あなたから一番遠いブログ

自分が生きている世界に違和感を感じている。誰にも言えない本音を、世界の片隅になすりつけるように書きつけよう。

東海新報の覚悟を問う

2012年08月28日 00時35分17秒 | Weblog
 岩手県の地域新聞「東海新報」の鈴木英彦社長が「竹島問題で日本政府に冷静になるよう呼びかけるメディアはおかしい、冷静になってほしいのは韓国の方だ」という趣旨のコラムを書いて話題になっているそうだ。

 どうやら、朝日や毎日などの「外交官を門前払いにする外務省は大人気ない」とか「野田首相の韓国批判会見は異例」と言ったスタンスの報道を批判しているらしいが、そこまで言うのなら鈴木社長は当然、戦争をする覚悟とその結果に対する責任を取る用意があるのだろう。
 まさか、どんなにに他国を批判しても戦争になんかなるはずがないなどと、平和ボケした口だけ野郎ではないと思うし、そこらへんの票集めのために右翼チックな発言をするゴロツキ政治屋のごとく新聞の購読者を増やしたいがためのパフォーマンスではないはずだ。

 なぜなら日本のマスコミは先の戦争に向かう中で戦意高揚の提灯記事を書き連ね、結果多くの戦争犠牲者を生み出してしまった過去の反省を基盤として、現在の日本のジャーナリズムを築いてきたからだ。
 そのことを知らない新聞記者がいるはずがない。

 だからナショナリズムを煽ることがどれだけの危険性をはらんでいるか、東海新報もよくよくわかった上で、こうしたコラムが掲載されているのだと思う。
 そうであるなら、まず鈴木社長は戦争の覚悟とその責任の取り方を明確にしてから発言すべきだし、ぼくの個人的な興味としてもジャーナリストが戦争を煽るその本音をぜひ知りたいと思う。

腰抜け右翼

2012年08月27日 23時22分03秒 | Weblog
中国では日本大使の車列を襲って日の丸を奪った。
韓国では日本大使館に向けて汚物入りのビンを投げつける人がいた。
日本では…
新大久保の韓国物産店を威嚇するデモをやった。

それはせめて韓国大使館だろ。
日本の右翼は竹島に上陸する根性もない。
絶対に安全とわかっている自国領土に旗を立てることしかできない。
自分より確実に弱いとわかっている相手を思いっきりいじめることしかできない。
なんだそれ。

根性がないなら黙ってやがれ!!
ただの社会のクズ、世界の笑いものにしかならないのだから。

日本の右翼はもっとちゃんとやれ

2012年08月20日 00時28分21秒 | Weblog
 右翼にエールを送るつもりは毛頭ないのだけれど本当にもっとちゃんとやって欲しいと思う。
 「ヘタレ右翼」とか書いたけれど、何故ヘタレなのかと考えると、それはつまり全然闘っていないというところに行き着く。昔留置場で右翼に対する評価が低かったのも、結局はどこまで真剣に闘っているのかという問題だったのだと思う。

 良い悪いはともかくとして戦前の右翼は自らの命と引き替えに少数でクーデター決起に立つだけの気概を持っていた。しかしそれは国家権力を握る一部の出世主義で自己保身主義の軍官僚によって抹殺され、かつ利用されることになってしまった。
 その結果、日本は無謀な侵略と戦争への道を突き進み、敗戦という事態を迎えることになったのである。

 戦後右翼の「不幸」は、まさにこうした歴史をちゃんと総括しないところから始まっていると思う。志を持って権力者と闘った右翼の歴史を否定し、権力中枢で最も責任を取らなければならなかった輩を軍神扱いした。天皇の赤子としての平等を求めた思想は忘れ去られ、大財閥の金儲けの論理を擁護、復活させてきた。
 あまつさえ権力者のご都合主義にべったりと寄り添い、本来の仇敵であるアメリカ合衆国を盟友として(というより主君として)奉りながら、一方そのアメリカが「押しつけた」として日本国憲法を攻撃するというあからさまな矛盾的論理を臆面もなく繰り広げてきた。

 一部の思想右翼、新右翼を除けば、日本の戦後右翼は右翼とは名ばかりの「体制の犬」「体制の豚」「警備公安警察の別働隊」でしかない。しかも自分自身にその自覚のない頭の中が空っぽの連中が大半を占める、まさに情けない集合と化しているのである。

 いま右翼がやっていることはいったい何か?
 自国が支配する自国の領土にこっそり上陸して日の丸を掲げていい気になっているだけではないか。しかもそれが世界中に報道されることによって、まるでここが中国と領土争いをしている地であるかのようなイメージを振りまく道化を演じているのだ。

