遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

胡錦濤氏 中央軍事委主席も引退し完全失脚

2012-11-13 23:46:54 | 中国 全般
 明日(11/14)の中国共産党大会閉幕を控えた今日、胡錦濤主席の共産党中央軍事委員会主席の座の引退報道がネットで数多く報道されています。

 政治局常務委員の椅子取り争いで胡錦濤・共青団派が対日姿勢を糾弾され劣勢に立ったのですが、次世代の椅子や、軍首脳の椅子は確保し院政を保つ見方が主流でしたので、びっくりです。
 明後日にははっきりするのでしょうが、人事は一寸先が闇なのは、いずこも同じとは言え、国のトップの座が、選挙でもないのにこうもめまぐるしく変わるのは驚きです。
 問題は、江沢民の影響力がつよくなる習近平新政権の政策ですが、反日強硬姿勢が強まることと、中国経済の成長維持がより不安になることですね。

 
人民解放軍人事 胡錦濤・共青団派が優勢 - 遊爺雑記帳
 江沢民 軍への口出しは出来なくなっている - 遊爺雑記帳
 
胡錦濤、完全引退へ。”院政”の夢破れる | 東洋経済オンライン |

<前略>
|共青団グループは壊滅

 「東洋経済オンライン」が独自に得た情報によれば、胡氏は軍事委員会主席も退き、
今大会で完全引退
する。
 それだけではなく、最高指導部である党中央常務委員会の人事上も、胡氏の支持基盤である
共産主義青年団(共青団)グループは壊滅
。胡氏は党内の政治抗争に完全敗北した格好だ。
 11月8日に北京で開幕した
共産党大会には、江氏が元常務委員らを引き連れて出席。長老勢力の健在ぶりを誇示した
。14日の党大会閉幕直後に胡錦濤国家主席は共産党トップの総書記から退任、習近平国家副主席が総書記に昇格する。15日には新常務委員会のメンバーが発表される見通しだ。胡政権の下では常務委員会は9人で構成されてきたが、政策決定のスピードを上げるために人数はそれ以前の7人に戻される。
 北京発の情報によれば、10月下旬に開かれた会議で決定した常務委員会のメンバー7人は以下のとおりだ。
 習氏のほか、首相になる李克強・第一副首相、王岐山・副首相、張高麗・天津市党書記、張徳江・副首相、兪正声・上海市党書記、劉雲山・党中央宣伝部長。
 李氏のほかは、胡氏より江氏と近いとされる面々ばかりだ。総書記に次ぐ党内序列2位の全国人民代表大会委員長には、王氏が就任するとみられている。
 胡氏側近で現職の常務委員である
李克強氏はかろうじて残り、序列3位の首相
になる見通しだ。だが、同じ共青団出身者として注目されていた李源潮・党中央組織部長、汪洋・広東省党書記は選に漏れた。次期指導部に胡氏の影響力を残すのは、難しい情勢だ。

|次期政権は、政治的に保守化する

 胡氏が党内抗争で押されていることは、07年から政権中枢の党中央弁公庁主任を務めてきた腹心の令計画氏が9月に交代したことからもうかがえる。子息の不祥事を理由にしたものと伝えられるが、その地位を引き継いだのは習氏に近い栗戦書氏だった。
 最近、党機関紙の人民日報の報道では、党内でのキャンペーンについて「胡氏と習氏が指示を下した」と2人の名前が併記される例も出ていた。
 いかに次期トップに事実上内定しているとはいえ、現職の最高指導者と同列に扱われるのは異例だ。そのため、すでに主導権が胡氏から習氏に移った可能性が指摘されていた。党大会の直前にも温家宝首相ファミリーの蓄財ぶりが米紙で蒸し返されるなど、引退を控えた現指導部へのダメ押しとも見える動きがあった。
 胡政権の下でイデオロギーに関する締め付けやメディア統制は江時代より厳しくなったが、党宣伝部長として旗振り役を担ってきたのは常務委員入りが決まった劉雲山氏だ。
 劉氏は党内の規律保持に当たる党中央紀律委員会を担当するとの情報があり、実現すれば今後は一段と統制色が強くなることが予想される。汪洋氏や李源潮氏など、比較的リベラルとされている候補が入らなかったことと合わせ、次期政権の性格は政治的には保守的なものになりそうだ。
 胡政権の10年間、中国は平均で2ケタの経済成長を享受してきた。その条件が内外の情勢の変化で失われた現在、
経済改革のビジョンをどう打ち出すか。それが習政権の最初の課題となる。

 党大会に、江氏が元常務委員らを引き連れて出席し、胡錦濤氏の隣で中央寄りの席に座ろうとした時、胡錦濤氏が補助に差し出した手を払うようにして座り、胡氏の演説中にあくびをしたり、腕時計に目をやるぞんざいな姿が眼につき、直前に中央軍事委員会の建物の中にあった江沢民氏の執務室閉鎖に見られた地位低下の情報にそぐわない行動に違和感がありひっかかっていたのを想いだしました。
 
 常務委員の椅子取り争いは、冒頭の図の様に共青団派の椅子の数が減ってしまうことの予測はありました。張高麗氏は、団派に近いと聞いていましたが。
 李克強氏が、首相でありながら序列3位に格下げというのも、団派の力の低下が進んだ度合いのおおきさを感じます。
 軍上層部や、第6世代の幹部候補の政治局員の椅子では団派が優勢を占めていましたが、こちらはどうなったのでしょう。
 また、黙って引き下がったのではなく、人事取引しているはずとの見方も残っている様です。
 
宮崎正弘の国際ニュース・早読み(胡錦涛完全引退説を追って) [宮崎正弘の国際ニュース・早読み] - メルマ!

 最後の最後まで行方が判らない共産党人事。
 15日の発表まではまだまだ余談を許さないと言うことでしょうが、胡錦濤氏の敗北が事実とすれば、有利に進んでいた権力闘争の終盤の大逆転は、何が原因なのかは、今後明らかになるのでしょうが、是非知りたいところです。
 遊爺が賛同している、都知事のよる尖閣の購入に始まった日本の行動への当初の対応が甘いとして、不利だった形勢を逆転させる行動で勝負に出た習近平氏が功を奏したということであれば、胡耀邦氏の失脚と同じ道を辿ったことになります。
 そして、記事が指摘し憂慮するように、対日強硬姿勢で国内世論の統制を計る、江沢民時代の反日利用での政治が始まることの証が、胡錦濤失脚の原因から観えて来るからです。

 チャイナプラスワン or 脱中国を急がねばならないことになりますね。



 # 冒頭の画像は、共産党大会で健在ぶりを誇示した江沢民




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