カメさん日記

趣味のカメさん日記です。レア種で情報が少ない種を中心に書いていきます。

凡事徹底

2017-06-24 09:03:57 | 飼育論

おはようございます。

昨日は小林麻央さんが逝去されました。

がん闘病中の方々に勇気を与えてくれたこと、また海老蔵さんの会見は、自身が辛い中、家族とは何かという人としての本質論を世の人々に問うていたのではないでしょうか?

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

両親をがんで亡くし、私自身もがんに罹患(現在は寛解)した身なので及ばずながらご本人、ご遺族の胸中を思うと胸の張り裂ける思いです…

単なる偶然でこの世に生を受けているのかも知れませんが、私は寛解以来、「自分は生きてきたのではない。生かされきたのだ。」と考えるようになりました。

それからもう一つ、「残された人生、好きな事を第一に考えて生きていこう!」と思いました。

10年生存率が60%の病ですが、お陰さまで再発することもなく、まもなく10年を迎えようとしています。

私が闘病中に書いた夢ノートには飼いたいカメ5種が綴られています。

第5位

ヒラタニオイガメです。 

希少性もありますが、一番の欲しい理由はその大きさ。

この小ささなら、1,200×600×600の水槽でも伸び伸びとストレスフリーな飼育が可能ではないでしょうか?

第4位

キマダラチズガメです。

なんといっても、その 美しさ。

我が家のキマダラも

こんな綺麗な時もありましたが…

飼い主の怠慢により

 丈夫で元気一杯ですが、汚いです…

気を取り直して

第3位!

 

コウヒロナガクビガメ!

うーん、カッチョえー、最高です!

買えるけど、飼えません。

ある意味、自分の人生はこいつを飼うための土地探しに費やしています!

夏は池、冬は2.4メートルのオーバーフロー水槽で飼うのが夢です!

長いクビ、平たくてでかい甲羅、どデカく力強い手足。まさにナガクビ界のゾウガメ。

飼い主を選ぶ最高のナガクビガメですね。

第2位!

コウホソナガクビガメ!

絶妙なアンバランスさが魅力の化け物!

未だ長期飼育方法が謎のカメ。

こいつも買えるけど飼えないカメですね。

ドイツで繁殖技術が確立されたことも嬉しさと悔しさが入り混じります。

なにしろ日本では長期飼育すらできていないのですから。ドイツとの差が開くばかりです。

そして第1位!

ん?エサくれるの?

 ん、俺?今日も元気だけど何か?

やっぱりブラジルヘビガメです。

闘病中の頃は、入荷したブラジルがことごとく死んでいき、飼育方法が謎とされていたので、ウデの上がった最終ゴールとしてこの種を目標にしていました!

お迎えして1年2ヶ月が過ぎましたがお陰さまで元気一杯です。

現在は昼間22度、夜間20度で飼育しています。

小さく薄い甲羅に魅力がギッシリ詰まった最高のカメです!

本当にこいつらの愛嬌ある顔と仕草に癒されっぱなしです。

飼育方法はある程度の目処がついたので、ドイツに周回遅れ状態から後ろ姿が見えるところまで追い上げてきたかな?と自負しております。

カメの飼育は「凡事徹底」に尽きると思います。

日々の観察、エサやり、水質管理、光量・光質の管理、風量、風流時間の管理。

毎日の地道なメンテナンスの中で事象と因果関係を推論し、アクションを起こして検証する。そこから新たな仮説を演繹的に導き、自身の知識・技術の引き出しとする。

さらにカメ友さん達のブログや雑誌等で仕入れた情報を帰納法的に、自身の飼育方法と照らし合わせることの繰り返しでウデが上がるものだと思います。

極めて当たり前の事の積み重ねがカメを上手に飼うコツではないでしょうか?

「凡事徹底」、できるけど、継続することは大変に難しい事ではないでしょうか?


カメの飼育での楽しい時間

2017-06-17 10:11:29 | 飼育論

おはようございます!

