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つれづれなるままに・・・・

あきらめない心/天野篤

2016-12-01 | 読書

 著者は天皇陛下の狭心症冠動脈バイパス手術を執刀した順天堂大学病院院長のの天野篤先生で

「一途一心、命をつなぐ」の文庫版

司書の先生に教えてもらいました

以前、天野先生の「熱く生きる」という本を読みましたが、この本もとても熱い思いの詰まった内容でした

天野先生は天皇陛下の手術をされるほどの技術を持つ心臓外科医ですが

ここまでの道のりはかなりの苦難があったと思われます

まず医学部入学するのに3浪、民間病院の研修先の試験でも不合格で、なんども挫折を味わってるようです

加えて医師になってからも、師匠からクビを宣告されたり・・・

それでも自分の信念を貫いて、自分の仕事と向き合ってきたのには

心臓の病気で手術を受け、術後に亡くなった父の存在があったからなのでしょう

自分の信念を貫くことで多くの人と軋轢を生んで、いろいろな壁にぶつかってきた天野先生ですが

それだけの信念を貫くことは並大抵ではないように思います

 

私もどちらかというとそのタイプの人間で、若い頃は自分の理想とかを追っていたように思います

今は、年のせいもあってか、外ではそのようなことはありませんが、

家の中においては一貫して子育て等は自分の信念を貫いてきました

男の子だからとか女の子だからとか、

一人の人間として生まれたのであれば同じようにしたいと思ったし

学校選びや勉強だって本人たちがやりたいこと、目指す未来像に近づくための選択肢があるし

いろいろな世界を見て視野を広げて、いろいろな考え方を柔軟に受け入れて欲しいと願ってきました

いろいろな可能性がある子供たちの未来を奪うような考え方は私には到底受け入れることができず

そのことで義実家と多くの軋轢を生んでしまったことも事実です

勿論、誰も間違ってなんかなくて、いろいろな考え方があるので否定するつもりもありませんが

私の考えとは全く違っていたということは確かです^^;

 

いい意味でも悪い意味でも長い時間かけてできてきた習慣や考え方を変えるというのは

簡単なことではなかったし、そのことでかなり辛い思いもしましたが後悔はしていません

勿論、そのことで相手を傷つけてしまったことに関しては申し訳なかったと思います

闘うことをやめるという選択もあったのかもしれませんが

その頃お世話になっていた心療内科の先生が、

いろいろ考えた上で違う?と思うのではあれば、溜め込まず言葉に出してもいいのでは?という言葉に押されて

長い時間闘い続けてきたように思います

 

なので、この本を読みながら、本当に大変だったんだろうなって思います

なぜなら、私のようなまわりとの軋轢だけでなく、多くの患者さんと向き合って勉強して

自分の技術を磨いてこられたわけですから、並大抵のことではありません

こんな医者ばかりだったら・・と思わないわけではないですが、

医師も人間だからそんな働き方してたら過労で死んでしまいますので心配になります

全てを投げ出して患者さんの為に・・・も大事ですが自分の体があっての仕事だと思うので・・・

天野先生にも自分の体の心配も少ししてもらいたいです

果たしてうちの子供はこんなドクターになれるのでしょうか^^;

それにしても医学部生というのは勉強漬けで大変なんだなって感じてます

 

あとがきにこんなことが書いてありました・・・サミュエル・ウルマンの青春の詩の一説です

この詩はマッカーサーと昭和天皇が一緒に写真を撮った時、壁に掛けられていた詩らしいです

青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言う

年を重ねただけで人は老いない。理想を失うときに初めて老いがくる

 

続きの詩を探すと次のようになっていました

人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる
 
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる
 
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる
 

自分の気持ちや思いっていうのはとても大切なんだなって改めて感じさせられた一冊でした


井村雅代コーチの結果を出す力

2016-11-14 | 読書

リオオリンピックでメダルを取ったシンクロナイズドスイミング日本チームの井村コーチの著書

「心のスイッチ」を入れた30の言葉が書かれています

 

鬼コーチと呼ばれていますが、私は以前から井村コーチ好きなんです

2004年のアテネオリンピック後に日本チームのコーチをやめて

2008年から中国代表コーチに就任した時は

ライバルチームの監督を引き受けるなんて・・・とかなり批判されましたけど

きちんと中国の選手を鍛え上げてメダリストの選手を育てたことはすごいなと思っていました

橋下徹さんが大阪知事時代教育委員をしていた時、意見が対立したこともあったように記憶してますが

とにかく生きる力と強い信念をお持ちだといつも思ってます

 

