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峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

ゆがんだ社会

2006年05月23日 | 暮らし
税引き後利益3兆円超、大手銀6グループが最高決算 (読売新聞) - goo ニュース
今、銀行に1年間、100万円を定期預金で預けても金利はわずか600円ちょっとしかつかないそうです。
アイフルとかアコムとか武富士とかで100万円を1年間借りると、どのくらい利子を払わなければならないのでしょう。

ささやかな金利を期待して銀行に預けた庶民のお金が、アイフルとかアコムとか武富士に渡り、庶民を苦しめ、庶民を苦しめた高利が大銀行を潤【うるお】しています。

私は、必要以外のお金を銀行に預けません。私が預けた貴重なお金が庶民を苦しめるお金に換わるのがイヤだからです。
って、カッコいいけど、本当は預けるだけのお金がありません。チャンチャン!

密室の恐怖

2006年05月23日 | 学校教育
女子生徒3人なぐる 男性教諭を減給処分 愛知県教委 (朝日新聞) - goo ニュース
教員の違法な暴力に苦しむ子供たちがその旨訴えてきたとき私は、殴られるのがイヤだったら「殴るのはやめてください」と言いなさいと教えるのですが、子供たちは一様に何も分かっちゃいないんだというような表情を浮かべ、そんなこと言ったら大変ですと答えます。

相手が街のチンピラならいざ知らず、いやしくも教育者ならば話して分からないはずはないと、つい最近まで思っていました。
しかし、この記事を読んだとき、心無い大人たちに飼いならされてしまった従順【じゅうじゅん】な心優しい子供たちの気持ちに添うことができたように思います。

ふと、中学か高校生の頃に読んだ大江健三郎さんの初期の短編集の中の「人間の羊」という1編を思い出しました。
戦後の占領下の日本、酔った外国兵の悪ふざけでナイフを突きつけられバスの中でズボンを脱がされ辱【はずかし】めを受ける男と、乗り合わせそれを見ていて、バスを降りた後、告訴するよう執拗【しつよう】に迫る男の話です。
一刻も早く悪夢のような出来事を忘れたい主人公の私の後から、そうはさせないと男が付きまといます。

なんともやるせない重たい読後感が、今でも私の体のどこかに宿っています。
理不尽な暴力をふるう屈強【くっきょう】な外国兵に辱めを受けている主人公に「そんなこと言ったら大変です」という子供たちが重なります。

我が物顔で暴力をふるい続ける大きな体の大人と毎日向き合わざるをえない子供たちの無力感・憂鬱【ゆううつ】を思います。