株式会社の起源は1602年設立のオランダ東インド会社といわれています。

大航海時代、世界の貿易で利益を得たいが、未帰還船も多く非常にリスクの高いビジネスでした。

そこで資本を株式化し、多数の資本家によるリスク細分化で貿易利潤の最大化を図ったわけです。

写真はアムステルダムの旧東インド会社です。

なにが言いたいのかというと、カメは個人でリスクを取らないいけないので、基本的には失敗の許されないハイリスクな趣味である事です。

コウホソナガクビのCBがここ数年、定期的に入荷しています。

しかし去年きたから今年もくる保証は全くありません。

たまたま入荷が続いただけ、つまり偶然が連続しているだけなのかもしれません。

さて、そんなリスクの塊のようなコウホソナガクビの飼育ですが、

私なりのアプローチ方法は出来上がりつつあります。

一番大切なことは水質の維持です。

ph8.0の弱アルカリ性をいかに維持するか?です。

そこでオーバーフロー水槽です。

ベストサイズは600×450×300㎜だと思いますが、既製品、かつ失敗して落とした場合の再利用を考えると、900×450×450でいこうと思います。

濾過槽にカルシウムメディアを入れてphを上げるのか、サンプ槽にして、カルシウムリアクターを使用するのかは、まだ判断がつきかねます。

ただ飼育開始後の設備変更を考えるとサンプ槽が互換性が高く、便利かなぁと考えています。

phコントローラーにより、ph8.0を維持しますが、カルシウムリアクターでいくか、上部濾過槽にカルシウムメディアを入れて通水させるのか?も判断がつきかねます。

入荷が12月とすれば、最低でも3ヶ月間は飼育水を廻しておきたいので、水槽は9月に作業開始、10月には飼育水の循環開始と設備の微調整となります。

費用見積りは、初期設備で約25万円、生体が約80万円、合計105万円…

趣味とはいえ、個人でリスクを取るには、大きな金額ですね、

振り返ると、2013年にキマダラをお迎えし、2015年ワモン、2016年にブラジルとこのところ節操なく飼育頭数を増やしたのであと3年程度はお迎えなしで腕を磨きながら土地探しの方がプライオリティーが高そうです。

お迎えするカメの飼育プラン作りとその生態の仮説構築、必要資金の明確化とその調達、こんなことをノートに書きながらあーでもない、こーでもないと考えている時間がカメ飼育の楽しい時間です。

アナログですが、やはり書いて視覚化することが大切だと思います!

さらにお迎えして、仮説通りに飼育できた時は、「俺、すごくない?」と一人で喜びを噛み締めます。

やはりカメの飼育はやめられそうにありませんね。


渓流でのエサ生物を知る!

2017-06-10 22:52:50 | 雑記

今晩は。

身体中が痛いのですが、色々な事の記憶が鮮明なうちに書き綴ろうと思います。

 

2,000メートル級まで使用できるトレッキングシューズに履き替えて…

看板には完全装備で登山、とありますがやや軽装ながら家内と二人で登山です。

今回の目的は渓流でのエサ生物の調査です。

いかにも登山者が少ない証左となる草の生い茂る入り口です。

 道なき道とも言える正に冒険チックな山道を登ります…

こんな滝や、

こんな滝を眺めては、登ること1時間… 

 ついに最上部の滝に到着しました!

