
今日は。
2019年2月9日にお迎えしたchelodina coliei、こと「オブさん」ですが10月13日時点で甲長9㎝になりました。
7ヶ月の飼育で甲長が倍になりましたのでやや成長スピードが早いかなぁと気を揉んでいます。
というのもベビー時に成長スピードが早過ぎるとアダルトになった時に体の大きさに比較して頭部の小さな個体になってしまうことが多いのです。
とくにジーベン、パーカー、エキスパンサといった大型のナガクビガメに顕著に見られるのでワイルド個体のようなフォルムに育成するには季節に応じて給餌量を変化させたり、クーリングをする等の成長スピードにメリハリをつけた飼育が必要です。
ではオブさんを振り返ってみます。
2月9日
頭部の大きいいわゆるベビーの体型です。
6月26日
10月13日
手足・甲羅が大きくなり頭部と甲羅のバランスがベビー時からは大きく変化しています。
ではワイルドのアダルト個体を見てみます。
これは産卵のために上陸したchelodina colieiの写真です。
ワイルドのアダルト♀個体です。
遊泳する広さや食べているエサにもよるのでしょうがこれがいわゆるchelodina colieiの正常に成長した体型だと思います。
エサの少ない野性下では1回あたりの狩りをより確実な成果を得るためにエサを吸い込む筋力と捉えたエサを離さないアゴの筋力が発達するものです。
当然ながら頭部全体の筋力が発達し大きな頭部へと成長します。
これは飼育下で忠実に再現することは不可能ですが近づけることは可能です。
飼育下で可能な方法は可能な限り大きな水槽で遊泳させ、カロリー消費を促進する。
エサを与える間隔を空けて1回あたりの給餌量を増やすことだと思います。
上記の飼育方法で500円玉サイズから育成し、20年近く経つパーカー♀です。
最初の10年は甲羅が主に成長し、20㎝を越えてからは頭部が大きくなりました。
大型熱帯魚を飼育しているマニアの間では常識ですが体型をシャープにし、かつ長生きさせるコツは如何にエサを与えないか、です。
飼育下では長年の飼育で魚も人馴れし、エサをねだることしきりです。
なので熟練飼育者は咲きひかりを使用してガサの割に粗栄養のエサに切り替えるのです。
過剰な栄養を与えることなく満腹感を与える上で咲きひかりは理想的なエサなのです。
カメも全く同じで小さなケージで運動量が確保出来ない場合は咲きひかりが理想的なエサだと思います。
私が主食に使用しているタートルプリンは栄養価は高いのですが、水分含有率が約80%とほぼ水なので咲きひかりと同じ効用が得られていると思います。
因みにデフレップさんのこの見事なギザミネ、甲長10㎝から飼育7年でここまで立派な体型に育っています。
飼育環境は屋外の叩き池、サイズは600*900*400でエサは咲きひかりのみだそうです。
因みにギザミネのワイルド個体の写真です。
これはウルグアイの正真正銘のワイルドですがデフレップさんの個体の方がやや太っているとはいえ、ワイルド個体と遜色ない仕上がりに、飼育下での完全育成の可能性を示唆しています。
書いているうちに横道に逸れ、肝心のケージサイズに言及できません。
これも話すと長くなるテーマなので次回に持ち越します。
参考までにこのデータを貼付します。
これはパース市内ハイドパークにおける大規模なchelodina colieiの個体調査のデータです。
次回はこのデータをヒントに理想的なオブさん育成環境を考察してみます。
いつもブログで勉強させて頂いています。
自分もカメ一筋ではや40歳となりました。
ヒラタヤマガメの飼育に挑戦して15年になります。このカメが一番好きで社会人になってから長い時間をともにし、やはり好きなカメを飼うことが大切と感じます。
局所分布というところはブラジルヘビクビガメとも共通するかもしれません。
私もカメさん日記に同感することが多く、
温度低め(快適)、風通しが重要と感じています。
このヤマガメも数少ない飼育書には、高温多湿とありますが、当初信じてやってましたが状態良く飼えませんでした。夏場の山の空気は全く違いますしね。
実は貴ブログを見てから勉強し、曲頸類の飼育を初めています。曲頸類で一番欲しかったムツコブヨコクビガメです。順調に育っています!
あと1種類、ガンジスカンムリガメの30センチ弱のメスがいます。このカメも油断ができないです。
長々失礼しました。
コウホソナガクビガメの飼育記録、
大変勉強になります。
またブログの方、楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
私が拙ブログにてお伝えしたい事は貴殿のコメントが全てで感激しております。
私の飼育論はナガクビに限った事ではなく全てのカメ飼育に通用すると思います。
カメは種ごと、生息地ごとに特化して暮らしています。
そのピンポイント情報に関してはやはり雑誌情報は頼りないです。
非常にマニアックなカメばかり飼育されていらっしゃるので環境設定には悩まれると思います。
でも基本は一つ、カメへの愛情です。
愛情→調子の把握→環境・エサの調整。
地味ですがこの繰り返しです。
今時カメ一筋とは私と同じ匂いがしますね。
これからも宜しくお願い申し上げます!