you/blog

つれづれなるままに・・・・

「身体」を忘れた日本人/養老孟司 C・Wニコル

2017-01-19 | 読書
ベストセラー バカの壁の著者の解剖学者の養老孟司と、
 
長野の豊かな自然に身を置きき森林の再生活動を続けるC.Wニコルとの対談本
 
お正月にこちらでニコルの特番が放送されていて、たまたま図書館で目に入ったので読んでみました
 
 
中でも私は、子どもたちと教育のことについて書かれていたところが印象的でした

養老さんが「いまは教育制度を維持するために働いてる。
 
つまり、先生は自分の給料を出してくれるところに忠誠を誓っていて、子供は付録になっちゃってる」

そして、親は先生に期待していないのでは、とも言われてました

「親は子どもを変えてもらうなんてとんでもないと思ってると思いますよ。むしろ、変わったら困ると思ってるんじゃないかな」

たしかに・・・

加えて、ある中学生が書いたものに、花鳥風月が一言も書いてなくて、人間の世界の話ばかりだったで

人間の世界に小さい時から完全に巻き込まれていて逃げ場がないと・・

また、母親は本能的に自分の世界から子どもを出すまいとするけど、それで母親の世界からでられなくなるとか

五感の話では絶対音感の話など、身体感覚がどんどん喪失しているのではないかなど

現代人が自然とのかかわりが減ったことで身体を忘れているのでは?ということが2人の対談からよく伝わり、

またそれをどう改善したらいいのかという話はとても興味深かったです

確かに、自然を知らない子供たちが大人になって社会を作って行ったらどんな社会になるのでしょう??

 

そして、何よりも一番衝撃的というか納得したのが

田舎の人の方が頭の中が都会化している

理由は、テレビやネットがあるし、車を使うから身体を動かさない

親が送り迎えをするから子供も肥満になる

自然があるのが当たり前になっている・・・・

が~ん・・・っていうかその通りなんです・・よく教え子にそんな話をします

そして実際東京へ行くと地下鉄で歩いてへとへとになったと大半の教え子が言います

たまには自分の足で歩いたり自転車こいだりして

自然の風を感じたり、空を見上げたり、毎回同じことはないので何かを感じてほしいと伝えますが

誰もそれよりスマホの画面が大事なようです^^;

私は海に潜ったり登山をしたり、通勤で見る宍道湖は毎日微妙に違う景色を感じるし

五感を研ぎ澄ますようなこと大事だといつも思っているのでこの本に共感できました

対談本なのでとても読みやすくあっという間に読んじゃいました♪