新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

中国 四千年の歴史

2010-08-31 06:17:25 | 美術館・博物館・アート

8月29日の記事「東博敷地内の銅像」で書きましたように、東京国立博物館(東博)で「誕生! 中国文明」を観てきました。もう3週間も前のことで、かなり記憶も薄れつつあります。
というか、記憶に残るほど面白い展示ではなかったというのが正直なところです。


100831_1_1

中国王朝発祥の地「河南省で出土した出土した数々の名品に焦点をあて、中国文明の誕生と発展のあとを紹介(フライヤーより)」するこの展覧会、確かに、「『紀元前』『紀元前10世紀』はあたりまえ。最古は『紀元前20~18世紀』」と、まさしく中国四千年の歴史をさかのぼっているわけですが、困ったことに、私、中国最古の遺物の主流をなす青銅器って、あんまり好きじゃないのですよ…

4000年という長大な時間が想像を絶することに加えて、装飾過多奇をてらったとしか言いようのない青銅器の造形はどうもピンときません。
青銅をつくりだす冶金技術とか、微細な模様を浮き出させる鋳造技術とか、とんでもない技術水準を感じさせてくれます。でも、それを観て楽しいかと問われると…。
こればかりは「好き嫌い」の次元の話ですので、とやかく言われても困ります。


ところで、青銅は銅とスズの合金(=ブロンズ)なわけですが、中国の人々(漢民族?)にとって、スズは特別な金属であり続けているようです。
中国語で金属全般のことを「五金」といいます。もともとは、5種類の金属、、そしてスズ(錫)を意味していて、転じて金属全般を意味するようになったのだそうな。
上海と南京の中間辺りに「無錫」という都市がありますが、無錫は「錫(スズ)が無い」からということで「四金」とも呼ばれている、なんて話を聞いたことがあります。嘘か誠かは不明デス。


   


話を「誕生! 中国文明」に戻します。

個人的にイマイチな展覧会だったとはいえ、いくつか私の関心を惹くものもありました。

100831_1_6 まず、出品作品の名前(一般名詞)の難しさ、漢字の難しさです。


右に示したのは、出品目録からとりわけ難しい漢字を抜き出したもの。テキスト入力するだけでも大変でした。
しかも、今になってみれば、どれがどんな作品だったのか、さっぱり思い出せません 図録を買っていませんし…
かといって、持っている「基礎中国語辞典」を引く気にもなりませぬ。


と、まぁ、テンション低く終わるのも「いかがなものか」ですので、いくつか出品作品をご紹介しましょうか。


まず、前漢(BC1世紀)の「死装束」、金縷玉衣(きんるぎょくい)。


100831_1_3 腐敗を防ぐと信じられていた「玉(ぎょく)」を金糸でつなぎ合わせた豪華な「死装束」です。
ご丁寧に、耳栓や鼻栓、口に咥えさせる蝉型の玉までがセットになっています。

なんと贅沢な…。


もう1点は春秋時代(BC6~BC5世紀)の神獣です。

100831_1_4 これまたグニョグニョですなぁ。


他には、ポスターにも使われている(BC17~BC16世紀)の動物紋飾板(16.5×10cmほどの大きさ)や、北宋(11~12世紀)の金製アクセサリー(7×5cmほど)の緻密な細工が見事でした。


でも、やはり、「今週末で終わってしまいますので、是非お出かけください」とまではお薦めする気にはなれません。

私にとっては、このあと観た平常展の方がずっと楽しかったな…。

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WAR IS OVER! IF YOU WANT IT

2010-08-30 06:20:41 | 日記・エッセイ・コラム

8月21日の「寂しさはあるけれど…」で、ジョン・レノン・ミュージアム(JLM)に行き、


最期の記念に、JLMの図録と、

WAR IS OVER! IF YOU WANT IT

のポスターを買ってきました。
ポスターが額装するつもりですので、それが完成したらご紹介いたします。


と書きました。


当初の思惑どおり額装しようと、ポスターを採寸しますと、これが大きさ・形とも、かなり特殊なことが判明しました。


508×762mm というサイズなのですよ。


JIS規格で近いサイズを探すと、B2では515×728mmと長さが足りませんし、A1では594×841mmとブカブカ。
また、菊全判は636×939mm四六半裁は545×788mmと、こちらもさっぱりです…
ということは、価格の安い規格品は使えないということです
それなら、特注サイズではどうか
何度か買い物した額縁屋さんのサイト(こちらです)で見積もると、1万円強もします。
マットでサイズを調整しようにも、マットが使えるA1サイズともなれば、規格品とは言え、1万円オーバー(マットが使えない「普及品」なら3千円もしません)
う~む、、、、2,100円(税込)で買ったポスターを1万円以上するフレームに入れる?
それはそれで粋かもしれませんが、どうもなぁ~


と、思い出しました
去年の8月22日の記事「洋服用じゃないハンガー2品」で書いたポスターハンガー


実は、この記事には書いておりませんが、去年、私はとんでもない間違いをしでかし、一回り小さなポスターハンガー(長さ:60cm)を買ってしまい(品物が届いてから間違いに気づいた)、改めて「MISIA 星空のライヴV」のポスター(B1サイズ:728×1030mm)に合ったサイズのものを注文し直したのでありますよ


ですから、手元には未使用のポスターハンガーがあるわけで、サイズもぴったり

さっそくセットし、壁に吊してみました。


100830_1_1


いかがでしょうか?


