今日は。
昨日は「爬虫類・両生類オフ会」に出席させて頂きました。
私のテーブルは6人掛けでなんと偶然にもカメの方々。
メンバーはナガクビ界の巨匠、チズガメのたなさん、アカスジヤマガメのスピ改さん、インドホシガメマニアさん、遠方からカエルガメ、ズアカヨコクビのマニアさん、私でした。
それぞれの方の飼育種への愛情を聞くと皆様、真剣にカメを飼育し、愛でていることが強く伝わってきました。
私などが及びもつかない飼育方法で調子よく飼えている話や、飼育個体の動画を拝見し私自身のモチベーションが非常に上がった会でした。
実は私は最近温めてきた考えがあります。
それは我が家の飼育個体のリースです。
巨匠にも相談しました。
今のカメは高くなり過ぎて一番研鑽を積む時期である30代の方々が買えません。
私は30代の頃、月16万の住宅ローンを払いながらもそれこそ爪に火を灯すような小遣いのやり繰りをして飼育技術を蓄積したものです。
高額な生体を買った時など家内に泣かれたものです。
閑話休題
例えば私のところだとセダカガメは既に新たな流通が途絶えています。
我が家のカメ達も殆ど10年以上の飼育歴となり今夏は産卵数もトータルでは50個以上となりました。
発生見込みのない卵をこれ以上産まれても後ろめたさが募ります。
そこで、この仕上げた個体をその種が大好きで殖やしたい方に預けることも必要ではないか?と考えています。
これは主催のtohiさんやたなさんとも熱く語りましたが、とはいえ10年選手のカメ達は手鹽にかけて育成し半ば家族同様の存在です。
彼等を安易に買取に出す気などさらさらありません。
やはり折衷案としてはブリーディングローンの形がより現実的だと思います。
全てのビジネスは信頼を礎に成り立っているものと考える私はやはり個体を託す方の人
となりは自身の目で判断したいと考えますし、この点では皆様同意見であったことも私の背中を押してくれました。
私が30代の頃に買ったベニマワリは当時8,000円、今は見かけることすらありません。
エジプトリクガメよろしく安価故に粗雑な飼育が横行したせいか綺麗に仕上がった個体を見ることはありません。
またイベントに持ち込まれたアッサムなどは飼育技術の稚拙さを伺わせる個体です。
以下2点はWC個体です。
以下2点は我が家の飼育個体です。
手前味噌ですが手足の大きさ、甲羅の厚み、体色、15年間水槽飼育下にありながらのこの仕上りは私の飼育技術と自負しております。
私は如何にWC個体に近づけるか?を最大の関心事として飼育を続けてきました。
我が家の全てのカメに言えるのですがカメを綺麗に丈夫に仕上げるにはただ一つ、沢山手足を動かして健康的に肺を運動させることです。
その土台として、水質、水深、紫外線、エサがあると思います。
現在、一部の種のみが大量に流通し、セダカガメは30代の方々のお財布事情では買えない方が多いのではないでしょうか?
まぁ、今は共稼ぎのいわゆるパワーカップルもいらっしゃるので一概に言えませんが我が家は私だけが働いてますので今の値段だと、とてもカメを買う余裕はなかったと思います。
オフ会で若い飼育者の方々とお話しをするなかで本気の方には個体をお貸しして殖やして頂くことはご本人のスキルアップと流通個体の作出という2つのメリットがあるのではないか?と思うようになりました。
今、私はブラジルヘビクビの完全なる飼育方法を確立したいと考えています。
機会があれば新たな個体をお迎えする予定です。
この種に注力する以上、他種は別の方にお任せする。
ビジネスマネジメントそのものの考え方ですがやはり最も合理的な判断ではないかと思っています。
何よりも若い方々のカメへの考え方、お財布事情、そして大先輩方のお考えを直接聞け、肌感覚で亀界の現状を把握できるオフ会は非常に貴重な機会であると思います。
主催の方の先見の明とご努力に感謝するばかりです。
この先、カメの飼育は明るいものではありません。
原産国のプロテクト強化、世界的な個体数の減少が二律背反する中でホビーとしてのカメ飼育は衰退の危機にあると思います。
外来種駆除の声喧しい昨今、外産種を飼育することがかつての隠れキリシタンのようになる可能性もないとは言えません。
我々世代にできることは知を集結し恒常的にカメが入手できる世を紡ぐことではないか?と強く思うオフ会でした。
まぁ、色々と思うところがあり、帰宅してからは家内と一緒に甲州ワインを飲み酔い潰れたグダグダなおっさんでした…