遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

日本の集団的自衛権 韓国にもメリットは大きいのに

2014-04-24 23:33:17 | 日本を護ろう
 オバマ大統領が来日し、皇居での歓迎行事、日米首脳会談、宮中晩さん会と行事が進められました。
 日米首脳会談では、大きくは安全保障問題と、TPP交渉について協議され、安全保障では、尖閣が日米同盟の対象であり米国が日本と共同で護ることをオバマ大統領が明言したことが大きな成果として取り上げられる一方、TPPの交渉は閣僚級会談が、安倍、オバマ両首脳の会食を受けて夜中にも開かれるなど、交渉が落着せず、首脳会談の共同声明が未だ出せない状況です。
 外交交渉として相互に成果があるべきですが、ここまでの時点では、オバマ大統領の尖閣発言(日米中の3大国は重要な関係とも言及し中国への配慮もある)という、日本のメリットが表面に出て、その見返りが見えていません。
 中間選挙を控えたオバマ大統領としては、TPP交渉の進展の成果が最も欲しいところですから、TPP交渉の成り行きが注目されます。

 とは言え、安全保障関連でも、米国の成果も出ています。
 ひとつは、シリア、ウクライナと続いた紛争で、威信の失墜が世界に広まったオバマ政権として、東シナ海、南シナ海での「リバランス」政策で毅然とした姿勢を示し、失墜を回復することでした。
 もう一つは、日本の集団的自衛権行使の解釈変更による、米国の負担軽減です。

 
不思議の国の集団的自衛権 (4/24 産経 【宮家邦彦のWorld Watch】)

 今回の原稿は韓国のソウルで書いている。当地大手シンクタンク・アサン研究所の年次総会に招かれたからだ。昨年に引き続き2度目の参加だが、毎年ワシントンの「アジア村」住人を中心に各国の著名な東アジア専門家が百人ほど集まってくる。昨年は中国・韓国からの一部参加者が姑息(こそく)な反日プロパガンダをやっていたが、今年は一体どうなるだろうか。
 一部例外を除けば、この種の会合での議論は地に足の着いた、冷静かつ現実的なものだ。中国・北朝鮮をいかに見るか、ウクライナ情勢が米国のアジア政策にいかなる影響を与えるか等々、興味は尽きない。しかし、
今回ソウルで個人的に最も多く質問を受けたのは日本における集団的自衛権論議についてだった。既に日本では一部マスコミによる大々的キャンペーンも始まっており、韓国でも関心が高まっているようだ。
 中国はもちろんだが、
韓国でも日本の集団的自衛権行使に関する懸念は少なくない。ただし、それらの多くは単なる机上の空論である。現実問題として集団的自衛権行使により日本が韓国を攻撃するなどあり得ない。むしろ、実際の戦場ではあらゆる事態が起こり得るのであり、「韓国を防衛する米国」を防衛するための日本の集団的自衛権は現実問題としても韓国にとり決して不利にはならないだろう。

 空論といえば、日本の専門家の中にも集団的自衛権行使の具体的事例を「机上の空論」と切り捨てる向きがある。対北朝鮮武器支援は陸路であり臨検は役立たないとか、米国に弾道ミサイルを撃つ際は日本有事となるから集団的自衛権は不要、といった議論だ。どれも「机上の空論」だというのだが、やはり日本は「不思議の国」である。彼らはどこまで実際の戦闘を知っているのだろうか。
 筆者の場合、外務省入省後最初と最後の任地は戦争中のイラクだった。1982年には実際にイラン空軍機のバグダッド飛来と対空砲火を体験した。2004年には自動車爆弾やロケット弾による攻撃が日常茶飯事だった。いかに反対しても戦争は起きるときに起きてしまう。どんなに理不尽であっても戦闘では実際に人が死ぬのだ。されば
戦争を終わらせるには皆が協力してできるだけ早く敵対者を制圧するしかない。集団的自衛権とはかかる人類の経験から考え出されたものだ