ポスターのメッセージからして、しっかりとフレームに収めるよりも、ポスターハンガーで簡易に吊す方が似合うと考えるのはひいき目でしょうか?

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東博敷地内の銅像

2010-08-29 11:03:32 | 日記・エッセイ・コラム

今、東京国立博物館(東博)では特別展「誕生!中国文明」が開催中(来週日曜日、9月5日まで)です。
私は、「真夏の関西旅行」から帰ってきた翌週末、8月7日(土)に観てきました。
特別展「誕生!中国文明」や、同時に観てきた平常展の感想は後日ということで、今日は表題にあるように、東博の敷地内で見つけた銅像のお話。


特別展と平常展を見終えた私は、東博の入口を入ってすぐ右手にあるベンチに腰掛け、冷たいお茶を飲みながら一服していました(ここは喫煙可)。
カンカン照りの猛暑の中、木陰が心地よい
と、私の視界の片隅に銅像か何かの台座らしきものが…


100829_1_1


はて? 何の像だ? と近寄ってみますと、
100829_1_2_2 妙にかっこつけたポーズの外国人の銅像です。


実はこれ、種痘を発明したジェンナーさんの銅像で、東博のHPでも、


種痘を発明したイギリス人の医師、ジエンナーの像です。明治29年(1896)種痘の発明100年を記念して、大日本私立衛生協会が制作を依頼したもので、高村光雲の弟子、米原雲海の作品です。台座にはめ込まれた碑文には、漢字で「善那」と書かれています。


と、紹介されています。
人類の「持続的発展」に多大な貢献をされたジェンナーさんですから、銅像を建てて顕彰することに何の不思議も不満もありません。
でも、国立科学博物館(科博)ならともかくも、どうして東博の敷地内、それも、こんな地味な場所に建っているのでしょうか?
そこで、まず、時代背景を調べてみました。


1896年当時、現在の科博高等師範学校(現:筑波大学)の附属施設として湯島聖堂内にあって、一方の東博は現在の場所で「帝国博物館」の看板を掲げていたようです。
そして、東博の年表には、


大正14 1925 自然史関係の収蔵品を東京博物館(現在の国立科学博物館)等に引き渡す。


とありますから、この銅像が造られた当時は、科学分野でも帝国博物館(現:東博)が至高の博物館だったということなのでしょう。


さて、銅像の台座にはめ込まれた銘板が強烈です。


100829_1_3


一番上に、右から左へ篆書体で「種痘医祖善那君像」、
そして、左から右へゴシックで「DR.EDWARD JENNER」、
縦書きか横書きか不明本文があって、
最後に、右から左へ「大日本私立衛生会献納」。


この本文は、縦書きのようで(行間を空けて欲しいゾ)、改行位置はそのままに「清書」しますと、こんなです。旧字は新字に改めました。


100829_1_4


一部不明のところがありますが、私なりに意訳してみましょうか。


英国人のジェンナー(善那)医師が痘瘡予防として牛痘種法を発明したのは1798年。以来、50年を経て種痘は全世界に広まり、嘉永2年(1849年)には長崎に伝えられた。
我々大日本私立衛生会がジェンナー医師の像建立を計画したところ、日本中の官民からその賛助を得た。このたび、東京美術学校に委託した像の鋳造も完了したことから、明治37年(1904年)6月、
宮廷の許しを得て帝室博物館の傍らに建立する。人類の幸福に対するジェンナー医師の偉業を後世に伝えるものなり。


最後の一節(「嗚呼」以下)は、原文がほとんど意味不明のため、雰囲気だけの訳です
100829_1_5_2 それから、■の字が読めません。「衣」の上に二つか三つのパーツが三角形に乗っかった文字のようですが、結局判りませんでした。


で、銅像が建てられた当時はともかくも、現在となっては、東博の庭にジェンナーの銅像というのは、やはり不自然な感をぬぐいきれない私です。

東博にお出かけの節は、この銅像を始め、屋外展示物もお忘れなく


おっと、忘れるところでした。
大日本私立衛生会」は、「明治の初期のコレラ流行を契機として、長与専斎らが中心となって公衆衛生事業の推進には、政府が中心となって民間機関が側面的に援助する官民協力を図ることが必要であるとの観点から大日本私立衛生会が明治16年5月設立され」たのだそうで、「財団法人日本衛生会」を経て、1951年1月に現在の財団法人日本公衆衛生協会となった由。

もし、JIN-仁-祝 続編決定)の主人公、南方仁先生が江戸時代に行ったまま明治を迎えていれば、大日本私立衛生会の設立に関わったかもしれませんな。


【追記】「徒然煙草の超意訳」を修正しました。(2010/08/29 11:40)


つづき:2010/08/31 中国 四千年の歴史

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真夏の関西旅行記 (その16)[完結編]