 いま右翼がやっていることはいったい何か?
 在日朝鮮人の小学校に押しかけて子供たちを恫喝しているだけではないか。
 大切な国土を汚す原子力発電に疑問を持つ人々のデモを大音量の街宣車で邪魔しているだけではないか。

 良いか悪いかは置いておくとしても、海外の右翼・ナショナリストたちは生身で街頭に繰り出し、自国政府・権力者と闘っているではないか。中国の反日運動はそのまま共産党支配を打倒する力を持っているが故に中国政府当局も事態の早期決着を日本政府とともに画策したのではないか。
 そうした人々の闘いと比べれば歴然としている。日本の右翼の特徴は闘わないことにあるのだ。もっと正確に言えば強い者とは闘わない卑劣漢でしかないのだ。自分より弱い者には徹底的に恫喝するが(小学生に!)国家権力と闘うことなど全然出来ない。それどころか国家権力の言いなりになって権力に都合の悪い人々を黙らせる役割しか持っていないのが日本の右翼というやつである。

 もちろん何度も言うように全ての右翼がそうだとは言っているわけではない。と言うより「右翼」という漠然としたカテゴリーで何かを囲い込めるほど単純な話ではない。
 問題を複雑化させている理由のひとつには、右翼のフリをしながら実は自分の利益だけを追い求めているエリート、リーダーたちがこの世界に山ほどいることだ。

 たとえば小泉純一郎。
 彼は靖国参拝を強行するなど一見右翼ナショナリスト的なスタンスを取っていた。しかしその実体は私怨をはらすという目的のためだけに権力の座につき、米国の支持を得るために国民の利益を売れるだけ売り渡していた、まさに「売国奴」だったのだ。彼にとって右翼的なスタイルはただただ人気を得るための表向きのポーズに過ぎなかった。
 そして今、まさに石原慎太郎がナショナリストの顔をして右派・右翼をダシに使い自らの欲望を実現せんとしているのだ。

 右翼の諸君。いつまでもカネの亡者、権力の亡者に騙されているな! 良いように使われているな! 
 ぼくは右翼は大嫌いだが、それでも自分の頭で考えて決意を持って行動する人間は尊敬する。もっとしっかりしろ!

 話はまた別の展開をしなくてはならなくなった。続きは別稿にしたいと思う。

法治国家と言うなら公平に

2012年08月19日 14時53分44秒 | Weblog
 尖閣への香港活動家上陸騒動に対する日本政府の対処については、ぼく個人としては非常に腹立たしいところがある。

 領有権が誰にあるのかはともかく、ことあるごとに「日本は法治国家である」「法律がある以上守らねばならない」などと偉そうに言い放ち、国際司法の流れを完全に無視して死刑執行を強行している法務大臣、法務省、政府・内閣が、自分の都合が悪くなるとためらいもなく超法規的措置に出る、こんな理不尽なことがまかり通ってよいものなのか。
 これを不平等、不公平と言わずして、何を不公平と言うべきか。

 香港の活動家はきわめて意識的に上陸を強行し、海上保安庁の船に煉瓦を投げつけて抵抗した。これは香港メディアが動画付きで報道している以上、間違いない。
 ここで思い出されるのが例のシーシェパードの捕鯨阻止闘争だ。
 香港活動家は(少なくとも現時点で国際的には)日本の領土内へ意図的に侵入してきたのに対して、シーシェパード事件は公海上で起こった。法解釈上は日本の艦船内は国内法が適用されるとは言え、実際には海の上で起きた問題であり、そもそも日本がシーシェパードのメンバーを逮捕する権限があるのかどうか自体にも疑問がある。
 そのメンバーを遠い南太平洋からはるばる連行してきて、日本の国内で拘束し裁判にかけ有罪判決をくだしたわけだが、こうした事例と比較した場合、今回の尖閣上陸事件は甚だしく不公平ではないのか。

 もっと言うならば、ぼく自身は30年ほど前に公務執行妨害、凶器準備集合で逮捕され、ほぼひと冬を暖房もない東京拘置所の独房で過ごすことになった。裁判も有罪で懲役一年、執行猶予三年の判決を受けた。全く金がなかったから免除にはなったが裁判費用まで負担させられそうになった。当然会社もクビである。
 ぼくがやったのはデモの時に規制に出てきた機動隊の壁に向かって旗竿を向けただけだ(もっともそもそも逮捕覚悟の旗竿戦だったから別に悔いはなかったのだけれど)。
 当時、裁判では特に争わなかったが実際上ぼくの持っていた旗竿は機動隊員に触れてもいなかった。それに対して今回の香港活動家は投げつけるための煉瓦を準備していたのだ。デモに旗竿を持って行くのとはレベルの違う、まさしく凶器準備ではないのか。

