カメさん日記

趣味のカメさん日記です。レア種で情報が少ない種を中心に書いていきます。

【祝】無事に2年経ちました!

2018-04-22 09:18:22 | ブラジルヘビクビガメ

おはようございます。

お陰様で無事に飼育2年経ちました。

明日から3年目に入ります。

当初の目的だったブラジルヘビクビ飼育者様とのコミュニケーションは叶いませんでしたが、様々なカメ飼育者様のご意見に触れ大変勉強となりました。

自らの観察眼を磨く意味もあり、毎週更新を基本に頑張ってきましたが当初目的の2年飼育をカメの体調も良く達成できたことから定期更新をやめます。

今後は不定期に思うことを更新します。

まぁ、カメさん達の近況報告はTwitterに載せるのでご興味のある方はそちらをご覧になって下さいませ。

長きに渡りお読み下さった皆様に深く御礼申し上げます。

ありがとうございます。


メタハラ論 副題「目ヂカラ」

2018-04-21 09:41:29 | 飼育論

おはようございます。

さて、何かと話題のカメ飼育におけるメタハラ是非論、今回は非常に重たいテーマとしっかりと向き合い論じますので長くなると思います。

始めに結論を言うと「全てのカメにメタハラは必要だ」というのが私の持論です。

まぁこれ、あくまでも私の拙い経験値での意見です。

メタハラの有用性については「LIZARDHOLIC」という非常に秀逸なブログをお読み頂ければ、と思います。

私のメタハラ論はこの方のご意見と完全に一致しています。

ブログ主様、無断転載お許しください。

1.メタハラとの出会い

私が初めてメタハラを使ったのは今から20年前。

当時、ライブコーラルの世界ではメタハラ、プロテインスキマー、カルシウムリアクターを装備すればミドリイシが飼える!という魔法の飼育器具のひとつでした。

私はメタハラ必須の好日性サンゴではなく陰日性サンゴを飼育していたのですがイマイチ、目指す状態まで上がっていないなぁと悩んでいました。

そこで行きつけのお店の勧めでスーパークール150W集光型を購入しました。

当時の私の収入は平均年収の気持ち上程度でしたから定価7万円が5万円にしてくれても、「高いライトだなぁ。効果あるのか?」と半信半疑でした。

この頃は5万のライトを高いと感じる普通の金銭感覚だったんだなぁ…

結果は予想以上で陰日性でメタハラ不要と言われていたサンゴ達が全開して見たことのない姿を見せてくれたことに大変感動しました。

また蛍光灯で十分と言われていたウチウラタコアシサンゴはメタハラ設置で状態が上がりなんと水槽内産卵までしてくれました。

結局すぐに更に1台追加購入し、600×450×450のオーバーフローに合計300Wのメタハラと更にスパイラル蛍光灯を追加して状態良くサンゴ飼育をしていました。

生物と光の関係性の深さと生き物飼育の困難さを痛感する経験でした。

この時代に生体との距離、点灯時間、照射角度の試行錯誤を繰り返したことがメタハラを使いこなすスキルアップに繋がったように思います。

まぁ、サンゴは他に水流とか添加剤とか置き場所とか色々な条件があるのですが本題とは関係ないので割愛します。

2.カメにメタハラを設置する

サンゴをやめ、長く一生付き合える趣味と思い15年振りにカメを始めました。

パーカーナガクビガメです。

紫外線が出る蛍光灯を気休めに設置していました。

アッサム達は陽当たりの良いリビングにバスキングライトだけで飼育していました。

パーカーとトゲモモは北側の玄関に置いていたのですがやはりイマイチ調子が上がりません。

エムズワンから爬虫類用メタハラが出たので早速トゲモモ水槽に設置しました。

予想通り調子が上がり大満足です。

新型が出たので今度はリビングのアッサム達に設置。

こちらも状態が上がりました。

やはりメタハラすごいなぁと思っている中で、ソラーレがいいという情報を知りました。

安いので性能が心配でしたが、なんとソラーレが一番アッサム達が気持ち良さそうです。