2010-08-28 22:24:48 | 旅行記

真夏の関西旅行記 (その15)[奈良編の5]のつづき、いよいよ完結編です。


100828_1_1 東大寺法華堂(三月堂)の参拝を終えた私は、東塔跡を横目に見ながら南大門の方向へ下りました。


右の図は、東大寺の境内図(PDFはこちら)にこの日のルートを書き込んだもの。

これをご覧のように、今回は大仏殿はパスしました。
その代わりというわけではありませんが、南大門は往復で通過しました。

何度見ても南大門の金剛力士立像2躰のど迫力にはほれぼれします。
そこで阿行像おみ足をご紹介


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足の指の踏ん張り具合がハンパありません


この記事を書くにあたって、今年2月に放送された日曜美術館夢の運慶 傑作10選」を見直してみました。

この番組の「傑作1選」目が、この仁王様で、ミケランジェロのダヴィデ像との比較なんぞをしているのですが、改めて面白いと思ったのは、仁王像とダヴィデ像とはプロポーションがまるで違うこと(仁王様の場合、至近から見上げるしかない場所にありますから、頭でっかちに造るしかないでしょう)、そして、「仁王様はメタボ腹」の指摘でした。
リアルさと、躍動感と、威厳と、迫力と、そして親近感…。運慶の作品って(鎌倉時代の彫刻全般かも…)、わたしゃぁ、好きです


   


東大寺をあとにして、休館日の奈良国立博物館の前を通り、登大路園地を斜めに横切って、到着しましたのは、


100828_1_2


「満を持して(?)」の興福寺国宝館


今年1月中旬から1か月半をかけた改修工事を終えて初めての訪問でした。

下のフライヤーは、リニューアルオープン前にどこかで手に入れたもの。


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これまで入れ替わりでガラスケースの中にお立ちになっていた八部衆像十大弟子像が、勢揃いで、しかも、ガラスの仕切りなしで立っていらっしゃいます

特に阿修羅像を中心にして、胸から上しか残っていない五部浄像も含めて、八部衆像が一列に並ぶ様子は、荘厳かつ壮麗でありました

わずか1か月半の改修で、ここまで変わるものかと思いました。


そうだ、そうだ。国宝館のど真ん中に千手観音菩薩立像が鎮座ましましているのは、改修前と変わっていません。
今、国宝館が建っている場所には、かつては食堂(じきどう)があり(遺構は国宝館の下に残っているそうな)、そのご本尊が千手観音菩薩立像で、まさしく現在お立ちになっている場所に鎮座されていたのだとか。


巨大な千手観音菩薩立像の展示場所を固定してしまえば、国宝館の展示の自由度はかなり下がると思うのですが、これを「興福寺も義理堅いものだ」と感じるか、はたまた鎌倉時代に再建された食堂廃仏毀釈の嵐の中で破壊してしまったことへの懺悔ととるか…(私は後者だと思う)

廃仏毀釈と興福寺の関係については、今年1月6日の記事「年末関西旅行記(その12)興福寺の巻」で書きましたので、ご興味がありましたら、ご覧くださいませ。


ところで、興福寺国宝館の所蔵品の中に、拝見するたびにニヤニヤしてしまう仏像(?)があります。

100828_1_5 それは、「山田寺仏頭」と呼ばれている銅像仏頭です。

その数奇な運命もさることながら、って軽く流すには面白すぎる話なのでちょっとご紹介


 641年:山田寺の整地開始
 643年:山田寺金堂の建立開始
 678年:丈六仏を鋳造
 685年:丈六仏(薬師如来像)開眼
 1187年:薬師如来像が興福寺へ引っ越し
   (興福寺東金堂本尊にご就任?)
 1411年:興福寺東金堂が火災、
       ご本尊は頭だけに
 1415年:興福寺東金堂が再建
 1937年:興福寺東金堂本尊の台座内から
      仏頭発見


と、いう次第ですが、の「520年ぶりに日の目を見た」もさることながら、問題となるのは「お引っ越し」です。
興福寺のHPでは、


像は興福寺の鎌倉再興期の文治3年(1187)に東金堂本尊薬師如来像として迎えられましたが…


と至極あっさりと記述されています。
興福寺は、1180年の「治承の兵火」で東大寺(大仏殿などを消失)と共に手ひどい被害を受けて、1187年初め頃の東金堂は建物こそ完成したものの、中に収める仏さんがいない状況だったようです。

で、興福寺を氏寺としている藤原氏の氏長者だった九条兼実の日記「玉葉」には、「興福寺東金堂の僧や衆徒などが、山田寺講堂の本尊金銅薬師三尊像を奪取して、それを東金堂に安置した」といったことが書かれているようです。

玉葉」の原典にあたることができないのは残念ですが、Wikipediaだけでなく博物館の学芸員さんも書いている(こちら)ことですし、きっと事実なのでしょう。


おっと、話がずれました。本題に戻して、なぜ、私は山田寺仏頭を見るとニヤニヤするか?

