カメさん日記

趣味のカメさん日記です。レア種で情報が少ない種を中心に書いていきます。

【オブさん日記】飼育環境

2019-02-24 14:15:00 | オブさん日記

今日は。

 オブさん、環境にも慣れて自分のペースで日々を過ごしています。

水深は10㎝以上あるので甲長4.5㎝のオブさんには深いと思います。

オブさんは3つのシェルターを使い分けています。

朝、お腹が空いているときはオープンスペースのあるこのフィルターの下にいます。

ここにいるとエサにありつけると覚えたようです。

エサを食べ終えるとこちらのシェルターに移動して自由に過ごします。

 オブさんの向いている先にはフィルターの吐出口があり、水流が向かってきています。

この後10時から14時までバスキングライトが点灯し、水温が上がります。

 バスキングライトは100Wをチョイスしたのでそこそこ水温を上げる効果はあります。

水換えは週1回、1/3程度です。

水質は大体PH7.3から8.2を維持しています。

水温センサーは都合3箇所です。

こちらは最高最低水温が計測できる優れもの。

やはりカメは昼夜の温度差がある方が調子は上がります。

レイシーサーモは朝25度、夜23.5度にしています。

また設定温度から上下2度以上でアラームが鳴るようにしています。

オブさん、夜はこちらのシェルターで寝ています。

最初は夜行性かと思っていましたが最近は朝までこのシェルターに籠りきりなので昼行性かもと思っています。

こちらは水深が5㎝程度なので呼吸もしやすく寝るには都合が良いのだと思います。

まだ飼育2週間ですが上陸した姿は見たことはありません。

水質はPH8以上あると調子が良いように感じています。

エサは冷凍シバエビ、冷凍キビナゴ、クリーン赤虫を与えていますがこの記述順に喰いがいいです。

やはりシバエビの嗜好性は群を抜いており、そもそもエビが主食なのかも知れませんね。

今のところ生エサしか与えていません。

ナガクビベビーですから食べるエサで大きくし、食性が変わってきたらタートルプリンに切り変えようと思っています。

このカメの飼育が難しいと言われてきた大きな理由は神経質な性格と水質への耐性だと思いますが私はシェルターの複数設置とPHモニターの使用でクリアしていくつもりです。


【オブさん日記】大事件

2019-02-17 09:29:06 | オブさん日記

今日は。

タイトル通り大事件が起きてしまいました…

実は昨日、本当にオブさんが死にかけました。

朝まで絶好調だったオブさんが死にかけたのです。

昼過ぎにケージ内で大暴れするオブさんを見て、異変に気付きました。

オブさんの手先・足先に水カビのようなものが付いています。

その時は大慌てですから写真もありませんが落ち着いた翌朝の写真です。

よく観察しているつもりでしたから「見落としてたのかなぁ?」と半信半疑でしたが約1時間の強制乾燥と薬を塗ってケージに戻しました。

午後4時過ぎでした。

オブさんが狂ったようにケージ内を暴れ回り、事の重大さに気付き、慌てて再度の強制乾燥をしました。

手足の水カビは更に酷くなり、腕の付け根も充血しています。

「これは駄目かもしれない…。オブさん、ごめん…。俺の腕が悪くて。」と何度も謝りました。 

再度強制乾燥し、薬を塗ってケージに入れましたがオブさんの暴走が止まりません。

私はお迎えしてからのオブさんの写真を何度も拡大して見直しました。

なんと昨夜までオブさんの手足にはなんの異常もありません。

今朝まで元気いっぱいだったオブさんがここまで急に状態を崩したのは何かの変化に違いありません。

私はふと考えつきました。

「水だ!エーハイムのろ材以外に原因が思いつかない!」

エーハイムを稼働して約16時間経過していました。

すぐにエーハイムを止めてリオのスポンジフィルターに戻し、半分の換水をしました。

そうして1時間が過ぎたでしょうか。

ケージが静かなので私はオブさんの死を覚悟していました。

しかしなんとケージには劇的に回復したオブさんがいたのです!

大人しくフィルターの下に潜っているオブさんの手足は既に腫れがひき、元に戻りつつあります。

明らかに朝までの状態良好のオブさんに戻っています!

