あなたから一番遠いブログ

自分が生きている世界に違和感を感じている。誰にも言えない本音を、世界の片隅になすりつけるように書きつけよう。

労働組合は何をやっているのか

2013年06月18日 18時45分01秒 | Weblog
 関西電力の社員が大阪市内の路上に設置されている配電設備を故意に壊して、一般家庭や病院を停電させたとして警察から書類送検された。自首だったという。
 もちろんとんでもない事件で、モラル以前の問題だと思う。
 しかし容疑者の動機が「仕事が忙しくて不満を持っていた。事故が起きれば、人員が増えると思ってやった」ということで、いったい職場の環境がどんなものだったのか知りたいところだ。

 最近ブラック企業という言葉が流行るくらいで、労働者が過酷な状況に追い込まれているのは事実だと思う。内閣府の発表では20代の若年層の死亡原因の約半数が自殺であり、その原因は主に職場環境にあるという。
 特に今回の事件は関西電力という大企業で起きた。もし容疑者の言っているのが本当なら、いったい労働組合は何をやっているのかと思う。

 マスコミや政治家がどんなに叩いても、労働者の労働環境を守るのが労働組合の最も重要な仕事だろう。
 しかし日本の労働組合は企業内組合としてまず第一に企業の利益を考え、よくても自分の組合員のことしか考えないできた。そのひずみを下請け企業と下層労働者、海外の労働者にたらいまわしをしてきただけだ。
 そういう体質が人々の不信感を拡大してきたのであり、また結局のところ企業の側から追い込まれるとやすやすと自分の組合員にまでひずみを押し付けるようになるのだ。

 根っこの思想が企業・資本家と同じでは労働組合の存在意義が無い。