なんのことはありません。私のかつての同僚とお顔立ちが似ているのですよ。

ここまで引っ張って、申し訳ありませんでしたぁ~ m(_ _)m


   


以上をもちまして、「真夏の関西旅行」の訪問予定スポットはすべて踏破完了

今回も春日大社には行かず、先送りです。
いったい、いつ行くことになるのでしょうかねぇ?
春日大社よりも、高校の修学旅行以来となる秋篠寺にも行ってみたいし、新薬師寺に行って十二神将像、とりわけ、MISIAの「名前のない空を見上げて」のPVを観るたびに連想してしまう伐折羅(バサラ)大将像を観たい
そんなわけで、春日大社はまだまだ後回しです。


   


興福寺から炎天下をたぁ~らたら歩いてJR奈良駅までたどり着きました。


100828_1_6


ちなみに上の写真は、この日朝に撮影した旧奈良駅の駅舎。現在は旅行案内所として使われています。


このあと、予定よりちょっと早い時間ながら、みやこ路快速に乗って京都に行き、京都駅の駅ビルのトイレを拝借して着替えをして、ちょっと遅い昼食を摂った後、新幹線で帰ってきました。


いやはや、天候に恵まれすぎの「真夏の関西旅行 2010」でありましたよ。
2泊3日の小旅行の間に、何リットルの汗を流したんでしょうかねぇ…。
かなり疲れはしましたが、充実しまくりの旅行でした。


以上をもちまして「真夏の関西旅行記」は完結であります。
最初から読んでみよう」という奇特な方 「その1」はこちらですよ。

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ちょっと風流系のお話を二題

2010-08-27 06:11:11 | 日記・エッセイ・コラム

昨日の帰宅時、電車の窓から東の空にきれいな「ちょい欠けの月」が見えました。
そのちょい左下にはかなり大きく明るい星がお供しています。


う~む、、、月齢は16か17、左下の星は木星だな…」なんてのが、私の見立て。


帰宅するなり、愛用のソフト「Stella Theater Pro」で調べてみました。
すると、


100827_1_2


月齢(十六夜:いざよい)お供の星も見事に正解
さすがに天王星は見えませんでした


また、駅から自宅への夜道で、西北西の空にポツンとちょっと明るい星が見えたのですが、こちらはどうやらうしかい座アルクトゥルスのようです。


それにしても、0等星以上じゃないと見えないなんて、ちょっと寂しい話ですな。


   


話は変わって、もう1週間も経つでしょうか、ある朝、出勤すべく最寄り駅に向かって歩いていますと、妙な花を見つけました。

100827_1_1 土がむき出しの地面から、だけがスイッと伸びていて、その先に ピンク色の花がわっさりと咲いています。
そして、葉っぱ皆無


こんな花、初めて見ました


きれいなんですけれど、茎と花しか無いのは、なんとも不気味です。

これがヒガンバナなら茎と花だけでも何の不思議もありませんが、花がユリに似ているというのが…


どこからか外来植物の種が飛んできて、根を張ったのでしょうか?


で、調べてみました。


その結果、ナツズイセンという植物らしいことが判りました。


ユリ目 ヒガンバナ科 ヒガンバナ属といいますから、まさにそんな感じです。

ということは、地中には球根が埋まっているわけで、「どこからか外来植物の種が飛んできて、根を張った」のではない?

確かに、生えている場所からして、意図的に植えた風ではありますな。


と、ここまで判っても、そして、花だけ見ればきれいでも、やはり私にとっては不気味な植物です。

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真夏の関西旅行記 (その15)[奈良編の5]

2010-08-26 06:24:47 | 旅行記

真夏の関西旅行記 (その14)[奈良編の4]のつづきです。


TVや写真では何度も見たことがあるものの、初めてやって来ました、東大寺・二月堂


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お水取りについて、以前は「たいまつを振り回して火の粉を散らすお祭り」程度の認識だった私ですが、司馬遼太郎さんの「街道を行く<24>」を読み(昨年末の関西旅行の際にガイドブックとして活用させていただきました)、NHKで「東大寺 お水取り~炎の行・修二会のすべて」の再放送を観た私は、ようやくここに来る資格を得た気がしています。


街道をゆく〈24〉近江・奈良散歩 (朝日文庫) 街道をゆく〈24〉近江・奈良散歩 (朝日文庫)
価格:¥ 483(税込)
発売日:1988-12

この石段を、童子(おっさんでも“童子”)は、あんな巨大なたいまつを抱えて昇るんだとか、練行衆(修二会に参加する11名のお坊さんたち)はさしかけ(履き物)をばたばた言わせて駆け下りるんだとか、見えない映像が見え、聞こえない音が聞こえた気がしました。


そんな感慨にふけりつつ石段を昇ると、休憩所があり、そこでは冷たい麦茶がふるまわれていました。いやはや、美味でした(飲んだ瞬間、汗も噴き出しましたが…)

麦茶を飲んだあとは、使った茶碗を自分で洗って所定の場所に戻すシステムが、これまたよござんす

この休憩所には、お水取りで実際に使われたたいまつが陳列されていて、これまた、これまたよござんす

東大寺に対する好感度が上昇一途であります。


そして、二月堂からの眺めも


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やはり暑かったけど…


   


下からおなじみの構図で二月堂を写真に収めてから(写真は省略)、四月堂(三昧堂)も写真に収め、


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東大寺で最古のお堂といわれる法華堂(三月堂)へ。


法華堂(三月堂)は、さして大きくないお堂ですが、それでも、お堂自体を含めて国宝が10件以上と、とんでもない文化財密度(ということばはある?)を誇っています。


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100824_1_6 ただし、8月18日の記事「真夏の関西旅行記 (その11)[奈良編の1]」で書いたように、須弥壇(しゅみだん)の調査・修理が始まったことから、堂内の仏さんたちは「別居状態」にあります。


今回、奈良に行って気づいたことには、この法華堂自体も拝観できなくなっていたようで、拝観(礼堂のみ)が再開されたのは私が訪れる前日、8月1日だったのだそうな。つくづく、見事なタイミングです。

