OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

堀内護のお洒落な幻想

2014-03-27 15:09:44 | Singer Song Writer

風の館 c/w 蒼いハイウェイ / マーク (ディスコメイト)

このレコードの主役たるマークとは、あの「学生街の喫茶店」のメガヒットで歌謡フォークの人気グループに躍り出たガロのメンバーのひとりである堀内護、なぁ~んて説明は不要でしょうか。

少なくともサイケおやじと同世代の皆様であれば、件の「学生街の喫茶店」以降、昭和48(1973)年頃から解散に至る昭和51(1976)年春までの絶大な人気は、およそ忘れられるはずも無いと思います。

ただしガロは、その結成から公式レコードデビューを果たした昭和46(1971)年頃には、アコースティックギターと卓越したボーカル&ハーモニーワークを駆使する、例えばCSN&Yブレッドの影響を強く受けた、まさに当時の流行最前線を演じていた、なかなか洋楽志向の強いグループでしたからねぇ~♪

そうした露骨な歌謡フォーク路線には批判も各方面にあり、しかしレコードセールスやライプでの集客が好調とあれば、やはりグループとしての存続には、あれやこれやのジレンマやトラブルがあった事も想像に易く、結局は解散も止む無し……。

そこでサイケおやじの立場なんですが、リアルタイムでは歌謡フォークは軟弱っ! と公言して憚らない意固地な高校生でありながら、実はガロの初期のスタイル、つまり前述したCSN&Yの影響下にある音楽性の実践には、ある種の畏敬の念があり、その最初の驚嘆が、かまやつひろしと共演して残した「四つ葉のクローパー」でした。

とにかく変則チューニングのギターワークと混濁しつつも爽やかさを失わないコーラス&ハーモニーの魔法は、当時の我国で最もデイヴィット・クロスビーやスティーヴン・スティルスの音楽世界を再構築していたものと思うばかりだったんですねぇ~~♪

今回、それについては、また次の機会に譲りますが、どうやらガロの中で、一番にCSN&Y志向の強いメンバーが堀内譲らしいと噂が耳に入っていた以上、ガロ解散後にソロデビューしたレコードが気になるのは当然が必然!

本日掲載のシングル盤は昭和51(1976)年に発売されながら、結果的にヒットしたとは言い難い傑作で、特にA面「風の館」は作詞:藤公之助&作曲:堀内護による、歌謡フォークテイストも程好い和みのパラード♪♪~♪

ハートウォームなメロディラインとジェントルなマークの歌声が宮本光雄の流麗なストリングスアレンジと絶妙の融合を聞かせてくれますよ♪♪~♪

まさにハリウッドポップス系AORを和製した名曲名唱と思います。

そして一方、本人の作詞作曲によるB面「蒼いハイウェイ」は、ゴキゲンなアコースティックグルーヴに溢れた爽快さで、たまりませんよっ! おそらくCSN&Yの絶大な影響下にあるアメリカだって、ここまではやれないと言い放ちたくなりますねぇ~♪

ちなみにAB両面2曲は同時期に発表されたアルバム「六夢」にも収録されていますが、「蒼いハイウェイ」のアルバムバージョンは前曲との重なりやSE、さらにはミックスまでも、こちらのシングルバージョンとは異なっていますので要注意でしょう。

ということで、実は堀内護がガロ解散後に出したLPが2枚とも、最近になってCD復刻されています。

もちろん、既に述べたとおり、このシングル盤収録曲を含む「六夢」が1st アルバムですから、旧来のガロファン、あるいはCSN&Yやアメリカあたりがお好みの皆様には、ジャストミートの1枚かと思っているのでした。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする