遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中韓首脳会談を、オバマ氏はどう受け取るべきか

2014-03-25 23:24:33 | EEZ 全般
 日米韓の三ヵ国首脳会談をセットしたオバマ氏。勿論、北朝鮮や中国の武力暴走への抑止力として、日米韓の参加国の連携を強めようとしての仲介です。在日米軍の戦力があってこその韓国の安全保障抑止力なのですから、日韓の連携が韓国の安全保障には不可欠であることは、韓国軍も認識していますし、日本の自衛隊と韓国軍は、銃弾の貸し借りで明らかになった様に、いざと言うときの連携は出来ています。李明博政権末期に、「軍事情報包括保護協定」が締結直前にキャンセルされた様に、政治面では韓国の離日が顕著です。
 中国の、日米韓の連携を崩す作戦に、韓国はまんまと嵌められています。
 そこで、オバマ氏が日米韓の三ヵ国首脳会談を強引にセットし、連携の修復を図ったのでしたね。
 ところが朴槿恵は、その前に中韓首脳会談をし、中韓が連携して反日行動を強化する様話し合っているのです。これは、米国の労をあざ笑う行動であり、反日を通り越して、侮米行為と言えるでしょう。
 オバマ氏は、朴槿恵になめられたことを、認識しているのでしょうか。つまり、日米韓の連携を強めようと奔走するオバマ氏の説得に対し、三ヵ国会談の前に習近平と会って「反日プロパカ゜ンダ」での共闘を約束しているのです。繰り返しますが、オバマ氏の労を無視する侮蔑的行為ですね。
 
中韓首脳会談、「歴史」で再び共闘 西安に新石碑  :日本経済新聞
 
中韓首脳会談 鮮明になった「反日共闘」路線 (3/25 読売社説)

 
中国と韓国が、歴史問題で「反日共闘」路線をますます鮮明にしてきたと言えよう。
 中国の習近平国家主席と、韓国の朴槿恵大統領がオランダ・ハーグ郊外で会談し、中国黒竜江省のハルビン駅に開設した朝鮮独立運動家・安重根の記念館の意義を強調した。
 韓国側によると、
記念館開設について、習氏は「私が直接指示した」と語り、朴氏も「両国民の結び付きを強める」と応じた

 
習氏は、朴氏に対して、韓国民が支持する対日強硬路線で共闘を持ちかけて、韓国を引きつけようとしている
のではないか。
 安重根は、初代首相の伊藤博文を暗殺した人物であり、記念館開設を称賛するのは、日本にとって受け入れ難い。
 
習氏には、25日に予定される日米韓首脳会談をにらみ、3国連携にくさびを打ち込む狙いがあった
に違いない。日韓関係が悪化する中で、米国の仲介努力によってようやく実現する日米韓首脳会談に冷や水を浴びせる形になった。
 菅官房長官が、こうした中韓のやり取りを「一方的評価に基づく主張」と断じて、地域の平和と協力の構築にとってマイナスだと指摘したのも、もっともである。
 中韓首脳会談で習氏は、日本の植民地統治期に「光復軍」と呼ばれる朝鮮の抗日部隊が駐屯したという陝西省西安に石碑を建設中だと述べた。朴氏が要望したものだ。光復軍の実態は定かではないが、反日の新たな象徴となろう。
 朴氏が、中国と足並みをそろえているのも気がかりだ。日本を差し置いて習氏とは何度も会談している。中国との関係強化が、対北朝鮮政策や、経済協力でも重要であると考えているのだろう。
 これと対照的に、日本に対しては、いわゆる従軍慰安婦問題などで条件を付けて、日韓首脳会談の開催を事実上拒んでいる。
 
良好な日韓関係なしには、米国を要とする日米及び米韓同盟が有効に機能しないのは明らか
だ。
 歴史を巡る中韓連携は、今後さらに強まることが懸念される。
 中国の裁判所は先に、戦時中、強制連行された中国人元労働者らが日本企業を相手取り、謝罪と損害賠償を求めた訴状を初めて受理した。韓国でも元徴用工が同様の裁判を起こしている。
 いずれも、
日本との国交正常化の際の約束を根底から揺るがす恐れがあり、容認できない。日本は、中韓両国だけでなく国際社会に対しても、法的な正当性を主張していくことが肝要である。

 韓国にとって、中国が対北朝鮮政策や、経済協力で重要な役割を持つ国で、ないがしろに出来ないのは、理解出来ますが、その範疇を越えた、オバマ氏の労を侮辱する両国の会談内容で、社説が「日米韓首脳会談に冷や水を浴びせる形」と形容する通りです。
 オバマ氏は、どう受け取っているのでしょう。
 朴槿恵は、国内の支持率確保が最優先で、韓国の安全保障上での日米韓連携の重要性を二の次にしていること。こちらが歩み寄っても、譲歩するどころか頭に乗って、態度をエスカレートさせる自己過信症であることを、気づきしっかり認識していただく機会としていただきたい。
 そして、韓国の歴史に明らかなように、従中のDNAから逃れられない国であることも認識していただきたい。朝鮮戦争で、米国を主体とする連合軍が国を護ってあげ、今もなを護ってあげているのに、その米国と敵だった中国を天秤にかける政治姿勢で、恩を仇で返していることを。
 つまり、〇〇につける薬はないと。