おかげ様で、私は前日の「金剛力士像」2躰に加えて、日光・月光菩薩像弁財天梵天帝釋天地蔵菩薩不動明王と、7躰の仏さんにお会いすることができました。

自分と仏さまたちを隔てるガラスの存在が気にはなりますが、間近に拝観できるのは得難い機会でしょう。


とりわけ印象深かったのは、日光・月光菩薩像
金剛力士像」が「」の極みなら、日光・月光菩薩像は「」の極みのようで、やはり一つ屋根の下、まさしく一堂に会した状態で拝観したいものだと思いました。

でも、7躰の仏さまが、幅7間ほどの狭い空間に一列に並んでいらっしゃって、それをガラス越しに拝観するというのは、やはりありがたみが薄れるというか、あっけないというか…。


100824_1_7


東大寺は来年10月に「東大寺ミュージアム」を開館させるのだそうで、法華堂(三月堂)からは、日光・月光菩薩像弁財天吉祥天の4躰がそちらへ引っ越されるのだそうな。
ということは、法華堂(三月堂)にファミリーが勢揃いされたたたずまいはもう二度と拝見できないということなのでしょうか?


もしかすると、これまで法華堂(三月堂) 来たことがなかったことは、わたくし一生の不覚かもしれません


次は、いよいよ今回の旅行最後の「絶対に行きたいゾ 」スポットの訪問記です。


つづき:2010/08/28 真夏の関西旅行記 (その16)[完結編]

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思いがけない宅配便2件

2010-08-25 06:21:06 | 日記・エッセイ・コラム

先日の土曜日、久しぶりにMiles DavisのCDを聴きながらボケ~としておりますと、インターホンが鳴りました。
誰かと思ったら、「郵便局で~す。お届け物で~す」とな。
はて? 郵便局から対面で受け取るモノなんて心当たりがありません。


届いたのは、30cm×20cm×15cmほどとそこそこの大きさがありながら、かなり軽いゆうパックでした。


ご依頼主」は、、、おぉ、「二代目 徒然iPod」を里子(さとご)として引き取ってくださった(顛末はこちら)あのミー友さん
そして「品名」は、、、、、ブリキ缶  「ブリキ缶」って何だ?


箱の中から出てきたのは、こちらでした


100825_2_1

御煙草箱(おたばこばこ)」という、「秋田おばこ」みたいな名前のタバコ・ストッカーでした。


タバコはいつもカートン買いしている私にとって、願ってもない品物ですが、いったいどうして?


このミー友さん、職場に置いてあった通販カタログを眺めていると、この商品を見つけ


商品名を『御煙草箱』というその品は、徒然煙草様を即イメージさせるものでした。

『オタバコバコ』とすごく言いづらい箱ですが…。

使って頂けたら幸いです。


ということで、贈ってくださったそうな。

私が、会ったこともない方に「レトロ調」のイメージを植え付けていることへのコメントはさておいて
わたしゃ、うれしいです


ご本人には既にメールでお礼申し上げましたが、改めてこの場で深ぁ~~く御礼申し上げます
ありがとうございました


   


つづいて昨夜、帰宅すると郵便受けに「宅配BOXに荷物が入っている」とのお知らせが。

これまた心当たりがありません。


これまた何かと思ったら、何のことはありません、エコポイントで交換を申し込んでいた図書カードでした(顛末はこちらこちら)。

100825_2_2


エドゥアール・マネ描くところのモリゾちゃんが3人、計9,000円分の図書カードでございます。


第1回「エコポイントをもらおう!作戦」が、


商品購入約1か月間エコポイント発行の約3週間図書カード到着


だったのに対して、今回は、

商品購入約3週間エコポイント発行の約2週間図書カード到着


ですから、「申請から商品到着まで2~3か月かかる」といわれた頃にくらべて、作業がかなりスムーズに進むようになったようです。
大変に良いことだと思います


仕事面ではうんざりすることの多い今日この頃ですが、プライベートではなかなか良い日々が続いております。

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愛用のシェーバーが復活

2010-08-24 06:39:44 | 日記・エッセイ・コラム

旅行中や出張中を除き、平日にはほとんど毎朝お世話になっている道具といえば、、、。
私の場合、シェーバー(ひげ剃り)です。


100824_1_1


私愛用のシェーバーは、松下電工(現・パナソニック電工)製のES882というモデルで、使い始めてからもう11年半になります。


取説に従って、週に一度ハンドソープを使って水洗いして油を差し年に一度外刃を交換し、2年に一度内刃を交換して使い続けてきました。
バッテリーがいかれることもなく、ホント、元気に活躍してくれています。


ところが、今年初めにローテーションにしたがって、内刃と外刃を同時に交換してから、どうも調子が変です。

刃の交換を境にして、作動音が変わったのですよ。


刃を交換する前が、ジ~~~~ン・・・・・なら、
刃の交換後は、ぢゃぁぁぁぁぁぁぁ・・・・です。


いかにも外刃と内刃の相性が悪い感じ…


しかも、だんだん作動音の不快感が増しますし、気のせいかもしれませんが、剃り味も悪くなっているような…。

約半年、我慢して使ってきましたが、ついに堪忍袋の緒が切れ、刃の交換に踏み切りました。


パナソニックの通販サイト、CLUB Panasonic My MALLに「内刃・外刃セット」を注文


CLUB Panasonic My MALLでの「内刃・外刃セット」の販売価格は5,560円と安くありません(他にもっと安く売っているところがあります)。


ナショナル/パナソニック メンズシェーバー替刃 外刃・内刃セット ES9007 ナショナル/パナソニック メンズシェーバー替刃
 外刃・内刃セット ES9007

価格:(税込)
発売日:

