、排除や失効を決議》したことの意味を分かっていない、稲田ダイジン。弁護士センセでありながら、自身の御子息は除外するのですから、非論理的であり、矛盾もいいところ。《私人で答える立場にない》なんて、《私人》のそれほどの《私事》に関する問いなのか? 《弁護士である稲田氏のが、系列幼稚園の顧問弁護士だったかも問われた》…その答えは相当に重要なモノではないのか?

   『●稲田朋美氏敗訴: 大阪地裁認定
     《政治方針がヘイト勢力に支持…ヘイト極右勢力との親和性が非常に高い》
   『●「あとの祭り」: 「自民党きっての極右議員」
      「極右思想」大臣…こんな防衛相が誕生しちゃいました
   『●稲田朋美氏はアベ様一押しの「未来の総理」だそうです。
             あ~、カンベンシテクダサイ、オネガイデスカラ…
   『●稲田朋美氏はアベ様一押しの「未来の総理」だそうです。
           あ~、カンベンシテクダサイ、オネガイデスカラ…
    「いつも思うんですが……、もちろんすごく真っ当な政治家(小池晃さん、
     福島瑞穂福島みずほ)さん、森ゆう子森裕子)さんら)が多いのですが
     ……、「橋下元大阪〝ト〟知事といい、西村真悟衆院議員といい、
     稲田朋美行革相といい、(元?)弁護士というのはいったいどういうこと
     どんな人権感覚?」(『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も
     十分に〝ト〟、そして自民党も同じ穴のムジナ』)と、「ト」な方も少なくない。
     先日のオバマ大統領に対する意味不明発言の丸山和也議員も含めて」

   『●「憲法を言葉遊びに使い」「憲法が分かっていない」
      「法曹界の秩序の矜持もない」稲田朋美弁護士センセ

    「トンだ稲田朋美弁護士センセ。人権感覚も無く、《憲法を言葉遊びに使い
     《憲法が分かっていない》《法曹界の秩序も安全保障の世界の矜持もない
     弁護士センセ。「衝突」=「「戦闘」の「オルタナティブ・ファクト」」
     とでも、言葉遊びするのか? 人治主義国家デンデン王国の
     「裸の王様」アベ様も相当な「ト」なら、その家来や取り巻きの
     あまりの酷さよ」

 「ニッポン会議」ダイジンの狂気。稲田ダイジンらに投票できる人って、一体何を考えているのでしょうね? そんなに、戦前に回帰したいものか? 理解不能。

   『●「あとの祭り」: 「自民党きっての極右議員」
      「極右思想」大臣…こんな防衛相が誕生しちゃいました
    《実際、稲田氏は、日本会議関連の講演会にも登壇。
     …そういう意味でも稲田氏の考えは、日本会議の思想と極めて親和性が高い
     といえる。
      現に、先月発売された『日本会議の正体』(平凡社新書)では、著者である
     ジャーナリスト・青木理氏のインタビューに稲田氏が応じ…。
     稲田氏は日本会議的な草の根運動に近いかたちで極右思想を培ってきた
     “本気”の人物であることはたしかだ》
    《ネット右翼と同様、稲田氏は、産経メディアで学んだ歴史修正主義や
     日本会議的な復古主義を身につけると同時に排外主義を振りかざす
     ヘイト団体とも距離を縮めてきた

   『●青木理さん『日本会議の正体』…「民主主義体制を
        死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」
    「この強烈な「悪政」悪性ウィルスは「壊憲内閣」を確実に蝕み、
     与野党問わずニッポンの政治のDNAの中に潜んでいたものが、
     細胞内で無数のコピーを造り出し、親細胞を食い破り、ニッポン中に
     無数のウィルス粒子が放出されている」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/CK2017030902000124.html

「園児に教育勅語 どこがいけない」 稲田氏が11年前、文科省に
2017年3月9日 朝刊

     (参院予算委で社民党の福島瑞穂氏の質問に答弁する
      稲田防衛相=8日午後)

 稲田朋美防衛相は八日の参院予算委員会で、二〇〇六年の月刊誌の対談で「教育勅語を素読している幼稚園が大阪にある。適当でないと文科省がコメントしたそうだが、どこがいけないのかと文科省に聞いた」と語ったと明らかにした。

 稲田氏はこの幼稚園について、「森友学園」系列の「塚本幼稚園」と「推測される」と述べた。教育勅語への現在の考えを問われると「道義国家を目指す、親孝行などの核の部分は取り戻すべきだ」との考えを示した。

