山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

橋下知事の暴言「だめな公立高は廃校」

2009年02月08日 08時39分44秒 | Weblog
 橋下知事は、教育行政は知事の権限からは独立しているということを全く理解していない。就任早々、教育法についての無知をさらけだして、恥をかいたにもかかわらず、教育への介入の発言をやめない。こんどの発言はもう度外れているとしかいいようがない。朝日の2月4日夕刊にある。

 大阪府の橋下徹知事は4日、「府民の感覚を冒涜するような校長がはびこる公立高校は抜本的な改革が必要だ」と、府立高校の校長らへの批判を報道陣の前で展開した。ある報道機関が実施したアンケートで、難関大学への進学に重きを置く専門学科を府立高10校につくる府教委の計画に、府立高の校長の7割が「反対」と答えたことに怒った。
 橋下知事は「だめな公立はもうね、廃校」(公立も私立も)甘えたところは淘汰する、きちんとした形をとる」とも発言。公立高と私立校との競争の土台を整えるため、授業料負担を同じにする制度の検討を、指示したことを明らかにした。具体策として、私立高に子どもを通わせる家庭に公立高の授業料との差額を支給する「教育バウチャー制度」の導入に触れたが、「何百億かかるらしい。なかなか難しいところがある」とも話した。

 10校40学級だけ特別進学学科を作るという府教委の計画に、校長の7割が反対といったのは、見識だと思う。すべての生徒の最大限の成長を保障するために努力し、生徒と接している教育者の回答として傾聴すべきだ。
 かせ山教育長はつぎつぎと知事に屈服していうとおりになってきた最後の決定がこの特進学科だ。なんとこれらの論功行賞として彼は、橋下氏に気に入られて今度副知事になる。この最新の決定への校長の本心に腹が立った橋下氏、先の暴言にいたった。気に入らない校長がはびこる公立高校は廃校にするといった。
 こんな暴言は知事と言う公人の発言としては絶対許せない。撤回、謝罪すべきだ。府立高校は自分の持ち物と考えているとしか思えない。もうこれは、封建領主の発想だ。近代民主主義の時代のものではない。あきれてしまう。
 だめな公立・甘えたところは淘汰するといった。何がだめなのか、何にどう甘えているのか?考えがちがうことをそういう風にいう。言葉・思想・想像力の貧困だろう。これから見せしめ的な“仕打ち”をしようというのだ。もう、根っからの封建的な権力者の姿丸出しだ。
 これほど、腹が立ち、気分がわるくなったのもめずらしい。それにしても、新聞・テレビはどうだ。もちあげるばかり。麻生首相はコテンパンにやっつけるくせに、橋下知事にはこびへつらう。こういう姿もあさましい。こんどの暴言は、新聞が徹底的に批判して、撤回・謝罪まで責任を問うのは社会の公器としての新聞の役割ではないのか。
 橋下氏は、また教育バウチャーをやるといった。アメリカのバウチャーを充分知らないでいったのだろうが、まったくとんちんかんだ。義務教育でないところになんで?私学助成を一方で削ったのに、公立との差額を支給するという摩訶不思議。大阪だけ、小中でなく高校で教育バウチャーをやるという。今年、学校の予算を20%削ったのに、何百億円も追加支出する?頭の中がどうなっているのか。不思議だ。私は、アメリカのいくつかの州でやっている教育バウチャー制度の導入には反対だ。学校間の格差を政策的につくりだし、教育予算を削って、教育の貧困をつくりだすものだから。
 乱筆でごめんなさい。時間がないので見直しもせず、仕事に行きます。しゅっぱ~つ!

 

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