しかも、もしかすると、原因は「外刃と内刃の相性」ではなく、刃の駆動軸がずれてしまったことなのかもしれません。
もしも、原因が後者なら、刃を交換してもムダになってしまいます。

ですが、刃の交換を機に調子が悪くなったという事実に加えて、4月8日の記事「買い物ポイント1万円分が当たった!」で書きましたように、パナソニックさん(突然「さん」づけ)から1万円分の買い物ポイントをいただき、それがまだたっぷり残っていましたので(今回の出費はゼロ)、刃の再交換に踏み切った次第です。


   


で、先日、到着しました。


100824_1_3


昨日の朝は、刃を交換せず、ぢゃぁぁぁぁぁぁぁ・・・・ とヒゲを剃り、毎週月曜日恒例の作業、水洗いして乾かし、帰宅後に刃の交換にとりかかりました。

ここでパズルというか、算数の問題のような状況に突入します。


これまで使っていた内刃をA、外刃をaとして、今回購入した内刃をB、外刃をbとします。
今の不調の原因が、Aにあるのか、aにあるのか、Aaの両方にあるのか、はたまたシェーバー本体にあるのか判りません。
どういう順番で試せば、もっとも少ない手順で済むのでしょうか?


外刃の交換と内刃の交換を比較すれば、外刃の交換の方が簡単ですので、以下の手順で試すことにしました。


内刃Aはそのままに、外刃をbに交換
  (具合が良くなればこれにて完了:原因は外刃a、相変わらずならばへ)
外刃をbにしたまま、内刃をBに交換
  (具合が良くなっても相変わらずでもへ)
内刃をBにしたまま、外刃をaに戻す
  (でもでも相変わらずならばへ、
   が良くてがダメならばに戻して完了:原因は内刃Aと外刃a
   がダメでが良ければこれで完了:原因は内刃A外刃bも不良品?
本体が悪いのだと、本体・買ったばかりの替刃ともあきらめる


   


そして結果はと言いますと、、、、あっけなく勝負ありでした。
外刃を新品bに換えたところ、作動音はジ~~~~ン・・・・・


どうやら外刃aが不良だったようです。


100824_1_4


これは想定した中では最良の結果でした。寿命が1年以上残っている内刃Aをそのまま使い続けられるのですから


めでたしめでたし

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真夏の関西旅行記 (その14)[奈良編の4]

2010-08-23 06:49:42 | 旅行記

思い出したように、真夏の関西旅行記 (その13)[奈良編の3]のつづきです。
ようやく2泊3日の小旅行の最終日、8月2日(月)にたどり着きました。
この日の必須訪問スポットは正倉院
正倉院・正倉は、その内部を観ることはいつでもほとんど不可能ですが、離れた場所から正倉の外構を観ることさえ基本的に平日のみで、勤め人にとっては厳しいところです。
私は2007年12月の関西旅行の際、正倉院の門前まで行って、この事実を知りました。
そして、自分の準備不足を棚に上げ、「なんというお役所仕事だぁ」と怒り、足下に見つけた何かのバルブのフタ(宮内庁のマーク入り)を写真に撮り、「きょうはこの辺で勘弁 しといたるわ」と毒づいたのでありました。なんとも情けない…


100823_1_1


   


ホテルをチェックアウトした私は、朝からカンカン照りの中、JR奈良駅前から路線バスに乗って出撃しました。


そして、東大寺を抜けて一路、正倉院に向かいます。
南大門付近の鹿たちは、鹿せんべいにありつこうとしゃかりきになって観光客に群れていましたが、大仏殿の裏手にたむろしている鹿たちは木陰に集まってのんびりしていました。


100823_1_2


で、正倉院の入口は、、、、、と、閉じている


なぜ と思ったら、まだ開門時刻の10:00になっていませんでした

もう10時近くでしたので、その場で開門を待っていますと、じわじわと観光客が集まってきました。
外構だけでも正倉院を観たいという人は私だけではないんですな。

で、10時ちょい過ぎに、立て付けのよくない扉が開かれ、いよいよ正倉院の構内へ


100823_1_3


門を入って100mほど歩くと、ちょっと開けた場所に出て、そこで視線を左に移すと、


100823_1_4


おぉ、ついに正倉院・正倉とご対面です。


いやぁ~、想像していたよりも大きく、立派で、美しいプロポーションの建物でした。

でも、写真に撮るのはかなり難しい…。
大きい建物ですので、塀の内側では、かなりの広角レンズでないと全体をフレームに収めることはできません。私のデジカメ(コンデジ)でも無理でした。