 米国が日本に望むのは前線で戦うことではなく、在日米軍基地の防衛だという声もある。だが、戦争とはそんなきれいなものではない。同盟国とは一緒に血を流す国であり、一緒に戦うからこそ同盟国を守るのだ。陸上自衛隊がサマワに派遣された際、筆者はバグダッドにいた。復興支援目的とはいえ、部隊現地到着後日本は名実ともに連合国の一員となり、米国から自衛隊の生死にも関わる機密情報入手が可能となった。これが戦時同盟関係の本質である。筆者には、自衛行動の実態を知らぬまま、集団的自衛権行使を形而上(けいじじょう)学的に疑問視する一部識者の議論こそ、観念論・技術論の域を出ない机上の空論にしか聞こえない。

 このコラムが掲載される頃、米国のオバマ大統領が訪日しているはずだ。今回の国賓訪問により日米同盟関係が一層強化され、東アジアで「力による現状変更」をたくらむ動きがより効果的に抑止されることを望んでいる。

 このソウルでの国際会議、毎年充実しつつあるように見える。韓国某財閥系企業がスポンサーのようだが、欧米からの招待用航空運賃だけでも半端な額ではないだろう。
このようなイベントを東京で開けなくなって久しい。実に残念に思うのだが、こればかりは致し方ない。問題は経済力ではなく、開催意欲の有無だ。英語による情報発信をうんぬんする前に、まず日本は大規模国際会議の再開を検討すべきではないか。


 集団的自衛権の行使については、中国、韓国、北朝鮮や国内で議論があります。
 記事で宮家氏が指摘している通り、「韓国を防衛する米国」を防衛するための日本の集団的自衛権行使は、韓国にとって必要不可欠なものです。にも関わらず、日米と中国の間で右往左往しているのが韓国。反日を叫ぶことだけで支持率を保つ朴槿恵政権は、その座にしがみつくことが最優先され、国益の大局観が見失われているのですね。
 日米韓の連携を引き裂きたい中国は、盛んに朴槿恵を揺さぶっていて、今回のオバマ大統領の歴訪を前にして韓国に手を伸ばしています。

 
北の核中韓連携強調 電話首脳会談 中国、米けん制か (4/24 読売朝刊)

 【北京=五十嵐文、ソウル=豊浦潤一】中国の習近平国家主席と韓国の朴模恵大統領が23日、電話会談し、新たな核実験に向けた動きを見せる北朝鮮問題などをめぐり意見交換した。中国はオバマ米大統領が23日から日本や韓国を歴訪するのを前に、中韓の連携を強調し、米国をけん制する狙いもあるとみられる。
 韓国大統領府によると、朴大統領は北朝鮮が核実験に踏み切った場合、「(北朝鮮の核問題をめぐる)6か国協議再開の努力が水泡に帰す」と懸念を表明。その上で、「中国は北朝鮮に大きな影響力を持っており、北朝鮮の説得にさらなる努力をしてほしい」と要請した。
 これに対し、習氏は「朝鮮半島の平和と安定を維持するため、北朝鮮に各国と対話するよう説得するなど、最善の努力を尽くしている」と語ったという。
 両首脳は、習氏が年内に韓国を訪問することを確認。新華社通信によると、習氏は韓国・珍島沖の旅客船「セウォル号」沈没に関して哀悼の意を表明し、韓国に救援設備などを提供する用意があることを伝えた。
 両首脳は3月下旬のオランダでの核安全サミット出席に合わせて2国間会談を行い、歴史問題での共闘を確認した。中韓双方の発表によると、
今回は歴史問題への言及はなかった


 オバマ大統領の「リバランス」の明確な姿勢への回帰に、習近平が焦ったのでしょうか、まるで北朝鮮の様なみえみえの子供だましの米国牽制手段に出ています。
 朴槿恵は、朴槿恵で、その子供だましに乗せられています。

 尖閣は日米同盟の対象と、米国大統領としては初の明言を得た安倍内閣。そのお返しのお土産は、集団的自衛権の行使とTPP譲歩なのか。
 今後に注目です。

 日米TPP合意へ最終調整 牛肉は20%軸、豚肉で詰め  :日本経済新聞



 # 冒頭の画像は、すきやばし次郎での会食を終えた安倍首相とオバマ大統領






 この花の名前は、ヨシノアザミ   撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 9月 撮影)


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