正直、月曜から金曜まで分単位での仕事に忙殺されている私の体はヘトヘトです…

途中、こんなことも。

アオダイショウを捕まえました!ヘビの捕獲は得意ですが…

 不覚にも噛まれました…

もちろんすぐにリリースしました。

さて、最上部の滝でのエサ生物は…

 大量のカジカガエルのオタマジャクシ。石の下には成体のカジカガエルも見つけました。

近くの石の裏側には、コメツキムシが。

付近の葉にはカゲロウの一種が。

ブラジルヘビクビガメもこういう生物をエサとしているのだと思います。

それにしてもブラジルの限定的な地域とはいえ、こんな山間部の渓流にカメが棲息していること自体が不思議でなりません。野生下でのブラジルヘビクビガメの捕食者はジャガー、ピューマ、猛禽類だそうですが、なぜ、こんなに生物層の薄い渓流に生きることを選んだのかは疑問です。

因みに現地の観察者レポートによれば、

こういう滝の流れのそばにある沈殿した落ち葉の下に潜んでいるそうです。

滝のそばにカメが棲息している景色、日本人には想像出来ない光景ではないでしょうか?


カメ飼いのモラルとは?

2017-06-04 08:15:53 | 雑記

おはようございます!

非常に涼しい朝です。

水温18.7度。いい水温です。

オスです。

この子は可愛いくて仕方ありません。彼はエサくれダンスはしません。柴犬と同じく飼主をじっと見つめるのがエサくれのシグナルなのです。

メスです。

このポーズはお腹は空いてません。 

昨日のカメ友さんブログに大変共感しました。無断拝借をお許し下さいね、tohiさん。

ロンドンの獣医さんで相当腕の立つ方だそうです。日本だとコミックの「獣医ドリトル」みたいな方なのでしょうか?

 

 うーん、当たってますね。ただし、カメを飼うのに土地まで購入しようする私からみれば極めて当然の事ですが。少数でも驚異的に素敵なペット!このフレーズ、私のハートのど真ん中です。

やっぱりブラジルヘビクビなんですよね〜

買うとき家内に「100万のカメ買うからお金貸して!お前の知ってる通り俺はカメを殺さない。けど今度のカメは誰も飼育方法を知らないし、日本に来た殆どがすぐに死んでいる。俺も自信はないけどプランはある。飼えると思う。なによりも俺がずっと憧れて欲しかったカメだから…10年前は腕がなくて諦めたけど今回はチャレンジしたい、どうしても!」と。

そのプランがそう間違っていないと分かった今、改めてカメ飼育の醍醐味をしみじみと感じています。

 

日本の爬虫類文化を陰ながら支えたいです。はい、こうるさい親父に思われても。

なぜなら、皆様の飼育個体それぞれが尊い命なのですから。

ブレずに行きます!「ガチな飼育論」

はい、その通りです。10年間タートルプリンを自分で作ってきました。フリーザー買いました。シュリンクパック機も買いました。カワニナ、タニシ、セミ、カワゲラの幼虫、今も定期的に採集して冷凍保存しています。タンポポは庭で栽培っていうか勝手に殖えてくれてます。

我が家の高級車?が年間18,000円なのにワンコの保険は年間38,000円ですが入っます。カメ保険のパンフレットを家内に持っていったら「どこの世の中にカメに保険かける馬鹿がいるの!」と一蹴されました。はい、10年前の話ですが…今年もかねだいにカメ保険のパンフレットがあったので「時代が俺に追いついてきたからはいろうかな?」と相談したら、家内が「しっかり聞聞きなさい!君は馬鹿なんだから、やめなさい!」「お前より賢い大学でてるんだが…」と言うのが精一杯でした。

ネット、イベントと爬虫類の飼育文化も激変しました。現代は、自分が知りたい、いわば恣意的なフィルターをかけた自己都合の良い情報しか聞かなかったり、イベントというタイトな時間での売買等、耳障りな情報を聞く、あるいは知る場面が皆無に近いのではないでしょうか?

カメ飼いのモラルとして最も大切なことは、私は「飼育個体への愛情」だと思います。

また個人的にはクリーパーを読んでいても、沢山のカメを飼っている方よりも、ホシガメだけを異常に深掘りしている方の記事が勉強になります。そういう方は、その種への愛情が半端ではないですからね。

何事も同じですが何かを極めた人は、我々凡人とはみえる景色が違うのかもしれませんね。

それを視座というのかもしれないですね。