ジョー・バイデン米大統領は、歴代大統領でイスラエルとの関係が自分より良好だった者はいないと好んで話すが、最近の発言はそうではないように聞こえると、WSJ。
一般教書演説の中でイスラエルの指導者たちを非難したほか、ガザ地区でのイスラエルの戦争戦略をたびたび批判。
さらに先週末には、同地区南部ラファ市の最後の拠点からイスラム組織ハマスを追い出すというイスラエルの計画を、イスラエルにとっての「レッドライン(越えてはならない一線)」と呼んだ。
バイデン氏の意図は。
バイデン氏はMSNBCの番組で、「南部ラファ市の最後の拠点からイスラム組織ハマスを追い出すというイスラエルの計画はレッドラインだが、私はイスラエルを決して見捨てない。イスラエルの防衛はなお重要だ。このため、すべての武器供与を打ち切り、彼ら(イスラエル)が自衛のためのアイアンドーム(防空システム)を維持できなくするようなレッドラインは存在しない」とも発言。
「ただ、レッドラインはある。さらに3万人のパレスチナ人を死なせるわけにはいかない」と付け加えたのだそうです。
バイデン氏はガザでの民間人の犠牲を減らしたいと考えているが、イスラエルもそう考えている。
外交上の影響は、ハマスではなく、イスラエルに降りかかるからだ。イスラエルが民間人を市北部に避難させる計画をまとめられるまで、ラファでの軍事作戦を遅らせていたのは、これが理由だと、WSJ。
民間人を守る最善の策は、戦闘が終わるまでの間、民間人が国境を越えてシナイ半島に避難するのをエジプトが容認することだ。しかし、バイデン氏はエジプトのアブデルファタハ・シシ大統領を頼ろうとはしていない。
イスラエルは、ハマスを壊滅させるという戦争の目的を果たしたいなら、ラファでの作戦を回避できない。バイデン氏は間違いなく、このことを分かっていると、WSJ。
バイデン氏とホワイトハウスはまた、イスラエルのネタニヤフ首相に対してとりわけ不満を抱いていることを皆に伝えようとしているとも。
イスラエルに対するバイデン氏の声高な批判は、民主党内で拡大する執拗(しつよう)な反イスラエル派をなだめたいという同氏の意向と切り離せないと、WSJ。
バイデン氏は8月の民主党全国大会で、激しい抗議に直面するのを避けたいと考えている。また、大統領選の本選においてミシガン州で敗北するのを懸念しているとも。
これは、バイデン氏が戦闘の一時停止と人質交換の交渉を急いでいることの理由でもある。
ハマス側はこれを拒否している。
対イスラエルのディアボーン戦略にはコストが伴う。とりわけ大きなコストは、ハマスとその支援者であるイランに対し、民間人を危険にさらすという彼らの戦略が政治的に機能しているとのメッセージを送ってしまうことだと、WSJ。
イスラエルと米国の間にくさびを打ち込むことがハマス側の現在の戦略であるなら、人質交換に応じる必要性など、どこにあるのだろうかとも。
バイデン氏のレッドラインの警告は、イスラエルにとっても、同氏の米国内での政治的立場にとっても有益ではない。
バイデン氏にとっての最善策は、この戦争でイスラエルをできる限り早く勝利させることだと、WSJ。
人質や一般市民を盾にして潜り込む、ハマスのテロ戦術。
イスラエルへの国境を越えた侵略で、被害を与え人質を連れ去ったハマス側の非人道行為を、反撃するイスラエルが非人道行為をしているとだましての世界世論を産ませるそれこそ卑怯な世論戦。しかもそれがまんまと成功している現状。
喧嘩両成敗の大岡裁判が王道。
しかし、国連やその関連組織にその能力が麻痺。
米国の大統領選では、トランプ氏が優勢の世論調査の現状。
在任時、戦争始めたことがない稀有な大統領の実績を持つトランプ氏。
前回の当選・就任時に訪米した習近平氏と会食し、デザートタイムに、チョコレートケーキを食べながらシリアを攻撃していることを明かし、習近平の度肝を抜かせたことは有名な話ですね。
トランプは習近平とチョコレートケーキを食べながらシリアを攻撃した|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
就任後、オバマ政権との間で進められていた「TPP」は離脱しましたが、日本の安倍首相(当時)が提唱した、「自由で開かれたインド・太平洋戦略(FOIP)」には積極参画したトランプ氏(米国の経済メリット優先)。
安倍氏不在のトランプ氏(アメリカ経済ファースト)との日米関係は、どうなるのでしょう。トランプ陣営からの誘いで、麻生氏が訪米、陣営と接触したとの報道はありますが。。
自民・麻生氏「訪米」はトランプ氏側からの要請だった(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース
# 冒頭の画像は、エジプトとガザ地区の境界でフェンス越しにエジプト兵に話しかけるパレスチナ難民
この花の名前は、キクザキイチゲ
↓よろしかったら、お願いします。
一般教書演説の中でイスラエルの指導者たちを非難したほか、ガザ地区でのイスラエルの戦争戦略をたびたび批判。
さらに先週末には、同地区南部ラファ市の最後の拠点からイスラム組織ハマスを追い出すというイスラエルの計画を、イスラエルにとっての「レッドライン(越えてはならない一線)」と呼んだ。
バイデン氏の意図は。
【社説】バイデン氏が引いた奇妙な「レッドライン」 - WSJ
ラファ掌握なしにイスラエル勝利はあり得ないことを無視
By The Editorial Board 2024年3月11日
ジョー・バイデン米大統領は、歴代大統領でイスラエルとの関係が自分より良好だった者はいないと好んで話すが、最近の発言はそうではないように聞こえる。バイデン氏は一般教書演説の中でイスラエルの指導者たちを非難したほか、ガザ地区でのイスラエルの戦争戦略をたびたび批判した。さらに先週末には、同地区南部ラファ市の最後の拠点からイスラム組織ハマスを追い出すというイスラエルの計画を、イスラエルにとっての「レッドライン(越えてはならない一線)」と呼んだ。
バイデン氏はMSNBCの番組で、「それはレッドラインだが、私はイスラエルを決して見捨てない。イスラエルの防衛はなお重要だ。このため、すべての武器供与を打ち切り、彼ら(イスラエル)が自衛のためのアイアンドーム(防空システム)を維持できなくするようなレッドラインは存在しない」と発言。「ただ、レッドラインはある。もし越えたら」と言いかけて、「さらに3万人のパレスチナ人を死なせるわけにはいかない」と付け加えた。
よくあることだが、バイデン氏の意図を読み取るのは困難だ。同氏はガザでの民間人の犠牲を減らしたいと考えているが、イスラエルもそう考えている。外交上の影響は、ハマスではなく、イスラエルに降りかかるからだ。イスラエルが民間人を市北部に避難させる計画をまとめられるまで、ラファでの軍事作戦を遅らせていたのは、これが理由だ。
民間人を守る最善の策は、戦闘が終わるまでの間、民間人が国境を越えてシナイ半島に避難するのをエジプトが容認することだ。しかし、米国が毎年13億ドル(約1900億円)相当の軍事支援をエジプトに行っているにもかかわらず、バイデン氏はエジプトのアブデルファタハ・シシ大統領を頼ろうとはしていない。
イスラエルは、ハマスを壊滅させるという戦争の目的を果たしたいなら、ラファでの作戦を回避できない。バイデン氏は間違いなく、このことを分かっている。米国は過激派組織「イスラム国(IS)」がイラクの重要拠点、モスルを掌握し続けるのを阻止した。モスルの包囲戦でも、予想外の民間人の犠牲が出た。
バイデン氏とホワイトハウスはまた、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対してとりわけ不満を抱いていることを皆に伝えようとしている。バイデン氏は一般教書演説後の(議場での)立ち話で、ネタニヤフ氏は米大統領と「カム・トゥ・ジーザス・モーメント(悪い行いについて話し合う無遠慮な会話)」が必要だ、と語ったと(映像で)伝えられている。それなら、ネタニヤフ氏は戦時内閣の全員を連れて来なければならなくなる。われわれの同僚のエリオット・カウフマン氏がイスラエルから伝えたように、イスラエル国内のネタニヤフ氏の政敵もラファからのハマス排除を求めている。
イスラエルに対するバイデン氏の声高な批判は、民主党内で拡大する執拗(しつよう)な反イスラエル派をなだめたいという同氏の意向と切り離せない。バイデン氏は8月の民主党全国大会で、激しい抗議に直面するのを避けたいと考えている。また、若者やアラブ系米国人が民主党支持から離れることで、大統領選の本選においてミシガン州で敗北するのを懸念している。バイデン氏の対イスラエル政策はますますミシガン州ディアボーン中心に進んでいるように思われる。
これは、バイデン氏が戦闘の一時停止と人質交換の交渉を急いでいることの理由でもある。イスラエルは休戦と人質交換を受け入れる意向を示し続けているが、ハマス側はこれを拒否している。支援物資搬入のため米軍がガザ地区から沖合への桟橋を建設するというバイデン氏の新たな提案も、米国内向けの政治的ポーズの一環だ。