また、壁と屋根のコントラストがきつすぎて、うまく撮れません。

屋根に露出を合わせると壁が真っ暗だし、壁に露出を合わせると屋根や空が真っ白に飛んでしまいます。

8月2日当日の速報記事「ついに…です」に載せ替えた写真が一番よく撮れていましたので、もう一回載せましょう。


100802_2_1


以前、こちらの本を読んで正倉院を勉強いたしました。


正倉院 (中公新書) 正倉院 (中公新書)
価格:¥ 840(税込)
発売日:2008-11

その聞きかじりによりますと、正倉院・正倉の建物は向かって右から北倉・中倉・南倉の3つの部分に分かれているそうです。そして、おなじみの校倉造なのは北倉と南倉で、中倉は板壁になっています。

そういえば、法隆寺にある国宝・綱封蔵(こうふうぞう)は、こんな格好をしています(2007年に決行した天皇賞観戦&奈良旅行の際に撮影)。


100823_1_5


手前の木が邪魔でよく見えませんが、建物の真ん中が吹き抜けになっていて(屋根はある)、塗り壁に囲まれた二つの蔵は、吹き抜け部分から出入りする構造(双倉:ならびくらというらしい)になっています。

つまり、塗り壁を校倉造にして、吹き抜け部分に板壁を取り付ければ、正倉院・正倉とそっくりになるわけで、事実、正倉院・正倉も、創建当時は真ん中が吹き抜けになった構造だったらしいです。


   


こうして、念願の正倉院・正倉の外構見学はほんの10分で切り上げ、今度は、これまた人生初となる東大寺・二月堂を目指しました。


と、先ほど木陰に密集して休憩していた(?)鹿たちが活動を開始していました。
よく見ると、この集団には子鹿が何頭も混じっています。
どんな動物の子どももかわいいものですが、子鹿ったらホントかわいいぞ


100823_1_6


更に歩を進めて、坂道を上っていくと、かなり広い空き地(お水取りの時には駐車場として使われるらしい)に出ました。
おぉ、大仏殿が見えると、ずんずん空き地に入っていくと、仕切の杭にセミの抜け殻を発見


100823_1_7


セミの抜け殻にピントを合わせようとしたのですが、、、、残念です…


と、悔やんだところで、東大寺・二月堂ご参拝以降のことはまた後日。


つづき:2010/08/26 真夏の関西旅行記 (その15)[奈良編の5]

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Blu-rayレコーダーが大活躍

2010-08-22 14:35:05 | MISIA

きのうの夜~深夜にかけて我が家のBlu-rayレコーダーは大活躍でした。


19:30~22:00がNHK総合、21:30~23:00がNHK BS2、22:50~29:05(今朝の5時)がNHK BShi、28:20~29:10(今朝の4:20~5:10)がTBSと、4つの番組を録画いたしました。


こうして並べて書いてみますと、昨夜の19:30から今朝の5:10までの10時間弱、レコーダーは延々と録画を続けていて、しかも、ものの見事に4つの番組が重なりあっています。
図示するとこんな感じ。


100821_2_1


いやぁ~、ダブルチューナーが威力を発揮していますなぁ。
Blu-rayレコーダーを買うときにはあまり意識していませんでしたが、結構ダブルチューナーにお世話になる機会があります。さすがに、昨夜~今朝にかけてのような状況は初めてですが…。


   


それにしても昨夜のTV放送はスペシャルでした。

今朝早くのTBS「落語研究会」は通常の番組(それでも毎月第三土曜日の超深夜=翌日曜日の早朝の月イチ)でしたが、他の3つの番組は揃ってスペシャル


まず、19:30~22:00のNHK総合は「第42回 思い出のメロディー」。
演歌とアイドル系は聴かない私が「思い出のメロディー」を録画したのには深ぁ~い理由があります。
昔、私が大好きでアルバムを買い集めたり、何度もコンサートに行った八神純子さんが出演されるというのですから、こりゃ、もう、録画するしかないでしょ


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今朝になってから録画を観ました。八神さんが歌ったのは「みずいろの雨」と「パープル・タウン」の2曲。

八神さんは昔とさほど変わっていませんでした。さすがに「おばさん」になりましたが、雰囲気も、きれいな声も、歌のうまさも、ヤマハのエレピも…(サンバホイッスルはぶら下げていなかったような…


ただ、同じ2曲を聴くならば、「思い出は美しすぎて」と「夢見る頃を過ぎても」が聴きたかったな…。


ちなみに、昨日歌っていた「パープル・タウン」は、MISIAの「Shining Star」で


紫色の都会の空も 見えない星を隠しているの


の部分を聴くたびに、この曲を連想してしまいます。


   


次の、21:30~23:00のNHK BS2は言わずと知れた「MISIA 星空のライヴ~音楽と生物多様性~」。
放映された曲数が少ないとか、自然の風景だけのシーンが多すぎる、といったご不満をお持ちの方もいらっしゃるでしょうけれど、ライヴの完全版は10月末に発売されるライヴDVD(Blu-rayディスクの発売は11月3日)を待てば良いわけですし、私としては大満足といっても良いデキだったと思います。

どの画面もきれいで、特に自然の中のMISIAの表情が生き生きとしていて大変によござんした


ドキっとしたのは、番組のおしまい近くのC.W.ニコルさんとの会話の中で、MISIAが「日本には八百万(やおよろず)の神々がいて、自然の中に神様がいるという…」と語っていたこと。