リビングの水槽にソラーレを設置し、不要になったエムズワンをパーカーに設置しました。

今度は驚いたことにパーカーの調子も上がりました。

結果はサンゴと同じく吉と出ました。

なのでブラジルヘビクビも本水槽設置の際はメタハラを設置予定です。

3.私にとってメタハラとは

パーカーやトゲモモ、メタハラなしでブリードしている方は沢山います。

しかしブリードが爬虫類飼育のゴールなのでしょうか?

勿論、否定はしません。紛れもなくゴールの一つではあるでしょう。

カメのように長寿な生物は何年にも渡り繁殖活動ができます。

野生動植物の保全を考えればCB化の流れが必然だとしても私はこの繁殖=飼育成功、という常識にいまひとつ納得いかないのです。

仮にCB化の恩恵として価格低下が実現すれば練習と称する虐待が横行しまいか?

漠然とした表現にならざるを得ないのですが、やはり私は一瞬一瞬の目ヂカラにこだわった飼育を極めたいと思います。

私にとってメタハラとは、この目ヂカラを引き出すツールの一つなのです。

更に言えば、この丁寧な飼育の先に繁殖があるならば殖えた個体を自分で養っていくことが責務だと考えています。

現在は爬虫類の買取が盛んです。

様々な人の飼育環境下に置かれるカメ達は本当に幸せなのでしょうか?

私は飼育されるカメ達に最高の飼育者だと言われる飼育者になりたいと思っています。

11匹のカメで限界ですし、これ以上の飼育を目指すならやはりカメ牧場開設しかないかと思案しています。

水中産卵しているカメ達には広いスペースを用意できなくて申し訳ない気持ちで一杯です。

ですから今いる個体が出来うる限り殖えないことは私の本望でもあるのです。

しかし命を紡ぐことが彼らの使命ならばそれを叶えるのも飼い主の責務ですね…

カメのメタハラ論とは、そもそもの必要条件と十分条件をどこで折り合わせるか、だと思います。

その妥協地点こそは、飼育者個人のカメ飼育観に他なりません。

私の場合、野生下の目ヂカラにより近づくためにメタハラが必要かつ十分条件だったに過ぎません。

先述の「LIZARD HOLIC」にてブログ主様はこう結論づけてらっしゃいます。

「メタハラはマストではないがベターでありベストである」と。

私も全く同意見です。


殖やすこと

2018-04-15 06:59:35 | 飼育論

おはようございます。

最近カメの入荷が減っています。

期待していたブラジルは今年も入荷がありませんでした…

今、カメの流通のメインはCB個体ですが、限られた種類ばかりで私の欲しいカメは皆無です。

ブラジルはどうしても欲しいカメだったのですが、このカメを入手してからは正直欲しいカメがいません。

まぁ、ご縁があればお迎えしたいカメはいますがブラジルのときのようなどうしても欲しいという気持ちはありません。

昔から私は飼育難易度1位がブラジル、2位がコウホソと思っていたことと10年前はブラジルの方が価格もコウホソより高かったことから、コウホソが飼えたらブラジルへステップアップするつもりでした。

実際、ショップさんの裏情報でもコウホソは少ないながらも入荷する、なぜなら…

書けません。国内マニアに一定のニーズがあること、現地では普通に…

まぁ、CBが軌道に乗った現在、本当に服役刑が科されるリスクを負って密輸してもペイしないでしょう。

一方でブラジルは本当に捕れないそうです。

特にメスが極端に少なく、捕れてもシッパーが売りに出さないそうです。

ブラジルもオーストリア並みに野生動物の輸出を禁止していますし厳しく取り締まりをしていますがマフィアの資金源であること(ブラジル経済の約3%は野生動物の不法輸出による利益とも言われています)、陸続きの国境のために第3国経由の密輸が絶えないそうです。もちろんカメはマイナーで1番人気はオウギワシだそうで一羽500万円程で取引され、飼い主はアラブ、アメリカ、アジアの富裕層だそうです。

世界最強のワシ、オウギワシ

 

 ブラジルヘビクビの捕食者は肉食獣や猛禽類と書いてあったけどオウギワシも襲うのだろうか?

