せっかく子供を授かったのですから、さずかったお子様の能力を最大限に引き出し、「世の中になくてはならない人」として育て上げ、その結果、お子様自身も幸せになる。親は子供を立派に育てあげることで親としての社会貢献をしていく。
できればこうありたいものです。
そのためにはお子様の見聞を広め、人間としての器を大きくしてあげましょう。
たとえば、幼児期の日々の生活の中の普通の出来事は成人する頃には忘れてしまいがちですが、非日常の出来事はよく憶えていることが多いです。
そこで、お子様を非日常の世界に進んで連れて行き、お子様の見聞を広めましょう。
たとえば、成長期の中でお子様が消防車や救急車に関心を持ったら、絵本やおもちゃだけでなく実際に消防署まで本物を見せに行くと良いのです。消防署はその役割上、年中無休で24時間運営されていますが、消防士の皆さんのお仕事の邪魔になったり、迷惑にならないような時間帯をみはからって、連れて行くのです。そして、お邪魔にならないよう、また安全に気配りしながら消防車を間近で見せてもらうのです。運がいいと署内に駐まっている消防車にさわらせてくれるかもしれません。さらに運がいいと消防士の方から少しの時間だったらお話をきけるかもしれません。
お子様:どうして消防士になったんですか?
消防士Aさん:みんなのお家を火事から守ったり、けがをしたり、急な病気の人を病院に運んだりして、みんなを守る仕事をしたかったから消防士になりました。
お子様:みんなが眠っている真夜中とかも働いて、お仕事、たいへんじゃないですか。
消防士Aさん:大変なときもあるけれど、それが自分の仕事です。大変なお仕事だと言って誰もやらなかったら、みんなを守る人がいなくなってしまうでしょう?自分はそういう大切な仕事をしたいから消防士になったのです。だから、これからもみんなを守るために一生懸命に働きます。
こんなやりとりの中で
世の中には自分の仕事に誇りを持ち、使命感から大変な仕事をしている人がいて、そういう人々の働きがあって私たちは安全に暮らせている。―ということをもお子様に伝えてあげられます。
無論消防士の方たちひとりひとりも個人としての幸せを願い、家族の幸せを願って生きていると思いますが、自分の損得勘定だけで生きているのではなく、危険を顧みず、誇りを持って、公(おおやけ)のために働いているのです。こういうすばらしい人がたくさんいるということをお子様に伝えてあげたいものです。
子供達にとって身近な存在である消防士をあげましたが、警察官、海上保安官、自衛官・・・・社会に必要不可欠な仕事はみんなそうであると思います。
今の時代、こういうことは親が教えてあげないとお子様は理解できないかもしれません。
まとめ
子供を立派な人に育て上げることが子供の幸せにつながり、ひいては親としての社会貢献となる。
そのためには子供の見聞を広げ、人としての器を大きくしましょう。
さらに、世の中には公(おおやけ)のために危険を顧みず、誇りを持って働いている人々がいる。そういう人たちのおかげで私たちは安全に暮らせている。
そして、「どんな仕事も社会に必要不可欠なものは人々の役に立っている。」ということを教えてあげましょう。