というのも、つい先日、私は偶然にも「八百万の神」を信じている日本人のものの考え方に思いをはせていたのですよ。
一神教を信じる人たちから見れば、日本人の宗教観は何とも無節操と思えるでしょうけれど、そんな無節操さは寛容につながるだろうし、あらゆるものに神の存在を感じること(使い古した道具を供養したり、漁師さんが獲物の供養塔を建てたりすることはその表れでしょう)はエコにつながっていくのではないかと思っています。


ところで、番組を見終えて、サブタイトル「音楽と生物多様性」を考えてみますと、どちらも「Harmony」に行き着くように思えてきました。


そういえば、コミック「のだめカンタービレ」(#16)で、ル・マルレ・オーケストラのコンマス、シモンさんが、


音楽の本質は「調和」にあるのだ
それを表現するのが真の「音楽家」なんだ


と言っていて、このことをのだめから聞いた千秋が例によって理屈っぽく、


本来 音楽(ムジカ)とは調和の根本原理そのものを指していて
理論的に調和の真理を研究することが「音楽」だった
中世では その音楽理論を熟知して「理性の力によって作品全体に対し入念に音楽を判断できる人」を「音楽家(ムジクス)」といって
ただ音を歌ったり演奏したりする人を「歌い手(カントル)」といった


カンタービレ」の語源だよ


と語り、さりげなくこの傑作コミックスの核心にふれていましたっけ。


このシーンは映画「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」にも登場して、かなぁ~り良い場面でした。


一方、生物多様性とHarmonyの関係について考える時、思い出すのは、昔読んだコンラート・ローレンツの「ソロモンの指環」に出てくる「アクアリウム」です。


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発売日:1998-03

この「アクアリウム」は、水槽に適度の量の底砂を敷き、適度の量の水草を植え、適度の量の生物を入れれば、水を濾過したり入れ換えたりしなくても、常に水はきれいに保たれるという魔法の水槽です。

砂に生息する微生物、水草、生物が微妙なバランス(=Harmony)の上で環境を保ち続けるのだそうな。この微妙なバランスが崩れれば、環境が破壊され、最後には水槽の水は「肉汁と化す」のだとか。


ここでまたまた話が発展して思い出すのが、大阪万博のテーマ「人類の進歩と調和」(TV番組「金曜ロードショー」で「20世紀少年<第2章>最後の希望」を観ました)。


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1970年当時には「人類の進歩と調和」に対して違和感はなかったでしょうが(悲しいことながら「人類の調和」は永遠のテーマかもしれません…)、今にして思えば、「人類と自然との調和」がなければ「人類の進歩」はありえない気がします。


なんとも話が長く、拡散してきました。


で、「MISIA 星空のライヴ~音楽と生物多様性~」用につくったレーベルです。


100821_2_2 つくったはよいのですが、Blu-rayディスクに落とそうとしてみますと、普通の片面1層 25GBの容量ですと、この1時間半の番組だけだと、容量の40%にも足りません。

何とも悲しきSD画質NHK BS2…。


そこで、思いつきました。
未だにBlu-rayレコーダーのHDDに入れたままになっている「MISIA Live for Africa ~アフリカのためにできること」(2008年7月放映)も一緒にBlu-rayディスクに入れてしまったらどうかと…。

これを一緒にダビングしても、ディスク容量の80%未満です。


そんなわけで、もう1種類、レーベルをつくりました。


100821_2_3
ちなみに、うちのBlu-rayレコーダーは「取り急ぎMISIA Live for Africa ~アフリカのためにできることを録画するため」に買ったようなものです、ハイ。


   


最後の22:50~29:05(今朝の5時)のNHK BShiは、NHKが「世界初のTV生中継」と力が入っていたバイロイト音楽祭の楽劇「ワルキューレ」。


こちらは、録画したものを幕ごとに分割した上で、Blu-rayディスクにダビングしようとしたところ、長すぎて片面2層 50GBのディスクにも入りません。

そりゃそうです。
本編が3幕合計で約4時間、そして、幕間が1時間×2回と、全部で6時間ですから。


幕間の長さにも驚きますが、夕方5時から始まって、終演は夜の11時ですぞ。
演奏者や出演者も大変でしょうけれど、観客も大変です。

しかも、「ワルキューレヴァルキューレだと私は思う)」は「序夜と3日間のための舞台祝典劇:ニーベルングの指環」の「第1夜」でしかありません。
ニーベルングの指環」を構成する「序夜:ラインの黄金」「第1夜:ワルキューレ」「第2夜:ジークフリート」「第3夜:神々の黄昏」を通せば、本編だけで15時間もかかるRichard Wager畢生のハイパー・ウルトラ超大作です。


Wager嫌いの人やクラシック音楽嫌いの人には絶好の「拷問具」や「」になるかもしれません。
居眠りなんかできないでしょうしネ、音量がでかすぎて…


被告に『ニーベルングの指環』全編の鑑賞を命ずる

御奉行様ぁ~、それだけはご勘弁を」 とか…


冗談はさておき、Blu-rayディスク用のレーベルをつくりました。


100821_2_4


3月18日の記事「ワーグナーは大音響に限る・・・・か?」に載せた「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のレーベルとうり二つですなぁ。
仕方がありません。どちらもバイロイト音楽祭での収録番組ですから…

でも、一応、差別化を図るべく、「ワルキューレに扮したのだめ」を入れてみました


ディスクにダビングしたはよいけれど、いつ観ることになるのでしょうか?

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