まぁ、今後の入荷も怪しいのでそろそろ真剣にブリードを考えることにします。

今年は飼育3年目になります。

南半球のカメなので季節が真逆ですが、おそらく5年経てば日本の季節サイクルに慣れると思います。

今年もメンテナンスケージで夏越し予定ですが、来年には本格的な飼育水槽を設置してブリードを念頭に置いた飼育を開始しようと考えています。


夏の対策

2018-04-11 22:29:30 | 飼育論

今晩は。

昨年の猛暑でトゲモモが死にかけました。

今年はファンを4個付けて乗り切るつもりでした。

今年の夏の予報は…

ヤバイです…

暑くて雨が少ない予報です。

昨年トゲモモが調子を崩したのは、

7月20日から25日の連続した最低気温25度以上の日。

こうなると水温は32度以上が昼夜を問わず続き、トゲモモも耐えられなくなります。

更に追い討ちをかけたのが、

8月5日から10日までの高温が続いた日です。

なので決めました!

クーラー買います。

3台目です。

出費は痛いですが、トゲモモ達の苦しみを想像するとやはりクーラーで27度までに抑えるべきだと考えました。

ゼンスイZC1300E、αのひとつ前の型落ちが比較的安くでてるので購入します。

あ〜

クーラー3台でヒラタニオイ買ってもお釣りきます…

でもトゲモモ達の命を守るためですから出費は当然ですね!

今年の夏はブラジルの雌雄それぞれにZC1300、トゲモモ水槽にZC200で対策とします。

トゲモモ水槽は水量約150ℓですから27度ならZC200で大丈夫だと思います。

昨年の5月は、

5月3日にクーラーを設置予定です。

念には念を入れること、早めに対策を講じることが大切だと思います。

まぁ、ブラジルは将来的には大型水槽にペア飼育予定ですがその時にはZC1300を2個連結して使う予定です。

サンゴマニアの水槽をみるとクーラーの2台連結が割と普通です。

これ、1台故障しても大丈夫なようにリスク管理しているのです。

そう考えれば家にクーラーが3台あるのは不測の事態へのリスクヘッジになりますからね。

 今朝のブラジル雌雄です。

まもなく飼育丸2年を迎えますが、調子はいいです!

万全を期して夏を乗り切るつもりです。


情報戦

2018-04-01 08:27:17 | 飼育論

おはようございます。

私事ですが、祖父は南方戦線にて戦没しました。

ですから、異論もあるでしょうが物心ついた頃から「おじいちゃんは靖国神社に祀られているのだ」と教えられてきた私の素直な感情としては「終戦記念日には靖国神社で国家元首が戦没者達に頭を垂れ平和への誓いを立てて欲しい」と思っています。

祖父の大学の卒業アルバムには「軍事教練中」の写真があり、戦車とともに散開して前進している学生達が写っています。

なので私は大学時代、日中戦争や太平洋戦記を随分と読んだものです。

中でも今も時折読み返すのが、

まぁ、組織論がメインですが…

基本、情報軽視の組織風土故の敗戦と論破してます。

社会人になり出会いましたが私はこの書が一番の名著だと考えています。

当時の陸軍にこんなまともな参謀もいたのか?と感銘しました。

また祖父のいた方面軍の参謀だったことも真剣に読む動機になりました。

情報軽視の日本陸軍にあって私情を交えずに冷静な情報分析に徹した参謀。

ともに陸軍きってのエリート参謀ながら「不毛地帯」のモデルとも言われる瀬島龍三氏とは戦後、対極の生き方をした方です。

余談ですが映画「シン・ゴジラ」でもしばしば戒めとしてセリフに散りばめられていましたね。

 この本の中で、戦後の国産戦車を作るために必要な部品のサイズがどうしても分からない。西ドイツの戦車部品のサイズを測ってきて欲しいと技術者から懇願され、涙ぐましい努力でサイズの推測値を目視により割り出すという下りがあります。