今回のリオオリンピックの為に日本チームのコーチに復帰して

僅かな時間で見事銅メダルをチームにもたらしましたが、

その練習は過酷をきわめてやめていく選手もいたといいます

でも・・・それだけのことをしないと今回の日本のシンクロの復活はなかったことだと・・

私は以前から厳しい言葉をかけているコーチをテレビ等で拝見していて感じたことは

厳しい言葉の裏に、選手への熱い思いというか、愛を感じていました

勝負の世界の厳しさを一番知っていてそこで結果を出すために何をしなければならないか、

一見感情的に言葉をかけているように見えるけど、

何がダメで、どうしたらいいか、その結果どうなったかということを

きちんと的確に指導していると思ってました

よくありがちな監督が感情的に怒鳴ってたりするのとは違うと。

私は感情に任せて、叱りつけたり、褒めたりすることは大嫌いで

そういう人を見るたり、そういうことをされるとテンションが下がり聞く耳を持たなくなります^^;

自分がそうなので、人には特に生徒にはそういうことはしないようにしています

この著書にはそういう共感できる話がたくさん書かれていてなるほど・・と思いました

 

芸術をしている人間としては

自分の心を感動させられない人間が、他人の心を動かせるわけがない

という言葉は全くその通りだと思ったし

コーチをされて、現代っ子と接することで感じた今の子供たちの分析も

なるほど・・そうだよなって思うことばかりで共感できました

私も、共感できる部分を参考にさせて頂いて今後の指導や自分の子供たちへの

言葉がけなどに活かすことができたらなと思いました

特に今、我が家には受験生がいますので、上手に声掛けできたらいいなと思いました

 

最後に、私が一番ガ~ン・・・と頭を殴られたのは

諦めた自分と一生一緒にいなくてはならない…という言葉

 

私自身がまさにそうなんですが、今思うと諦めずにやり遂げる方法はあったに違いないと思う

今でもそのことは後悔しているし、特に息子にはどうしてそういう決断をしたのか?と突っ込まれます

内容をここには書きませんが、息子はどうやら私の親から話を聞いたようです

私はあの時に親の反対を押し切って自分を貫けばよかったと思っていて

孫である子供たちに、未来や可能性があるのだからやりたいことを貫けと、私の親はよく言いますが

それをさせてくれなかった親には、大人げないけどその時の気持ちをいまだにぶつけることがあります

どうしてそれをさせてくれなかったの!!!

周りの大人や学校の先生など多くの人が親を説得してくれたんですけどダメだ!の一点張り><

勿論、最終的に自分の判断でそうしたわけですから自分の責任でもありますが、

結局、私がずっと後悔してる限り、それを見て親も少なからず後悔してるんだろうと思うのです

だから子供たちにそういうことを言うのでしょう

そして私も、彼らにいろいろな可能性があると信じているので

それを最後まで貫かせようといつも思っています

そうさせることで、もしかしたら私のあの時の思いが少しずつ雪解けするのではないかとも思えます

そして、子供たちに後悔しな人生を・・・と呪文のように言うので

私の残されたこれからの人生、悔いのないものにしたいと思ってます

 

ちょっと話がそれてしまいましたが、

井村コーチの熱い言葉は厳しいけど優しさに溢れていて励まされました

あっという間に誰でも読めちゃう本だと思います


一瞬で判断する力/若田光一

2016-11-09 | 読書

宇宙飛行士で4度の宇宙飛行を果たしている若田光一さん

その若田さんが仕事術の7つのスキルについて語った本です

仕事だけじゃなくそれ以外のことにも通ずる本だと思いました

知力、体力、精神力のすべてが問われる宇宙飛行士の仕事を通して

「想像する」「学ぶ」「決める」「進む」「立ち向かう」「つながる」「率いる」

という7つのキーワードで書かれていました

どれもなるほどと思う話ばかりで、とても参考になりました

そのなかでも、成功談よりも失敗談や苦労した話がよかったです

そういうピンチの時にどうすればいいのかって、

自分自身冷静でいようと思いますが、感情が勝ってしまいそうな時もあったりして

自分自身の葛藤と闘うことも多いのです・・

 

また、決してエリートではなかった若田さんですが、宇宙飛行士の人生を支えてきたのは

そのときどきで、できる小さなことを一歩一歩積み重ねてきたことが今につながっている・・とのこと

どのキーワードの話でもそのことを忠実に行動されていたと感じました

目の前のことを一つずつ頑張ることはとても大事なことだと日頃から思っているので

私もこれからも続けていこうと改めて感じました

 

