遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

東シナ海前線の現場

2013-04-12 23:20:37 | 東シナ海尖閣諸島
 東シナ海尖閣諸島での中国による攻勢は、衰える事はなく強まる一方で、艦船の新造増強や体制の整備強化も着実に進められていることは、諸兄がご承知の通りです。
 海と空での最前線の報道は、ややもするとマンネリ化して小さくなりがちですが、そこが中国の狙いであり徐々に侵略度合いをステップアップさせて気がついたら、領海・領空侵入が日常茶飯事化しどちらが実効支配しているのか、第三者にはわかりづらくさせようとしているのですね。冷めやすく忘れっぽい視聴率や購読部数優先の日本のメディアと、メディアに左右されやすい日本の世論を見透かした中国の戦術にはめられないよう、我々は自覚せねばなりません。
 産経が、「東シナ海 日々闘いの現場」と題して現状をレポートしていただいていましたので、備忘録としてアップさせていただきます。
 

東シナ海 日々闘いの現場 (4/12 産経)

■中国海軍 フリゲート艦3隻常時展開
■挑発飛行 上空で日米機と入り乱れる


 
昨年度の自衛隊による戦闘機などの緊急発進(スクランブル)が冷戦期のピークに匹敵する回数になったことは、日本を取り巻く安全保障環境の悪化を浮き彫りにしている。政府が昨年9月、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化してから半年あまり、中国海軍艦艇と空軍戦闘機による威嚇と挑発が常態化し、自衛隊は領海と領空を守るため厳戒態勢を強いられている。東シナ海は波高しだ。(半沢尚久、峯匡孝)

 中国海軍は尖閣国有化をきっかけに3隻のフリゲート艦を東シナ海に展開させ、常時遊弋(ゆうよく)させている。うち2隻は今年1月に中国海軍艦艇によるレーダー照射が起きた尖閣北方約120キロの海域、もう1隻は日中中間線付近にあるガス田周辺に展開している。
 これに対し海上自衛隊は尖閣東方に護衛艦1隻を配置し、中国フリゲート艦が尖閣周辺の領海に接近しないよう警戒。ガス田の南東海域でも護衛艦1隻がにらみを利かせる。

 
海よりも難しい対応を迫られているのが空だ

 昨年12月に尖閣周辺で領空侵犯した
中国国家海洋局のY12に加え海軍の情報収集機Y8も頻繁に日本領空へ接近してくる。Y8が挑発飛行に出ると、「エスコート役」として空軍戦闘機J10が後方に控えるのがパターン化している。これらは尖閣周辺などで日本領空の外側に設けられた防空識別圏にも入ってくる。その時点で、航空自衛隊のF15戦闘機
が那覇基地などから緊急発進する。領空侵犯を防ぐためだ。
 実は、最も緊迫するのはここからだ。F15に対抗するようにJ10がY8を追い越し前方に出てくる。F15パイロットは領空を死守するためJ10との距離を詰め追い払う。
 こうした攻防はほぼ毎日繰り返されているが、空自は中国戦闘機の領空侵犯を許したことはない。
 
米軍も年明けから警戒態勢を格段に強化した。嘉手納基地(沖縄県)などを拠点にする空中警戒管制機AWACSや早期警戒機E2C、P3C哨戒機といった航空機が、常時5種類ほど東シナ海上空を飛行
するようになった。
 米軍機は空自のAWACSや海自のP3Cなどとともに空と海で中国軍や海洋局の動向を監視する。
中国戦闘機が米軍機を執拗(しつよう)に追尾したケースもあり、日米と中国の航空機が入り乱れている
という。
 
米軍は切り札も投入した。グアムのアンダーセン空軍基地に常駐している無人偵察機「グローバルホーク」
だ。連日のように太平洋から東シナ海に入り、朝鮮半島付近まで飛行して帰投している。

■尖閣対応へ巡視船新造 計画前倒しも

 沖縄県・尖閣諸島周辺で挑発的な航行を常態化させている中国公船に対処するため、政府は警備態勢を強化する。新たに海上保安庁の巡視船6隻を建造することを決めたが、新造ペースが速い中国公船の規模には劣る。このため政府内からは「新造計画の前倒しも検討すべきだ」との声も出ている。