機密は教えられるものではなく、盗むものなのですね。

軍事機密は凄く厳重な防御ですが平和利用品はネットサーフィンで朝飯前ですよ。

たしかコウホソCBはドイツのルドルフ氏作出だったなぁ〜

彼なら意外と教えてくれるかも。

とはいえブリーダーがドイツ在住という事実は大きなヒントです。

私の仮説はかなり正しい方向だと自負していますがドイツの水質をリサーチするのを忘れていました。

ネットってすごいですね。

ドイツで暮らす日本人向けのドイツ暮らしマニュアルがすぐに見つかりました。

元アクアリストですからシュミットフォッケ博士の水作りからドイツが硬水とは知っていましたが…

東京都水道局、ありがとう!

凄く分かり易い比較表です。

やはりNさんが井戸水を使ってコウホソ飼育している理由はここだな。

 以前載せたスワン川の水質調査結果です。

スワン川もカルシウム、マグネシウム、ナトリウム値が極めて高いのです。

うーむ、極めて演繹的な論法ですが核心に近づいている気がします。

例えばマーレー川(コウヒロが棲息する川)との比較ですがナトリウムはスワン川が70倍以上、カルシウム同27倍以上、マグネシウム同64倍以上です。

やはり演繹的ですが明らかにコウヒロは日本の水質への耐性が強い訳です。

 非常に興味深いデータです。

硬度に関して日独は両極に位置しています。

日本におけるコウホソの水道水飼育は極論すればサンゴ砂なしでアフリカンシクリッドを飼育しているようなものです。

カメの場合、3日もすればphは4程度まで下がるので硬度も急低下しているはずです。

アフリカンシクリッドなら死亡。コウホソには相当なストレスだと思います。

スワン川の水質に近づけるにはやはりひと手間必要のようです。

取り敢えずスワン川とドイツの水道水は硬度が近いということが分かりました。

ここまでの整理をします。

コウホソは日本の水道水では長期飼育が困難

→コウホソ国内CB作出のNさんは水道水を使用していない

→スワン川とドイツの水道水はともに硬度が高い

結論は、「コウホソは日本の水道水では飼育不可能」です。

つまりかつてシュミットフォケ博士がコバルトブルーターコイズディスカスを軟水化して作出したのとは逆の作業が必要だということです。

やはり日本では、水道水から純水を精製しca、mg、na、clを添加し、しかもそれらの分子がイオン化している状態をキープできる技術が必要です。

あるいはナトリウム源泉が充分に使用できる環境にあれば飼育は可能でしょう。

いわゆる美肌の湯と言われる温泉水です。

ただ初期の水質環境を作ることは可能です。

RO浄水器とサンゴ用の添加剤、5〜10%程度の人工海水を混ぜ合わせるのです。

ただ非常に高いハードルも見つけました。 

換水が極めて困難だということです。

ドイツでは水換えの面では日本よりも圧倒的なアドバンテージがあるのです。

スワン川に近い水質を作ることはなんとか可能です。

しかしこの水質をどう維持するのか?

これは極めて困難です…

パースのワイルドの写真です。

この水量…

自然の浄化システムは途方もなく膨大かつ偉大です…

しかも彼等の甲羅には苔が。

いかに水中生活が長いかが明白です。

このように空想するのもカメ飼育の醍醐味ですね。

水質維持方法については次回の宿題とします。

おそらく計算するのが怖い位の水量を必要とすると思います。

つくづく飼育の難しいカメですね…