一体何が原因かは分かりませんがおそらくろ材へのアレルギー反応のようなものだと思います。

どうりで強制乾燥中は大人しくしていましたから。

しかし、ここに気づいたから事なきを得ましたが、水カビだと判断していたらオブさんは確実に死んでいたでしょう。

間違えた対処は個体へのストレスを増幅させます。

急変して死にかけた後、劇的に回復するオブロンガ…

しかもおそらく要因は水質…

このカメ、やはり相当に飼育の難しいカメです…

というかストレス耐性が弱いので間違った対処を許してはくれないカメでしょう。

念のため更に1/3の換水をしておきました。

翌朝、調子は良さそうです。

手足の白化部分は残っていますが腫れもひき収まっています。

しかし身体中の皮膚が薄く剥がれ粘膜へのダメージの大きさを感じます。

恐る恐るキビナゴのスライスを与えてみると…

パクついてくれました。

そのあとクリーン赤虫をピンセットからパクつきました。

昨日と同じ量を食べてくれたので一安心です。

ろ材が原因かと考えていますがサブストラットはブラジルヘビクビで好結果を得ています。

パワーハウスハードはパーカー、トゲモモ、アッサム、チズガメで問題なく使用してきましたが…

まぁ、エーハイムを止めてから調子は戻りましたのでこれが原因なのは明確です。

オブロンガ、CBとはいえ難しいカメだなぁとつくづく実感した経験でした。


【オブさん日記】1週間

2019-02-16 10:01:30 | オブさん日記

今日は。

お迎えから1週間を経ました。

状態は良好です。

現在の水温は朝25度、夜24度の設定です。

オブさん、ケージにだいぶ慣れたようで最近はシェルターから出て泳ぎ回っています。

今、オブさんは擬岩のシェルターでお休みです。

朝はキビナゴスライスを食べました。

オブさん、経験上、多分メスです。

お迎え時から人慣れしているカメさんは我が家では全てがメスになりました。

オブさん、飼育5日目でピンセットからエサを食べています。

こんなに懐くのが早いのはメスに違いありません。

今はクリーン赤虫とキビナゴを与えていますがキビナゴの方が好きなようです。

もう少しキビナゴに慣らしてからプリンを挟み、餌付けていきたいと考えています。

私は曲頸ではパーカー、トゲモモをベビーから育成しましたが最初はひたすらクリーン赤虫だけで大きくします。

この時期はとにかく大きくしてキビナゴのブロックを食べられるサイズまで育成するのが最優先です。

なので大好物だけで一気にサイズアップを図ります。

次にキビナゴのスライス、やがてブロックを食べられるサイズになればタートルプリンに餌付けていきます。

10㎝を越えてしまえば曲頸はなんでも食べるようになるので人工飼料とタートルプリンの併用で仕上げます。

 今回、飼育のキモはやはり飼育水のPHと硬度だと思います。

そこでPHモニターの数値をみながら換水頻度を考えるシステムとしました。

 

ニッソーブランドは普及品のイメージが強く私はあまり使用してませんがこのモニターはセンサーもシビアで水温も他社製品とほぼ同じ値なので高精度だと思います。

肝心のPH値もマニアの使用レポート等でも高評価です。

前日からエーハイムを設置しました。

パワーハウスのハードSとエーハイムサブストラットを半々にしたろ材なので落ち着いてもおそらくPHの下限値は7.8だと思います。

ブラジルはサブストラットオンリーですがこちらのPH下限値は6.8ですからより高い硬度を好むオブロンガにはパワーハウスを加えました。

 

http://www.taiheiyo-cement.co.jp/service_product/powerhouse/detail/detail1.html

パワーハウスは発売以来ずっと使用しています。

メーカー情報に偽りがないのは私が保証します。

ショップさんより濾過器を使わず全換水をアドバイスされました。

これはこれで間違いのない飼育方法だと思いますが…

 おそらく濾過を勧めないのは生物濾過によるPHと硬度の急降下対策だと思います。

通常の生物濾過は濾過効果と正比例でPHが降下します。

またPHをマメに測っている方なら常識ですがPHはなだらかに降下するのではなく、階段状にガクン、ガクンと急降下した後3〜4台でなだらかな降下に転じます。

従ってPH6.8以上がマストとされるこのカメに通常の生物濾過は危険となるわけです。

余談ですが私はマジックリーフも使用しません。

もちろんブラジルヘビクビの飼育当初は頻繁に使用しましたがマジックリーフの効果をデジタルに調べたレポートを読み使用を止めました。

マジックリーフはTDS値を下げます。

つまり水中の不純物を吸収します。

しかし限界まで吸収し飽和状態になると猛烈にPHを下げるのです。

従って水量の少ないトリートメントタンクなどで換水が遅れればPHショックでデリケートなカメは死ぬか深刻なダメージを負うはずです。

ましてやオブロンガは高硬度を好む訳ですからそもそもマジックリーフでミネラルを吸収しては意味がありません。

閑話休題。

つまり生物濾過の効いた飼育水はオブロンガには合わないのです。

高い硬度を好むオブロンガにとっては水は綺麗だが合わない水となりストレスになるでしょう。

生物濾過効果を狙いつつ硬度を高く維持するにはPH維持機能があるろ材とミネラル添加剤の組み合わせがベターだと私は判断しています。

海水であればプロテインスキマーで強力な物理濾過が可能ですがオブさんは淡水なのでウ◯コは見つけ次第エアチューブで吸い出すというアナログかつ涙ぐましい努力をしています。

