定年ジジイの夕焼け人生

朝日ほどの力強さはなくてもいいが、人生の黄昏期をせめて夕焼けほどに輝いていたい。

四十九と納骨

2007-11-12 08:13:49 | 老人、友人
先日なくなった友人の四十九と納骨が、昨日、清水であった。

日本平の東側の山すそに鉄舟寺と言う名の臨済宗の寺がある。
幕末の英傑のひとり山岡鉄舟の墓があることで有名な寺だ。

本堂で、木魚をたたきならが和尚が経を読み、参列者が一人づつ焼香に立つ。
静かだ。寺の下には大きな道路が走っているが、まったく音がしない。静寂そのものだ。
何でこんなに静かなのだろう。すーっと周囲を清澄にする空気が流れ、香のかすかな香りが漂ってくる。
ほんのひと時だったが、心がスーッと何かに流され無になったような感覚にとらわれた。気持ちのいい瞬間だった。

寺は日本平の東側のかなり急な傾斜が始まるところにあり、墓はその急な斜面に段々になって立っている。
彼の墓はその斜面でも上部のほうに位置している。老人ではきつすぎる階段を上がって墓のところで振り返ると、清水の町/港、三保半島、駿河湾、今日は雲に隠されていたが大きく正面に富士山が一望だ。

墓まで上っていくのにはまったく大変だが、本人はこの眺望を独り占めだ。


コメント (1)
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