 一方、中国に対するオバマ氏の姿勢も、首脳会談からは、悩み揺れ動いています。
 

米、対露で協力要請 首脳会談 中国、対応見極め (3/25 読売朝刊)

 【ハーグ=五十嵐文、白川義和】オバマ米大統領は、オランダのハーグで24日に行われた米中首脳会談で、ウクライナ情勢や北朝鮮の核問題などへの対応を巡り中国の協力を求めた。中国の習近平国家主席は米国との対等な「新しいタイプの大国関係」構築を目指しており、米国にどこまで協力するかを見極めている


 
オバマ氏は会談の冒頭、米中が「新しいタイプの関係」の構築を目指しているとして、習氏の持論に呼応してみせたただ、会談では、米中の目指す「新しいタイプの関係との内実が異なることが改めて浮き彫りとなった。オバマ氏が米中が協力して「国際法」や「国際的なルール」を強化していくべきだと強調したのに対し、習氏は「米中が衝突せず、互いに利益を得る」関係を主張した。オバマ氏は中国の南シナ海や太平洋への海洋進出、人権問題が米中関係の摩擦になっているとも指摘したが、習氏は取り合わない考えを示唆した
といえる。習氏はウクライナ情勢にも冒頭発言で言及しなかった。
 習氏は、ウクライナ情勢が、米国の「アジア重視」政策にどのような影響を与えるかを見極めたい考えだ。
米国がアジアに精力を傾ける余裕がなくなれば、中国の海洋進出をけん制する米国の対中圧力が弱まり、中国に有利な状況が生まれる
可能性があるためだ。
 習氏は会談で「
中国と米国が協力できる、より大きな空間がある
」とも述べた。中国の狙いが、沖縄県・尖閣諸島など、中国が譲ることのできない利益を米国が尊重する形で、米中がアジア太平洋に併存する「新しいタイプの大国関係」を構築することにあることを示す発言だ。
 
オバマ政権は中国が海洋進出や防空識別圏設定などの挑発行為を自制すべきだと主張する一方、オバマ氏自ら述べた通り、北朝鮮の核問題や気候変動への対応では中国の協力を必要とする。中国へのけん制と協力のバランスに苦心している。両首脳の直接会談は、昨年6月、同9月に続いて3回目。中国は、オバマ氏が今年2月にチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と会談したことに強く反発したが、オバマ氏との会談を通じた、新しい大国関係の構築を優先した格好だ。

 習近平が訪米して首脳会談をした時に、太平洋二分割の新たな関係を持ち出した時に、オバマ氏は日本という同盟国があると一蹴したのですが、今はその面影もなく、習近平におもねるかの様な姿勢です。
 シリアの生物兵器使用に対する弾圧で、ロシアの主導権で助けてもらい、今度はウクライナでのロシアへの制裁でリーダーシップを問われています。
 続く外交課題での苦悩振りで、すっかり習近平に足元を見透かされて、立場が逆転してしまっています。
 習近平の新たな二国間関係に、かつては一蹴したのに擦り寄る姿勢を示すから、上手に出られてしまうのです。
 新たな二国間関係の内容が異なることが明確になったことが、米国の名誉を保つせめてもの救いでした。
 中韓の民族は、こちらから歩み寄ってお互いの接点を見つけることが出来る相手ではないことを、今回の件で思い知っていただかねばなりません。あゆみよっても、そこから新たに次の要求を出してきますから、永遠に接点はないのです。
 何故、安倍政権が会話の窓口は開いているが、条件付きの会話を拒否していたか、思い知って学習していただきたいのです。

 それにしても、米国がここまで無能化してきたことは、改めて認識し、日本としての戦略を再検討することが必要です。
 米国の国力が低下したのではなく、かつてモンロー主義を採ったことがある様に、米国は歴史の中で局面によって内向きに転じて様子を観ることがあるとする説が散見されます。
 今回もそうなのか、ロシアや中国の動き、中東の動きを見極めるために一旦戦線を縮小しているのか。

 ロシアの国際法無視、中国の国際法無視が相乗効果で進み始めかねない今の状況を、国際社会はどう収集するのか、出来るのか。
 出来ない場合には、大戦の歴史を繰り返すことになるのか。
 世界の警察を放棄宣言したオバマ・米国の現状で、混とんとしてきた世界平和。
 日本を、日本が、自分で守る戦略が必要です。それは、防衛・抑止力の強化と、連携国の輪の強化ですね。



 # 冒頭の画像は、オランダ・ハーグで会談する習近平と朴槿恵




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