この対イスラエルのディアボーン戦略にはコストが伴う。とりわけ大きなコストは、ハマスとその支援者であるイランに対し、民間人を危険にさらすという彼らの戦略が政治的に機能しているとのメッセージを送ってしまうことだ。イスラエルと米国の間にくさびを打ち込むことが彼らの現在の戦略であるなら、人質交換に応じる必要性など、どこにあるのだろうか。
バイデン氏のレッドラインの警告は、イスラエルにとっても、同氏の米国内での政治的立場にとっても有益ではない。同氏が自らの政治的立場を良くするための最善策は、この戦争でイスラエルをできる限り早く勝利させることだ。
ラファ掌握なしにイスラエル勝利はあり得ないことを無視
By The Editorial Board 2024年3月11日
ジョー・バイデン米大統領は、歴代大統領でイスラエルとの関係が自分より良好だった者はいないと好んで話すが、最近の発言はそうではないように聞こえる。バイデン氏は一般教書演説の中でイスラエルの指導者たちを非難したほか、ガザ地区でのイスラエルの戦争戦略をたびたび批判した。さらに先週末には、同地区南部ラファ市の最後の拠点からイスラム組織ハマスを追い出すというイスラエルの計画を、イスラエルにとっての「レッドライン(越えてはならない一線)」と呼んだ。
バイデン氏はMSNBCの番組で、「それはレッドラインだが、私はイスラエルを決して見捨てない。イスラエルの防衛はなお重要だ。このため、すべての武器供与を打ち切り、彼ら(イスラエル)が自衛のためのアイアンドーム(防空システム)を維持できなくするようなレッドラインは存在しない」と発言。「ただ、レッドラインはある。もし越えたら」と言いかけて、「さらに3万人のパレスチナ人を死なせるわけにはいかない」と付け加えた。
よくあることだが、バイデン氏の意図を読み取るのは困難だ。同氏はガザでの民間人の犠牲を減らしたいと考えているが、イスラエルもそう考えている。外交上の影響は、ハマスではなく、イスラエルに降りかかるからだ。イスラエルが民間人を市北部に避難させる計画をまとめられるまで、ラファでの軍事作戦を遅らせていたのは、これが理由だ。
民間人を守る最善の策は、戦闘が終わるまでの間、民間人が国境を越えてシナイ半島に避難するのをエジプトが容認することだ。しかし、米国が毎年13億ドル(約1900億円)相当の軍事支援をエジプトに行っているにもかかわらず、バイデン氏はエジプトのアブデルファタハ・シシ大統領を頼ろうとはしていない。
イスラエルは、ハマスを壊滅させるという戦争の目的を果たしたいなら、ラファでの作戦を回避できない。バイデン氏は間違いなく、このことを分かっている。米国は過激派組織「イスラム国(IS)」がイラクの重要拠点、モスルを掌握し続けるのを阻止した。モスルの包囲戦でも、予想外の民間人の犠牲が出た。
バイデン氏とホワイトハウスはまた、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対してとりわけ不満を抱いていることを皆に伝えようとしている。バイデン氏は一般教書演説後の(議場での)立ち話で、ネタニヤフ氏は米大統領と「カム・トゥ・ジーザス・モーメント(悪い行いについて話し合う無遠慮な会話)」が必要だ、と語ったと(映像で)伝えられている。それなら、ネタニヤフ氏は戦時内閣の全員を連れて来なければならなくなる。われわれの同僚のエリオット・カウフマン氏がイスラエルから伝えたように、イスラエル国内のネタニヤフ氏の政敵もラファからのハマス排除を求めている。
イスラエルに対するバイデン氏の声高な批判は、民主党内で拡大する執拗(しつよう)な反イスラエル派をなだめたいという同氏の意向と切り離せない。バイデン氏は8月の民主党全国大会で、激しい抗議に直面するのを避けたいと考えている。また、若者やアラブ系米国人が民主党支持から離れることで、大統領選の本選においてミシガン州で敗北するのを懸念している。バイデン氏の対イスラエル政策はますますミシガン州ディアボーン中心に進んでいるように思われる。
これは、バイデン氏が戦闘の一時停止と人質交換の交渉を急いでいることの理由でもある。イスラエルは休戦と人質交換を受け入れる意向を示し続けているが、ハマス側はこれを拒否している。支援物資搬入のため米軍がガザ地区から沖合への桟橋を建設するというバイデン氏の新たな提案も、米国内向けの政治的ポーズの一環だ。
この対イスラエルのディアボーン戦略にはコストが伴う。とりわけ大きなコストは、ハマスとその支援者であるイランに対し、民間人を危険にさらすという彼らの戦略が政治的に機能しているとのメッセージを送ってしまうことだ。イスラエルと米国の間にくさびを打ち込むことが彼らの現在の戦略であるなら、人質交換に応じる必要性など、どこにあるのだろうか。