 「教育勅語が戦争への道につながったとの認識はあるか」と質問されたのに対し、稲田氏は「そういう一面的な考え方はしていない」と反論した。

 稲田氏は学園の籠池泰典理事長について、過去の政治資金パーティーに来場し、面識ができたと説明した。「十年ぐらい会ったことも話したこともない」と強調。法律相談を受けたことはなく、自身が国有地の取得に関与していないとした。弁護士である稲田氏のが、系列幼稚園の顧問弁護士だったかも問われたが、「夫は私人で答える立場にない」とした。

 教育勅語は一八九〇年発布。明治天皇が「臣民」に親孝行や夫婦の和などを求め、危急の事態に「公に奉じ」皇室を助けるべきだとした。戦前教育で神聖化され、軍国主義教育と結び付いたとされる。衆参両院は一九四八年、排除や失効を決議した。 (横山大輔
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●石坂啓さん「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全かどうか、なぜ疑ってかからない」

2014年11月08日 00時00分42秒 | Weblog


東京新聞社説【道徳の教科化 心を評価する危うさ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014102302000149.html)。

 「小中学校の「道徳の時間」を検定教科書を使う正式な教科に格上げし、子どもの人格の成長ぶりを評価する・・・・・・大人はそんなに立派な存在なのか・・・・・・子どもの内面の在りように成績をつけさせることに変わりはないのだ。先生個人の主義主張や好き嫌い、えこひいきが入り込む・・・・・・国が一律の物差しを作れば自由かつ多様であるべき価値観や思想信条を統制することになりかねない」。

 石坂啓さん曰く「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全かどうか、なぜ疑ってかからない」? 
 それに、東京新聞の本社説「大人はそんなに立派な存在なのか」?、というよりも、自民党のオトナの議員センセ達は「そんなに立派な存在なのか」? 「道徳」の教科書に、「税金」や「政治資金」の使い道について例示できるのでしょうか? アベ様や麻生太郎副総理達、そして、その秘書たちは、夜な夜な何やってんでしょうね(『●「S」で「D」なアベ様と麻生副首相は「政治資金」で夜な夜な一体何をしているのか? それでも支持??』)。

   ●「プロテストソング」 『週刊金曜日』
        (2014年2月28日号、981号)について
    ■⑯『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 石坂啓さん
     【初めて老いった!?第78回/考えただけでも恐ろしい】、
     「友人たちに「啓ちゃんは心配しすぎだよ」と一笑に付されたことが
     あった。特定秘密保護法がゴリ押しされた時のことだ
     戦争につながる危惧を・・」
    ■⑰『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 石坂啓
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/98732c3fbf99caac055e0e25ce59d6b1)さん
     【初めて老いった!?・・・】、「・・・「単純すぎる」とみなに閉口されたのだ・・
     世間との温度差に愕然とさせられた・・・いきなり殺されなければ「危険じゃない」
     という訳じゃないでしょう
    ■⑱『週刊金曜日』(2014年2月28日号、981号) / 石坂啓さん
     【初めて老いった!?・・・】、「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって
     安全かどうか、なぜ疑ってかからない。なぜ怖い光景を想像しないのだろう・・
     2歳児も戦争はイヤだとは言えない責任は大人の側にある

   『●いろんな意味で疲れます・・・
      住民基本台帳活用とアイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014102302000149.html

【社説】
道徳の教科化 心を評価する危うさ
2014年10月23日

 小中学校の「道徳の時間」を検定教科書を使う正式な教科に格上げし、子どもの人格の成長ぶりを評価する。中央教育審議会が文部科学相に出した答申である。大人はそんなに立派な存在なのか

 現行の道徳は教科外活動とされ、検定教科書はなく、成績評価もなされてこなかった。これが二〇一八年度から「特別の教科」に位置づけられる見通しとなった。

 国定教科書を用いた戦前の「修身」は愛国心といった徳目を国民に植えつけ、軍国主義教育の中核を担った。戦後の道徳教育はその反省に立って行われてきた。答申が時計の針を巻き戻す結果を招かないか気がかりだ。

 国語や算数・数学、理科、社会などの既存の教科は、先生が自らの知識や技能、経験も踏まえ、子どもに伝授するのにふさわしい分野といえる。テストという物差しをあてがい、習得具合を客観的に評価することができるからだ。

 道徳は対照的だ。物事の善悪や正邪にとどまらず、人間の生き方や価値観をも正面から取り上げる分野である。子どもの心奥に働きかけ、人格形成に大きな影響を与えるだろう。無論、テストでその発達ぶりを測ることはできない

 そこで、答申は、点数式を排除して記述式の評価を求めたが、子どもの内面の在りように成績をつけさせることに変わりはないのだ。先生個人の主義主張や好き嫌い、えこひいきが入り込む