サンゴで散々、散財した私ですがその時の投資は今の飼育技術に活かされています。

オブロンガ国内CBを作出されたN氏がアフリカンシクリッドマニアだった事実はおそらく偶然ではありません。

さて、我が家のオブさん。

ベビーなのでエサは毎日与えていますし、よく食べ、よく出します…

朝は必ずシェルターの外に出ているのでおそらく夜間はケージ内を徘徊していると思います。

水流も好きなようでフィルターの吐出口に頭を向けて水流と闘う姿もまま見ます。

オブさんの状態を見る限り、今回の環境設定はまぁ及第点だと思います。

順調に育ってくれれば次は紫外線が課題になると考えています。

成体は浅瀬で昼間も活動するそうですから日本の5倍以上ともいわれるオーストラリアの紫外線は看過出来ません。

いずれはパーカーやトゲモモのようにメタハラの照射が必要になると思います。

オブさん日記、出来るだけ毎週更新を目指して参ります!


【オブさん日記】お迎えしました!

2019-02-10 06:55:15 | オブさん日記

今日は。

2月9日、東京は久しぶりの雪。 

雪の降る中、東京駅で受け取りです。

 

35年前に買ったアルゼンチンヘビクビガメ。

沼津のキングさんで買った時も丁度アルバイトの大学生が帰省するから、と朝霞台の駅まで持って来て頂いたことを思い出します。

イベントで遠くのショップさんから手軽に買える時代になりましたが、個別の相対取引で大阪から持って来て頂いたドリフトウッドさん、本当にありがとうございます。

前回のソリガメは悪天候の中送りにした結果で我が家に来た時点で状態を崩していました。

送り返して返金要求するよりも、なんとか自分のケアで立て直しを図りましたが結果死なせてしまい悲しい思いをしたので今回は送りでなく必ずハンドキャリーでのお迎えと決めていました。

さて主役のオブさん、ですが状態は抜群です。

さすがはドリフトウッドさんです。

「おー、すげー状態いい!さすがだなぁ」と呟きました。

かめぢからさんで購入したワモンチズガメ以来の状態の良さですがやはり有名なお店のケアレベルの高さは特筆に値しますね。

 

上手く撮れませんでしたが目ヂカラがしっかりしており素晴らしい個体です。

動きにキレがあり仕上がりの良さは明確でした。

パッケージには♀と書いてあり、私の期待も高まります!

我が家ではお迎え時の乾燥状態に必ずオルプラスを噴霧し、オルプラス浴をします。

ショップさんからは何回もシェルターの設置をアドバイスされたのでシェルターを設定しましたが大き過ぎたのか入っていたのは数時間。

環境に慣れたのかその後のシェルターはここです。

スポンジの下に隠れていますが仔ガメのせいか近づくとエサ欲しさに出てきてしまい隠れた写真が撮れません。

大きなシェルターと配線でオープンスペースがない環境が逆に好みのようです。

野外での幼体は浅瀬の遮蔽物だらけの環境で暮らしているのかも知れません。

そして翌日。

どでかいシェルターを気に入ったらしく、時々顔を覗かせては引っ込んでを繰り返しています。

おそらく野生下では間口が狭く奥行の深い鰻の寝床のような穴に隠れているのでしょう。

体はしっかり隠して長いクビでエサとなるワームやシュリンプを捕食しているようです。

夜になるとシェルターから出ているので少なくとも仔ガメの頃は夜行性のようです。

エサはまだカンシャと赤虫しか食べません。

まぁナガクビはベビー時代は偏食ですから仕方ありませんね。

環境に落ち着いたら調子をみながらタートルプリンに切り替えていければ長期飼育も可能では?と考えています。


【オブさん日記】準備編

2019-02-03 12:12:28 | オブさん日記

今日は。

飼育困難種を攻略する際、実はケージ、シェルター、その他器具の取捨選択から勝負は始まっています。

オブロンガの主食とも言えるブルーマロンの飼育ポイントを要約すると、

①PH6.8以下にしない→これ以下だと餌を食べず、やがて衰弱死する。

②水温24度以下を保つ→28度以上で死ぬ。

③緩やかな水流をつける→死なないが止水だとストレスで味が落ちる。

取り敢えず上記の3点が飼育の大原則かなぁと考えています。

①について

これはブラジルヘビクビで充分な知見を得ています。

私は誰に言われるともなくPH6.8〜8.0の間で飼育しています。

何故ならブラジルはPHが4を切ると極端に調子が悪くなるからです。

飼育1年目はスポンジフィルターでしたからPH7.5の飼育水も2週間で3.8まで降下するので水換えをして食欲を戻していました。

元来、水換えが苦手なカメなのでフィルターを設置し、月1回の換水にしたところPHも6.8を切ることがなくなりました。

どようさんのアドバイスに私は驚きましたがオブロンガはPHが下がると水を飲まなくなり脱水症状になると聞き、なるほどブラジルもそれでPHが下がると喰わなくなるのだと納得できました。