 今年に入り、中国公船の挑発は執拗さを増している。2月4日には国家海洋局の海洋監視船「海監」2隻が14時間以上領海を侵犯したほか、3~4月には11日連続で接続水域を航行した。

 海保は尖閣周辺の警備について、第11管区海上保安本部(那覇市)のほか他管区の巡視船も投入、ローテーションで任務にあたらせている。

 現場は一触即発の危険性にさらされ、部隊の緊張感と身体的疲労は蓄積する一方だ。同時に巡視船を派遣した管区も少ない人数による任務を強いられることになり、海保全体が疲弊しかねないと指摘される。それでも新造船配備までの2年間は全国規模のローテーションでやりくりせざるを得ない。

 日本は狭い国土面積に比べて、領海と排他的経済水域を合わせた管轄海域面積は約447万平方キロに及び、世界6番目の広さ。これだけの海域を守るには相当数の巡視船が欠かせないが、海保が保有する巡視船は全11管区を合わせても117隻にとどまる。昭和50年代に急速に建造した既存船の老朽化も進むが、補修を繰り返し退役時期を引き延ばしているのが現状だ。

 政府は平成27年度末までに海保に大型巡視船12隻、約600人による「尖閣専従チーム」を発足させ、尖閣海域での対処能力を高める方針だ。1千トン級の新造船6隻と26年度に完成する4隻、配属替えする既存の2隻を加えた12隻でスタートする。拠点となる石垣港(沖縄県石垣市)も整備し、停泊可能隻数を大幅に増やす。

 尖閣警備にあたる11管区の負担軽減のため、「那覇海上保安部」(30人)を新設し、沖縄本島の警備業務を移管する。

 空自スクランブル800回、冷戦期に匹敵 「尖閣」以降、中国対応で急増 - MSN産経ニュース

 軍備拡大にお金の糸目をつけない中国は、海監、海警、漁政など、国家海洋局を再組織して海洋監視やその権限を強化すると共に、監視船の増強も進めています。

 中国の新組織“国家海警局”に尖閣諸島が乗っ取られる (週プレNEWS) - Yahoo!ニュース
 中国海監、1000トン級以上の海洋監視船は現在32隻。一覧にまとめてみた。: メモノメモ
 中国海監、海洋監視船36隻を建造中。その進捗状況(2013年3月)。: メモノメモ

 尖閣の海では実効支配を示すのに、日本人でも上陸が禁じられていますから、近海の巡視・管理の如何が目安になります。
 定期巡回・巡視を始めた中国は、その艦船の増強を図ると共に、中国漁船の監視・管理を実施しており、日本漁船の追跡まで始めていることは周知のことですね。
 漁船の救援保護を巡視船が行っていますが、手が足らないため万一に備え、日本漁船が尖閣近海に近づかないよう、海保の巡視船が指導する事態にで至っています。

 日台漁業協定が締結される運びとなりましたが、尖閣近海をグルリと取り巻く海域となり、その中にポツンと尖閣とその領海が孤立する形になっているようです。水産庁が監視の難しさから反対していましたが、中台の連携を阻止するためと、政府が協定合意に妥協したものですね。
 協定の詳細内容を明確に詰めないと、今でも中国漁船や台湾漁船を見かけると日本漁船は怖くて近づけないと言っていますので、日台共同とは名ばかりの台中が独占する海となりかねません。
 海保や水産庁の戦力増強と、法と協定の整備が求められます。

 空は中国軍と自衛隊が直接対面していますし、そこへ米軍の支援も混じり、緊迫した状況にあります。

 こうした海空の現状は、日本国民はもとより、広く世界に知らしめるべきで、インパクトの強い動画を含めた各メディアの発信力が問われます。
 我々もマンネリ化に流されず、しつこく取り上げて、中国の戦術にはまらないよう警鐘を鳴らしつづけることが肝心ですね。


 冒頭の画像は、最新鋭艦の海監8002




 高野山 金剛峯寺の紅葉

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