 最大の問題は、何をどう評価するかだ国が一律の物差しを作れば自由かつ多様であるべき価値観や思想信条を統制することになりかねない。成績評価がついて回るから、子どもや親が無批判に受け入れてしまう懸念がある。

 国の検定基準に見合う教科書が導入されるのも心配だ。愛国心を定めた教育基本法に照らし、重大な欠陥があると失格になる。合格を意識するあまり画一的な偉人伝や格言、素材に偏らないか。やはり戦前をほうふつさせる

 そもそも世の中の大人に、子どもの道徳性を評価する資格があるのだろうか

 小渕優子前経済産業相はお金を正しく管理できず松島みどり前法相はうちわを配り、そろって法律違反を疑われて閣僚を辞めた国の責任者に選ばれる大人でさえ、人格完成へまだ道半ばではないか

 貧困、紛争、温暖化…。社会の難題の解決には、人間の道徳心が肝要である。大人も子どもと一緒に悩み、考え、学び合う。その姿勢を欠いては、未来は危うい
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●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~

2013年04月27日 00時00分18秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013041602000159.html)。

 「政府の教育再生実行会議が出した教育委員会改革の提言」ってそんなに素晴らしいものなのか? そもそも自分たちで破壊しておいて「教育再生」って、マッチポンプ。「再生」「改革」するどころか、「さらなる破壊」「止めを刺すこと」になりはしまいか?

   『●元大阪〝ト〟知事は単なる目立ちたがり屋!? 「あざとい」・・・
   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●対橋下元〝ト〟知事、どうすべきか?
   『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話
   『●「東京都立三鷹高校元校長」対「東京都教委」
   『●日の丸訴訟、君が代判決
   『●大阪元〝ト〟知事、重いツケ、将来への大きな禍根
   『●ト知事たちのハタとウタ
   『●日弁連声明: 都教委を擁護する東京高裁
   『●『石原慎太郎よ、退場せよ!』読了(2/3)
   『●『創(2009年8月号)』読了(2/2)

 3.11東京電力原発人災で日本の環境を破壊し、次に壊憲。本当に酷い政治状況。それを許している我々大人っていったい・・・・・・。
 「忠魂碑」と「教育塔」。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013041602000159.html

【社説】
教育委員会改革 政治からの中立保て
2013年4月16日

 政府の教育再生実行会議が出した教育委員会改革の提言は、自治体の首長に公教育を事実上委ねてしまうものだ。政治的思惑に翻弄(ほんろう)されないか憂慮される。中立性をどう守るのか議論を尽くさねば。

 提言の仕組みでは、これまで教育行政の実務を取り仕切ってきた教育長に権限と責任を集中させる。そして首長は議会の同意を得て、その教育長を任免できる。

 子どもへの愛国心教育を徹底したいと考える首長は、その意向に沿う教育長を送り込めるし、逆に意に背くようなら退場させられる。この仕組みが実現すれば、例えばそんなかじ取りも、首長には可能になるだろう。

 教育予算に加えて教育長人事を握り、教育行政に関わる度合いが強まるのだ。首長は地域の民意の体現者なのだから一見、民主的な仕組みに映るかもしれない。

 だが、懸念が拭えない。首長が個人的に信奉する価値観や思想信条が持ち込まれないだろうか。選挙で首長が交代する度に教育の理念や方針が変わり、学校現場が混乱しないだろうか。

 公教育がそんなふうに政治に左右されないようにと、戦後一貫して教育行政を担ってきたのが教育委員会だ。戦前の軍国主義教育への反省を原点として政治から距離を置き、落ち着いた教育環境を提供する。そんな考え方だろう。

 ところが、機能不全が問題視されて久しい。最近の大津市のいじめ自殺事件や大阪市の体罰自殺事件でも対応が後手に回った。不都合な情報を隠す体質もあらわになった。厳しく非難され、教委廃止論さえ勢いづいた。

 原則五人の教育委員は教育長を除き、非常勤だ。実務を統括する教育長と教委代表の委員長が併存し、責任の所在がはっきりしない。合議制だから意思決定が遅く、教育長率いる事務方の議案を追認するばかりだという。

 長年の批判を背景に、政治的独立性の高い教委から権限を奪い去ることが提言の主眼だ。教育長に教育の方向性を示したり、仕事ぶりを点検したりすることに主な役割を縮小するという。

 教委が形骸化したのは地域の住民にも責任がある。どんな教科書を使うのか。どんな子どもを評価するのか。地元の学校教育にどれほど関心を抱いてきただろう

 首長と教育長とですべてが決められる公教育では危うい。教育委員の公選制も考えられる。中央教育審議会での制度設計に際しては暴走の歯止め機能が最重要だ。
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