ちょうど1か月前、2月24日の記事「月、金星、木星がほぼ一直線」のつづきです。
ここ1か月間に、このブログにやって来た人たちが最初にアクセスした記事・カテゴリーのベスト10は、こんな風になっています。
1位:トップページ
2位:「月、金星、木星がほぼ一直線」(2012/2/24)
3位:「飛行機へのZippoの持ち込みについて」(2011/2/10)
4位:MISIAカテゴリー
5位:「ベン・シャーンが描く手と足」(2009/4/27)
6位:「ワシントンDCの桜が100周年」(2012/3/3)
7位:「今夜、WOWOWでMISIAと再会できる!」(2010/3/23)
8位:「愛用のZippoの受難」(2009/7/21)
9位:「MISIAがMisiaだった頃のライブレポート」(2012/2/25)
10位:「さらば、公団ゴシック」(2010/12/15)
注目すべきは、このブログでは定番ともいえるMISIAネタを抑えて、手抜き記事にも見える「月、金星、木星がほぼ一直線」が堂々2位に入っていることでしょう。
この記事を書いた時にはまったく知りませんでしたが、今、木星と金星が大接近中(もちろん見かけ上)で、3月14日に最も近づいたあと、3月26日には木星と金星との間に月が割って入るのだとか。
「月、金星、木星がほぼ一直線」で書いた2月23日18:00頃の様子を「Stella Theater Pro」でシミュレートするとこんな具合だったのが、
3月14日19:00にはこんな具合に木星と金星が近づきました。
ここしばらく、近くに寄り添っている木星と金星の様子を見ることができました。
木星は最大マイナス2.9等級とかなり明るい星で、いつもならば深夜の帝王のように輝いているのですが、さすがに最大マイナス4.7等級の金星に並ばれると肩身が狭いようで、見かけ上の大きさでも負けているようでした。
ところで、ここまで「見かけ上」と2度も書いてこだわっていますが、太陽系の星たちの位置関係はこんな具合です。
金星と木星とは全然接近していません。あくまでも地球から見た平面的な位置関係で「接近」しているだけです。
さて、本題に戻りまして、日食や月食、さらには流星群などに比べれば地味ながら、あさって3月26日には「接近した木星と金星の間に月が割って入る」という天文ショーが開催されます。
日を追ってシミュレートしますと、明日3月25日19:00には、
バラバラの感じなのが、翌日3月26日19:00には、
ピシッと整列する予定です。
ちなみに今夜3月24日19:00はこんな感じ。
月がぐんぐんと木星&金星ペアに近づいていくのが判りますな。
と、雨も上がり、肉眼で観測できるものを、パソコンソフトのシミュレーションだけでお茶を濁すのはもったいないですから、さっき、写真を撮ってきました。
これは18:49に撮影したものですが、当然ながら、シミュレーションどおりの配列です
金星が明るいし、デカイ
ところで、こんな星の動きを見ていて感じるのは、月や惑星はてんで勝手に空を動いているようでいて、しっかりとシミュレートできるということは、それぞれの星が確固としたルールに則って動いているのだなということ。
そこで思い出すのは、こちらの記事でもちょいと触れた「のだめカンタービレ」で、原作コミックでも映画(のだめカンタービレ 最終楽章 前編)でも印象的だった千秋のことばです。
宇宙か…
それってたしか…ボエティウス・クイード・ダレッツォが言っていたことだと思うけど、1500年くらい前までは、神の作った世界の調和を知る学問が、天文学、幾何学、数論、音楽だったんだ。
原作コミックには枠外に、
その4つの学問が「クワドリヴィウム」と呼ばれた
とあります。
この「クワドリヴィウム」を検索すると行き着いたのが、「リベラル・アーツ」。
「リベラル・アーツ」はもっぱら「教養」と訳されることが多く、私は「どうして『自由な芸術』が『教養』なんだ?」と思っていたのですが、「他人から精神的に支配される奴隷ではなく自由に思考・行動できるようになるための学問」ということのようです。
そして、リベラル・アーツを構成するのが、「クワドリヴィウム」と、文法・修辞学・論理学からなる「トリウィウム」の「自由七科」という次第。
う~む、判ったような、ますます深みにはまったような…
小難しいことはさておいて、夜空を眺めてみましょう。
宇宙の調和と秩序を感じることができますよ
つづき:2012/03/25 今夜の木星・金星・月