余談ですが昨年5月よりCaとMgを添加し、硬度150ppm以上にしたところ更に状態が上がったのでブラジルはPH、硬度ともに高い水質を好むという知見を得ました。

本来は硬度300ppm以上が理想ですが、幸いにもタートルプリンを食べてくれるのでその残餌、吸収しきれなかったCaも飼育水に混入しているので硬度150ppm以上に保っているのだと考えています。

②水温は…→仕方ありません。今年は4台目のクーラーを買います…

我が家のトゲモモは珍しくボリビア産WCなので暑さにめっぽう弱いのです…

こいつは水温30度以上が5日続くと確実に死ぬので今のクーラーを転用する訳にはいきません。

同居しているパラグアイ産WCは暑さに強いので同じ種でも分布による個性があるのでしょう。

③水流→未使用のエーハイムエコフィルターがあるのでこれを利用します。

さて、次はケージです。

上記3点、とりわけ①をクリアするには2つの方法しかありません。

すなわち、毎日全換水してPH7.0以上を維持するか?、PH7.0以上の飼育水を維持して濾過するか?

私は後者を選択します。

濾過で飼育水を回すとなるとカメの体重を100gとすれば30ℓが理想です。

しかし甲長4.5㎝、首を伸ばしても約9㎝のカメですから水深は8㎝が最大です。

水深が浅く、水量を稼ぐにはオーバーフローか表面積の大きなケージです。

こんな感じの設定にしました。

他にはフィルター、サーモ、PHモニターを付けます。

PHモニターは結局使うことなく2年間お蔵入りでしたが今回初めて使用してみます。

https://store.shopping.yahoo.co.jp/discountaqua2/10003088.html?sc_i=shp_sp_search_itemlist_shsr_title

フィルターろ材はPHハードを選択。

私は発売当初からこのろ材の品質を信頼しております。

http://www.taiheiyo-cement.co.jp/service_product/powerhouse/

こんな感じで飼育を開始しますがカメの飼育で一番怖いのは最初にこうした戦略を立てると容易に方針転換が出来なくなることです。

自分の戦略に拘泥するあまり最も重要なカメからのサインを見落とし対症療法を打てなくなることです。

今回も沢山の学びを私に与えくれるカメになると思いますがオブロンガを上手く育成出来たらおそらく私のカメライフはピリオドだと思います。

高校生以来、私の憧れのカメは1位 ブラジルヘビクビ、2位 コウホソナガクビ、3位コウヒロナガクビ、でした。

残念ながらコウヒロを飼育できる財力を得られなかった私にとってブラジルとコウホソが飼育できれば長い間の疑問が解決します。

今、こうした生体が買えるようになって改めて飼えない理由を突き止めたいという知の欲求があります。

ブラジルヘビクビの飼育方法をほぼ完全解明した今、最後の砦がコウホソです。

この個体を長期飼育でき、WC個体のようなフォルムを得て、更にメスであれば産卵すれば私のカメ旅は終わると思います。

繁殖は?

気が向いたら、でしょう。

本気で繁殖を目指している方とご縁があればやはりブリーディングローンを選ぶかなぁと思います。

とことん繁殖に興味のない自分に驚きますが、おそらく全ての物事の礎は情熱です。

生態解明に情熱をかける私はやはり解明とともに燃え尽きる自分を想像しています。

しかしこれもまた爬虫類飼育の楽しみ方ではないでしょうか?

爬虫類の消費的飼育は勿論許されないことです。

しかしこと曲頸はEUのスーパーマニア、ブリーダー達の果敢なチャレンジの恩恵をEUCBという形で享受してきました。

私の出来る事は飼育難種のデータを蓄積し、次代に引き継ぐ事です。

必ずや日本でもこうした難しいカメを殖やしたいという強者が出てくるはずです。

そんな時に反面教師としてこの飼育データを利用してくれたら飼育者として最大の喜びです。

この2種は水温25度以下、硬度150ppm以上あればおそらく死にません。

コウホソはひょっとすると紫外線も要素かも、と考えています。

この仮説を改めて検証していきたいと思います。