そして最後に書かれていた、夢・探求心・思いやり

自分の仕事に夢を見て探求心を忘れず、今日という一日を大切に積み重ねながら

周囲に思いやりを持ち、自らの人生を愛していきたいとのこと

こういう人だから日本人初のコマンダーに選ばれたんだろうな・・・

若田さんのお人柄がたくさん詰まった一冊でした

 


国境のない生き方

2016-11-06 | 読書

図書館で司書さんに読みやすいからと勧められて借りました

職場の司書さんいろいろ本を教えてくれるんです^^

自分で借りるとどうしても自分の好きな分野って言いますか偏ってしまいがちですが

自分の読まないようなジャンルをの本を教えてくださって本の世界を広げてくれてます

 

作者のヤマザキマリさんはテルマエロマエの作者でもあります

ヤマザキさんの半生を綴ったような本でしたがとっても面白い♪

14歳でヨーロッパ一人旅、17歳でイタリアに絵の勉強で渡り極貧生活・・・

ビオラ奏者のお母様は本当にたくましく育てられたんだなぁって思いました

芸術家の家でいろいろな国の人たちとディスカッションしていた生活の影響を受けていて

いろいろな考えを知ったり認めたり受容したりして今があるんだなって思いました

ひょっとしたら私も似た思考があるようで

彼女の言う壁の中で生きている私はその壁が苦手というか、今まで常にもがいてきたように思います

でもこの本を読んで、別にそうじゃなくてもいいのかな?って

近年、いろいろな考え方があるしそれを受容することが必要だと思っていたし

子ども達にも柔軟に考える人間に育って欲しいといつも思っていた

 

せめて死んでいくときに「あれをしておけばよかった」と悔やむことがないように生きるしかない

人ができることはただそれしかない・・・

などなど・・今の私に背中を押してくれるような本でした

他人の目に映る自分は自分ではないと

他人の目など気にしなくていいと言って育ててくれたビオラ奏者の母の教えって

なんとなくわかる気がしました

自分ではそう思ってるつもりだし子ども達にもそう言ってましたが

意外と壁の中での考えでもっと広い世界で物事を見ていなかったのかなぁと反省もしました

しっかり信念を持っておられるお母様の教えっていうのは生きていて

親がちゃんと信念を持って育てれば子供はそれにこたえてくれるのかな??と思っちゃいました

私は田舎暮らしで閉鎖的な考え方に押しつぶされてかなりナーバスになっているので

元気をもらった気がします^^

なんで私のこの本勧めたんでしょうね??やはり変人だと思われてるのかな!?

読書の秋楽しんでいます♪


世界一清潔な空港の清掃人

2016-06-16 | 読書

学校の司書さんに勧められた新津春子さんの本

私がNHK番組プロフェッショナルの中で一番印象に残っている人です

録画を時々見てしまうくらい印象的でした

彼女は羽田空港の清掃員

全国のビルクリーニング技能競技会で1位になったこともある清掃のプロフェッショナル

テレビの印象通り本を読んでいても素直でまっすぐで明るい人・・・

言葉一つ一つが心に響きます

 

決して生い立ちは幸せとは言えない中でかなりのご苦労もあったと思いますが

今日より明日、明日よりあさって、よりよくなるという希望があったから

身を粉にして働くことは苦労ではなく喜びだったというように

前向きで他人と比べることなく

自分自身と比べて毎日少しずつ成長できる、前に進んでいくことが楽しいという新津さん

この本を読んでいて娘や友人の言葉を思い出しました

 

娘が大学に入学してから自分の人生について考えるようによく言われています(理由はわかりませんが)

いつどうなるかもわからない人生、悔いなく人生を終えて欲しいから

今を一生懸命生きて欲しいというようなことです

時期を同じくして友人ともそういう話をして、後ろを振り返ることよりも前を向いて進むだけ・・・という友人の姿は

まだまだ頑張らなきゃ・・と自分自身とっても励まされ

それ以来かなり前向きな自分がいて以前にも増して活動的にもなっています

今年に入ってからは職場や周りの人から綺麗になったとか、笑顔が増えた、イキイキしてるとよく言われます

ゲスなことやファンキーなことが理由ではありません(笑)

そのことで周りの人にも少なからずいい影響があるのかな!?

表情や態度で伝わることも多いし、周りからそういわれることで実は自分自身が一番元気になってると思ってます

 

話がそれましたが、今の前向きな自分は新津さんの生き方に共感できます

人に評価されるからやってるわけではなく、自分がどこまでやれるか

それをやった上で、人がこう感じました、喜ばれたというのが人の評価ですから

全てが人に褒められるということを目的にしていない

なんて心の優しい心の持ち主なのでしょう

心の持ちようで生き方は変えられる・・・私も頑張らなくては^^;

とてもすがすがしい気持ちになりました!