 さらに言おう。東京では最近、総理大臣の家をみんなで見に行こうとしただけで逮捕されたり、脱原発デモで車道にはみ出しただけで逮捕されたりと、まったく無茶苦茶な弾圧が続いている。
 当然こんなのは起訴する理由さえないから最終的には釈放せざるを得ないのだが、それでも20日以上留置場から出さないことも珍しくない。罪に問われるような行為をしたわけでもないのに不当な長期拘留をし、結果的にその人から仕事を奪ったり、社会的に排除されるような状況を作ったりしているのだ。
 なぜ税金を払っている国民がこのような不当弾圧を受け、外国人の香港活動家はなんの責任も問われずに本国で英雄扱いされることになるのか。

 ひとつ付け加えるとこれが右翼の場合ほとんどデモで逮捕されることはない。逮捕されたとしてもせいぜい留置場一泊くらいで簡単に出てこられる。ここにも差別というか「法の下の」不平等が存在する。
(ところでそんな右翼が留置場でどんな風に見られているかご存じだろうか。もう30年前の話だから今はどうか知らないが、当時はヤクザからも泥棒からも左翼はリスペクトされていた。絶対に仲間を売らないからだ。一方で右翼はたいていヘタレだと思われていて留置場内ヒエラルキーはかなり低いように感じられた。そのうち機会があったらそんな話も書いてみたいものだが‥‥)

 もちろん、ぼくはだから外国人活動家に厳しく当たれと言っているのではない。誰であろうと法に照らして厳正に粛々と公平に処分するべきだと言っているのである。それが出来ないで何が「法治国家」か。

 そして実はここにこそナショナリズムの本質が垣間見えるのである。
 つまりナショナリズムは実は国際的問題ではなく、ひたすら国内問題なのだということだ。
 為政者にとって外国人が強行上陸することなど本当はどうでもよいのである。それより国内にあって政府・政治・体制批判を行う人々こそ最も過酷に弾圧し根絶やしにしなければならない対象なのだ。
 これは中国でも同じだ。中国政府は国内人民への「空気入れ」としてナショナリズムをあおるけれど、一方で本当に国内全体で反日闘争が展開され、それが政府批判に変わることを非常に恐れている。だから日本と秘密裏にネゴシエーションを行い、今回の問題をさらっと終わらせようとしているのだ。

 なんとなく話の方向が変わってきてしまった。これはまた別の展開をしなくてはならないので、別稿で書くこととしたい。

かえって恥さらし?

2012年08月19日 13時45分06秒 | Weblog
 尖閣諸島への香港の活動家上陸騒動で、今度は日本の右翼が海を泳いで上陸を強行したという。
 まあ、やると決めた人を止めることは出来ないが、みっともないことだとは思わないのだろうか。これが外国人なら「主義主張のために体を張った」と言うことになろうが、日本人が船から飛び込んで泳いで渡ってどんな意味があるのか。
 ぼくはナショナリストではないし、愛国心とか国辱的とかいう言葉を使いたいとも思わないが、これは右翼から見たら非常に恥ずかしいことじゃないのか。
 だって、近くまでこっそり船で行ってこっそり上陸しなければならない姿をさらすっていうのは「日本の政府は全然こうした右翼の主張を認めてませんよ」「日本の主張はひとつにまとまっている訳じゃありませんよ」ということを全世界にアピールしているようなものだから。
 彼らの主観とは裏腹にこれはすごい恥さらしだよなあ、と思ってしまう。
 これが竹島に上陸したんだったらまだしも、日本が実効支配している日本の領土とされているところへ「こっそり強行上陸」じゃそれこそ世界中の笑いものだろ。せめて堂々と宣言してテレビ中継でも引き連れ、海上保安庁と激突しながら船を島に横付けして、ばしっと降りてほしかったところだ。
 そうは思わないかい? ヘタレ右翼の諸君よ!

(注:最後の言葉は当然のことながら「ヘタレ」ている方に申し上げているのであって、そうでない右翼の方を罵倒しているわけではありません。誤解の無きよう)

錬金術師の悲劇

2012年08月08日 23時11分07秒 | Weblog
 ずっとずっと世界を変革する道を探ってきた。
 革命はなぜ起こせないのか? そして革命はなぜ腐敗するのか?
 そしてその結論として、世界はただ変わるものであって「変える」ことなど出来ないのだという認識に至った。

 金(きん)を生み出すことに何世代も懸けてきた錬金術師が最後にたどりついた「金は作り出すことが出来ない」という結論。

 それは悲劇的な結末でありながら、新たなプロローグでもあった。