バイデン氏のレッドラインの警告は、イスラエルにとっても、同氏の米国内での政治的立場にとっても有益ではない。同氏が自らの政治的立場を良くするための最善策は、この戦争でイスラエルをできる限り早く勝利させることだ。
バイデン氏はMSNBCの番組で、「南部ラファ市の最後の拠点からイスラム組織ハマスを追い出すというイスラエルの計画はレッドラインだが、私はイスラエルを決して見捨てない。イスラエルの防衛はなお重要だ。このため、すべての武器供与を打ち切り、彼ら(イスラエル)が自衛のためのアイアンドーム(防空システム)を維持できなくするようなレッドラインは存在しない」とも発言。
「ただ、レッドラインはある。さらに3万人のパレスチナ人を死なせるわけにはいかない」と付け加えたのだそうです。
バイデン氏はガザでの民間人の犠牲を減らしたいと考えているが、イスラエルもそう考えている。
外交上の影響は、ハマスではなく、イスラエルに降りかかるからだ。イスラエルが民間人を市北部に避難させる計画をまとめられるまで、ラファでの軍事作戦を遅らせていたのは、これが理由だと、WSJ。
民間人を守る最善の策は、戦闘が終わるまでの間、民間人が国境を越えてシナイ半島に避難するのをエジプトが容認することだ。しかし、バイデン氏はエジプトのアブデルファタハ・シシ大統領を頼ろうとはしていない。
イスラエルは、ハマスを壊滅させるという戦争の目的を果たしたいなら、ラファでの作戦を回避できない。バイデン氏は間違いなく、このことを分かっていると、WSJ。
バイデン氏とホワイトハウスはまた、イスラエルのネタニヤフ首相に対してとりわけ不満を抱いていることを皆に伝えようとしているとも。
イスラエルに対するバイデン氏の声高な批判は、民主党内で拡大する執拗(しつよう)な反イスラエル派をなだめたいという同氏の意向と切り離せないと、WSJ。
バイデン氏は8月の民主党全国大会で、激しい抗議に直面するのを避けたいと考えている。また、大統領選の本選においてミシガン州で敗北するのを懸念しているとも。
これは、バイデン氏が戦闘の一時停止と人質交換の交渉を急いでいることの理由でもある。
ハマス側はこれを拒否している。
対イスラエルのディアボーン戦略にはコストが伴う。とりわけ大きなコストは、ハマスとその支援者であるイランに対し、民間人を危険にさらすという彼らの戦略が政治的に機能しているとのメッセージを送ってしまうことだと、WSJ。
イスラエルと米国の間にくさびを打ち込むことがハマス側の現在の戦略であるなら、人質交換に応じる必要性など、どこにあるのだろうかとも。
バイデン氏のレッドラインの警告は、イスラエルにとっても、同氏の米国内での政治的立場にとっても有益ではない。
バイデン氏にとっての最善策は、この戦争でイスラエルをできる限り早く勝利させることだと、WSJ。
人質や一般市民を盾にして潜り込む、ハマスのテロ戦術。
イスラエルへの国境を越えた侵略で、被害を与え人質を連れ去ったハマス側の非人道行為を、反撃するイスラエルが非人道行為をしているとだましての世界世論を産ませるそれこそ卑怯な世論戦。しかもそれがまんまと成功している現状。
喧嘩両成敗の大岡裁判が王道。
しかし、国連やその関連組織にその能力が麻痺。
米国の大統領選では、トランプ氏が優勢の世論調査の現状。
在任時、戦争始めたことがない稀有な大統領の実績を持つトランプ氏。
前回の当選・就任時に訪米した習近平氏と会食し、デザートタイムに、チョコレートケーキを食べながらシリアを攻撃していることを明かし、習近平の度肝を抜かせたことは有名な話ですね。
トランプは習近平とチョコレートケーキを食べながらシリアを攻撃した|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
就任後、オバマ政権との間で進められていた「TPP」は離脱しましたが、日本の安倍首相(当時)が提唱した、「自由で開かれたインド・太平洋戦略(FOIP)」には積極参画したトランプ氏(米国の経済メリット優先)。
安倍氏不在のトランプ氏(アメリカ経済ファースト)との日米関係は、どうなるのでしょう。トランプ陣営からの誘いで、麻生氏が訪米、陣営と接触したとの報道はありますが。。
自民・麻生氏「訪米」はトランプ氏側からの要請だった(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース
# 冒頭の画像は、エジプトとガザ地区の境界でフェンス越しにエジプト兵に話しかけるパレスチナ難民
この花の名前は、キクザキイチゲ
↓よろしかったら、お願いします。